その日の夜・・・
「「「ええーー直哉君が大帝国劇場の臨時支配人ーー」」」
のどかとちゆとひなたが直哉の言葉に驚いていた。
「はい、そうですよ」
そして直哉はその時の話をのどか達に話す。
「ああ、実はな入院する事になってな」
「ええ――入院ですかーー何でまた?」
「どうせお酒の飲みすぎでしょ?」
「ああ、成程」
響は直哉の言葉に納得した。
「ああ、そうだよかえで君が、黙って予約した病院での検査で引っかかってな」
「「まあそれはそうでしょうよ」」
「「あれだけ飲んでいたら」飲んでいたらね」
直哉と響は心の中でそう言う。
「そこでな、わしのいない間に帝国華撃団に何かあれば代わりに動いてくれんか?」
「「「成程検査入院で直哉君に頼んだだね」」」
「ええ、そういう事らしいですね、後米田さんから不穏な事も聞かされましたけど」
「ああ、わしもそう思っていた。だがなかつて俺の息子としてここにやって来ていた男が帝都に戻って来ていると言う噂もあるんだ」
!!
「「本当ですか?」」
「ああ、あくまでも噂レベルだがな、本人かも知れんが影武者かも知れんし」
「簡単には、月組を動かすわけにもいかないしな」
「そうですね。帝国華撃団の動きによっては老人達も止めて来るでしょうしね」
「そうなんだよな、老人共は何故か特殊遊撃部隊関連には文句を言わないからな」
「成程、それで今回の件に僕達も関わらせる形にしたんですね」
「ああ、それとな大神が行方不明になった」
「「ええーー」」
「正確には、大神の乗っている船が消息不明という状況だがな、奇しくもその2つがほぼ同じタイミングで情報が出て来た」
「・・・何かありそうですねその2つの事件の繋がりが」
「「「ええーー米田健二が帝都にいるかも知れないの――」」」
「「「それに大神さんが巴里に行く途中に行方不明になってるの」」」
「どうやらそうみたいですね、そう言えばまなつちゃん達とアスミさんは?」
「ああ、アスミちゃんは飛鳥ちゃんの修行に付き合ってるよ」
「まなつちゃん達は直哉君の部屋で4人共寝てるよ」
「え、僕の部屋でですか?何でまた」
「何かまなつちゃんが探検しようて言いだして、防犯用の睡眠スプレーを直哉君の部屋で間違って噴射して全員が寝ちゃったんだよ」
「何と言うかまなつちゃんらしいですね」
「そういう事で直哉っち今日は4人で寝るよ」
「・・・何となくそう言われるような気はしてましたけど本当に言うとはさすがですね、ひなたさん」
「いやー照れる」
「ただいま直哉君」
「「「「お帰りなさい響さん」
その直後響が戻って来た。
「それでトワとレイは何て言ってました?響さん」
管理者の神殿にて・・・
「「はあ――大神が行方不明ですって」だとーー」
「ええ、米田さんが言ってました」
「わかったわ響こちらでも調査するわ」
「ありがとうございますトワさん」
「響貴女は直哉に報告してね」
「はい」
「うん、2人共大神さんの行方不明には、驚いてよ」
「そうですか、ならこの事態は2人が僕達に黙って起こした事態ではなく、本当に米田健二一派の誰かの仕業かイシュメルガの仕業の可能性がありますね」
「「「「確かにゼムリア大陸で、エステルさんのお兄さん達に助けられて元に戻ったしね」」」」」
「そうですねとりあえず現状では推測するしかないので、今夜はここまでにしておきましょう」
「「「「そうだね」」」」
そして2日後・・・
直哉の臨時支配人の仕事が始まろうとしていた。