それにしてもエネルの余裕綽綽で傲岸不遜な態度ってセリフ回しで表現するのむずいなぁ
フフ...説明通りだな、試験会場はこの仮説住宅街、高層ビル群か
あそこの通りを曲がった先や、あの建造物の中に
・・・周りを見渡してもこの光景にただただ驚くばかりで、ろくに開始の合図に構えてもいないな、さながら都会にやってきて馬鹿でかい建物を終始口を開けて眺めてる田舎者のようだ、やはりゴミしかおらんな。
・・・さて、もうそろそろ始まる頃か。
「「凄ぇな、これ本当に試験会場かよ...」」
「「うわ、こっからでも目標のロボ達見えてるよ、あれ倒せんのか..?」」
「「てか試験開始っていt[はい、よーいスターt『『ヤァーッ!!!ハッハッハッハァアー!!!!!!』』・・・・・えぇぇえええ!!!!??!?!???」」
ふん、ゴミ共が。結局開始と共に出られたのは俺のみか、やはり雄英といっても、所詮この程度....いや、他の試験会場にはもう少し優秀なのがおるかもしれんな、それに期待しておくとするか。お前たちは私の作業が終わるほんの数秒間そのマヌケ面を晒してるがいいッ!!
「ふむ、ここでいいか、見晴らしもよい。さーてと、最近高出力の雷ばかり流していたので少し調整がめんどくさいな....このくらいか?」
おぉおぉ、ここからでもよく見えるわ、随分と金のかかってそうな仮想ヴィラン、もといターゲットがなぁ!対人戦を想定して随分と高性能なAIに、外装は鉄か、恐らくは何かしらの金属だろう。確かに物理的な防御能力には特化してそうだ。増強型なんかは苦労しそうだなぁ。
・・・・もっとも、それが仇になるのだがね。
さて、電圧、アンペアはこのくらいでよいか。充電量も十分だな。
「「「や・・・やべえぇぇぇえええ!!!!急げえぇぇぇえええええ!!!!!!」」」
ふん、今更スタートか、笑わせる。だがッ!もう遅いッ!!!
貴様らゴミ共に私の点を一点すら分けてやる道理はないッ!!!!!
さぁ、屑鉄共よ...!オレの雄英への第一歩、その礎となるがいいッッ!!!
『『一万ボルトッ!!"
「ヤアァアーーーッ!!!!ハッハッハッハッハァー!!!!!!
・・・ふ、クク、ハッハッハッ・・・・・
ヤアァアアアアーーーッ!!!!!ハッハッハッハッハッハァアーーーーッ!!!!!!!!」
クク、笑いが止まらん!私を見下していたバカ共の、私の偉大さを理解したときのあのアホ面!!あぁ、そういえば、雄英に落ちることを悟って公衆の面前で人目も気にせず泣き喚き散らしていた奴もいたなぁ!
意味もないのにすでに壊れたボロ雑巾に死体蹴りするバカもおったなぁ!
オレに八つ当たりしようとして個性を使ってくる奴は、その場で取り押さえられて一発退場になった奴が出てきてから1人も八つ当たりして来なくなっていたのは少々つまらんかったが、概ね満足、大満足だ!!!
む?オレが何をしたか、だと?なーに、簡単なことだ、別に会場を跡形も無く吹き飛ばしたわけではないぞ?仮にも"ヒーローの卵"を査定する試験だからな、ルールに建造物の意図的な破壊は禁ずる、なんて禁止事項は無かったが、万一ということもある、それはやらなかった。
あの場で私に求められていたこととは、無差別的に、しかし建造物、周りの他の受験生への被害は無しに、かつ機械だけを狙って、かつ迅速に攻撃する、ということだ。うむ、こう聞くと中々に無理ゲーだな。しかし助かったよ。試験内容が機械をぶっ壊す、とかじゃなくて
静電気だよ、静電気。静電破壊という言葉を聞いたことがないか?詳しいメカニズムは省くが、パソコンなどの精密機械は人の帯電している微小の静電気ですら故障して動かなくなることがあるんだよ。それも人差し指で少し触れた程度なのになぁ。
要は静電気を体の周りに纏って、それを一気に破裂させて試験会場全体を覆い尽くす程に爆散させたというわけだ、ロボット共は集積回路の塊だ、それらの内一つでもショートするようなことがあれば正常な動作は不可能だろう。もちろん他の受験生共には被害は無い、多少チクッとしたかもしれないが、それくらいで不合格判定は受けないだろう。
ふふ、我ながら素晴らしいアイデアを思いついたものだ、まぁこれが無理でも最悪雷速で全部直接破壊して回ればよかっただけなのだが、やはりこちらの方がインパクトが強かったな。
「エネルー!!!雄英から合格通知来てるわよー!!!!!」
「そんなに大声で叫ばんでも聞こえておるわ!それにしても母よ....合格通知とはどういうことだ?私に無断で勝手に見たのか?それは母といえど少し癪であるぞ?」
「何いってんの、あんたが雄英程度落ちてるわけないでしょ?」
「ヤハハ!!!当然だ、我は神なり!雄英程度オレの覇道の踏み台でしか無い!よく分かっているではないか、母よ!ヤハハ!!」
「まったく、都合いいんだからねぇ、あんたは」
ふふ、ついに来たか!合格通知ッ!さぁ、早速中を開けて....
・・・・む?なんだ?母?いるに決まってるだろうが、当たり前だろう。
別に何故か親がいないが戸籍はある、みたいな謎設定ではない。母は個性:帯電、父は個性:軟体化を持った真っ当な父と母だ。神たる私がこれまでの人生において認めている唯一の、いや2人の人間だな。
・・・まぁ今はそんなことはどうでもいいではないか。重要なことでもない。さぁ、今度こそ合格通知を・・・・ヌン!ビリッ!・・・お?何か出てきたなこれはいったい・・・・
『ワァータァーシィーガァー!!!投影されたあぁぁあッ!!!!』
こいつは....確か生意気にも神たる私をおいてNo.1と呼ばれているヒーローだったか、名前は確かオールマイト。ふん....こんな筋肉バカが頂に立てるとは、ヒーロー業界というのもたかが知れているなぁ....いや、仮にもNo.1であるのだ、まさか力だけでのし上がった、というわけではなかろう、そういえば父が熱狂的なファンだったな....後でいろいろ聞いてみるか
『さぁて!取り敢えず受験お疲れ様、エネルくん!早速だけど君の合否判定だが....
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
.....文句無しの、どころか、凄いな君!雄英始まって以来の大偉業!筆記100点ッ!!!実技300点ッ!!!!歴代最高記録だよ!!!!』
当然だ、と、何食わぬ顔でやり過ごそうとしたが、無理だなやはり。
わかっていても笑みが溢れてくるなぁこれは、ヤハハ....‼︎
『いやぁー!!私が赴任する年に教え甲斐のある生徒が入ってきてくれて嬉しいぜ!!!さぁ、来いよエネルくん!!!!ここが君の新たな舞台、雄英高校、君のヒーローアカデミアだッ!!!!!』
・・・・教え甲斐、ねぇ。どうせ裏では職員会議で私の扱いについて混乱騒ぎだったんだろうな。それを隠さんでもよかろうに...
まぁ、第一の関門は突破だな。いや、関門などという大層な言葉を使っては私が苦労したみたいではないか。そうだな...そう、すこぅし進行方向に段差の大きい階段があっただけのこと、ただそれだけのことだ。
「それにしても期待で胸が膨らむではないか、私の期待に添える、とまではいかんでも遊び相手程度には満足できる猛者達が集まっていればいいのだがなぁ!ヤアァアーーーッ!!!ハッハッハッ!!!ヤアァアーーーッ!!!!ハッハッh『うっさいねぇさっきから!!!??!?!?!?少しは黙りなさい!!!!ぶっ飛ばすわよ!!!?!?!!??』....................」
・・・・寝るか、今日は疲れた。
どちらにしましょう。
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続行。
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リメイク。