ゼルダの伝説〜異世界の兵士共 NS(イセカイのツワモノドモ ニュー・ストーリー)〜 作:油揚げパン
リンクが願いに奔走している頃、帝都ではニホン自衛隊による講和派や白石副大臣等の要人の救出作戦が決行、ゾルザル皇帝が率いる帝国軍は半数以上が一方的にやられ、西側は完全に占拠する事に成功した。
幾ら蘇る不死身の軍隊を作ったと息巻いても、所詮ストックが無くなれば生き返る事は出来ない。
オマケに猟犬の仮面をアサルトライフルで壊してしまえばその場で動けなくなるので自衛隊はスナイパーによる長距離から仮面を出来るだけ狙撃する作戦に出た。
地獄の番犬部隊も自衛隊だけに戦力を注ぐ訳には行かなく最悪の自体も発生
伊丹達がロゥリィが帝国の城に挟み撃ちを掛けた。ロゥリィは完全にキレており、伊丹が広域無線で猟犬の仮面の弱点を聞いたせいか、首を刈る死神と化していた…
「なぜ!なぜこうなったのだ…」
「皇帝陛下!今ならまだ逃げれます!」
「余に城を捨てろともいうのか!」
バッキャン!!
王の謁見の間にある大扉が壊された。
「……神の領域を侵したゾルザルのボウヤはぁ…ここかしらぁ?」
「し…死神ロゥリィ!?それに…ウワアアア!助けてくれぇ!」
ロゥリィに怯え、自衛隊員の伊丹をみたゾルザルは栗林にボッコボコにされた時のトウウマなのかパニックになったゾルザル皇帝を見て家臣は「え…」と呆気に取られた。あの強気のゾルザル陛下が見る影も無い程取り乱しているからだ。
「…陛下ぁ!!」
パニックを起こすゾルザル陛下に一喝したのはザントであった
「ざ…ザント!」
「何を恐れているのです。私がいるではないですか…」
「そ…そうだ!オレにはこれが…」
ゾルザルは腰に付けていた[ムジュラの仮面]に手を掛けた。
「げッ!」カチャ…
伊丹はハンドガンをゾルザルに向けた。
「させません!」
ザントは小型ナイフを投げた。
「うわ!《ガキン!》…ロゥリィ!たすか「アナタがあの仮面を作ったお馬鹿さぁん?」……(・o・;) 」
ロゥリィはハルバードで伊丹へ飛ばされた小型ナイフを防いだ
「だとしたら?アナタには関係ないでしょう?」
「神の前に2人纏めて捌きを受けな…「フ…フハハハハ!」!?」
「な…なんて魔力…」
ゾルザル陛下はムジュラの仮面を付けていた。凡そ人では感じ得ない魔力と存在感の強さは新たな亜神が産まれたかの様な圧倒的な魔力の濃さであった。あまりの濃さにテュカやヤオは腰を抜かしてしまった。
「何という…高揚感!何という爽快感!今ならば何でも出来そうだ!これが…ムジュラの仮面!!」
「ちぃ!」
ロゥリィはハルバードをゾルザル陛下に全力で振り抜いた。
「フン!…素晴らしい!素晴らしいぞザントォ!」
ゾルザル陛下はハルバードを片手で抑えて刃を握り潰した。
「キャァ!…私の神器が…アグ!」
「ロゥリィ!」
ゾルザル陛下は、ロゥリィの首を掴み上げた。ロゥリィはもがくがビクともしない
「死神ロゥリィがまるで子供ではないか…亜神如き英雄たる我に楯突くとは不届きなり!」
ゾルザル陛下の背中から腕を伝い、黒い小さな手が無数に伸びてロゥリィの身体を侵蝕していく
「あぐ…あ゛あ゛あ゛あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
侵蝕されたロゥリィが手足の先から砂の様に崩れ、ムジュラの仮面の糧にされていった…
「ロゥリィーーーー!こんのぉ!」ダン!ダン!
「お父さん行っちゃだめ!」
伊丹はテュカの制止を振り切り、コンバットナイフとハンドガンを構え、撃ちながらロゥリィの元に駆け出した伊丹
「ヒぃ!」
伊丹の銃弾は黒く小さな手に弾かれ、明後日の方向に飛んでいった。
「銃が…弾かれた!?」
「…ふ…フハハハハ!ニホンなんぞ恐るにたらんわーーーー!」
ロゥリィを吸収したゾルザルは身体が赤黒く変化し身体が5mはあるであろう大きさになり、身体の筋肉も肥大化していく
「へ…陛下…」
「兄上…(これでは…悪魔の契約と変わらんではないか!やはりハイラルの魔術師とは手を切べきだったんだ!帝都が…魔窟になる!!)」
マルクス伯爵と第二王子のディアボは化け物と化したゾルザル陛下を目の当たりにし、逃げ出した
「あの時の借り…返されせて貰う!」
「ヨウジ!」
レレイが杖で飛び、伊丹の襟を杖の先で引っ掛け加速した。
「レレイ!ロゥリィが…」
「今は駄目!」
「待たんか愚民共ォ!!」
レレイと伊丹はテラスから飛び出し、ゾルザルは浮遊しながら手の平に魔力の玉を作り投げた。
「く…」
レレイは紙一重で躱すと魔力玉はそのまま空へ飛んでいき、轟音と共に破裂、空の雲は吹き飛ばされ空1つ無くなってしまった。
「…………ウソぉ(・o・;)」
「素晴らしい!我は神すら超える王となれる!いや…もうなっている!」
レレイは進路を変更し、市街地に潜りジグザグに抜けていくがそんなのをお構いなしに魔力を指先に貯めてレーザーの様に攻撃して、市街地が壊されて逃げ惑う帝都民でパニックになった。
「自国民もお構いなしか!…レレイ!」
「キャァ!」
魔力レーザーが杖をかすり伊丹とレレイは吹き飛ばされ、悪所に落ちた。
「フン…掃き溜めに落ちたか…先程の感じから…これ位かゴミ掃除には丁度良い」
ゾルザルは魔力の玉を練り伊丹とレレイが落ちた所に投げた。
Bokkalaaaann!!!
悪所の3分の1が吹き飛び、黒い煙が立ち上りと悲鳴が聞こえてくる
「…フン、骨も残らんか…もうちょっと慣れねばならんな…このままアルヌスに向かいジエイタイで腕試しといくか!ついでに裏切り者のイタリカもだたでは済まさん!!」
ゾルザルはアルヌスの方向に向かって高く飛び上がった。
ーーーーーーーーーーーーーー
悪所に落ちたの伊丹は…
「ゲホゲホ!…た…助かった…レレイ!大丈夫か!?」
「…イウキの指輪が無かったら死んでた」パキン…
瓦礫の中から何とか出てきた伊丹、レレイがイウキから暗殺者に狙われてると言う話から、『ハイラル王国の人にはナイショですよ。』と姉弟子特権で手に入れた[守りの指輪]により1回だけ命の危険から逃れる事が出来た。
「1回だけとはいえあの攻撃を防ぐって…ってこうしちゃいられね!連絡所は無事なのか!?」
伊丹とレレイは仲間と合流する為に悪所の自衛隊連絡所に向かうのだった。