立花響響が米田一基に連絡した翌日のお昼・・・
「いらっしゃい。米田さんとさくらさん」
「響さん私が大神さんの所に行けば、大神さんが助かるんですか?」
「それはさくらさん次第ですね」
「ええ――接吻って本気ですか支配人?」
「すまん、接吻とはあくまで響の手紙に書いているのを読んだにすぎんが、大神を救うには愛している人物が必要なのだろう」
「大神さんを愛している人が・・・」
「そうだ、恐らく特殊遊撃部隊の中で大神を目覚めさせる事が出来るのは、帝国華撃団の中でお前が可能性が高いと考えているのだろう」
「そんな私が大神さんを目覚めさせるなんて」
「自信ないのか?」
「はい」
「以前このような手紙を送りましたけど、それにはちゃんとした理由があって本当に、大神さんの事を好きなら言葉にしないと伝わりませんよ。大神さんはそういう事に関して鈍いので」
「それは・・・」
「確かにそうだな。大神はそう言う所があるな」
「それにさくらさん。大神さんは巴里華撃団の隊長としての巴里に行くんですからね」
「ええーーそれ本当なの?響さん」
「そううですよ。さくらさん」
そして響は、ある音声を流した。
「巴里にいる筈の迫水さんが帝都に戻っている理由は、巴里華撃団の隊長に大神一郎さんにして貰いたいと思っているんですか?」
「ああ、私としては巴里華撃団の隊長は彼しかいないと思っているさ」
「そうですか、ですが今彼の所属は帝国華撃団ですが、その帝国華撃団は太正15年3月から特殊遊撃部隊の一部となったので、残念ですけど帝国海軍等を使わないで直接こちらに連絡してくださいね。迫水さん」
「そんな馬鹿な、いくら何でも軍の部隊を吸収したと言うのか?君は」
「正確には僕は、紫藤桜花の指示通り、今月から帝国華撃団を特殊遊撃部隊の一部として運用するんですよ」
!!
「成る程君は桜花さんの後継者なのかい?」
「ええ、後継者と言うより自分としては、引き継いでいると言う感じですね」
「成る程なら、特殊遊撃部隊総責任者の紫藤直哉殿、大神一郎君を巴里華撃団に、移籍させてくれないか?」
「迫水さん。今月は無理です。大神さんには特殊な任務を実行してもらっているので予定では4月には終わる予定なので4月になり任務が終わった後なら構いませんよ」
「大神一郎さんの巴里華撃団隊長としての着任を」
「この経緯で大神さんは、巴里華撃団に行く事になったのです」
「そして巴里華撃団は、帝国華撃団をモチーフに作られたそうなので・・・さくらさんわかりますよね」
「そんな・・・大神さんは別の女の子と・・・」
「そうですよ。さくらさん隊長として大神さんは仕事をしているつもりでも、隊員達が大神さんに好きですと告白したら。さくらさんは負けるかも知れませんよ」
「まあ、大神はそう言う所は鈍いから大丈夫とは思うが、響の言う可能性も無いとは言い切れんな」
「支配人!!」
さくらは、米田の言葉に戸惑っていた。