かえでの部屋・・・
「米田健二件はともかくこちらに来た以上は仕事はしようと思うのですけど」
「そうね、なら支配人のお酒をすべて処分してもらえるかしら?」
「わかりましたかえでさん」
そして直哉はかえでの部屋を出て、支配人のお酒を処分する為支配人室に向かった。
暫くして・・・
「おわっなんだこのごみ袋の山は?」
カンナが支配人室の外に並べられているごみ袋の数に驚いていた。
「ああ、カンナさんすみませんこれは、米田さんが支配人室に隠していたお酒ですよ」
「嘘だろ!!こんな量を支配人室に置いてたのかよ?支配人は」
「どうやらそのようですね、巧妙に隠されていた高級なお酒もいくつかありましたし」
「あ、カンナさんすみません僕一人だと、かなりの時間をかけそうなので、いくつかごみ袋を持ってごみ収集している所まで一緒に行ってくれませんか?」
「ああ、良いぜ」
「ありがとうございます。カンナさん」
そしてカンナと直哉は、お酒を処分する為出かけた。
お酒処分後・・・
「なあ、直哉1つ聞いていいか?」
「はい良いですよ」
「本当に隊長が行方不明になったのか?」
「カンナさんどうしてその事を?」
「他の人は、知ってるんですか?」
「いやあたいだけだ、あたいも支配人の話が外に漏れてたから聞こえたんだけどな」
そうですか・・・カンナさん大神さんが行方不明になったと言うのは、本当です。正確には、大神さんが巴里に行く為に乗った船の乗客が消息不明と言う事です」
!!
「まじかよ消息不明と言う事は一種の神隠しにあったのか?」
「・・・少し最悪の推測で言いますけど別の世界に船が、跳ばされた可能性も無いとは言えませんが」
「そうか、そう言う可能性もあるな」
この件は特殊遊撃部隊でも調査をしているので、本当に大神さんが乗っている船がすこやか市や、ゼムリア大陸に現れている場合情報が入るので」
「そうか・・・それなら少しは安心だな」
「でも融合世界とは関係が無い世界に行っている可能性もあるので、仮にそうだったとしたら、見つけるのに時間がかかりますね」
「成程な」
「調査を始めたばかりですからもう少し時間が必要ですね」
「そう言えば、大神さんの件はカンナさんだけですか?花組の仲間では」
「そうだぜ」
「他のメンバーは知らないぜ、まあすみれは別ルートで知ってるかもな」
「神崎重工ルートですね」
「ああ」
「他のアイリスちゃんや紅蘭さんには知られてないですか?」
「ああ、それは間違いないな」
「そうなんですね。大神さんの件については黙っててくださいね、下手に動揺を与えるのは得策では無いので」
「ああ、そうだな」
そして直哉とカンナは大帝国劇場に戻った。
「あ、直哉さん聞きましたよ。大帝国劇場で臨時支配人してるって」
「あ、まなつちゃん達どうしたの?」
「おっすまなつ達」
「「「「あ、カンナさんこんにちは」」」」
「うん、米田さんから頼まれてね」
「「「「私達も手伝います」」」」
「まさか、これも君達の部活の一環でかな?」
「「「「はい」」」」
「・・・ならかえでさんに聞いて、かえでさんの許可がおりたらいいよ」
「「「「わかりました」」」」
そしてまなつ達はかえでさんの許可を貰いにかえでに会いに行った。
その後まなつ達はかえでの許可を貰い、直哉の手伝いを始めた。
それから数日経った早朝・・・
「直哉君今日から暫く大帝国劇場の方には来ないでね」
「え、どういうことですか?」
「昨日の夜突然彼が来たのよ。米田健二が」
!!
「何ですって――」
直哉は早朝のかえでからの電話でその事を知り驚いていた。