ファイアーエムブレム風花雪月 灰色の悪魔と邪龍の半身 作:鴉になりたい玉ねぎ
どうも鴉になりたい玉ねぎです。
とりあえず前編が完成したので投稿しました。
後編は来週には投稿します。
(´・ω・`)待っている方々にはすまないが待ってくれ。
「ーー、ーーーーーーーー」
誰かから呼びかけられている気がする。
「父さんこの人大丈夫かな?」
「この様子だとダメかもしれんな。」
初めて彼らと出会った時を思い出す。その声に答えるために身体を動かそうとすると身体の反応が鈍く感じる。とりあえず起きて彼らに礼を言おう。
「どうしよう?」
「お?起きたみたいだな。
お前大丈夫か?こんなところで寝ていると死ぬぞ。」
目の前に槍を持った茶髪の男性と剣を持った深い藍色の髪の少女がいる。
懐かしい状況に目頭が熱くなるがこらえる。
周りを見るとどこかの森林のようだが見覚えがない、
目の前の人なら知っているだろうか?
「ここはどこですか?」
「ここか?ここはアドラステア帝国の辺境の森だ。
それよりお前大丈夫か?ガキが森に入るのは危ないって親に言われなかったか?」
ガキ?おかしい、背の低いリヒトならともかく180cmくらいあった身長ならばガキと呼ばれないはずだが?
改めて自分の身体を見るとなんと目の前の少女と目線が同じだった。
!?なぜ身体が幼くなっている!?なぜここにいる?など次々と疑問が出てくる。
まず先程言っていたアドラステア帝国?だったか?どこの国だろうか?イーリスにはそんな国は無いはずだ、まさか異界の門をくぐったような状態になっているのだろうか?
「おいお前さん大丈夫か?酷い顔色だぞ?」
その声で自分がパニックになりかけたと気づく
...どこかは分からないが一旦落ち着こう。
「だ、大丈夫です。それより助けていただきありがとうございます。
あなたがたの名前は?」
「俺はジェラルド傭兵団団長ジェラルドだ
こいつは娘のベレス」
「...」
「礼ならうちの娘に言え、こいつがお前さんを見つけたんだからな。」
「ありがとうベレスちゃん」
ベレスに礼を言うと彼女は頷いた。
感情をあまり表に出さない子なのだろうか?
「そういえばお前さんどこの村に住んでる?」
...しまったおそらくここはイーリスではない。
ペレジアと答えても意味は無いだろう
...あの手で行くか、あんまり演技は得意じゃないが。
「すいませんそれが自分がどこの出身か覚えていないみたいです。名前とかは思い出せるのですが。」
「記憶喪失ってやつか?そりゃ随分都合のいい記憶喪失だな。そういえばお前の名前はなんて言うんだ?」
「僕の名前はルフレと言います。」
「それじゃあルフレ、お前さん...」
ジェラルドがなにか言おうとした時、どこからか矢が飛来してきた。矢がジェラルドに当たる時ジェラルドは既にその矢を掴み取っていた。
「ちっ!盗賊か、全く間の悪い時に来やがって。」
そう言うと彼はベレスに
「ベレスお前はルフレと一緒に傭兵団に行け。なにかあったら剣を使え」
と言うとどこかに走って行った。
「君は剣術が使えるの?」
ベレスに聞くと彼女は頷き
「傭兵団の人達と父さんに教えてもらったから使える。」
彼女だけに戦わせる訳には行かない、何かないかと持ち物を探るとファイアーの魔導書を見つけた。
「僕も少しは魔法が使えるから手伝うよ。」
「ありがとう。助かる。」
そういうと彼女は走り出した。
後編に続く...