「グランドキャニオン周辺での戦いは異邦人のどかさん達を始め私と薫も参加できないんですよ」
「参加するとこの世界の歴史が大きく変わるから?」
「はい」
「でも飛鳥ちゃんと薫ちゃんは私達の娘よ・・・あれ」
「どうやらママに記憶の上書きが始まりましたね」
「そのようだね」
「でもパパは時が来るまで私達の事は忘れませんよ」
「え、どういう事」
「パパともう1人の紫藤直哉さんは記憶の部分は共通なので」
「つまり今回の出会いによって僕と直哉さんにありえない繋がりが出来たかも知れないの?」
「それは、あるかもしれないけど違うよパパ。直哉さんの世界の帝都はパパ達の世界をアレンジしていると言う事だよ」
「あくまでも帝都はね」
「成る程ね、僕と直哉君にはそう言う部分での繋がちはあるんだね」
「ただパパみたいにあちらの直哉さんは米田健二達との繋がりは無いから」
「成る程僕や真宮寺直哉君みたいに使命かされてないんだね」
「そういう事だよ」
「しかし、さっきまで僕達の娘だったのにごめんね飛鳥ちゃんと薫ちゃん」
「いえ、気にしないで下さい。紫藤直哉さんこれで私達も決断出来ましたから」
「あ、2人とも・・・」
その頃融合世界の直哉達は・・・
「飛鳥ちゃんと薫ちゃん決断したね。直哉君」
「ええ。苦しい決断と思いますよ。今まで家族だった人同士が、直哉さんの一言により分岐した事により飛鳥ちゃんと薫ちゃんの立場に新たな飛鳥ちゃんと薫ちゃんが登場したので」
「でも直哉っちこのまま直哉さん達と別行動をとるの?」
「そうですよひなたさん」
「それで大丈夫なの?」
ちゆが直哉に聞く。
「ああ、本当の意味で別行動すと言う意味ではありませんよ。つまり姿を消す装置を使って、直哉さん達を追いかけながら残りのメガビョーゲンを浄化するんですよ」
「成る程、つまり飛鳥と薫にああ言ってもらう事によって黙示録の三騎士に、こちらの直哉達に対して残りのメガビョーゲンを使わせる作戦なんですね」
「「「ええ――そうだったのーー」」」
「ええ、白騎士が襲ってきてからすぐにブレッドさんが来ましたよね?あの時ブレッドさんは、無意識に操られていた可能性が高いと僕は考えていましたから」
「確かにタイミング的に敵として現れるにしても明らかにすぐ戦う事をやめたわね」
「ええ、明らかにジェミニの性格ならここまでで止めたら仲間に入れて貰えると確証を持っていたように見えましたし」
「用心した方が良いと思っていたら魔道兵器がそれも無人で襲って来たので」
「「「成る程」」」
「それで直哉君はブレッドさんが来てから私達とブレッドさんとの接触はさせないようにしてたんだね」
「念の為の処置がかなり効きましたね」
「もしこれでブレッドさんがいる前で飛鳥ちゃんと薫ちゃんが別行動を取ると言ったら、ブレッドさんが操られているのならジェミニ達を確実に倒せる戦力があるなら使う可能性があると思いませんか?」
その時飛鳥と薫がのどか達の所にやって来た。
「直哉さん。ブレッドさんの前で話す情報はあれで良いですか?」
「うんありがとう。タイミング的にメルクさんがさくらさんの記憶を操作したから飛鳥ちゃんの話は事実と思ってくれたと思うよ」
「そうだといいですけど」
「後はブレッドさんが操られているのなら早くて今夜か、グランドキャニオン周辺につく前に仕掛けると思うよ」