転生者ゼムナスが目指す新XIII機関結成   作:ペガシア

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アンケートは今日の22時までです。


13.開戦

つい寝過ごしてしまった。

 

途中で愛歌を回収して、間桐邸へと戻ってる。

 

「おかえりー!」

 

「随分と時間がかかりましたね。何かありましたか?」

 

「いや、少し試したい事があった。それだけだ。」

 

「もう、私1日待ってたのよ。このこの!」

 

「愛歌、つつくな。雁夜、今何時だ?」

 

「夜の21時だ。桜ちゃんはもう寝てる。」

 

「ふむ、夜か。ちょうどいい。ダスク、仕事だ。」

 

呼びかけると空間からぬるりと1体のダスクが現れる。

 

「30体ほどで、この街の監視をしろ。何か有れば直ぐに私に報告しろ。隠密に徹し、見つかるな」

 

ダスクはコクリと頷くと、またぬるりと消えていった。

 

素直に言う事を聞くし、色々とできるからダスクは便利だ。

 

近くにある椅子に座る。

 

前を見ると、全員が唖然としていた。

 

「どうかしたか?」

 

「・・・あれ、なに?」

 

「ダスクだ」

 

「ゼムナス様、ダスクとはなんでしょうか?」

 

「あぁ、言っていなかったな。下級のノーバディだ。

主な仕事は下働き。中々、優秀だぞ」

 

「そんな便利なのがいるなら、早く出して欲しかったわ。」

 

「それは無理だ。つい昨日集めたばかりだからな。」

 

「試したい事とはそれでしょうか?」

 

「いや、他にもある。

だが、切札は最後まで取っておくものだ。」

 

「ふーん、気になるけどしょうがない。

見られるのを楽しみにしてるわ!」

 

切札は見れない方が良いのだがな。

 

使うのは危機的状況に陥っていると言う事だ。

 

「あれは、人間を襲わないよな?」

 

雁夜、一般人らしい質問だ。

 

「襲えと言えば襲う。命令しなければ襲わん」

 

「そうか。いきなり変なの出すから驚いたよ」

 

あのフォルム、結構可愛いと思うのだが。

 


 

間桐邸に来てから2日がたった。

 

今のところ、あちこちで殺人事件が起きている以外の変化はない。

 

当然、ダスクにも調査を行わせている。

 

ちょうど、来たようだ。

 

「何か見つけたのか?」

 

ダスクから私に情報が伝えられる。

 

「金髪のサーヴァントが、黒い仮面をつけたサーヴァントを倒した。倒し方は?」

 

「金髪の背後に波紋が現れ、そこから剣や槍が射出されていた。よくやった。ご苦労、ダスク。引き続き頼むぞ」

 

ダスクは敬礼をすると、消えていった。

 

ダスクにも個性が存在するのだな。

 

「ゼムナス、アサシンが倒されたみたいよ。」

 

「あぁ、今、ダスクから報告が入った。」

 

「くー、私が報告しようと思ったのに!

でっ、貴方はこれをどう見る?」

 

「裏があるとは思っている。

貴重なサーヴァントを使い潰しにするとは考えにくい。

それか、考えなしの馬鹿か。」

 

「正解よ。倒されたのは百貌のハサン。倒したのはギルガメッシュよ。百貌のハサンは、百体で1つのサーヴァント。

今回のこれはアサシンが死んだと思わせる為の見せ物ね。」

 

「そうか。ギルガメッシュの方は?」

 

「古代バビロニアの王様。

数多の宝具の原典を持つ、英雄の王。

この聖杯戦争での文句なしの優勝候補よ」

 

「それも、我々がいなければの話だが」

 

「ふふ、自信があるのね。堂々と構えているのが貴方には似合ってるわ。後、ハサンがアサシン。ギルガメッシュはアーチャーよ。」

 

「あれが、アーチャー?」

 

あの戦いの何処に弓兵の要素があるというんだ。

 

「疑問に思うのも仕方ないけど、アーチャーよ。」

 

意外と、クラスというものは判定が広いのだろうか。

 


 

倉庫街にランサーが現れたという情報が入り、私達は闇の回廊を使い倉庫街へ向かう。

 

「本当に、一緒に来るのか?」

 

「えぇ、マスター役なのだから当然よ!」

 

「いや、マスターなら後衛にいた方が」

 

「駄目よ!他のサーヴァントにはマスターが近くに居るのに、貴方にはマスターが居ないなんて!」

 

「ゼムナス様だけでなく、我々もだぞ。

まぁ、一理はある。強キャラアピールは大事だ。」

 

「いふうどうどう!」

 

「はぁ、分かった。

全員、自分の力を理解した上で好きなように動け。

命令は1つ。死ぬ事は許さん。」

 

「はい!」「了解しました!」「えぇ、分かったわ!」

 

「では、行くぞ。我らXIII機関、聖杯戦争へ介入する。」

 

 

闇の回廊から、1人出る。

 

場所は、倉庫と倉庫の間の細い通路。

 

眼前では、セイバーとランサーが争っている。

 

戦争だと言うのに正面から戦うとは、願いを叶える為にもっと血眼になって欲しい。

 

闇の回廊で短距離を一瞬で移動し、傷を負ったセイバーの横っ面にエアリアルブレードで切り込む。

 

「な!?」

 

直撃し倉庫の壁へと吹き飛ぶセイバー。

 

だが、最優と呼ばれるだけはある。

 

すんでのところで剣を使い防がれるとは。

 

「セイバー!貴様、一体何処から!」

 

「喋る暇があるのか?」

 

ランサーの後ろに回廊が開き、ハウワクスが奇襲をかける。

 

『後ろだ、ランサー!』

 

ランサーのマスターだろう男の声が響く。

 

即座にランサーは、横へ飛び上がり、ハウワクスの鎌がかすめる。

 

あと少しで一騎落とす事が出来たのだが。

 

「惜しかったが、タイミングは良かったぞ。」

 

「えへへ、ほめられた!」

 

「ぐっ、貴様ら何者だ!」

 

「大丈夫、セイバー!」

 

「すみません、アイリスフィール。遅れを取りました」

 

「突然現れたんだもの。仕方ないわ。」

 

あれが、セイバーのマスターか?

 

あのペアはマスターの事を名前で呼ぶのか。

 

「ハウワクス、セイバーを仕留めるぞ」

 

「うん、りょうかい!」

 

「貴様ら、2対1とは卑怯な!助太刀するぞ、セイバー!」

 

「卑怯汚いは弱者の戯言。騎士道精神などこの聖杯戦争で最も不要な物だ」

 

「何だと!」

 

『冷静になれ、ランサー!そんな煽りに簡単に引っかかるな!』

 

「ランサーのマスター、サーヴァントよりも自分を心配した方がいいぞ」

 

『な、何を・・・!き、貴様ら何処から!』

 

「マスター!くっ、すまんセイバー!」

 

マスターの危機にランサーが離脱する。

 

あちらも上手くやっているようだ。

 

さて、邪魔が入ったが先ずは一騎。

 

「下がってください、アイリスフィール!」

 

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

空から男の悲鳴が聞こえる。

 

「ひゃあ!」

 

咄嗟に、ハウワクスを抱え後ろへと下がる。

 

同時に、私達がいた場所を戦車が通り過ぎる。

 

下がっていなければ轢かれていただろう。

 

止まった戦車からは1人の大男が現れた。

 

「双方、剣を収めよ。王の御前である!」

 

王?何処かの王様か?

 

収める義理もないが、いいだろう。

 

「武器を下ろせ、ハウワクス。」

 

「はーい」

 

さて、彼は武器を下させてどうする?

 

奇襲か?それとも、今日はもうお開きという事か?

 

「余は征服王、イスカンダル!

此度の聖杯戦争ではライダーの得て現界した!」

 

とんでもない阿呆だった様だ。

 

 




戦闘描写は苦手。
上手い人は本当に凄いです。
あと、キャラの口調も。

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