告白されたら高校生活が変わりました!   作:オオル

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タイトルは思いつかなかったから適当にしました、後日変更するかもです。

あとこの僕が短期間で続きを投稿してるんですよ!?褒めるか感想か評価をくださいな!笑笑

今回は携帯から投稿してます。ではどうぞ!

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フォローよろしく!

誤字脱字は後日訂正します。多分多い気がします。


バットエンドのその先を知っていますか?

 バイト帰り俺はスーパーにより買い物をしていた。

 

 何度も言うが買い物は素晴らしい、嫌なこととか忘れて集中するのにうってつけだ。

 

 この時間帯は北沢精肉店も佐藤さんの所の八百屋も営業してないからな、今回はスーパーの野菜とお肉で我慢だ。

 

 また週末には買い物に行かないとな、久しぶりにコロッケも食べたいし

 

「ありがとうございまし」

 

 舌足らずの店員さんの声を聞き流し俺はスーパーを出た。

 

 暗くなった夜道、照らす街灯はあるものの間間は暗いものだ、俺は幽霊とか信じていないが怖いものは怖い

 

 特にこの辺はドMや露出魔などの目撃情報が多々あるからな、なおそのドMの罠にかかり一時期捕まるのではないかと帯びていた俺がいる。

 

『……………………………………』

 

 すれ違う人達は大半がイヤホンをつけ音楽を聴きながら帰宅している。

 

 この時間にスーツ、さては残業ですか?お疲れ様です。あなたはきっと出世できる、嫌いにならずその仕事を続けてください。

 

 なんて他人事のように頭の中で1人つぶやく、帰路も残りわずか、この角を曲がればいつもの家が

 

 角を曲がり家が見えて一安心したところで少し歩く速度を上げた。

 

 上げるうちにみるみる家は近くなる。

 

 姉貴はもう帰ってきてるだろうか?最近義妹のアニメ化にともない姉貴も忙しい身になった…今日は帰りが遅いのだろうか?

 

 ほれみたことか、車が止まってない。まだ帰ってきていないようだ。

 

「(ゆっくりするか)」

 

 まずは風呂を沸かして、沸かしてる間に今晩の準備をして、それから…。

 

 とこれからのことを考えながら歩いていたら家の目の前に誰かがいることに気づいた。

 

 大きなカバンを持ち、ウキウキしながら待つその仕草はさながらご主人様の帰りを待つペットのようだった。

 

 そう、クソ変態ドMペット志願者の宇田川巴こと、もと健全幼馴染み集団の1人が俺の家の目の前にいたのだ。

 

「!ご主人様!おかえりです!」

 

 にかーと笑い俺に近づいてくる巴、俺は今すぐに手に抱えた荷物を放り出し逃げたいところをグッと堪えた。

 

「……………………………………」スタスタ

「んんっ!無視!流石ご主人様だぜぇ…これが放置プレイ…!」

 

 俺はただ無視して先程よりも早歩きをしながら家の玄関に向かっているだけだ。

 

 決して放置プレイをしたがるドSなやつじゃない。

 

「ご主人様ーカバンをお持ちします」

「結構だ、帰ってくれない?」

「くふぅー!で、でもペットはいかなる時もご主人様のところへ馳せ参じるもの!宇田川巴!絶対に帰らない!」

「……あっそ、俺は帰るけどね」

 

 鍵を取りだし素早くドアを開ける。そして俺は少しだけ開けたドアの隙間に入り込み家に入ろうと試みるも

 

「ま!待ってください!ご主人様〜今日は遊びたくてきたんですぅー!」

「ですぅー!とかその見た目で言うな!」

「その見た目ってなんですか!?可愛いペットでしょうが!」

「自分で言うな自分で!」

「前みたいに夜の道を散歩しましょう。ほらもう首輪もつけて準備満タン、もう濡れ濡れです」

 

 体をビクビク小刻みに痙攣させながら、そして少しヨダレを垂らしながら言う様子に俺は苦笑しかできなかった。

 

 こいつもう軽くイってるのではないか?

 

 まだこの程度で済んでるからいいものの将来大人の玩具を装着しながら満員電車に乗ったり、なんかそーゆうAVであるようなことをしでかすのではないかと思ってしまう。

 

「何度も言うが俺はお前のご主人様じゃない、ほら由明日、お前あいつと仲良いだろ」

 

 ここで友を売るゲス野郎、それが神崎レイ主人公なのだ。

 

「……あいつは候補です!」

「候補なんかい!?」

 

 それはそれで驚きが、でもそれって由明日の方がドS質が強いと知ればそっちをご主人様と認識してくれるのでは?

 

 巴を無能なAIとでも思っているレイは一瞬そんな考えが頭に過っていた。

 

「(そもそもこの会話多分全部つぐみに聞かれてるんだよな)」

 

 あいつ俺の部屋だけでなく家全体に仕掛けてるみたいだからな

 

 全くどうかと思うぞ、人の生活音を好みそれを聴きながら勉強したりするなて、つぐみはきっとASMRが好きなタイプだろ

 

「巴さ、もしもだぞ、もしもお前がドMだって蘭達に知られたらどうする?」

「………………………………友達でいられなくなってしまうかも」

「お、おう…もっともな回答だな」

 

 なら俺とも友達ではいられなくなると思って欲しいところだ。

 

「だけどレイはご主人様になったから問題ないぞ!さあ!リードを握って、夜はこれからだぜ!」ハアハア

「…………………………………………」

 

 首に繋がるリードを俺に渡そうと手を挙げた。無論俺はそれを受け取る気なんて更々ない

 

 こんな発情したペットを今まで見たことあるか?と全国のペットを買っているご家庭に質問してみよう。

 

 9割がないと答えるだろう。残りの1割は知らん

 

「おおレイ、お久」

「!お隣さん!」

 

 の一人息子、俺より一個上の先輩だ。先輩と言ってもお隣同士なだけで特に仲がいいわけではない。

 

 お隣だけど幼小中高一貫校に通ってるもんだからな、それほど絡んだ覚えはない。

 

「(それどころがまずいぞ…!巴は幸い背を向けてる、首輪は髪が長いおかげで上手く隠れている!)」

 

 このままゆっくり家に入れと言わんばかりの視線を巴に向けるも…

 

「……は、はぁ、はははぁ…♥」

 

 ダメだこの変態、興奮してやがる。

 

「おい、早く入らないと痛い目見るぞ」

「ふふ、ご褒美だぜ…」

「…………………………………………」

 

 相変わらずのドMに少し以上に引く、めちゃくちゃいやそうな顔をしながら巴を家に招き入れた。

 

「その子彼女さん?いいなーうち男子校だからさ、女子と全く絡んだことないんだよな」

「へー先輩もた、大変ですね」バタン

 

 巴を迎え入れたあと俺はドアを閉め外に出る。これで巴に気を使うことなく話を進める終わらせることができる…さて、どうやってこの人を退こうか。

 

「それよりこないだの鮭どうだった?自慢じゃないけどあれ俺が釣ったんだよ」

「……ステーキにして食べました、美味しかったです、では」

 

 くるっとスケート選手も拍手をしてくれるであろう綺麗なターンを決め俺は家に帰ろうとした。

 

「待てよ、久しぶりに会ったんだからもう少し喋ろうぜ?」

「い、いやー俺達言うて仲良くないですよね?」

「……あぁーなるほど、やはり彼女さんか…悪かったな、邪魔した、楽しくやってくれ」

「そうです彼女です、これから一緒にご飯食べる予定なので」

「う、羨ましいやつだなこの野郎…畜生」

 

 俺も共学に通っておけばーなんて言いながら正直名前も覚えていない先輩は家に帰って行った。

 

 隣人の名前ぐらい覚えておけよと言うがね、君達は知ってるのか?知らないだろ?つまりそうゆうことなんだよ

 

 とりあえず彼女ですと言えばすぐに引き下がると思ったら的中、これであとは巴を帰らせば

 

「へへ、ご主人様、アタシのこと彼女って…アタシ的には肉便器の方がいいと言うか、なんと言うか」

「何モジモジして答えてんだよ、気持ち悪いぞ」

「んんん!さ、流石ご主人様、罵倒が凄まじいぜ」ハアハア

 

 話が通じねえ!何をどうしても帰ってくれないつもりか?

 

「!」

 

 携帯のバイブ音が鳴った。内容を見てみると姉貴は今日本社に泊まるとのこと、夜ご飯は適当に買うからいらない…と

 

 せっかく沢山材料買ったのに、まあ幸い生ものは買い込んでないから明日にでも食べればいいだろう。

 

 さて、姉貴が本日帰らないとなれば俺は速やかに編集作業を行いところなんだが…先輩を退いたあとはこの変態の相手かよ、今日1日だけで大変だな

 

「巴、お前帰る気は」

「ない!絶対散歩すりゅう!」

「引く気なしか」

 

 勘弁して欲しい、こないだ見たく学校のプリントで不審者が出たと知らされるこっちの身になって欲しいものだ。

 

 本人は喜んでいるようだけど

 

「!そうだ、巴…散歩よりも楽しいことしないか?」

「ッ!?セックス!?」

「ちげーよ、お前に俺の童貞やるわけないだろ」

「アタシの処女はご主人様の物!いつでも突き破って構わないぞ!さあ!」

「ッ!」

 

 スカートをたくし上げ下着をもろに見せつけてきやがった、若干濡れてるのは気のせいだと信じたい。

 

「とりあえずその首輪をはずせ、じゃないと楽しいことしてやらないぞ」

「はい!外します!」

「よし、いい子だな、代わりにそこら辺にある庭の土と草を食ってていいぞ、俺は準備があるからな」

「ご主人様がそういうなら食べておきます!」

「…………いややっぱりそのまま待っててくれ」

「はい!」

 

 罪悪感を感じたレイは言い直し買い込んだものを冷蔵庫にしまい、部屋に戻り楽しいことの準備をするのであった。

 

◆◆◆

 

「まじねーわ」

 

 由明日はレイより話したいことがあるから公園に来るようにとまるで告白されるかのようなメッセージを送り由明日を公園に招いた。

 

「よく来てくれた由明日、お前なら来てくれると思ってたぞ」

「ま!じ!ね!ー!わ!」

「伸ばす棒にも!をつけるのか」

 

 なおこの世界は!や!?、?!などは見えはしないが漫画のように顔の横に表示されているような捉え方で構わない。

 

「ご主人様何故由明日を?」

「決まってるだろ、一人だと寂しいからだ」

「まじねーわ?」

 

 由明日を呼んだ理由がそんなことだと思うなよ、由明日は俺以外に巴の正体を知っている人物だ。

 

 先ほども言ったがいい感じに由明日に懐いてくれないかと思い由明日を呼び出したんだ。

 

 本当にすまないと思ってる、でも許せ由明日!

 

 俺はこいつの他にも相手をしないといけないだぞ!?

 

「……巴、これ、なーんだ」

 

 俺はポケットから野球ボールを取りし巴に見せつける。

 

 それは親父との数少ない思い出の品、小さい頃よくこの公園でキャッチボールもしたし親父が投げたこのボールをカラーバットと打ち返したりしてたものだ。

 

 カラーバットに関してはつぐみとの件で壊れてしまった。

 

「ボールだ!」

「そう、これを……とってこーい!」

「!」

 

 巴のやつは四足歩行…ではなく普通に二足歩行の全力ダッシュで投げたボールを追いかけに行った。

 

 その光景を見て俺達が思ったことは

 

『まじねーわ』

 

 だった。

 

「……いて!いてて!きゅ、急にお腹が…!由明日、俺ちょっとお腹痛いからトイレ行ってくる」

「まじねーわ」

「いやついてこなくていい、本当すぐに終わる、出すもの出したら帰る…じゃない戻るから!」

「……まじねーわ?」

「ま、まじねーわー」

 

 悪いな由明日、俺はこのまま帰らせていただくぞ

 

 ゲス野郎だと思うだろう。しかしだ、ここで巴は恐らく残っている由明日にボールを投げるようにせがむはずだ。

 

 となれば由明日は優しいから渋々手伝ってくれるに違いない、そして最終的には

 

 由明日はこんなにも付き合ってくれるなんてーは、さては由明日が本当のご主人様なのでは!?なんて思ってくれないだろうか!

 

 そうなってくれると嬉しいな!あはは!

 

 っと帰る前に少し尿をたそうか

 

 公衆トイレに向かうも男子便所は汚すぎた、さすがにやばいと感じた俺は共同トイレを利用することを選んだ。

 

 ここなら綺麗だろうと、そう信じて入ろうとした時

 

「……あれ?れーくんじゃーん、さっきぶりだね〜」

「……………………………………」

 

 全裸の露出魔こと青葉モカが後ろから話しかけてきた。

 

 その姿は月をバックにしたことで見事に大事な部分に影がつき運良く直視することを防ぎ息子は石化しなかった…。

 

「な、ななななんでモカがここに!?」

「なんでってーここはモカちゃんのテリトリーなのでー」

「て、テリトリーってお前な…」

 

 そんな堂々としてるから露出魔の目撃情報が出回るんだろっての!

 

 頼むから捕まらないで欲しい、捕まったら俺達サークルがどうなるかわかったものでは無いだろ?

 

 なんせあの露出魔が参加してたサークルだぞ?なんて言われるやら

 

「れーくんは何してたの?」

「?!さ、散歩だよ」

「えー本当はモカちゃんの裸姿が見れると思って期待してたんでしょ〜?」

「そんなわ、わけないだろ」

「ほ・ん・と・?」

「ッ!」

 

 手を伸ばし俺の手を取った思えば直接俺の手を自分の大切なところへ運び無理やり触らせようとしてきた。

 

「やめろ馬鹿!」

 

 俺は必死に抵抗して手を振りほどく、危うくあと少しで触るところだった…。

 

 触ったりしたら責任取れとか言ってきそうで怖い、なんだよそれ、そっちから触らせておいてそれはないぜ

 

「お前服は?」

「そこの男子トイレの個室の中ー」

「……なんで男子トイレの中なんだよ」

 

 そこは女子トイレか共同トイレにしろよ

 

「共同トイレはみんなのトイレなので〜」

「そんなことを配慮しているのなら全裸にならないと思うんだが?」

「モカちゃん急に知能レベルが下がったからわからなーい〜フェラさせてくれたら戻るかもー」

「黙ってろクソ女!とにかくすぐ服を着てくれ、今由明日と巴と3人でここに来てるからな!見つかったらお前終わりだぞ!」

「ともちんと蒼井くんが〜?なんで〜?」

「なんででもだ」

「……ふーん、なら服着るから取ってきてくれない〜?」

「くっ!」

 

 まあ着てくれるなら取りに行ってもいいか…

 

 はあと俺は溜息をつき男子トイレの個室に向かった。

 

 手前の個室から開けてみるも服のふの字もない、最後の個室のドアを開けても服なんてなかった。

 

「おいモカ、服なんて何処にも…」

 

 と言おうとした瞬間、後ろにあったドアが嫌な音を立てながらバタンと閉まったかのような音が聞こえた。トドメは鍵を閉めた音が静かなトイレに鳴り響いた。

 

 恐る恐る、ゆっくりと後ろを振り向くと…満面の笑みを浮かべる全裸のモカが立っていた。

 

「えへへーもうれーくん逃げれないね〜」

 

 発情したメスの顔をしながらそう言うモカを見ながら俺は後退る。

 

「……嵌められた…!」

 

 ここは完全個室、そこまで広くない場所、ドアの方にモカはいる…ここから抜け出すなんて至難の業だぞ

 

 こんな所で襲われてたまるか、俺は自宅、もしくは少し高いホテル、つまり綺麗なベットでエッチなことはしたい!それは男子全員が求める浪漫なのだ!

 

 ここはなんとしてでも死守しなければ…!

 

「お、おいモカさん?こんな所に俺を閉じ込めて何をする気なんですか…?」

「なんだと思う〜?ってー本当は気づいてるでしょ〜!」ペロリ

 

 舌なめずりしたあとモカは俺を勢いよく押し倒す。

 

「痛っ!」

 

 思いっきりケツを便座に叩きつけられ、背中も後ろの水を貯めるところに当たる。

 

 こないだ視聴覚室のドアのせいで背中を痛めたばかりなのにさらに痛める羽目になってしまった。

 

 痛たと背中をさすっている途中にモカは俺に股がりだす。これはもう完全に逃げれないやつ、だ…。

 

「……モカ、こんなことはやめよう、良くないとレイさんは思うんだ」

「それはあたしがきめまーす」

「…………………………………………」

 

 正直に言えばモカなんて押し返してやれば全然逃げることは可能だ、でもさ…いくら変態だからって女の子を投げ飛ばすなんてことできないよ…!

 

モカは静かに腰を動かしながら自分の大事な部分を俺の息子に押し当ててきた。

 

「勃ってる〜」

「…………………………………………」

 

 俺は平静を表上保っているがここからどうしたものかとかなり焦っている…と思うだろ?

 

 違うんだなこれが、結構時間経ったし来てもおかしくないー!

 

 さあ来い、救世主よ!

 

「まじねーわ」

『ッ!』

 

 巴と共にまじねーわなんて行って来るやつなんて一人しかいない、そう由明日だ。

 

 巴との遊びに痺れを切らした由明日が俺を探しにトイレにやってきた、ってところだろう。

 

 なに、これも計算のうちさ(ドヤ)

 

 というもこの神崎レイ、ただ単に運に任せたに過ぎない、なんならこいつは由明日を置き去りにして逃げる予定だったクズ野郎

 

 助かったのは結果オーライ、でもモカに襲われそうになったためプラマイゼロと見てやって欲しい。

 

 これでも一応主人公、悪いことをしたあとはいいことが起きてもいいじゃないか

 

「まじねーわ」コンコンコン

 

 震える声で俺を探す由明日、恐らく地獄を見てきたんだろう。面構えが違うぜ

 

 一体この状況でどうやって面を拝んだのか知りたいところだが、入口付近の個室にレイがいないと察した由明日は隣の個室にノックをした。

 

「ま、まじねーわ…」

 

 もちろんノックしても返事なんてない、そこにはレイはいないのだから

 

「(ノックがなったら返事をしよう)」

 

 悪いなモカ、お前に俺の童貞、いや童帝を渡す訳にはいかんのだ。こっちの方がカッコイイかんあるだろ。

 

「………………まじねーわ」

 

 一息ついた由明日は最後の個室をノックせずにトイレを出て行こうとした。

 

「!ちょ!由!」

「だーめ」

「ん!」

 

 叫ぼうとした時モカが俺の口に指を突っ込み声を出すことができなくなった。

 

 モカは軽く喉を鳴らしたあと

 

「にゃーん」

 

 なんて猫の鳴き真似をして見せた。するとどうだろうか、由明日のやつは

 

「まじねーわ」ホッ

 

 と一安心したかのようにそう言うと今度こそ男子トイレを出て行った。

 

「(……終わりだ)」

 

 自業自得とはまさにこのこと、由明日を見捨てようとした俺の罰だ…。なんでこんな目に、初めてはアサシンとエッチなことしたかったのに…。

 

「邪魔もいなくなったし〜モカちゃんいただくね〜♥」

 

BADEND…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんかさせんわこのクソッタレがぁぁああ!

 

「わっ!?」

 

 モカを抱え込んだまま俺は立ち上がりドアの鍵を器用に解除したあと蹴りあけた。

 

 まるでヤンキー漫画のような勢いでだ。

 

「ちょちょ!れ、れーくん!?何するの!?」

「いいかモカ、俺は今からお前を抱えたまま巴達の所に戻る」

「ッ!」

「わかるか?お前の体は巴と由明日に見られるってわけだ」

「ふ、ふっふっふ〜別にモカちゃん裸見られたところでなんとも思わないもんね〜」

「はあ、そうか、そうですか…ならさ」

 

「このままお前を抱えて交番に行こうかな」

 

「!?本気で言ってるの…?こんなにも可愛いモカちゃんを交番に連れて行くなんて正気なの?」

「ああ、まじだ。俺はやる時はやる男だ!お前を刑務所にぶち込もうと思えばぶち込めるってところを見せてやる!」

 

 これは最終奥義だ。

 

 そもそも俺が全裸のモカを連れていったところで捕まるのはモカではない、俺だ。

 

 何故なら裸のモカを連れていったところで俺が完全に脱がせた張本人だと思われるに違いない…。

 

 仮に俺が捕まればどうなる?モカは俺に裸を見せる事ができない、ひまりは俺の匂いを嗅ぐことができない、その他もろもろサークルが崩壊する。

 

 一応こいつにも友達思いなところがあるはずだ。そんなことはしないはずだ。

 

「捕まる前に挿れて欲しい、な〜」

「はい、直行でーす」

 

 まるでAVで見るような体位のようにモカをがっちり抱え、男子トイレを出ようとした。

 

「ま!待ってって、もうわかったから…モカちゃんの負け、今回は許しまーす」

「許すのは俺の方だわ」

「それで?本当の服はどこにあるんだ?」

「トイレの裏の草むらの中〜」

「わかった、そこな…今度はもう離さんぞ、ガッチリホールドしたまま連れてって俺の目の前で着替えさせてやる!」

「きゃーホールドなんてれーくんのエッチ〜」

「言ってろ!?」

 

 俺は男子トイレから周りの様子を確認して急いでトイレの裏側に行く、するとモカの言った通り服はちゃんとその場にあり俺の目の前で着替えた。

 

 着替えるシーンを目の前で見るのは初めてなもんだから新鮮な気持ちになったのは内緒の話だ。

 

 にしても下着履くところなんて生まれて初めて見たな、なんかエロかった。

 

「はい、着替えました〜これでいい?」

「んーパーカーがデカすぎてズボンが隠れて下を履いてないように見えるな」

「それを狙ってますので〜」

 

 何処までも露出魔なんだなこいつ

 

「それにしてもれーくんさっきまでガッチリモカちゃんのことホールドしてたからー子宮がキュンキュンしちゃった〜」

「人に全裸で持ち上げられるのも悪くないね〜目覚めそう」

「まじでやめてくれ、勘弁してくれ…」

 

 トイレの壁に手を置き、もう片方の手で顔を押えそう唸っている最中にガサガサと草のなる音が聞こえた。

 

「まじねーわ!!!!」

「!由明日!」

「まじねーわ!まじねーわ!まじねーわ!まじねーわ!」

 

 お前を!殺す!ここで!今!と言ってるように聞こえたのは俺の耳がおかしいからだろう。

 

 この様子からだと相当遊ばれたんだろうな…あの短時間でよく由明日をここまでボロボロにしたものだよ

 

 まあ俺が元凶なんですけど、いやまじですまん由明日

 

「ご主人様ー…ッ!も、モカ!?」

「ともちんやっほ〜」

「ん、んんっ!なんでモカがここに?」

「散歩の途中でお腹痛くなってートイレから出たらちょうどれーくんとばったり会った感じ〜?」チラ

 

 話を合わせてとでも言うように俺の方に視線をよこすモカに対して俺は意を受けて話し出した。

 

「ああ、まさかこんなところでモカと会うなんてな、ほら?つもる話もあるだろ?」

「それでーともちんさっきご主人様〜って呼んでなかった?」

「そ、それは!ほら!こいつと王様ゲームしててさ!王様をご主人様って呼ぶようにって言われてよ!なあ!由明日!」

「ま、まじねーわ!」

 

 首を勢いよく縦に振る由明日を見て俺は本気で泣きそうになった。なんてやつを俺は呼んでしまったんだと、いつか必ず天罰が下ってもおかしくないレベルだ。

 

「蒼井くんはご主人様と呼ばれてどうだった〜?」

「まじねーわ」

「そうかそうか〜嬉しかったのか〜ご主人様ー」

「まじねーわ!?」

「お、おいあんまり由明日をからかうなよ」

 

 由明日とモカが2人して話をしている中巴は俺の手を取り引き寄せ、肩を組んでボソボソ声で話し出した。

 

「ゆ、由明日のやつ結構良い奴だぜ、ゴミを見るような視線を向けながらアタシに何度もボールを取りに行かせたんだ…才能あるぜ、あいつ」

「……まじ?」

 

 友人が今後もっと危機的状況にあいそうならところだが…内心喜ぶレイはやはりクズ野郎だった。

 

◆◆◆

 

 昨日散々な目にあった俺は熟睡することができなかった。

 

 起きても頭は痛いしぼーっとする。これは身体に影響がでるほどヤツらに俺は苦悩しているという証拠だ。

 

 そんな変態幼馴染共の相手、そして夏コミの準備で忙しいなか俺をさらに苦しめるかのように文化祭という行事が畳み掛けてやってくる。

 

 俺達放送部はメイド喫茶をすることになった…なったのだが…。

 

「予算どうだった!?」

「これっぽっち、市大会で優勝したのにこれだよ、もっと出せってな」

「ま、まあ出るだけいいじゃん、ほら神崎君達見てみなよ」

 

 うちの学校は珍しいのだろうか?文化祭の予算が決まればそれを各部活の部長もしくはキャプテンに会長が渡してくれるんだ。

 

 しかも大半の部活動が新チームになったもんだから新キャプテン、つまり2年の生徒に渡すことになる。

 

 我ら2年A組の中にも部長だったりキャプテンは少なからずいる。ちなみに柊優は時期サッカー部のキャプテンらしい。

 

 予算とは活動実績等を踏まえそれぞれの部活に至急される、もちろん俺らの放送部にも支給はされるさ

 

 でもどっかの誰かさんが部員を辞めさせたとかでつい最近まで同好会だった放送部の予算は

 

「5万ってなんだよ!?」

 

 諭吉が5人、つまり5万円しか貰えなかったのだ。

 

 時は数分溯る

 

「どうもー!みんなの生徒会長氷川日菜だよ!部活動のお偉いさん達集まってー文化祭の予算渡すから!」

「よっしゃきた!」

「今年は多めにお願いします!」

 

 勢いよく飛び出すは運動部のヤツら、俺達文芸部は考えてることが同じらしく最後に受け取ろうとしていた。

 

「れーくん行きなよ」

「やだよ、大体放送部の部長は凛だろ」

「それは違う、部長はれい」

「なんでだよ、入部したてのやつが部長とかないだろ」

「某超次元サッカーでは1年がキャプテンだった」

「なんとなるさじゃないんだよ」

 

 いいツッコミができたところで日菜さんがわざわざこちらに赴いてくれた。

 

「はいレイ君、君達の分だよ」

「日菜先輩やっほ〜」

「モカちゃんやっほやっほー放送部に入ったのって本当なの?」

「そうですよーあとはひーちゃんと蘭、そして凛ちゃん」

「凛ちゃん?」

「……私です」

 

 凛は小さく手を挙げるも顔は下を向いたまま、相変わらず人と話す時は顔を見れないようだ。

 

ちなみにひまりはテニス部の朝練、蘭は寝坊だろう、多分そのうち来る

 

「ああー!レイ君に勝った子だ!」

「変な覚え方はやめてください!あと負けてないから!引き分けだから!?」

「1点差で私が勝った、あなたは恥じるべき、土下座までしてもみ消そうとしたのだから」

「ぐぬぬ!」

 

 ぐうの音も出らん!あのまま結局保健体育の点数は90点のままで間違えてますよと申告しなかったのだ。悪くないだろ俺は!?

 

「それで予算ってどのくらいなんですか?」

「……まあ見ればわかるよ!アタシまだ配らないといけないからまたねー」

 

 ひらひらーと手を振り封筒の中を見たらこの結果、諭吉が5枚、これでどうやってメイド喫茶なんてしろと言うんだ。

 

 そもそも普通の予算でも無理な話だったんじゃないのか?

 

 実費か?実費する?印刷代とか無料になったし多めに見れば…いや衣服代は?料理の材料は?5万で足りないだろ!10万でも足りないだろ!?わかんないけど!

 

「おやおや神崎君ーその端金は何かな〜?」

「くっ!」

 

 うちの男子バスケ部は少し強いと有名だ、推薦で強いやつを数人毎年採用している、というか共学になった時から採用している

 

 最初のメンバーから推薦組なんてずるいだろ、あとバスケ部の奴らは顔がいいからモテる

 

「朝日奈さーん、そんな部活捨ててうちのマネージャーにならなーい?」

「ならない、話しかけないでくれる?今気分悪いの」

「ッ!あぁそう、ごめん」

 

 露骨に傷つけるなよ!お前少しは躊躇って言葉を覚えろ

 

「かー!バスケ部のやつは性格悪いぜ、なあ優亜」

「ああ、みんな神崎君みたいに乙女のハートを持ち合わせていないんだよ、な由明日」

「まじねーわ」ジトー

「……………………………………」

 

 由明日の視線が痛い…本当に心そこから申し訳ないことをしたと思っているよ、今度1万円ラーメンを奢ってやろう。ううん今日奢るわ

 

「蒼井くん昨日ぶりー」

「ッ!?ま、まじねーわ」

「そんな警戒しなくていいってともちんならいないからさ〜?」

「まじねーわ」

 

 巴さんは関係ないよ!?とでもいいだけな顔してるな、モカのやつ完全に由明日のこといじってるな

 

 さては由明日と巴が仲良いと思ってるのか?

 

「よ!由明日、また今度遊ぼうぜ」

 

 いないと言った数秒後に現れる巴、タイミングが良すぎる。

 

「ま、まままじねーわ…」

「んな硬いこと言うなって、こ、今度はお互いた、楽しめるやつにしようぜ」ハアハア

 

 朝からこの状態とはなんとまー元気がいいこと、それと巴のやつ俺から由明日のやつにシフトチェンジしてくれた感じか?

 

「もちろんレイもだぞ!」

「……あ、はい」

 

 どうやら違ったみたいだ。俺から離させるのは時間がかかりそうだな

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 朝のHRを知らせるチャイムが鳴った。席に戻るも周りの人が足りない気がする。

 

 柊優と蘭が2人揃っていない…?あいつら朝から何してるんだ?って柊優はサッカー部の朝練か、にしては遅いな

 

 蘭は最近遅刻ギリギリだし…

 

「席ついてるかーお前らー出席を取るぞー」

 

 担任がやってきて名前順に生徒の名前を呼ぶ、それに返事をする生徒達、小学校かとツッコミたくなるがそこは抑える

 

「紅耶」

「はい!先生が大好きな紅耶遊!今日も元気いっぱい「廊下に立ってろ」はい!」

 

 相変わらずだな遊のやつは、その後順番に生徒の名前が呼ばれ俺の番がやってきた。

 

「神崎」

「あ、はい」

「ちゃんと返事しろ、あってつけるのはお前の変な癖だぞ」

「あ、はい」

「……はい、だ」

「……はい」

 

 変な癖とはなんだ、勝手に出てしまうから仕方がないだろ

 

 その後何人か呼ばれ次は俺の変態幼馴染の1人の苗字を呼ぶ

 

「美竹」

「…………………………………………」

「?美竹蘭はー?神崎聞いてないのか?どうやら夜桜もいないみたいだぞ」

「いや俺は特になにも」

「ふむ、美竹のやつ授業態度も悪ければ出席状況も悪いのか…困ったな」

 

 ポリポリと頭を掻きながらそう答える先生を見て生徒のこと一人一人ちゃんと見てるんだーと感心するが…。

 

 ただ単に蘭が問題児なんだなとあとからわかったよ

 

「美竹は遅刻と」

「…………………………………………」ガラガラガラ

 

 後ろのドアがゆっくりと音を立てながら、そして手をノロノロと伸ばしながら入ってくる生徒が1名

 

 前髪を上げヘヤピンで止めておりデコには冷えピタ、そして普段かけてないであろうメガネをかけ大きなくまを作って登場したのは名前を呼ばれていた美竹蘭だった。

 

「み、美竹、なんだその姿は…!」

「あ?え、いや…勉強頑張ってまし、」

 

 たと言う前に倒れそうになるもんだから俺は急いで蘭に近づき支えた。

 

 一応彼氏だからな(仮)

 

「……ありがとう、レイ」

「お、おう」

 

 一体どうしたんだ?こいつがここまで追い込まれるなんて…何かあったのか?

 

 蘭を支えていたところ前のドアが開きそこからは髪がボサボサの柊優がこれまた蘭にも負けない大きなくまを見せつけ現れた。

 

「………………おはよう、ございます」

「ああ、おはようだ夜桜、お前なんだその容姿は」

「……すみません、よくわかりません」

 

 今にも倒れそうな柊優、ネクタイはぐちゃぐちゃでリュックは手持ちの片方しか握っておらず口から簡単に魂が抜け出せそうなひょろひょろ状態だ。

 

「おいおい、2人揃ってこの状態って」

「夜中に何かしてたのでは?」

「まじねーわ」

「でも美竹さんって神崎君と付き合ってない?」

「でも登校するタイミング一緒だし、2人とも疲れてるし…どうゆうこと?」

 

 クラスがいっせいにザワつく、俺はある程度こいつらの事情は知ってるから驚かないけどそりゃ驚くよな

 

「はいはい、2人とも早く席つけ…美竹勉強熱心なのはいいが徹夜なんてせずちゃんと授業を聞け」

「……すみません、よく、わかりません」

「いやSiriかお前ら」

 

 流石に我慢できず突っ込んでしまった。蘭を先に運ぶと柊優はフラフラと自分の先に戻り眠い目をこすりながら髪を撫でていた。

 

「さてそれでは今朝の朝礼会議で話したことなんだが…ここ最近また露出魔の目撃情報がたた来ているようだ」

『ッ!』

「いいか、見つけたらそく連絡、襲われたりなんかしたら人生終わりだぞ、特に女子!大切なものは死ぬ気で守れ」

『はいっ!』

 

 かん高い声でそう返事をする女子一同、男子も奪われたりしたら困るんだよ、特にこの右隣にいる変態野郎からは昨日盗まれるところだったからな

 

 てか昨日の今日かよもう出回るとかこいつ普段からどれだけ出歩いてんだよ

 

「それと来週から文化祭週間にはいるから短縮授業になる、文化祭を楽しむのはもちろんだが学業にも励むように、いいか美竹、神崎、そして青葉もな」

「あ……はい!」

「あいあいさ〜」

「…………わかりました」

 

 こうしてHRは終わった。終わったあと柊優の周りには三馬鹿が、蘭の周りには変態幼馴染+凛が囲んでいた。

 

「蘭ちゃん大丈夫?昨日何してたの?」

「……勉強勉強」

「その冷えピタなんだ?熱でもあるのか?」

「ない、眠気覚まし」

「メガネはー?」

「最近目が悪くなったからかけてる、授業中もかけないと見えないけど…そもそも真面目に受けてない、から」

 

 あくび混じりに答えた蘭を見てつぐみと巴は本当に勉強してたのかと関心をしていた。

 

 俺とモカとひまり、蘭に関しては絵を描いていたんだろうなと察す。そして柊優はそれの付き添いであんな目にあったんだなと

 

「ごめん寝かせて…」

「わわ!ごめんね、おやすみ」

「おい、つぐみいいのか?寝かせても…お前生徒会役員だろ」

「うん、でもここまで眠そうなら寝かせないと」

「ふーん、いいやつだなお前」

 

 表上だけどな

 

「あー私も久しぶりの朝練で疲れたあー寝ようかな」

「モカちゃんも昨日は遅くまで起きてたし寝よーっと」

「アタシも…ふぁー蘭のあくび見たら眠くなっちまった」

「…………みんなが寝るなら私も寝る」

「おいおいなんだお前ら?」

 

 全員が寝てくれるならそれはありがたい、昨日はなかなか寝付けなかったし…俺も寝るとしようか。

 

『…………………………………………』スー

 

 その日、午前中の授業をレイ、柊優、凛、蘭、モカ、ひまり、巴の7人は寝過ごしていたのであった。




次回あいつとあいつに危機が!?そしてあいつがあいつと手を組むのか!?次回波乱だらけの話を見逃すな!

前回の話で感想をいくつか受けれてすごく嬉しかったです!感想くれる人達に感謝

では!また次回の話でお会いしましょう、またね!

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