告白されたら高校生活が変わりました!   作:オオル

9 / 67
どうも!いろいろありますがどうぞ!


自分のことを考えたことはありますか?

 朝、それは必ず毎日やってくる。

 

 どんなに疲れていても学生は、そして社会人は起き上がり各々目指す場所へと足を運ぶ

 

 もちろん俺もその1人、部屋にて制服に着替えブレザー片手に下に降りる。

 

 適当に卵とベーコンを焼いてパンを焼く、最近買い替えたトースターで焼いたパンは絶品だ。買い替えて正解だったな

 

「姉貴ーいってきまーす」

「…………いってらーしゃーい」

 

 小さい声だが返事をしてくれて生存が確認できた俺は学校へ向かう。

 

「?」

 

 登校途中に携帯のバイブが鳴る。気づいて携帯を見てみれば

 

『登校途中に可愛い猫がいたわ、レイにも見せてあげる』

 

 相手は友希那さんからだ

 

 数日前の出来事で俺は友希那さんがアサシンだと決めつけ接していたがそれは俺の妄想であって実際は全く違ったんだ。

 

 俺が問いただしているうちに友希那さんは俺も猫が大好きな人、と思ったらしく今は類友として仲がいいんだ。

 

『可愛いですね』

 

 なんて言葉を送って登校途中の出来事は終わった。

 

「うーす柊優」

「おーすレイ」

「……お、マガジンじゃんー何読んでの?」

「知ってるくせに言うなよな」

「あはは、だよな」

 

 当然読んでいるのは義妹だよなーまあ柊優は俺が神奈こと神崎澪奈の弟なんて知らないけど

 

「てか席替えしんどー、お前と席離れたじゃーねか」

「だな、お前の席は…はは、青葉さんが座ってるし」

「げ、あいつはまた…」

 

 今まで隣の隣だったもんだからすぐに話せれたし飯も食べやすかった。

 

 離れて話してる隙に席が近いひまりの机の周辺にみんな集まるしモカが俺の机に座り出す。

 

 蘭のやつは…いない?珍しいな

 

「おはよう、レイ」

「ッ!お、おう蘭、いないと思ったら今来たのかよ」

「……まあー色々あるんだよ、色々とね」

「…………んじゃ俺はあれであれだからあれするわ」

「?おう」

 

 柊優のやつはやっぱり蘭と何かあったんじゃないのか?

 

 前もなんかあれがあれでどうたらーって言ってたし?

 

「あんたさ、いつもあたしから距離取るよね」

「……だったら美竹さんは俺と話したいのかな?」

「な!なわけないでしょ!」

「ならお互いの為に関わらないのが正解なんだよ」

 

 そう言った柊優は教室から出て行き、蘭もみんなの所へと向かった。俺はと言うと

 

「何か……あるのかな?」

 

 なんてことを言っていた。

 

 俺は席につくなりモカに注意して朝のHRが始まる。

 

 その後授業はなんやかんやで進み、もう昼休み

 

「柊優ー飯食うおうぜ」

「んーいいぜー」

 

 あんまり聞いちゃいけんことかもしれんが一応聞いてみるか

 

「柊優ってさ蘭と何かあったのか?」

「ッ!」

 

 柊優のやつが大きく反応したもんだからさ

 

「い、いや!別に答えなくてもいいんだぞ!?その幼馴染と友達が仲悪いのは俺がそのーあー何言ってんだろう俺は!?」

 

 ビビって言い訳を並べていた。

 

 あーいつもこれだよ!なんか話しかけたら直ぐに理由を説明して…何ビビってんだか

 

「……さあ、美竹さんに聞きなよ」

「え、えーそう来るか」

「って何ビビってんだよレイーなんだよ、俺ってそんなに怖いか?」

「び、ビビってねーし!?」

「あっはは!今度からレイを脅す時はこうしよっかね」

「それはまじでやめろ」

 

 柊優は笑いながら言ってるけど俺はまじトーンでやめろと言っていた。

 

 なんか柊優が怒るって想像できなかったけど今日の出来事でわかった、柊優は怒らせると怖いタイプの人間だ。

 

 飯を食おうと弁当箱を開けようとした時

 

「失礼するわ、レイはいるかしら」

「ッ!友希那さん!」

 

 なんの前触れもなく友希那さんが我がクラス2年A組にやって来た。

 

「?メッセージは送ってるはずよ?」

「……あー来てました」

「ならわかるわね、お昼一緒に食べましょう」

「ッ!え、えーと何故急に?」

「私とあなたの仲だからよ」

『ッ!』

 

 え、えー!?そんなこと言うとクラスのみんなが勘違いするじゃないですか!?

 

 急いで後ろを振り向くと殺意ダダ漏れの男子生徒共!柊優のやつは黙々と弁当食べてるし!

 

「私とお昼を一緒にするのは嫌なの?」

「ッ!」

 

 何その下から目線ー!身長少しだけ高くてよかったー!

 

 でも、と柊優を見るが

 

「(行ってこい)」コク

 

 とでも言うように頷く、ならば俺が断る理由はもうない、友希那さんとお昼を一緒に!

 

「ちょっと友希那さん!いきなり現れてレイとお昼ってどうゆうことですか?」

「……美竹さん、一体何の用かしら?」

「どうして友希那さんがレイをお昼に誘うんですか?」

 

 蘭さーん!何故あなたはいつも友希那さんに突っかかるんですか!?仲良くできないのかよ!

 

「なんでってそれは…ゴニョゴニョ」

「なんですって?」

「い、言えない仲だからよ…」

『ッ!』

 

 違うんです!違うからな!?猫友だと知られたくないから言えないだけでだからな!?

 

 だから俺を殺すような目線で見るんじゃない!

 

「ふっ」

「ッ!……なにあんた、今笑った?」

「…………別に俺は笑ってない」

 

 蘭のやつ次は柊優のやつに絡み出したぞ、てか蘭…お前そんなんだから友達いないんだぞ

 

 蘭はもっと優しくなりなさい、そうだなーひまりにみたいな人になりなさい!

 

「(なんて口が裂けても言えねーよ!)」

 

「だいたいあんたのせいであたしが迷惑(・・)してるんだからね、そこんとこちゃんと理解して」

「……別に俺は気にしてない」

「ッ!もういい」

 

 んー2人には仲良くして欲しいんだけどな…蘭がそうしようとしないんだよなー

 

 みんなの所に戻るなり弁当を勢いよく食べてるし、また蘭の評判が下がらなければいいんだけど

 

 って!人の心配してる場合じゃねー!俺も今男子の大半から敵意を持たれてるんだぞ!?

 

「みんなー違うぞ?これはだな」

「やっぱり料理か?料理なのか?」

「いや中性的な顔だろ」

「まじねーわ」

 

 2年A組の3馬鹿トリオの(ゆう)優亜(ゆあ)由明日(ゆあす)、何かと首を突っ込むやつら…相手にするとめんどくさい

 

「……もういいや、友希那さん行きましょうか」

「ええ」

 

 友希那さんが昼ご飯に誘うなんて初めてだな、まあつい最近仲良くなっただけなんだけどね

 

「今日はお弁当作ってきたの、特におにぎりに力を入れたわ」

 

 そう言いながら見せてきたおにぎりは

 

「おー猫だ!」

 

 俗に言うキャラ弁ってやつだ。海苔を器用に切って目とか作ってるし、おかかで三毛猫の色を再現してる。普通に俺から見ても上出来だと思う

 

「あなたなら喜んでくれると思ってたわ」

「……え、ええ!もちろん!だって俺は猫好きですから!」

 

 そう、俺は猫が好きって設定になってるんだ。もしこれが違うとバレたら俺は消されるかもしれん

 

「……違うわよね?」

「……………………へ?」

 

 え、一瞬にしてバレちゃいましたか?いや、は?やばくね?

 

「好きじゃなくて大好きよね?」

「ッ!そ、そうっすよ!何言い出すかと思えばそんなことだったんすね」

「そんなことなんかじゃないわ、にゃんこ達は私にとって癒し、それを共有できるのなんてあなたぐらいなのだから」

 

 あー心がクソ痛い、なんであの時猫が好きなんて言ったんだが

 

 いや別にとくべつ嫌いってわけじゃないけどさ

 

「あ、おにぎり食べてもいいですよね?食べますよー」

 

 手を伸ばしおにぎりを掴み食べようとするが

 

「あ!」

「…………なんすか?」

「な、なんでもないわ」

「じゃ、じゃあ、いただきます」

「あぁ!」

「…………………………」

 

 食いづらいよ!?なんだよ!このおにぎりにすら感情を持ってるのか!?

 

「くっ!し、仕方ないことよ、この子達はにゃんこ達と違って食べられるために生まれてきたのよ」

「決して動物愛護団体に何か因縁をつけられることはないわ、ガブッといって……いいわよ…!」

 

 さらに食べずらいわ!なんで動物愛護団体なんて言葉を出すんだよ!なんかその言葉を聞くだけでなんか、な!?わかるだろ!

 

「……この猫達は友希那さんが面倒を見ましょう」

「ッ!え?」

「こいつらも俺なんかより友希那さんに食べられたいはずです」

「……そ、そうね、そうするわ」

 

 おにぎりを個別タッパーに避難させた後残りのおかず類を食べようと箸を伸ばした。

 

「……かって!え、ナゲット硬いんですけど?」

「そんなはず……何これ、硬いわ」

「冷凍食品は少しチンして入れるといいっすよ?」

「気をつけるわ」

 

 こーゆう肉類の冷凍食品はチンをオススメするぜ、まあ俺は冷凍食品とかには頼らない人間だけど

 

「では気を取り直してー卵焼きをー」

「ッ!」

「どうかしら?」

「……う、美味い、美味すぎます!」

「そ、ならよかったわ」ホッ

 

 美味いと言ったが…友希那さん、砂糖入れすぎですよ!クソ甘いよ!?いや美味いけど!

 

「じゃあ次は俺の弁当食べますか?」

「いただくわ」

 

 次は俺のターン!

 

「ッ!な、にこれ」

「?」

「……あなたキャラ設定で料理が出来るんじゃなかったの?」

「なわけないでしょ!?」

 

 何故友希那さんがそのキャラ設定とか知ってんだよ!あとあなたがそんなことを言ってはいけません!

 

「とても美味しいわ、リサといい勝負ね」

「なら今度勝負してみよっかな、審査員は友希那さんで」

「ええ、喜んで受けるわ」

 

 その後は友希那さんが携帯で撮った猫の写真を見ながら話をしてあっという間に昼休みは終わった。

 

 ちなみにだが何故4月29日の放課後の出来事を話してくれなかったのかを聞くとどうやら猫と遊んでいたらしい。

 

 証明できる人はいないってわかってるから聞かなかったけどとりあえずアサシンは友希那さんではないと決めつけ他の候補を探すか

 

 友希那さんと別れ教室に戻ると蘭が一人でイヤホンを付け音楽を聴いていた。

 

「おーい蘭、何聞いてるの?」

「……?あーレイか」

「あれ?みんなは?」

「みんなだってそれぞれ友達いるでしょ」

「なるほど」

 

 要するにAfterglowのメンツ以外の方と楽しく昼休みをすごしているわけだ。

 

 昼ご飯は仲良く一緒に食べてるんだな

 

「レイさ夜桜と仲良いよね」

「?ああ、仲良いな」

「あんたらさ……付き合ったりしないの?」

「ッ!?はっ!?お前何言ってんだよ!」

「……今のなし、忘れて」

 

 蘭は一度取り外したイヤホンを付出し教室を出て行った。

 

 最近の蘭はよくわからん、友希那さんには絡むし柊優とは仲悪そうだし…おまけにどうどうと付き合ったりしないのか?って聞いてきた。

 

「(もしかしてあれか?蘭は腐女子ってやつなのか?)」

 

 そんな考えが一度は浮かんだが午後の授業の体育できれいさっぱり忘れてしまった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 午後の授業も全て終わりあとは帰るだけ、そう帰るだけなんだが俺は帰ろうとしなかった。

 

 今日はバイトもない、買い物する予定もない、ならば帰って晩飯作ってゲームして寝ればいいだけの話

 

 ふと外も見るとグランドで運動部が活動をしていた。

 

 サッカー部を見てみると柊優がいる。腕にはキャプテンマーク、あいつはいつの間にかキャプテンにまで上り詰めていたんだ。

 

 まあ一個上から共学になったし?三年にしきれるやつがいなかったんだろう、にしてもすげーよ

 

 柊優を見てると俺って何もできないやつだと自覚してしまうよ

 

 アサシンだって俺なんかより柊優みたいなやつを好きになってもおかしくない、なのに何故俺なんだろうか

 

「……って何考えてんだか俺は」

 

 そんなのは考えても意味なんかない!考えるだけ答えを見つけ出せず永遠と考えるだけだ

 

 玄関にてロッカーを開くと

 

「て、手紙だ!?」

 

 あの時貰ったラブレターと同じ便箋!だったら差出人はアサシンだろ!

 

 手紙を読んでみると

 

「屋上に来てください」

 

 と、また電子文字で書かれていた。

 

「…………………………」

 

 わかってる。俺はわかってるぞー!屋上に来いと言いながら!

 

「……体育館裏にいるんだろ!」

 

 体育館裏に着くのと同時に俺は声を上げた。

 

 屋上とか行ってもどうせいないし無視してこっちに来た方がアサシンはいる!と思ったら

 

「お、今日は早いねー、やっほー」

「……現れやがったなアサシン!」

「アサシン?僕の呼び名かなにか?」

「ああ、そうだよ」

 

 アサシンはいやがった!しかも羽丘の制服だと!?それはもう羽丘生徒だって言ってるみたいなもんじゃないか!

 

「実はヘリウムガス吸うの面倒くさくてね、声を変える変声機?って言うのかな?買ってみた!」

「どう?前より女の子ぽっく聞こえるだろ!」

「前から女の子だろ!」

 

 ヘリウムガスごときで男の声が女の声になるわけが無いだろ!てか変声機とか金掛けてんな

 

「てか羽丘の制服なんか着て来て大丈夫なのか?」

「うん、どっちの制服も持ってるから大丈夫だよー?」

 

 わざわざ買ったんかい…

 

「あ、もしかしたら姉妹がいるかもね」

「……さいですか」

 

 まあこれも嘘かもしれない

 

「いやー君の作品ね、結構人気出てるんだよ」

「はっ!?」

「1話だけでUA10万以上…色んな出版会社から声もかけられて困ったもんだよ」

 

 肩をすくめながら答える様子は嘘をついているようには見えなかった。

 

 あの俺の黒歴史がなろうぜ!で10万以上見られてるのか…あれ?普通に恥ずかしくね!?

 

「でも全部断ってるから安心して!……でーも?小説家になりたいのなら受け入れるけど?」

「受け入れなくていいわ!てか話をそらすな!」

「ッ!だ、だって好きな人と話すと緊張しちゃうよ」

 

仕草は一丁前に可愛いが顔が見えない、そして声は可愛くない!

 

「その好きってlike?love?」

「I Love レイ君ー!」

「…………………………」

 

 もうこの際彼女に聞こう、さっきまで悩んでいたあの話を…

 

「なあ、なんで俺のこと好きになったの?」

「ッ!いや!俺ってさ別にいい所ないだろ!?顔はそこそこ性格は…んー?だけど特技とかは料理とか家事全般だけだし」

「……なんで俺なんかを好きになっちまったんだろうって、思ってさ」

 

 直接本人に聞いた方が手っ取り早い、自分で考えてもわからないのなら他人に聞くのが1番だろ

 

「なんでそんなこと聞くの?」

「……それは自分に自信がないというか」

「あのさーあんまり強い言葉言うと嫌われそうだから言いたくないけど」

 

「僕の好きな人をこれ以上悪い言い方しないでよ」

 

「ッ!ご、ごめん」

 

 紙袋(山吹ベーカリーの紙袋)を被っているも声音で彼女が怒っているのはわかる。

 

「いい?僕は君が思っているよりも君のことが大好きなんだよ」

「ッ!?」

「あ!顔赤くなってる!」

「う、うるさい!」

 

 そうだ、そんなのどうでもいいんだ。

 

 彼女はおれのことが好き、それだけでいい、理由なんてそんなのどうでもいいんだよ

 

「……そっか、なら俺はあんたを全力で見つけ出す」

「付き合ってくれたりしたらエッチなことだってしてくれるんだろ?」

「うん、見つけてくれたらするよ」

「そ、そこは動揺しろよ!?」

 

 なんか俺が性欲の塊みたいなゲスいやつになってるじゃねーか!?

 

 本当は違いますよ!?ただアサシンが動揺する様子を見たかっただけですよ!?

 

「今日はもういいかな、君と話せたし楽しかった」

「俺は君に怒られたけどな」

「それはーごめんね、でもスッキリはしたでしょ?」

 

 それは、まあうんスッキリしたよ

 

「ああ!だからその首あらって待っとけよな!」

「……うん!」

 

 アサシンはそう応えると俺が来た方向とは逆に向かい姿を消した。と、思ったら

 

「きゃっ!」

「ッ!」

 

 追いかけるつもりはなかった、だってそこで見つけたところで俺やアサシンは望む結果になんかならないだろ?

 

「大丈夫か!ッ!?」

「いたた……はっ!」

「み、見た?」

「いや黒のショーツなんてこれっぽっちもみ、見てないよ」

「見てるじゃんか!……もういい!帰るから!」

「あ、おい!」

 

 盛大に転けてたもんだからパンツは丸見え、嫌でも目に入ってしまうっての!

 

 見えたなんて言わない方がよかったのかもしれない

 

 と言うよりこのままさよならなんてお互い気まずすぎる!俺は追いかけるようにアサシンの後を追うと

 

「あいた!」

「ぬわ!」

 

 誰かとぶつかってしまった。

 

 急いでたもんだから前が見えていなかったんだ。

 

「ごめん、大丈夫か?」

「いえいえーモカちゃんこそ余所見しててごめんね〜」

「ッ!も、モカ!?」

 

 ぶつかったのは幼馴染のモカだった。こんな体育館裏付近に何故帰宅部のモカがいるんだよ

 

 いや俺も帰宅部のくせにいたけどさ

 

「あれー?れーくん何してたの?」

「いや、俺は……そのーさ、散歩だよ、あはは」

 

 さてはモカがアサシンなのか?こんな所にいるのはさっきも言ったがおかしいぞ

 

 ここで確かめるか?あのことを聞けば一発でモカがアサシンかどうか判断をつけることは出来る。

 

 けどその質問を俺が出来るわけが無い!

 

「じゃーモカちゃんはちょっと用事があるので〜」

 

 ここでモカをみすみす逃がしていいのか?

 

 今の時点で可能性が高いのモカしかいないんだぞ?

 

 どんなに足が早くてもここからすぐに姿を消して逃げれるわけがない。

 

 ならば必然的にモカがアサシン…になりうる

 

「行かせない」

「ッ!へ?」

 

 逃げようとするモカに対して俺は壁ドンと言うものをしてみた。

 

 初めてすぎて緊張するけどそんなことより今はモカに質問することが1番だ。

 

「……こんな所で何してたんだよ」

「い、いやーモカちゃんも?れーくんと同じ散歩ですよ〜」

 

 ここで揺さぶりをかけてみるか

 

「俺は知ってんだぞ、お前がここで何をしてたか」

「ッ!へ、へ?なんのこと?も、モカちゃんれーくんの言ってる意味がわからないな…」

 

 髪をいじりながら、そして目を泳がせながら言うモカは俺にとってそれは答えを言ってるようなものに捉えてしまった。

 

「(モカがアサシンだった)」

 

 こんなことで知りたくなかった。もっと探偵みたいに推理して探し当てるんだと思ってた。でも…そうはいかないか

 

「悪いが俺はお前の秘密を知っている」

「ッ!?」

「それでだな、その秘密を知るためには」

 

 そう、秘密(アサシン)を知るにあたって必要な情報、それは

 

「モカ…パンツを見せてくれ」

「…………………………」

 

 パンツを見れば全てがわかる。もしモカが黒のショーツならばそれはアサシンだ、悪いが柄も覚えているぞ

 

 って俺やば変態じゃん!?

 

「れーくんはモカちゃんの秘密を知った時どう思った?」

「?」

 

 それはアサシンだと思った時の話だろうか?

 

「……正直驚いた、モカがその…だったとはな」

「えへへ、幻滅した?」

「ッ!なわけない!お前がその気なら俺はその気持ちに答える!」

 

 こんな俺を好きになってくれたんだ!幼馴染だろうがそんなの関係ない!モカが望む関係を俺は素直に受け入れる!

 

「ッ!ほ、本当の本当?」

「ああ、本当だ」

 

 これから俺達の関係は幼馴染からステップアップするかもしれない、だがそれも遅かれ早かれだったんだろう。

 

 そのうち見つけ出せばの話だったけど

 

「だからパンツを見せてくれ」

 

 今思ったんだけど完全にモカがアサシンってていで話を進めてるんだが、まあこの様子からはモカがアサシンだろう。

 

「……うん、なられーくんを信じるよ」

「ッ!お、おう」

 

 モカのやつが今までに一度も俺に向けたことがないような女の顔でそう言うとおもむろにスカートに手をかけた。

 

 そして…めくりあげる。

 

「なっ!?」

 

 俺の目の前に広がる光景は予想とは全く違っていた。

 

 そして俺はその日一日中後悔した。

 

 なんで女子に対してパンツを見せろなんて変態なことを言ったのかを、な




次回はモカの話です。これは次回からタグが増えますね、まあ話は考えているので書く時間さえあればすぐに投稿できるんですよどね…

ではでは!少しでも面白いと思ったら感想と投票よろしくお願いします!またね!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。