「ああ、それは・・・確かに驚いたよ。蒸気機関ではない別の電力と言う物が日常生活の中で浸透してたからね」
「確かに大神さん達の世界ではまだないテレビとか携帯電話とかがありますからね」
「ああ、あれには驚いたよ。響君これはシャノワールの地下司令室に戻る前に聞いておきたいんだが、良いかな?」
「何ですか?」
「君達が知るカルマールとの戦いはどうやって俺達巴里華撃団が勝てたんだい?」
「それは・・・」
「リボルバーキャノンという装置で、巴里華撃団を銃弾の玉のようにして送り込んだんです」
「成程、そのリボルバーキャノンが使えないのは融合世界特有の仕様なのかい?」
「いえ、直哉君やトワさんに確認しても帝都ほどメガビョーゲンやノイズ後イシュメルガの干渉は殆ど無いみたいですね」
「だとしたら理由は?」
「恐らくですが、大神さんは知ってますよね、私達が長期に融合世界を離れる時に融合世界封印するのを」
「ああ、それは知ってるよ」
「その封印を解除する時にリボルバーキャノンが完成しないように設定されていたのをそのままにしてたのではないですか?」
「つまりトワさんのうっかりミスと考えて良いのかな?」
「ええ、私達としても驚いているんですよね」
「でも、グラン・マあんな大きい物をどうやって倒せば良いのさ」
「今のあんた達では、オプスキュールにも、あのイカ公爵にも勝てないだろうね」
「勝てるとしたら、帝国華撃団だけだろうね」
!!
「ムッシュ帝国華撃団には、空宙戦艦ミカサがあるんだよね」
「ええ、ありますがそれがどうしたんですか?」
「ああ、現状の巴里華撃団の装備の中に、カルマールの秘密兵器に対応できる装備が未完成なのでね」
「「「「「そんな」」」」」
「それじゃあ僕達何も出来ないまま負けるんだ」
コクリコがそう言う。
「成程ですがグラン・マ正直に言いますが、帝国華撃団にミカサを借りれたとしても実際にカルマールの秘密兵器の本格的な攻撃が始まるまでに到着出来るかわかりませんが」
「ああ、そっちの問題があったね」
「そう言えば大神さん。帝国華撃団の織姫さんとレ二さんを助けた人は結局誰なんですか?」
「まさか、リボルバーキャノンが使用不可だなんて」
「では、融合世界の俺達は怪人達に負けるしかないのか?」
「いえ、まだ手はありますよ。大神さん」
「え、どういう事だい?響君」
「今から私と大神さんで、トワに直訴をするんです」
「ええーーそんなことをしていいのかい?」
「良いですよ。直哉君からの許可はありますから」
「直哉君凱旋門に出たノイズは倒したけど私はどうしたらいい?」
その時響から直哉に連絡が来た。
「そうですね、大神さんは今巴里華撃団に出向しているとはいえ特殊遊撃部隊の仲間なので、大神さんが、望むのなら響さんが出来る範囲で協力しても良いですよ」
「本当に?やった――」
「それでは、これから巴里における事柄に対して響さんに全権を委譲しますね」
「わかったよ直哉君」
「それでは、通信をを切りますね」
「うん」
「ああ、あの通信でのやり取りが・・・」