「どういう事だ直哉?陸軍に気をつけろとは」
「ええ。これはあくまで僕の妄想かと思ってましたけど、熱海で影山サキが黒鬼会の一員と分かりましたよね?」
「ああ、そうだな・・・おいおいまさか」
「そうです。米田さん貴方はレ二さんが帝国華撃団の一員となる時に影山サキも陸軍から派遣されたのですよね?」
「ああ、おいおい陸軍が黒鬼会と繋がっているというのか?
「流石に帝国陸軍全てが、黒鬼会と繋がっているとは思いたくないですよ。自分でも」
「ですが、帝国陸軍が推薦した女性の正体が黒鬼会のメンバーだったと言う事実がある以上陸軍と黒鬼会は何かしら繋がっていると考えて、米田さんも動いた方がいいのでは」
「確かにな、俺の狙撃後黒鬼会のターゲットとなったのは神崎重工と帝国海軍の山口一豊、その二つは帝国華撃団のサポートをしてくれている人達だ」
「まるで兵糧攻めで帝国華撃団を殺すような感じだな」
「そうですね、それと帝国華撃団の創設に帝国海軍が比較的協力していたのも原因としてあるのかもしれませんね元々陸軍と海軍は縄張り意識での衝突があったようですね」
「ああ、確かに過去には帝国華撃団を立ち上げる為に俺の古巣である陸軍に持ち掛けたが、その当時今ほど降魔や、霊的災厄が少ないい状況だったからそんな現実的でない部隊に協力できないと言われたよ」
「その当時のワシもその答えは妥当と思ったよ。海軍で協力してもらえるまではな」
「そして実際に霊的災厄が起きた事で、黒之巣会そして聖魔城の浮上を解決した帝国華撃団により海軍は陸軍よりも力を得たと陸軍側が考えてもおかしくないと思いますよ」
「成る程な、陸軍の中に黒鬼会と繋がる奴がいるとすれば帝国華撃団を使えない存在とする事で、海軍の影響力を削ぐ事が目的か?」
「恐らく、帝国華撃団VS黒鬼会は見方を変えたら、海軍VS陸軍の構図にも見えますし」
「確かにな、軍同士の覇権を代理でしているような感じだな」
「まだそうと決まったわけでは無く黒鬼会が、軍とは別の指揮系統の組織とも考えられますし」
「そうだな、まあこれだけ言えるな黒鬼会が俺達の世界の敵であることは」
「それはそうですね。今の所メガビョーゲンやノイズやイシュメルガのような異世界の存在は動きは無い様なので帝国華撃団への協力は出来そうですね」
「おう、そいつは助かるな」
「米田さん。もう一組ののどかさん達に霊力やこの世界の歴史を教えてくれませんか」
「どういう事だ直哉?」
「彼女達は霊力の操作なんて必要ないだろう?」
「それがそう言うわけにもいかなくなったんですよ」
そして直哉は理由を話し出す。
「成る程なこちらの世界の敵が彼女達を襲うようになったのか」
「ええ、それで、駄目で元々のつもりで霊力の操作と霊力その物の事を教える事が出来ればと思いまして」
「そういう事なら花組全員で教えた方がいいな。花組も霊力という物を改めて考えるいい機会だろうし、それに人に教える難しさも知るにはいい頃だろう」
「ありがとうございます米田さん」
そして霊力に関する緊急勉強会が始まった。