その一つに   作:アストラッド

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 シェム・ハもこう言う考えになったかもなぁ……
ってことで前回と同じ設定で場面をかえました。

 


力でも権威でもなく/運命がお前の手にあるなら

 『何故だ……何故アギトに味方する、片割れよ』

 

 シェム・ハは自身の欠片である者に問い掛ける。

 

 <そうだな……可能性が欲しいからだ>

 

 『ならば何故だ……お前にもわかる筈だ、知性体のみ

  が持つ『痛み』を克服するには、神も人も1つに

  統合するしかないと……』

 

 <そうだな……そうかもしれんな、だがな……我よ>

 

 シェム・ハ(アギトの味方)の脳裏には、昭一と過ごした日々が蘇っ

ていた。

 

 <知っているか?コーヒーはな……美味いのだ>

 

 「……何を言っている」

 

 <ハムカツも、カレーも、味噌汁も、焼き魚も……全

  て美味いのだ……何故か分かるか?>

 

 『それがどうした?そんなもので、『痛み』を克服

  する事は不可能だ!』

 

 <克服は出来ないだろう……だが、共にある事は出来

  るのだ!>

 

 昭一と共に食べた夕飯、響と共に聞いた歌、クリス

と共に走った時間、翼と共に笑った瞬間、調と共に怒

った空間、切歌と共に語った夢、マリアと共に泣いた

過去……。

 

 <違うから共にあれる、分かりあえないから共有出来

  る、1人では無いから力を合わせる事が出来る>

 

 『そのか細い可能性を信じられるものか!』

 

 <少なくとも……我は信じる、あの馬鹿みたいなお人

  好しと同じ人種が、こんなにもいるのだから>

 

 シェム・ハ(人類を信じる者)は辺りを見渡す。

 そこには、高く積み上がった壁を見て、絶望せずゆ

っくりでも進み続ける仲間達の姿があった。

 

 「まだ……戦える……取り戻せる!」

 

 「我々を信じる者がいるのだ……ならば」

 

 「立つしか……ねぇよな」

 

 「踏ん張り……どころデース!」

 

 「諦め……きれない!」

 

 「私達の……未来の為に!」

 

 「奇跡を……信じてみるか!」

 

 そこには、ボロボロになりながらも立ち上がる7人

の姿があった。

 

 『馬鹿な……何故立ち上がる、ただの人間(道具)が神に逆ら

  うか!』

 

 <人間だからこそだ我よ……運命に抗い、神に抗い、

  そして未来を紡ぐのが人間なのだ>

 

 空が晴れていく、暗闇に光が差し7人を照らす……そ

して。

 

 <人は神に成れず、されど神を越える>

 

 ()()()()()()()()()、紡がれた言葉はかの

戦士に新たなる力を与えた。

 

 『アギト……人の分際で神に成ろうと言うのか!!』

 

 <あの馬鹿は神には成らぬ!奴は変わらない、例え月

  日が姿を変えさせようとも、奴の根本は決して変

  わりはせぬ!!>

 

 (そうであろう?昭一)

 

 アギトの体がひび割れていく……そのひびから、光が

漏れだしその光を浴びた響は安らぎを覚える。

 

 「ポカポカする……とっても暖かい」

 

 『何故だ……何故そこまで信じられる!』

 

 シェム・ハ(欠片)はアギト……津上昭一を見ながら自身の半

身に答える。

 

 <分かるだろう?我ならばな>

 

 『分からなぬ……理解できぬ!『痛み』を克服する事

  が唯一の可能性ではないか!』

 

 <我が求めたのは力でも権威でもない……何気無く飲

  むあの一杯のコーヒーだ!!>

 

 彼女が欲したのは、可能性……しかしそれは、1人で

成立するものではなく、誰かと過ごし共に飲む日常と

いう可能性だった。

 『分かり合えない』からこそ寄り添う知性体の、人

間の可能性をしんじたのだ。

 

 <目覚めろ、その魂!>

 

 アギトの体を光が包む、神の力でありながら神では

ない存在……アギトは今、それに成ろうとしていた。

 

 「はぁぁぁぁっ!!」

 

 光が弾け、その中から銀色の輝きを纏った戦士が現

れる……神の力を解き放ち、人であることを選んだアギ

トの新たなる力……シャイニングフォームであった。

 

 『人間の分際で……神を越えるだと……不敬である!』

 

 「俺はそんな気は更々無いですよ……でもね、人の運

  命が貴女の手の中にあるなら、俺が……俺達が奪い

  返す!!」

 

 <良く言った!!……ならば、教えてやろうぞ。

  昭一!お前のモットーをな!>

 

 「あぁ、分かってるよ神様!」

 

 2人はシェム・ハを見ながら大声で答える、それは

津上昭一のモットーでありシェム・ハ(言葉の力)が人間を信じる

キッカケとなった言葉だった。

 

 

 「<生きる事は、美味しい事だ!!>」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 おまけ

 

 シェム・ハと宴会(とある居酒屋)ギャグ回

 

 

 

 <よーし、寝具?の者達よ!今日は飲め飲め!お代

 は筋肉ボウズに払わせるから>

 

 「「「指令、ゴチになりまーす!」」」

 

 「神様、発音違うからね?」

 

 <よいよい、気にするな昭一>

 

 シェム・ハと昭一、シンフォギア奏者達は居酒屋に

て弦十郎の奢りで飲み食いをすることにした。

(弦十郎本人は不在、札束を渡され飲んでいる)

 

 「唐揚げとーーー」

 

 「私はデスねーー」

 

 「フライドポテトってーーー」

 

 皆がそれぞれ注文するなか、ついにシェム・ハが注

文する番となる。

 

 「ご注文は何になさいますか?」

 

 <……おまかせフライと生を1つづつ>

 

 「すみません、未成年の方へのアルコールはご提供

  出来ないんです」

 

 <(・ω・)……一応、20歳は過ぎておるが>

 

 「えぇ!?申し訳ありません!!」

 

 <良い、こんな見た目だ……無理もない>

 

 「ただいまお持ち致します」

 

 若い女性の店員は直ぐ様戻っていく……。

 

 「ねぇ、シェム・ハさん私とそっくりの姿でお酒飲

  まないで下さい!」

 

 <しかし折角作った体、自由に飲み食い出来るのだ

  から捨てるのは惜しいのだ>

 

 「うっ……それを言われると」

 

 「ねぇ、元の姿にすれば良いのに何でその姿に?」

 

 <良い質問だマリア……家電強いな椅子?>

 

 「覚えて無いならマリアで良かったでしょ!」

 

 <うーん……我、自分の姿も声も覚えてなくてな。

  その部分だけ破損しているらしい、だから>

 

 「はい、生いっちょうです、ごゆっくりとうぞ」

 

 <おぉ……で、見かけたそやつの声を模倣して今に至

  る……んぐ……んぐ……んぐ……ぷはぁ効くぜぇ>

 

 「その姿でそれは止めてください」

 

 「んふんぐぐむぐむぐんぐ?」

 

 「飲み込んでから喋れ馬鹿」

 

 「雪音、口の周りについてるぞ」

 

 <すまぬ、焼き鮭と炙った皮……それと牛肉コロッケ

  を頼みたい!>

 

 「雑じゃない?自分の事なのよ?」

 

 <記憶喪失なのにアホみたいに気楽に過ごしている

 昭一はどうなる?雑を通り越して馬と鹿だ>

 

 「すいませーん、天ぷらお願いします」

 

 「昭一兄さんズルいデース!」

 

 「一緒に食べようよ、大盛でお願いしまーす」

 

 「デスデース♪」

 

 「……はぁ……そうね」

 

 「マリアさん、ご飯食べます?やっぱりご飯は良い

  ですよ!!」

 

 「……貴女も変わらないわね……」

 

 「ほぇ?」

 

 「マリア?」

 

 「調、フライドポテト貰って良い?」

 

 「うん、良いよ……皆で食べられる物だから」

 

 奏者達は、楽しく飲んで食べた……それを見ながら、

シェム・ハは思う……人の可能性を。

 

 (これで良い……私の可能性は、これだ)

 

 

 

 

 

 

 

 





 設定はとても良い……誰か変わりに書いてくれ。
そして書くときは教えてくれ、見に行くから……教えるときは感想に送るなよ、消されるから。
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