米田と雨宮さくらの帰宅後の紫藤家では・・・
「「ただいま戻りました。パパ」」
「お帰りなさい飛鳥ちゃんと薫ちゃん。響さんの容体とガングニールの状態はどうだった?」
直哉が飛鳥と薫に聞いた。
そして飛鳥が答えた。
「響しっかりして―――響」
「・・・」
その時不思議な事が起こった。
意識不明の重体の筈の響が動き出し、蝶と戦い始めた。
「「「ええーーあのケガで動けない筈なのに」」」
響の状態を見た3人のプリキュアが驚いていた。
「グガアアア」
その戦いは余りにも、一方的な戦いだった。
進化した蝶が重症の響に一撃も与えられずに消滅したからだ。
「響さんの容体は、恐らく蝶との一方的な戦いをした事で一時的なリミッターが外れた事による反動と宝玉の力を制御できずに理性を失ったからだと思います」
「響さんはどうなるの?」
その時居間に来たのどかが聞く。
「命が危ないとかありませんけど、今年の夏ぐらいまでは入院と言う形の休養が必要でしょうね」
「パパも感じてると思いますけど、響さんは戦う事が出来なくなっている可能性があります」
「やはりそうなっている可能性がたかいかな?」
「でもそれは・・・あくまでも可能性があるだけでしょ」
のどかが飛鳥に聞く。
「落ち着いてのどかさん。飛鳥ちゃんが言ったのは最悪の事態の場合だから。今響さんに付いてるのは未来さんだからね」
「それともう一つ懸念と言うか可能性の事らしいですけど」
「融合世界に新たな世界が誕生したそうです」
「「ええーー」」
「どういう世界が誕生したの?」
「正確にはまだ正式に誕生してないらしいですけど、その中心となる街の名前が海鳴市と言うらしいです」
!!
「ちょっと待ってそこは飛鳥ちゃんの叔母さんの街じゃないの」
「ええ、そうですよ。のどかさん以前のどかさんが言った事が近い事象が起きつつあるのかも知れません」
「え」
「私はそう思わないかな飛鳥ちゃん」
!!
「「「「「のどか」ちゃん」」」さん」
「確かに私達はある目的でここに来てるけど神様の依頼をこなすのが優先だけで、その世界の未来を変える事はするなとは言われてないよね」
!!
「それは・・・そうですが」
「どのみち私達の敵であるメガ降魔と機動六課の方々が接触した時点でこちらの世界は消滅した、幼馴染世界や7人世界とは分岐してないかな?」
「そうこのやり取りで言った事が原因でなったのかはわかりませんが」
「成る程、僕を復活させる時に行った世界そのものが転移して来た可能性があるのか?」
「いえそれは、かなり低いでしょう。その理由は、パパに影響が出てないからです」
「「あ、確かに」」
「過去の紫藤直哉と関りがある世界もしくは人が来たらパパの記憶に変化が起きると思うので」
「今の所は12歳に年齢が固定されているだけだね」
「なら、今の段階では気にしなくていいんだね」
「ええ、トワモレイさんも気にしなくていいと言ってました」
「なら僕達が気にすべき事は、もう一つのすこやか市の件と京極圭吾氏のクーデターかな?」
「ええ、中心世界で注意すべきは当面はそれだと思います」
「そう言えば飛鳥ちゃん。ちゆちゃんとひなたちゃんは?」
「ああ、二人にはエステルさんとクローゼさんを連れて来て貰うように頼みました」
「そうなんだ」