「これは少しまずいと判断し撤退します。ウィル」
「ああ了解した。あんなものまで出てくるとなると俺達の活動を控えるべきかな」
そう言ってファラは残っているノイズを回収し、撤退した。
「まさか平行世界のグレ響がでばって来るとは、天海のじいさん。羅刹は諦めてくれ」
「仕方がないのう。刹那に続き羅刹までもがこんな悪者らしくない終わりを迎えるとはのう」
「じいさんそれは何気に酷いと思う」
「か、か、かワシの目的は帝都の固い結界を破ることだからのう細かい犠牲は考えないのじゃ」
「ふ、いい性格じゃないかじいさん」
「褒めても褒美出さぬぞ」
「じいさん。結界を破ることの出来る術を発動するにはあと何ヵ所楔を打てばいい」
「うむ、後3ヶ所だな。」
「そうか・・・」
その頃紫藤直哉達は・・・
「リィン教官」
「リィン」
次元の裂け目より出てきた機体から降りてきた青年が突然声をかけられ驚いていた。
!!
「ユウナにミリアムがどうして未知のこの世界にいるんだ?」
「君達は復活したかもしれない幼馴染世界に向かった筈では、紫藤直哉君の安否を確認する為に」
「あはは、それがですね・・・」
そしてユウナがリィンに今までの敬意を話し出した。
あ、薫と飛鳥もいるよ。ユウナ」
「本当ね、これで直哉君に上手く説明できるかも」
「私とミリアム先輩がここに来た理由を」
「そして飛鳥と薫にも伝えないと彼女達の本来の世界が復活した可能性があることを」
「ヤッホー薫に飛鳥ひさしぶり」
「「ええーーミリアムちゃんにユウナさん。どうしてこの世界にーー」」
「あはは、ごめんね驚いた」
「飛鳥ちゃんと薫ちゃんこの二人と知り合いなの?」
直哉が飛鳥と薫に聞く。
「ええ、彼女達は中心世界とは繋がりのないゼムリア大陸に住んでいる人達となります」
「何だってーー」
「紫藤直哉さん私達は、飛鳥ちゃんと薫ちゃんの未来に繋がっている幼馴染世界と交流を持ったゼムリア大陸からやって来ました」
「エステルさんやヨシュアさんに代わって」
回想終了
「成る程幼馴染世界に行こうとしてゲートを通ったら未知の世界に繋がりのある世界についたのか?」
「はい」
「僕達も変だなと思ったけどあの時は飛鳥や薫がいたからそう思わなかったよ」
「そうか」
「あのーそろそろいいですか?」
「ああ、すみません!」
「貴方は紫藤直哉さんどうしてここに」
そう言いながら青年が直哉に近づこうとしたときエステルが二人の間に入った。
「そこまでよ私の名前は、エステル・ブライトよ。貴方の名前は」
「・・・灰色の騎士と呼んでくれ」
「灰の騎士ですって」
「ちょっユウナさんこれはどういう意味です。リィンさんが灰色の騎士と名乗るのは?」
「恐らく教官はエステルさんとヨシュアさんの格好をみて、自分の本名を名乗るのは得策ではないと判断したのでは」
「成る程」
「あのーエステルさんと騎士さんと翼さんは一緒に大帝国劇場に行きましょう」
「「「ええ、いいてすよ」」」
それぞれの代表者の同意が得られた直哉達は大帝国劇場に向かった。
「あ、すいません騎士さん光武を5機運んで頂けませんか?騎士さんの機体で」
「いいてすよ。直哉さん」