ということで本編どうぞ!
朝、目が覚める。いつの間にか寝てたようだ。目元に涙の感覚が残っている。昨日、しがみついたことを思い出すだけで顔が赤くなる。さてとベットから出て家事をやるか。
「ふぁぁぁ.......」
「起きたか、アルゴ」
耳を疑った。聞こえないはずの声が聞こえた。いや、もう聞けないと思っていた愛しき人の声が聞こえたのだ。急いで振り向く。そこにはハキが笑顔で体を起こし座っていた。
「.......ハキ?......」
「おう!ハキだ!」
おちゃらけて返事をされるのも久しぶりだ。全てのことがどうでも良くなった。ハキが起きた.......ついに起きた.......そう考えると涙が溢れ出て来て目の前が上手く見えなくなった。
「..ッ...ハキ.......ハキ!!!!どこいってたんダ!ずっと心配してたんだゾ?!もう...もう一生気が付かないのかって....このバカ!バカ!バカ!」
感情が一気に膨れ上がってくる。泣きながら...力なくハキのお腹を殴りながら.......今までの気持ちをぶつける。
「.......アルゴ.......ただいま.......ゴメンな、心配させて」
「.......ハキ.......おかえり.......もう.......次はないゾ?」
そう言うとアルゴは抱きついてきた。ん?だき?え?えぇー?!アルゴはどうなっちゃったんだ?!ん?!ってそこじゃねぇー!!
「あの.......アルゴさん?」
「.......なんダ?...」
多分それぐらい寂しい思いをさせたのだろう。体が小刻みに震えている。
「.......いや、なんでもない.......」
そう言ってから抱き締め返す。正直すごい勇気がいるんだが?っていうか俺って正解だったのか?ビクッと体をふるわせたが慣れてきたのか、次第に体を預けて来る。フゥ.......どうやら正解だったらしい。っていうか、か、可愛い.......いや、天使か?!ってそうじゃない.......どんだけ俺は脱線するんだ.....
「アルゴ.......俺は絶対にお前を守る.......絶対だ.......」
新たな決意をする。あきらめそうになったあの頃とは違う。もうこの手は離さない。さらに強く抱きしめる。
「.......うん.......ありがとネ、ハーくん......」
「おう.......」
「.......ところでハーくん、オネーサンを抱きしめるのはセクハラだゾ?」
「あ!おま、ズリぃ!俺からもやり返しするからな!」
「へぇ〜何すんだろうナ?ニシシッ」
そう入ってもまだ心の準備が.......ま、まずは深呼吸して...それから..も、もう1回しとくか?ど、どうしようか.......ああー!!!混乱してきた!
アルゴが不安げに見つめてくる
ぬァァー!!そんなめで俺を見ないでくれ!!さらに言いずらくなる!だァァー!!!
「..............だ」
「ん?何だっテ?」
「アルゴ、お前のことが好きだ!!!」
「ふえぇ?」
いきなりのことで目を白黒させる。言葉をあたまのなかでもう1回再生したのだろう。みるみるうちに顔が赤くなっていく。
「お、オイラ.......いや、私もす、好き.......です.....///」
え?今、私って?え?キャラ作ってたの?!ん?でもいや、作ってるのは(私)の方か......えぇーい!男だろ!俺!根性見せろ!
「つ、付き合ってくれ!!!」
「え、あ.......んと.......よ、喜んで.......///」
アルゴは恥ずかしそうにして、それから俺が見た中で一番の笑顔を見せた。
「ところでハーくんって?ハー坊じゃないのか?」
悪戯っぽく言ってやった。すると
「だめカ?」
上目遣いはずるいです。アルゴさん 可愛すぎるだろ.....
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「えぇーと.......ハキくんだったかしら、私は血盟騎士団の副団長のアスナです」
「ど、ども」
アルゴに連れられてここまで来たんだけど...誰?いわゆる攻略組ってやつ?
「ハキは1層からボス攻略でてないし知らないのも無理ないナ」
「そうなのか、あ、次から俺はボス攻略出るぞ!!!」
「ハキ君はダメ!レベルが足りない!」
そうだ、ずっと体は寝たっきりだったのでレベルも上がってなく、15レベだったのは記憶に新しい。だが...
「安全マージンは階層数プラス10レベだろ?俺の今のレベルは60レベル、55層まで進んでるからあと5レベか」
「ハーくん?!いつの間にかそんなにレベル上げしたんダ?!」
「いや、情報収集の合間にアリの巣もぐったりして.......」
正直に話す。やっぱり無茶なことしてた自覚はあるだけにこのあとが怖いが、隠すとあとが怖い。
「ハーくん.......なんでそんな無茶したんダ!!!またオイラの前からいなくなるのカ?!もうやめテ!!!」
「わ、分かったよ.......ゴメンな、アルゴ」
アルゴが泣きそうになり、頭をポンポンと優しく叩く。
「むぅ.......帰ったら話し合いだゾ。」
「わーたよ(苦笑)」
途端に笑顔になる。一連のやり取りを見ていたアスナは複雑な顔で...
「なんて言うか.......仲良いのね.......アルゴさんがそんな反応するなんて.......」
「そりゃ付きあっ...ムグッ」
「あー!!あー!!!!!そ、そうダ!!!アーちゃん!!!あそこ行こうヨ!!!」
アルゴは俺の口を押え誤魔化すように強引に話を変えた。...ってか、無理あるだろそれは.......
「ふふふ.......いいわよ、行こう!」
その返事を聞くとアルゴはあからさまにほっとした顔になり、俺の手を引っ張っていく。いや、嬉しいんだけどな?隠した意味ないぞ?な?ほら、アスナも微笑ましそうに見てるし.......これ言ったらアルゴに意地悪されそうだから言わんとこ.......
「お、おいアルゴ待てって」
こうして俺たちは普通の..でも無いが生活を取り戻した。
キャラ崩壊............................作り置きみたらキャラ崩壊も甚だしい.......ごめんなさぁいぃぃ................