TSロリエルフの稲作事情   作:タヌキ(福岡県産)

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米ディッ!!

筆が乗ったので初投稿です。
ゼノスはメンバー毎に片言具合が違うから若干面倒くさい……面倒くさくない?

今回の空白の一ヶ月は尺が余ったら書きます(怠惰宣言)。

感想・誤字報告ありがとうございます、徐々に勘付いてくれている人が増えてワタシ、ウレシイ。
それでは慣れない描写をしたせいでガバリティがマックスな続きをどうぞ!


異端児は稲作の夢を見るか?

 フェルズは期待していた。

 幼いエルフの王女、リリア・ウィーシェ・シェスカに。

 もちろん、彼女が現在故郷であるウィーシェの森や闇派閥(イヴィルス)から命を狙われている立場だという事は理解している。それでも彼はリリアが自らの、そして彼が主と仰ぐ神の目的の鍵となる事を望んでいた。

 神意を超えた存在、()()()()()()()。フェルズ達から異端児(ゼノス)と呼ばれる彼等と、人類の共存。普通ならば絶望的と考えるその夢想も、あの規格外の牛人(アステリオス)と絆を結んだ彼女ならばあるいは、と思わせてくれた。

 そう、思わせてくれたのだ。

 だから。

 

「お前たち!!クワは持ったかぁっ!!」

『ウオオオォォォォォオオオオ!!!!』

「米が食べたいかぁっ!!!!」

『ウオオオォォォォォオオオオ!!!!』

「空が見たいかぁっ!!!!」

『ウォォォォォォォォオオオオオオオッ!!!!!』

「行くぞぉ!!耕せぇぇぇえええっ!!!!」

『ウォォォォォォォォオオオオオオオッ!!!!!』

 

「……どうしてこうなった……!?」

 

 フェルズは目の前に広がる光景に頭を抱えていた。

 迷宮都市オラリオ。

 世界でも唯一であろう【迷宮(ダンジョン)】を地下に有するこの都市には、迷宮に眠る怪物達のドロップアイテムや財宝を狙って数々の冒険者(命知らず)達が生活している。

 そして、そんな彼らが実際に血反吐を吐きながらも培ってきた迷宮の情報、迷宮の地図(ぼうけんのあかし)。それにはまだ記されていない【未開拓領域】の一つは、異端の怪物達とそれを指揮する小さな妖精によって()()()()()()()()()

 蜥蜴人(リザードマン)曲刀(シミター)の代わりに振るうのは、迷宮の発する燐光を受け鈍く反射する鍬。ドッ、と勢い良く突き立てられた鍬は、迷宮の地面を容赦なく蹂躙し、硬い土を抉り、石を砕き、下層の土と混ぜ合わせ、柔らかな農作地へと変えていく。

 半ば趣味の領域でとある魔道具(ゴーレム)を作成したフェルズには分かる。あの鍬は最硬精製金属(アダマンタイト)製だ。鍛冶師が見れば泡を吹いて卒倒しそうな、まさに「無駄遣いの極み」である。

 そんな農作業には明らかにオーバースペックの代物が、この場にいる約30体程の異端児全員に配られている事実にフェルズは骨だけの身でありながら目眩がする心地に襲われた。

 大地を司り、金属や宝石などを容易く掘り起こす土精霊(ノーム)だからこそ可能な所業だ。人の手によってこの光景を再現しようと思えば、大手派閥(ファミリア)の年間予算一年分程の(ヴァリス)が吹き飛ぶ事だろう。

 異端児は皆、理知無き怪物(モンスター)の魔石を食らった言わば【強化種】だ。故にその力は並の冒険者を遥かに凌ぎ、怪物の名に相応しいものとなっている。

 そんな彼らが鍬を振るえばどうなるか?

 答えは、ものの数分で面積の半分を耕し尽くされた未開拓領域が物語っていた。

 

「……」

 

 フェルズは耕された土の前に佇むと、そっとしゃがみ込み土を手にとって感触を確かめた。

 石は完全に砕き取り除かれ、薄っすらと赤味がかった土と表面の黒い土が混ざり、水分を幾らか含んでいるのかしっとりとした粘土質の土であった。

 分かりやすく言えば、これ以上ない程に理想的な土が出来ていた。

 

「よーし、皆一旦離れて!……うん、それじゃあお願いします、土の精霊様、水の精霊様!!」

 

 そして、はしゃいだ様なリリアの声が未開拓領域に響く。

『応ッ!!!』とそれに答える異端児達の声は、フェルズがこれまでに聞いたことがない程に生き生きとしていて、楽しそうであった。

 リリアが懐から取り出したのは、象牙を削り出して作ったような純白の指揮棒(タクト)。彼女が里から持ち出していた霊樹の枝を芯材に、久々の特級素材に魔道具製作者としての心を刺激されたフェルズが設計・制作・監修を手掛けたフルオーダーメイドの第一級冒険者装備だ。

 次の瞬間、元【賢者】であるフェルズも震撼する程の莫大な魔力が解放された。ザアアアア、と地上に降る雨の様に大量の水が耕された迷宮の土に染み渡り、その周囲を囲うように大地が盛り上がり、簡単な(あぜ)が出来ていく。

 

「よーし、行くよ、モーさん!!」

「承知した」

 

 水が染み渡った後に出来たのは、水が染み、泥状になったトロ土だ。次いでそこに現れたのは規格外の牛人(アステリオス)とその肩にちょこんと乗ったリリア。

 自分達の制止も聞かずに深層へと単身武者修行へと向かった筈のアステリオスがさも当然の様に下層の「里」にいる事実に、フェルズは自らの目が死んでいくのを感じた。

 そんな愚者の悩みなど知る由もなく、リリアの指示に従い、一言呟いて頷いたアステリオスは、手に持った土の微精霊特注の巨大な鍬で土を畦に押し付け、塗りたくっていく。

 巨大なその身からは想像もできない程に繊細な力加減で塗られた畦を、残りの異端児達がせっせと形を整えて綺麗にしていく。

 水漏れを防ぐために精密さを要求される作業ゆえ、ゆっくりと進行していくその作業が終わると、後にはピカピカと光沢を放つ完璧な処理を施された畦が出来上がっていた。

 

「これで完成!!」

 

 アステリオスの肩から降り、最後にもう一押しとばかりに水を注ぎ込んだリリアが満足げに両手を腰に当てた先には、薄っすらと水が張った見事な田んぼが出来上がっていた。

 時間にして約ニ時間。

 人外の力をふんだんに使った、まさに力押しの作業だった。

 

「後は代掻きだけど……これは明日でいいね」

「明日でいいね、じゃないぞリリア」

「あ、ししょー」

 

 普段着代わりとなっているリバース・ヴェールの袖で顔に付いた泥を拭い、満足げに笑うリリアにフェルズは呆れた声を投げかける。

 周囲では集まった異端児達が互いを労っており、その光景は彼らの姿に目を瞑ればただの農作業をしている共同体(コミュニティー)であった。

 

「あまり大っぴらに動かないでくれと言った筈だ。特に最初の掛け声、あれでここの所在が冒険者たちにバレたらどうするんだ」

「風の精霊様に壁際の空気を固定してもらってるので大丈夫です!完全防音ですよ!」

「そういう問題ではない!!」

「あだっ!?」

 

 スパーン!と小気味の良い音を立ててリリアの頭を叩くフェルズ。魔力の無駄遣い、精霊の無駄遣いとも言える米キチ(リリア)の蛮行に頭を悩ませるフェルズにゲラゲラと笑いかけたのは蜥蜴人(リザードマン)であり異端児の長を担っているリドだ。

 

「そう責めてやるなよフェルズ!リリアだってちゃんとバレない様に考えてやってるし、何よりコイツが来てから毎日退屈しねえんだわ!」

「だからそういう問題ではないと言っているだろう、リド……いいか、もし隠蔽工作が完全じゃなくて、他の冒険者がこの光景を目にしたとする。そしたらどうなると思う?」

「一緒に稲作をしたくなる!」

「君は黙っててくれリリア」

 

 しゅばっ!と手を上げながら即答する米キチ(リリア)グローブ型の魔道具(マジック・イーター)の砲撃を食らわせてやりたい衝動に駆られるフェルズだったが、それをやったが最後()()()()()()()ので断念せざるを得なかった。

 くっ……この米狂いめ……!と心の中で神々に対して吐き捨てるような罵りを気休めに呟きつつも、異端児唯一の良心(ストッパー)である筈の石竜(ガーゴイル)に非難の声を上げた。

 

「グロス!君が手綱を握っておいてくれなければこうなる事は分かっていただろう!?」

「ソウヤッテ俺ニ責任ヲ被セルノハ止メテ貰オウ……ナラバオ前ハ興ガ乗ッタコイツラヲ止メラレルノカ……!?」

「ぐっ……し、しかしだな……!?」

 

 フェルズの非難、もとい八つ当たりにガッッ!!と目を見開いて反論するグロス。その反論にぐうの音も出ないフェルズの耳に、更に追い打ちをかけるようにリリア達の話し声が聞こえてくる。

 

「キュ、キュウ!!」

「ん、アルル、ご飯炊けたの?」

「キュー!」

「火加減は覚えましタ。後はご飯が美味しく炊けていればいいのですガ……」

「だいじょぶ。結局は心がこもってるかどうかだから」

「リリア!?彼らに一体何を教えている!?」

「炊飯!」

「レイッ!?」

「わ、私の()デ、美味しいご飯が作れるのが嬉しくてつイ……」

「クッ、絶妙に責め立てにくい理由をッ!」

 

 もはや地上で纏っているミステリアスな雰囲気など彼方へと吹き飛び、ただ自分の手に負えない事態へと陥っている事をひしひしと感じるフェルズ。

 そんな彼の哀愁溢れる姿に、達観した様な表情で頷き同意するグロス。

 出会った当初こそリリアに対しても人間への悪感情を隠そうともしなかった彼も、今ではすっかり斜め80度にカッ飛んだ行動をするリリアに胃を痛める苦労人枠へと収まっていた。

 

 闇派閥(イヴィルス)、ウィーシェの森双方から命を狙われているリリア。

 そんな彼女を保護、管理するついでに異端児と引き合わせたフェルズは、自分のした行いが正しかったのか間違っていたのか、イマイチ自信を持てなくなっていた。

 

 異端児と上手く馴染めないかも知れないという不安?

 この光景を見てみろ、下手をすれば自分(フェルズ)よりも彼らに馴染んでいるぞ。

 異形の姿をした異端児への拒絶反応?

 リリアの目を見てみろ、彼らに対する悪感情など無い、むしろ同じ釜の飯を食べた仲間だと言いたげな目をしているぞ。

 人への悪感情を抱いた異端児達から排斥される?

 グロスを見てみろ、最初こそ敵対視していたものの、今ではすっかり彼女を仲間として扱っている。彼と同じくらいに悪感情を抱いていた人蜘蛛(アラクネ)のラーニェでさえほら、

 

「はい、ラーニェ。おにぎり」

「……あ、ああ。頂こう」

 

 誰だお前。

 頬を赤らめながら若干気恥しげにリリアから握り飯を受け取るラーニェ。そんな彼女にフェルズはいつもの口調など彼方に投げ飛ばしてそう心の中で呟いた。

 神意から外れた、まさに異端の存在【異端児(ゼノス)】。

 地上への進出を渇望し、遥か頭上の空を仰ぐ事を夢見る彼らは現在、立派な稲作集団へと斜め上の変化を遂げていた。

 

「うん、美味しい!」

「うまく炊けテ安心しましタ……美味しイ」

「やっぱり米は美味えなあ!なあ、グロス?」

「……フン、マア他ノ食物ニ比ベレバ味ガ良イノハ認メルガ」

「素直じゃないなあ、グロス!」

「煩イ!」

 

 和気藹々と自分達で炊いた米で作ったおにぎりを頬張る異端児とリリア達。アステリオスやフォーといった大型の者達には特大サイズのおにぎりが配られ、表情こそ変えないものの彼らは黙々と食べ進めていた。

 あまりにも彼らが美味しそうにご飯を頬張っているため、フェルズは食事の摂れない己の身体とこの様な身体になる原因ともなった自分の元主神を若干恨めしく思った。

 

 

 

 春の終わり。大陸の季節は暑い夏へと準備を進めており、オラリオの気温も徐々に高まっている。

 リリアがギルドに保護されて、約1ヶ月が経っていた。

 

 

 

「戻ったか、フェルズ」

「ああ、ウラノス。只今帰還した……」

 

 異端児達との定時連絡を終え、ギルド内部【祈祷の間】へと帰還したフェルズ。彼のいつに無く疲れた様子に、ウラノスは微かに片眉を上げて彼を見た。

 

「疲れているな、フェルズ」

「……ああ、疲れているとも。ウラノス、彼女を異端児達に引き合わせたのは失敗だったかもしれない」

「上手く溶け込めていなかったのか?」

「いや、逆だ。馴染みすぎだ」

「ならば良い。人と怪物の共生、その第一人者となるやも知れん」

 

 元賢者としての威厳も何もかも投げ捨てて良くねえよッ!と叫びたい気持ちになったフェルズだったが、呪いに蝕まれ、不死となっても絶望から獣に堕ちることの無かった強靭な理性でどうにか保ちこたえる。

 あの米狂い、行動に悪意や害意が無い事は確かなのだが、その代わりに今日の突発的稲作の如く、やる事なす事が全て突拍子も無い事ばかりなのだ。

 常人からして見れば恐怖の塊とも言える異端児達とすぐに打ち解ける、ギルド支部の不正を捜査しに港町(メレン)へと赴けば古代の大精霊と鉢合わせする、その他にも挙げだしたらきりが無いほどのドタバタに、挙げ句の果てに今日の稲作騒ぎだ。

 正直、胃が保たないとフェルズは嘆いた。とっくの昔に肉と共に腐り落ちたはずの胃がキリキリと痛む。

 きっと今なら、彼はフィンやヘルメスと良い酒が飲めるだろう。

 

「……それで、フェルズ。闇派閥の動きは?」

「未だ無し。使い魔達を街中に放って監視を続けてはいるが、今の所は尻尾すら掴めていない。……やはりダンジョンのもう一つの入り口を見つけない限りは厳しいだろう」

「そうか。では他の派閥(ファミリア)はどうだ?」

「港町でロキ・ファミリアとイシュタル・ファミリアがやり合ったそうだが……あの美神を追求するのは難しいだろう」

「然り。かの女神は都市の暗部に食い込んでしまっている。迂闊に手を出せば噛み付かれるだけでは済まないだろう」

「全く、厄介なものだ……」

 

 ふぅ、と溜息を吐くフェルズ。リリアに振り回されるのとは別のベクトルでこちらを煩わせる神々に、ウラノスもいつも以上に厳しい表情で空中に視線を走らせる。

 

「せめてもの救いとしては、闇派閥に先んじて精霊の愛し子(リリア)を確保できた事か。彼女が我々の手の中にいるうちは、都市壊滅のシナリオを実質1つ潰せているようなものだからな」

「精霊の愛し子は、その力故に昔から多くの者に狙われてきた……」

 

 ウラノスは重々しくそう言うと、静かに目を閉じた。続いて彼の口から発せられた言葉に、フェルズは驚きを顕にする。

 

「しかし……あの王女にはある種の作為的なものを感じる」

「作為……?まさか、彼女が人工的に作られた愛し子だと?」

()()()()()()。彼女が迷宮都市(ここ)に来た事実だ」

「……どういう事だ、ウラノス」

 

 フェルズからの問いに、老神はふぅと息を吐きながら静かに「勘と神々(われわれ)の目だ」と呟いた。

 

「あの王女には、神の力(アルカナム)に等しい何らかの力が働いている。……しかしそれが善意であれ悪意であれ、今回のエニュオとはどうも無関係である、そんな気はする。言うなればそう……『子供の我侭』だ」

「神の力だと?それに、子供の我侭……?」

「うむ……道理を知らぬ子供の、幼稚な我侭だ」

「……とりあえず、今はその事については後回しにしよう、ウラノス。これからの対策だが─────」

 

 ウラノスの抽象的な発言に思案しながらも、一先ずは都市の崩壊を防ぐ手立てを提案するフェルズ。

 石造りの部屋に二人の声が響き、松明の炎が静かに揺れた。

 ぶっ飛んだ行動をするリリアに頭を悩ませられながらも、愚者(フェルズ)都市の創設神(ウラノス)は今日も今日とて都市とそこに住まう無辜の民草を守るためにせっせと知恵を絞るのであった。

 

 

 

 そして、ところ変わってニニギ・ファミリア。

 春の終わりを迎え、季節が夏へと変わり始めた中での彼らはと言うと─────ジメッとしていた。

 より具体的に言うと、千穂がジメッとした雰囲気を纏い続けていた。

 

「……おい穂高。なんとかしろよ、あのジメッとした生き物」

「なんで俺がそんな事を……千恵、お前あれの姉だろう」

「私だってどうしたらいいか分からないよ〜!?ここは主神として、ニニギ様、お願いします!」

「天界では全知全能の私とて、下界では全知無能。できないことというものは存在する」

「こんな時に威厳なんて出さなくていいから!というかそれかなり情けない事言ってますけど!?」

「……うるさいですよ、そこ」

「「「「すいませんでした」」」」

 

 ざっと息のあった土下座を披露する四人。

 自分よりも遥かに強い冒険者と超越存在(デウスエア)を跪かせた千穂は、ポコポコっとキノコが生えそうな程にジメジメした空気を纏いながら手に握ったままの手紙に視線を落とす。

 リリアと喧嘩別れの様になり、お互いが離れて暮らす事1ヶ月。

 フェルズの使い魔であるという片目が義眼の梟から手紙が届いたとき、千穂の胸中を占めていたのは喜びと罪悪感だった。

 勝手な事を言って見送りもしなかった自分を、リリアはまだ思ってくれているのだと感じ、機嫌を損ねていた自分がいかにも子供っぽく思えたのだ。

 梟の脚に括りつけられていた羊皮紙を外し、逸る心を抑えつつもぱらりと紙を捲った千穂の目に飛び込んできたのは、楽しそうに沢山の友達が出来たと報告する文であった。

 千穂の目は死んだ。

 

「……私が一番の友達だもん」

 

 ぼそっと呟いたその言葉は、しかし迷宮でせっせと田んぼを作るリリアには届かない。

 仲の良かった友達に別の友達が出来たという話を聞いた時の独占欲にも似た嫉妬心を覗かせる千穂は、それからしばらくジメッとした生き物へと変貌したのであった。

 

 




怪物(モンスター)……ヴィーヴル?」


そして、《英雄》は零落し、新たな《愚者》が生まれる。



異形稲作集団(ゼノス)編》、開幕。






【リリア・ウィーシェ・シェスカ】
所属 : 【ニニギ・ファミリア】
種族 : エルフ
職業(ジョブ) : 第一王女(現在は出奔中)
到達階層 : 第39階層(非公式)
武器 : 《リバース・ヴェール》、《森の指揮棒(タクト)》、《雷霆の剣》
所持金 : 2100000ヴァリス

【ステイタス】
Lv.1
力 : I11
耐久 : I5
器用 : I10
敏捷 : I16
魔力 : ■2147

《魔法》
【スピリット・サモン】
召喚魔法(サモン・バースト)
・自由詠唱。
・精霊との友好度によって効果向上。
・指示の具体性により精密性上昇。

《スキル》
妖精寵児(フェアリー・ヴィラブド)
・消費精神力(マインド)の軽減。
・精霊から好感を持たれやすくなる。

妖精祝福(フェアリー・ギフト)
・精霊への命名実行権。
・魔力に補正。



【装備】
《リバース・ヴェール》
・フェルズ謹製のローブ型の魔道具。
両面仕様(リバーシブル)になっており、表裏を使い分けることによって可視状態と不可視状態(インビジビリティ)を切り替えられる。
・リリアはこれとフェルズから支給された小人族(パルゥム)用の戦闘衣(バトルクロス)を普段着として用いている。

《森の指揮棒(タクト)
・第一級冒険者装備。
・ウィーシェの森、王族の屋敷中央にある霊樹が自然と落とした枝の中で最も大きな枝を芯材として、フェルズが設計・制作・監修を手掛けた特製の杖。
・名前の通り、指揮棒型の小さな杖であり、先端には小振りながらも最高品質の魔宝石が3つあしらわれている。魔宝石の調達、調整などの役目はリヴェリアやレフィーヤの杖などの調整も行っている魔女のレノアが担う。
・霊樹の枝を始めとして、異端児(ゼノス)の全面協力のもと《一角獣(ユニコーン)の角》、《木竜(グリーンドラゴン)の爪》、《人蜘蛛(アラクネ)の縦糸》などの貴重素材をふんだんに使用した為、魔力との親和性が非常に高く、精霊からすれば豪邸のように感じる程の超好環境。
・世界三大詩人の一人、ウィーシェによりもたらされ、現在ではウィーシェの森の長が代々受け継いでいる古代の遺物(アーティファクト)、《魔杖ガンバンテイン》に勝らずとも劣らずの高性能を誇る。
・現在は彼女の出奔に力を貸した《火の微精霊》《風の微精霊》《土の微精霊》《水の微精霊》が宿る。

《雷霆の剣》
・リリアがフェルズと共に港町(メレン)に赴いた際に出会った大精霊が姿を変えたもの。
・手に持った者に神の恩恵の如き力を与え、雷霆の様な速さで駆ける素早さを与えるが、精霊の性格によりその効果は自らが認めた契約者か見目麗しい女性にしか発揮されない。
・精霊本人曰く「大勢の水着美女の気配に釣られて東からはるばるやってきたら珍しい美幼女(ロリエルフ)と出会えた。これもまあ運命じゃろ」とのこと。「ロリエルフのちっちゃい手に握られて振るわれるのも悪くない。むしろアリよりのアリ」とも。
・リリアは「かっちょいい」との事で、ブンブンと振り回してはバチバチと雷光を散らす剣に歓声を上げている。

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