「それで兄さんはこれからどうするんですか?」
「とりあえず融合世界の友好な3つの大陸をのどかさん達と見て回るよ」
「もう1つのすこやか市とあおぞら市は先程話した事件に巻き込まれたし、その弊害があるのかをね」
「そしてゼムリア大陸は巻き込まれてないけど少し気になるから見て来るよ」
「わかりました。私と薫は中心世界で待機をしながらなのはさんとフェイトさんの世界を見ておきますね」
「うんお願い」
そう言って直哉は中心世界から管理者の神殿に向かった。
管理者の神殿・・・
「もうトワには困ったものですね。まさか飛鳥ちゃんには嘘をついてでもいいからすぐ来いと連絡が来るなんて」
そう言って直哉は、トワの部屋に行くとそこには飛鳥と薫の父親の紫藤直哉が肉体を持って直哉の前に現れた。
「なっ・・・トワこれはどういう事ですか?」
「いい時に来たわね。直哉過去の紫藤直哉が特殊遊撃部隊で貴方の影武者として、動く事になったからそのつもりでいてね」
「ええ――本気ですか?それ」
「ええ、本気よどのみち紫藤直哉が2人同時に存在したらまずいから、融合世界の直哉はこれから紫藤ではなく花寺の姓を名乗りなさい」
「ええ――」
融合世界の直哉はトワの言葉に驚いた。
「すまない僕の為に・・・」
「ああ、それは・・・気にしないで下さい。トワの突然の体制変更や、僕自身の設定変更は何度も経験してるんで良いんですけど、過去の人間と言うか僕の方が、影武者ですね」
「それは・・・」
「少なくとも飛鳥ちゃんと薫ちゃんは、どういう経緯で貴方が復活した事を喜んでもらえると思いますよ」
「直哉君君は寂しいのかい?」
「そうですね飛鳥ちゃんと薫ちゃんが来なければ、妹なんて持てませんでしたから」
「え、どういう事だい?君にも幼馴染の子はいるよね?」
「いませんよ」
「ああ、過去の直哉に言ってなかったわね」
「融合世界の直哉は天涯孤独だったの。米田健二関係を持たせない為の処置よ」
「ああ、それがトワの言ってた融合世界と幼馴染世界との違いという事なのか」
「そうよ融合世界は幼馴染世界の直哉が知る世界3つと同時期に作られた世界が崩壊消滅し私達4人が共同で1つの世界を管理しろと言う仕事を受けてね」
「そして運営前にヒミコとイヨが姿を消して2人で管理してたのよ」
「成程融合世界という意味が漸く分かったよトワ、つまり融合世界の直哉は僕や真宮寺直哉君のように米田健二の生み出した者達とは違うんだね」
「ええ、そう言う事よ」
「強いて言うなら米田健二の魂を浄化する者かしらね」
「成程僕達は力で米田健二やブルーに勝とうとしてたけど、それが出来ない事がわかった気がするよ」
「そして融合世界の直哉を支えるのが僕の知らない力を持つ少女達と言う事か」
「ええ、そう言う事よ。過去の紫藤直哉」