太正14年11月2日鶯谷紫藤家の家にて・・・
「まさか貴方が家に来られるとは思いませんでしたよ。現職の陸軍大臣の京極圭吾大臣」
「何、君には直接伝えた方がいいと思ってね」
「伝える事ですか?」
「ああ、最近陸軍将校達の中に黒鬼会となる者に我々の情報が流されていたんだ」
「成る程」
「そこで情報を流していた将校から得た情報で黒鬼会は、1週間後の11月9日に帝都を巻き込んだ大規模クーデターをするつもりらしい」
!!
「何ですって」
「京極陸軍大臣その情報を海軍には伝えたのですか?」
「いやまだだな。私の方でも数10分前に得た情報で、我々は君個人が運営している特殊遊撃部隊に伝える事を優先したのだよ」
「そうなんですね。ありがとうございました」
「確認ですが11月9日に起きるんですね」
「ああ、そういう事になるらしい」
「わかりました。その前日から僕達は帝都から離れておきます」
「ああ、そのほうがいい」
そして京極は直哉の自宅を出て止めている車に乗って陸ぐ総司令部に戻っていった。
京極の車の中で・・・
「これで特殊遊撃部隊とは前面衝突は、避けられたか」
「さて・・・」
「聞いていたな、鬼王、黒鬼会にも出てもらうぞ、八鬼門封魔陣完成の為の太正維新なのだからな、鬼王わかっているだろうが、帝国華撃団が動いた場合、お前に任せるぞ」
「ハッ了解しました」
鬼王はそう言うと、消えて行った。
その頃直哉の自宅では・・・
「何よあの人急に押しかけてきて」
「まあまあひなたちゃん落ち着いて」
「あれが陸軍大臣の京極圭吾か・・・どことなくリシャールさんに似てるけどどことなく京極圭吾の方が危ない気がする」
「そうですねエステルさん。リシャールさんの中にはリベールをどんな事をしても守ると言う信念はありました」
「それで直哉君どうするの?」
響が直哉に聞く。
「僕達は、基本この軍事クーデターが終わるまで動きませんよ」
「「「「ええーーいいの?それで」」」」
「成る程、直哉もやるわね。相手の忠告を受け入れつつ軍事クーデター関連以外の事には介入する気でしょ」
「ええ、そうですよ。だって鬼王さんが言ってたでしょ」
「それじゃあ何をしにここへ?」
「お前達の敵である。メガビョーゲンを操る者が黒鬼会に入ってきている。その者は霊力を持っている」
!!
「成る程、バテデモーダが」
「どう対処したらいい?」
「とね」
「「「「確かに」」」」
「恐らく京極圭吾がここに来たのは、僕達に帝国華撃団と黒鬼会の戦いに介入する事を防ぎたかったのでしょうね」
「成る程ね、だから私達に情報を渡して形だけでも、避難をするように言う為にここに来たと言う事ね」
「後、京極圭吾自身は、僕達とは戦いたくない事を知らせる為に来たとも考えられますね」
「「「「「「成る程」」」」」」
「京極が来ても来なくても、特殊遊撃部隊としては介入する気は無いので」
「どうして?直哉っち」
「この軍事クーデターは必要なイベントですから。帝国華撃団にとっても黒鬼会にとってもね」
そして1週間が過ぎた・・・