ゼムリア大陸クロスベル太陽の砦から離れた場所・・・
「どうだったかな真宮寺直哉の事を知れて」
ワイズマンがグレース達に言う。
「「「それは」」」
「意外でしたね私は裏直哉が、本来の人格に対して優しかった事に」
「そうだろうな、裏直哉と言う人格は我が最初から設定していたわけではないのだ」
「「「「ええーー」」」」
「ほうそうなのか?ぜひ聞きたいな」
「いいだろうただし覚悟だけはしておいてくれ」
そしてレイが話し出す。真宮寺直哉の過去の話をその時の映像付きで。
映像再生・・・
「じゃあ話すよ、僕はね、4歳まで、仙台の山奥にある集落人口600人ぐらいの集落で暮らしてたんだ」
「そんなある日、事件が起きたんだ」
「事件?」
「直哉君、飲み物持って来たよ、一緒に飲もう。ほら千明ちゃんも」
「ありがとうさくらさん」
「所で千明ちゃんと何話してたの?直哉君」
「さくらお姉ちゃんと出会う前の話だよ」
!!
「もしかして、さくらお姉ちゃんも聞きたい?」
「うん聞きたい」
「その事件とはね」
「お母さん、お父さん僕を捨てないでよ。」
「もう俺たちはお前のりょうしんじゃねえ、何処へでも消えろ、この化け物」
「何で僕の事化け物て言うの?どうしてお父さん」
「僕そんなの知らないよ。お願いだから誰か助けてーーーー」
「僕の霊力が目覚めたばかりで、その集落600人中500人を、集落ごと消滅させてしまったんだ」
「え、そんなことがあったなんて」
「その事件後「僕は、実の両親から、化け物や殺人者などを言われ続け、僕は捨てられたのさ」
!!
「酷いよそんな仕打ちするなんて」
「ああ、俺も酷いと思うぜ」
「何時の時代でも人間は、かわらねえな」
「何で、力を持っただけなのに、そこまで拒絶されないといけないの?」
千明がそう言うと、さくらが話しかけた。
「千明ちゃんそれは、貴女が未来人だからだよ」
映像中断・・・
「「「「・・・」」」」
「酷すぎるラビ」
「僕もそう思うペン」
「ああ、霊力がコントロール出来なくて真宮寺直哉の実の両親が自分の子供にバケモノと言うとはな」
ラビリン達がそれぞれ言う。
「酷いよ可哀想だよ」
「でも彼の両親は霊力とかの存在を知らなくて結果的に真宮寺直哉君の力が暴走し、大勢の人を殺してしまってる以上そう言われても仕方ないかもしれないわ」
「うんそうだね。真宮寺直哉君の視点から見れば訳のわからないまま捨てられた形になるけど、両親視点から見るとこれも親の愛なのかもしれないね」
「成程捨てると言うのは真宮寺直哉を山に逃がしたとも言えますね」
ワイズマンとグレース達がそれぞれ言う中レイは説明付きの映像を再び再生した。
「え、それはどういうことですか?さくらさん」
「千明ちゃんの場合、前鬼が封印されていた時、予め伝承と言う形で、情報があったでしょ?」
「確かに」
「でも私達の場合は、違うの私はそういう血筋だから聞いてたけど、直哉君の場合は直哉君だけが目覚めたからなのよ」
「そうだな、そこは俺もさくらと同じだな。人間と言う生き物はある種、以前カルマが言ってたように、自分の都合を優先したがる。それは千明の時代もさくら達の時代も人間と言う本質は変わらないからな。
「そうか、幼い時に目覚めたから制御しきれず暴走し、それを見た人たちが恐れを抱くのは納得できます」
それから暫く直哉の実の両親の直哉の対応について、話す千明とさくらだった。
映像中断・・・
「「「「「成程そう言う理由からなんだ」」からなのね」・・・」そうなのですね」