異世界凡人記   作:かまかろん

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二話目の投稿となります。

まだまだ至らない点は多いと思いますが、よかったらお楽しみください。


進歩

 この世界に来てから数日がった。

 

 ここ数日は本を読んだ。しかし、ここで少し疑問が湧いた。

 

 それはこの世界の言葉を理解できていることだ。

 

 普通に日本で暮らしていた俺は若干の英語なら分かるものの、基本は日本語しか分からない。

 

 けれど、この世界では普通に日本語が通じる。更に、文字も何故だか理解ができる。

 

 フィナは「あ、確かにそれは不思議ですね。でもそれくらいはこの世界からのプレゼントだと思っても良いんじゃないですか?」とあまり深くは考えていなかった。俺もその意見に乗ろうと思う。

 

 

* * *

 

 

 話は戻るが本で学んだこともある。

 

 フィナが言っていた魔法。この世界では魔法は六種類になるらしい。炎、水、風、土、光、闇の六種類だ。これが基本らしい。

 

 それぞれ得意不得意があり、それはゲームと似ていた。イメージはゲームやじゃんけんと同じだ。

 

 炎は水に弱いなどのバランスがある。

 

 異世界人の俺には残念ながら魔法は使えなかった。

 

 また、迷い人やこの世界の文化についても学んだ。

 

 迷い人は前に説明された通り、異世界から突発的に召喚された人を指す言葉だ。気づいたらこの世界にいた俺のような人のことを指す。詳細は不明らしい。

 

 文化については地球と比較的近かった。

 

 食生活も洋食が中心で味付けも似ていた。

 

 そして、今俺がいる国。ここはハイダー国と言うらしい。

 

 他国に比べて小さい国だが、農業などにも力を入れている。更には劇場などもあり、文化的にはかなり発展している国らしい。

 

 このような知識を本で詰め込んでいた。

 

「勉強熱心ですね」

 

 本を読んでいるとフィナが話しかけてきた。

 

「あ、うん。まだまだ分からないことも多いしね…これ以上フィナにも迷惑は掛けられないから、必要最低限の知識ぐらいはないとね」

 

「いえいえ、私もコウさんの世界の話を聞けて楽しいですし、今も楽しいですよ!」

 

 随分と嬉しいことを言ってくれた。

 

「あ!急に話が変わってしまいますが、近々召喚者がこの国の近くまで来るんです。ここ最近はこの近くもモンスターが多いので調査をするとのことで…あの、そこで何ですがコウさんも少し外へ出てみませんか?」

 

「そうだね、ここに来てからはずっとこの部屋に篭りきりだから外に出てもいいかもしれないね!分かった、ちょっとだけ出てみようかな?」

 

 フィナからの提案を受けて外に出てみることにした。

 

 まだまだ精神的に安定していない俺だが、たまには良いのかもしれない。

 

「分かりました!危ないことがあっても私が守りますので安心してくださいね!」

 

「うん、ありがとう。あ、そういえばさ、俺も話を変えちゃうけど、フィナの魔法は凄いよね…!前に助けてもらった時の爆発みたいなのもカッコよかったしさ。その…手を握ってくれた時も、凄い落ち着けたし…」

 

 俺に魔法は使えないがフィナの凄さには興味があった。

 

「魔法、ですか?えっと、コウさんは冒険者を知っていますか?」

 

 冒険者。一応ではあるが知っている。

 

 この世界にはモンスターがいる。それは、俺が身をもって体験している。そのモンスターの中にも人間も共存できるタイプと無意味に人を殺してしまうモンスターもいる。

 

 そのモンスター達を狩るのが冒険者だ。もちろん、それだけではないのだが。

 

「うん、一応知ってるよ」

 

「私、冒険者の資格を持っているんです。生まれつき魔法のコントロールが得意だったので、これが誰かの役に立てばと思って冒険者になりました。それが魔法の練習に繋がってるのかもしれませんね!」

 

「え?フィナって冒険者の資格持ってるの?」

 

 これは純粋な疑問だった。姫という身分で冒険者になれるのかが疑問だった。

 

「はい。それに、それなりの依頼も熟るんですよ!」

 

 どんどんとフィナが遠い存在に見えるのは気のせいだと思いたい。

 

 けれど、フィナが冒険者と知って少し自分も行動を起こさなきゃいけないと思えた。

 

「そっか、俺も何かしないとね!」

 

「はい!先ずは自分にできることから少しずつしていきましょう!」

 

 

* * *

 

 

 自分にできること。

 

 俺はここまでフィナに支えられてきた。だから、彼女に何か返すことができればいいと思ってる。

 

 先ずはこれから一人でも生きていけるようにしていこう。フィナのように冒険者になるのもいいかもしれない。

 

 モンスターとの戦いなどはできないが、簡単な雑用はできる。異世界に転生っていう経験を活かしてできることも少なくはないだろう。

 

 冒険者になるにはそこまでの技能や知識は要らない。普通に動けて、必要最低限の知識があればなれる。しかし、冒険者はその名の通り冒険をすることもある。そんな時に一方的にモンスターにボコボコにやられては意味がない。そこで多少の戦闘力が計られるようになったらしい。

 

 フィナのように魔法の才能があるとそれだけで普通にクリアできるらしいが、残念ながら俺にはそれがない。

 

 それ以外の方法で冒険者にならなければならない。

 

 正直、俺も男だから剣を持って戦おうとかも思った。しかし、重かった。アニメでは結構軽々に振られている剣。触れないことは全然無いが、金属バットなんかよりも普通に重いものをもって戦い、しかも走ったりもするのは流石にキツいと思う。

 

 それに鎧やらの防具などを着るとなると…正直無理だ。

 

 だからナイフを持つことにした。別に冒険者が絶対に戦わなければならないなんて規定はない。キャンプに行くときに持ってれば安心、くらいの心持ちでナイフを持っていれば護身用にもなるし大丈夫だろう。

 

 

* * *

 

 

「はい、冒険者には戦闘を軸にしてる人もいますが、もちろんそれ以外の人もいますよ」

 

 一応不安だったのでフィナに冒険者事情を聞いた。

 

「ですが、一応身を守れるアイテムの所持が義務付けられています。私の場合は魔法で突破できましたが、コウさんの場合は魔法がありません…どうするおつもりですか?」

 

「うん。別に俺は戦闘をメインにするつもりはないから簡単なナイフとか持ってればいいかなって…」

 

「そうですね、確かに薬草採取などの依頼はナイフなどの護身用のものがあれば十分ですのでそれで大丈夫だと思いますよ!」

 

「ここまで頼ってきて本当に申し訳ないんだけどさ…あの、ナイフだけ用意してもらうのって大丈夫、かな…?」

 

 普通は自分で用意するものなのだが、俺は一文無しだ。この世界に来てから仕事などはしていないでひたすら本を読んでいた。

 

「それぐらいなら全然大丈夫ですよ!」

 

 フィナが快く受け持ってくれたのは助かった。

 

「それにしても、同じ異世界人でもコウさんは謙虚なのですね!王都に召喚された異世界人達は色々な装備やアクセサリーなどを身に付けてましたよ?」

 

 俺とは違う異世界人。まだ会ったことはないが、かなりの有名人らしい。

 

「いや、俺だって結構お世話になってる方だけどね…」

 

 女の子のフィナに色々と世話になっている現状に中々恥ずかしさを覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お読み頂きありがとうございます!

よければ感想やアドバイスしていって頂けると幸いです。

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