わかったよ!(ライダーを)連れてってやるよ!!
約6年前
南極で棺の様な物が発見さそれは大きく、分厚く、
棺というにはあまりにも強固な作りだった。
「これが古代文明の……」
「やりましたね教授!」
その棺の周りには十数名の男女と六十代ほどの男が
、喜びながら言葉を交わしている。
だがそれを、よく理解してないがすごいんだろうな
……みたいな顔で見ている、人の良さそうな青年は少し
離れた所でただたっていた。
「おいーーー、今回は助かったよ。
俺達だけだったら途中で食料代が失くなってたか
も知れねぇ……お前が料理人として乗ってくれて
助かったよ」
「良いよ良いよ、美味しい物を毎日食べたいって誰
でも思うことだろ?感謝されるほどじゃないよ」
その青年に駆け寄る男は、青年の方を叩きながら感
謝の言葉を口にする。
「おい!速く回収して帰ろうぜ!」
「分かったよ!たくっ……帰りも頼むぜ」
「今夜はお祝いに、うんと美味しい料理を作るよ。
何が良い?」
「決まってるだろ?ハンバーグ」
「うわぁ!?」
直後、青年達の視界が白く染まる……薄れ行く意識
の中で、青年が考えていたのは……ハンバーグの作り
方だった。
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現代日本
ノイズと呼ばれる人類の脅威が現れ、長い時間が
流れた……そんな中、2つの噂がとある町を駆け巡っ
ていた。
1つは、歌いながらノイズを蹴散らし人々を守る
組織があるという噂……しかしこれは、面白半分でネ
ットに書かれた物、噂は噂と殆ど信じられていない。
そしてもう1つ……竜の戦士の噂
曰く、まるで大地の様にノイズを物ともせず
曰く、まるで嵐の様にノイズを圧倒し
曰く、まるで炎の様にノイズを塵へと還す
時に黄金の姿で、時に青い姿で、時に赤い姿で。
バイクに股がり颯爽と去っていく姿は、人々を魅了
し、奮い立たせ、希望を与えた。
そして誰だっただろうか……仮面を被り、バイクで
現れる彼を、"仮面ライダー"と呼び称えた。
そして、ある者はその姿を見て違う名を与えた。
竜の牙……"アギト"……と
そんな内容の雑誌を見ながら、コーヒーを啜る男
が1人……。
「……うーん、やっぱり砂糖入ってる方が美味しい
なぁ」
彼は呑気にそんな事を言いながら、砂糖の器に手
を伸ばし……止まる。
「でも苦いの苦手なんだよ……わかるけどさぁ。
そうじゃなくて……今度ね」
独り言を呟きながら、止めた手を再び動かしコー
ヒーに砂糖を入れる。
「怒んないでよ……後でお菓子つくるからさ」
コーヒーを再度口に含み、満足げな顔をする。
暫く雑誌とコーヒーを楽しんだ彼は、レジで会計を
済ませると外に止めたバイクに股がり、ヘルメット
を被る。
「さーて、行きますか」
<行きますか!ではないが?我を蔑ろにするな>
「え?ちょっと、良い感じに行こうとしてるんだ
からやめてよ神様」
<はぁ?これはギャグ物なのだからカッコつける様
な事をするな、全くもって遺憾である>
「たまにさ、意味わかんない事言うよね」
<そもそも、我の支配を覆す存在がギャグで無いの
なら何なのだ……>
「知らんな」
<ファッキュー!ファッキュファッキュー!>
「止めてようるさい……それに、下品ですよ」
<神に上も下もない……だから下品も上品も存在せぬ>
「そんなにブラックがのみたかったんですか?」
<我が求めたのは権威でも力でもない……さっき飲め
るはずだったブラックコーヒーだ!>
「何言ってのこの神様」
<あっ、ノイズ出た……行くぞ、お前の役目を果たせ>
「気まぐれ過ぎて困る神様……行きますけど」
そう言って彼はバイクを走らせる。
直後、街中にサイレンが鳴り響き人々は騒ぎだすのだ
った。
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「うわぁ!?」
不思議な少女が1人、少年を抱えながらノイズから
逃げ回っていた。
「これなんなのぉぉ!?」
彼女は立花響、不思議な歌が頭をよぎりそれを歌っ
たらあらビックリ、プリキュア顔負けの衣装に。
「お姉ちゃんすごい!」
「凄いよねぇ、どうなってるのかなぁ?」
この姿になった時、ノイズを殴ったら倒せたのだが
状況を飲み込めて無いのに戦える筈もなく、逃げ回っ
ているのだ。
「あっ……」
途中、足が覚束無くなり道路にめり込む響。
少年は無傷だが、彼女の顔は傷だらけである。
「いったぁ……」
周りを見渡すと、ノイズに囲まれている。
少年は恐怖のあまり声が出ず、響は少年を守るように
抱きしめる。
「平気……へっちゃら……」
その言葉を呟いた瞬間、ノイズは一斉に響たちに襲
いかかーーー
ピュウィン……ピュウィン
らなかった。
「えっ?」
ノイズは響達ではなく、その後方を見ていた。
響は後ろを振り返る……そこには、"光"がいた。
「……」
その場を支配するのは、謎の音。
しかし不思議と不快感は無い……寧ろ心地良い音だと
、響は感じたのだ。
<目覚めろ、その魂>
声が聞こえた……そう思った瞬間、"光"は人の形に
なる……いや、黄金の戦士となる。
「アギト……」
響も噂は聞いた事があった、バイクに股がり颯爽
と駆けつけてはノイズを粉砕する……そんな都市伝説
的な噂を。
「……」
ゆっくりと近付いてくるアギトに対し、ノイズは攻
撃を仕掛ける。
だが、アギトはそれを紙一重で交わし反撃、ノイズ
を一撃の元に粉砕していく。
<数が多いな、フォームチェンジしろ>
「また声……どこから」
<その精神は荒ぶる風を宿せ>
奇妙な声が聞こえたかと思えば、アギトの体に変化
が現れる。
胴体と左腕が青い鎧へと変わり、ベルトの中央から
両端に刃のついた薙刀が現れる。
「はぁぁ……や!」
薙刀……ストームハルバードは柄が延び刃が展開され
ると、アギトはそれを振り回し暴風を巻き起こす。
「すごい……」
小さな竜巻が、ノイズを巻き込み塵へと還す。
だが、まだまだノイズはいる……それどころか別の所か
らここに集まっているようだ。
「わわわ……いっぱい……」
<くそっ!早く帰って"極秘の県民ライブ"を見る準備
をしたいのだ……直帰である>
「そう言えば今日だ……じゃなくて!」
<その感覚は静かなる炎を変動せよ>
響の突っ込みを他所に、今度は胴体と右腕の鎧が赤
く変化し、ベルトから片刃の剣……フレイムセイバーが
出現、四方八方から襲い掛かるノイズを瞬時に切り裂
いて行く。
「凄いけど……気になる」
<あー、酒のつまみに豚カツ……いや、我はやはりコ
ロッケが良い、ハムカツもあれば尚良い……快食る
のである>
響は目の前の凄い光景よりも、先ほどから聞こえる
謎の声の主が気になってしょうがなかった。
今晩のおかずの話ばかりが聞こえてくるのだ、気に
ならない訳がない。
「あの……チーズハムカツは?」
だが食欲の化身である活発女子・立花響は寧ろお薦
めのおかずを提案するのだった。
<チーズハムカツであるか……良いな、しかし肉厚の
ハムカツも捨てがたい……>
「チーズを後乗せするのはどうですか?」
<えぇ?味が分離しないか?……いや、厚いハムを購
入して両方を>
「寧ろ別の物を挟むのはどうですか?蓮根とか」
<汝……採用であるな、良くやったそこの娘よ>
「ありがとうございます?」
謎の声と晩御飯トークしてる間に、アギトはノイズ
をほぼ倒し、残る1体は大型のノイズだけとなる。
<大型で最後の1匹ならば、派手に決めてこい!>
<その肉体は偉大なる大地と共に>
すると、アギトの鎧は最初の黄金に戻り、それと同
時にその角……クロスホーンが展開、2本から6本へと
増え右腕を前に、左腕を腰に持っていき力を貯める。
<地のそこより偉大なる大地の理を>
アギトの立つ地面に紋章が浮かび上がり、それが両
足に収束していく。
「はぁぁぁぁ……」
<その理はやがて龍を空へと解き放ち>
腰を落とし、前傾姿勢になりアギトの放つ輝きが増
して行く。
<やがてその龍は、神を喰い殺すだろう>
アギトは大地を蹴り、空へと舞い上がった。
「でやぁぁぁぁ!!」
右足を前に出し、大型ノイズに向かって放ったアギ
トの必殺技……『ライダーキック』。
それは大型ノイズを数十メートル後退させ、地面を
抉る……一方のアギトは、地面に着地しゆっくりとライ
ダーキック前の姿勢のまま、ノイズに背を向ける。
直後、ノイズは音もなく塵と化し、その場には人の
形の黒い後がそこらに残るのみとなった。
「……あ、ありがとうございました」
「……」
アギトはそれに答えず、どこからともなく現れたバ
イクに乗って去っていく。
「……凄かったなぁ」
響は、いつの間にか気絶した少年を抱えながら、ア
ギトの背中が見えなくなるまで見つめるのだった。
これは、人間の物語
神の気まぐれを受けた人間の物語
そして……神に抗い、神に認められた
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人物紹介
津上昭一(24)
この読み切りの主人公、幼い頃から様々な場所で料
理を習っていた為に腕前は一流。
南極へ調査に赴いた大学教授とその生徒達に同行し
、料理人として食材の管理と調理を行っていた。
その調査も無断であり、殆どの生徒と昭一は知らず
に違法調査の片棒を振り回す勢いだった。
だが、とある棺を開け教授と生徒は全滅、昭一は唯
一生き残るも記憶喪失になってしまう。
持ち物から名前と料理人(鞄の中がサバイバル料理
セットと食材しかなかった)と分かり通りすがりの漁
船に保護され、日本に帰ってこれたが身寄りも無い為
に色々あったが今は楽しく過ごしている
シェム・ハ(?)
CV井口裕香
先史文明の神、改造が得意技であり言葉による進化
が可能らしいが、本人いわく自分は一部分のみ別に封
印されたものらしく、今は全盛期ほどは使えない。
棺が開かれ、中に入っていたベルトが起動した事に
より覚醒、その場の人間が余波で死んでしまう。
津上昭一の体を一時期乗っ取り、数時間活動したが
昭一が目覚め主導権を取り返される。
このシェム・ハは記憶はあれど自身の姿や声の記憶
が破損しており、日本でたまたますれ違った少女であ
る小日向未来の声を模倣、後の魂の入れ物も未来を模
倣した姿となっている。
1期の時は単独行動出来なかったが、2期の時はフ
ィーネの残した機械等を改造、体を完成させる(未来
ベース)。
その姿で居酒屋に行っては、身分証明書を見せ酒を
飲んでいるので良く未来に叱られている。
シェム・ハリング(正式名称オルタリング)
シェム・ハの力を増幅、反映させるベルト型の装置
昭一の体に共存したシェムハが言葉の力をベルトに
送り込む事で、昭一は神の力を強化・解放し神々を殺
しえる戦士『アギト』へと変身する。
特定の単語を入れればフォームチェンジや変身が行
えるが、それは力の源であるシェム・ハの気分次第で
詠唱が変わる。
後に遠隔でも力を注げるようになる。
変身時
「目覚めろ、その魂」
グランドフォーム
「その肉体は偉大なる大地と共に」
ストームフォーム
「その精神は荒ぶる風を宿せ」
フレイムフォーム
「その感覚は静かなる炎を変動せよ」
トリニティフォーム
「大地よ、風と共にあれ」
「風よ、炎を巻き上げよ」3つを同時詠唱
「炎よ、大地を変動せよ」
+
「汝、牙を研ぎ神を」
グランドフォーム
「地の底より目覚め星と共にあれ」
シャイニングフォーム
「人は神に成れず、されど神を越える」
「神を見つめ、その先を知る者と成れ」
アギト
超能力を得た人間、神の力の一端を得た人間の行き
着く姿。
津上昭一以外では確認されていないが、なる可能性
があるのは立花響1人である。
シェム・ハ曰く、当初は言葉の力を増幅させるだけ
だったシェム・ハリングだったが、予定外の機能がア
ギトへの変身及び覚醒であった。
神への特攻を有しており、神として覚醒しつつも神
ではない存在であり、人間ではある。
人に明日を見たシェム・ハ
アギトである昭一の姿に可能性を見たシェム・ハ
6年の日々を昭一を過ごし、様々な物を食べて、そ
の目で見て別の可能性を見出だした事で人類の味方を
(昭一の味方)する事を誓ったシェム・ハは、もう1
人のシェム・ハと敵対する事を後悔していない。
自分が欲しかったのは権威や力ではなく……何気ない
日常の中で飲む一杯のコーヒーという可能性だった。
もしくはフレンチトーストかもしれないし、はたま
たオレンジジュースかもしれない、はたまたパンケー
キを食べてたかも……そんな可能性である。
それらを教えてくれたのは、お人好しで料理が美味
しく作れる間抜けの言葉だった。
「生きる事は美味しいって事!
見て、嗅いで、食べて……それって料理と一緒だよ
ね……だから、生きる事は美味しいんだよ」
言葉を扱う彼女が言葉で救われた。
だからこそ、彼女は言葉で昭一を助けるのだ。
それはそれとして今晩はカレーを作って欲しいシェ
ム・ハであった。
思い付いてしまったんですよ……シェム・ハってなんか原作を残しつつ崩壊させたいんですよね。
前回のやつは寝起きでかいてるからガバッてたしね。
この設定た~のし!!長くかける自信は無いですけどね