異物 は 方舟の騎士達 を 観察 している   作:神薙改式

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 またしても一月以上になってしまいすいません。

 言い訳してもアレなのでしませんが、皆様ドクター業は如何でしょうか?

 自分はこの前の危機契約で初めて全勲章を揃えれて驚いていますね(尚加工は出来ていない模様)

 そしてGGちゃんは取り逃がしました…ローグライクする場合は初手で取る以外出来なくなって辛いです、ローグライクも未だにギガモルテを倒せてなくて辛いです…耐久30も貯められないよ…。

 そんな訳で今回は龍門への帰還…になる筈だったのですが、ウルサス組に関して触れないのはどうなのよ? と思い書いていたら途中からズィマー回になってました…何でだろうね?


狙撃かな?

 話し合った結果ヤガ発案の『ストームルーラー』をコードネームにする事にし、後々タイミングを見て伝える事にしてこれからの予定を聞いてみると、ロドスに加入する四人は其々の割り振られた部屋に運び込まれている荷物を荷解きしなければならず、ヤガも夕飯の支度をしなければならないとの事で解散する流れとなった。

 

 ただぼけっと龍門に着くまで待ってるのも時間が勿体無いのでトラックの整備をして時間を潰す事にした…脳波コントロールってまだ作ってそこまで回数重ねた訳じゃないから、ちゃんと使用前後に確認しとかないとラジコンで作った試作品の時みたいに暴走しかねないんだよなぁ…。

 

 ギアの回転数数倍化……ハンドルの左右信号逆受信……突然路上に飛び出し……工業区へと向かう大型トラックが偶然通過……装置も基盤も何もかも再利用不可能なまでにぺっちゃんこ……下手な黒歴史よりも尚辛い…。

 

 そんな訳で脳波コントロールだけでなく自動運転機能まで付けてあるトラックがお釈迦になった日なんて、例え毎度キチンとバックアップを取っていたとしても目も当てられなくなる程の被害額が生じる為、こういった点検は毎回欠かさずに行なっているのである。

 

 …正直もしも全損事故とか起こされたなら、あのトラックの弁償だけで軽く中小企業程度なら幾つか畳めてしまう程の金額を請求出来る程の技術が詰め込まれているからな…いや、今となっては戦地運用可能な改造もされてるから、大企業と呼べる規模の会社一つ位なら潰せるか?

 

 

 

 尚事務所なら二つの意味で国が潰れると試算しながら閑話休題

 

 

 

 至極ろくでもない事を考えながら駐輪場へと向いトラックの点検ついでに改造した大型バスの整備をしていると、ズィマーがやって来て何やら探し物がある為トラックの荷台を探させてくれないかと尋ねてきた。

 

 忘れ物があったのかと思い荷台を覗き込んでみると、如何やらズィマーの物と思わしき見慣れない片手斧…の持ち手部分に鉄棒引っ付けてリーチを増やした程度の素人による手作り感満々な物が転がっていた…いやいや、こんな今にも外れて事故りそうな武器使うとか正気か?

 

 取り敢えずズィマーに確認してもらいしっかりと彼女の物だと判明させた後、ちょっとばかり話し合わせてもらった。

 

 俺自身戦闘中の馬鹿力によって煙特を手に入れるまでは幾度となく自前の武器を破壊しまくっていた為、それだけに装備については少しばかり煩いのである…取り敢えずただ単に二箇所テープで固定させただけの物を俺は武器とは呼ばんし呼ばさせん。

 

 確かにあの状況だったらマトモな武器の調達も難しかったのだろうが、例えそうであってももう少し安全に配慮して欲しいものである。

 

 そんな感じの事を出来る限り懇切丁寧に説明したのだが、反抗期なお年頃のズィマーからすれば口煩いだけの大人にしか思えないだろう、分かり易く説明する為に訓練場へと赴き、ズィマーの斧がどれ程危ういのかを知ってもらう事にした。

 

 そんな訳で百聞は一見にしかず、誰も居ない場所を確認して持って来た斧をひゅぱっと一振り…簡潔過ぎる固定しかされていない斧はすぽーんと簡単にすっぽ抜け、振った勢いのまま飛んでいき的へと鈍い音を立てながら深々と突き刺さった。

 

 唯のコンクリートの塊だからこそ問題な無く済んだが、もしも乱戦時にこんな事になれば敵に当たれば御の字だが味方に当たるかもしれないし、その後も自身はこの微妙な長さの今までとは全くリーチも違う棒で戦闘を続けなければならなくなる危険性を伝えた。

 

 …のだが、何故かズィマーは唖然として斧が突き刺さった的を見ているだけであり、どうしたのかと思っていると周りで訓練場を利用していたオペレーター達も唖然としていたり俺を見て呆れていたりと様々な表情を見せていた。

 

 何故だと思い考え直してみれば即座に理由に思い至った、どう説明するか考えていた為そこら辺が頭から抜け落ちていたのだが、俺が訓練場でやった事を詳しく説明すれば『訓練場に入ってズィマーに少し説明した後即座に一振りし、訓練場端に設置してある銃の訓練用の的(大きさ30cm程)のど真ん中へと命中させた、尚的との距離約500m也』である、狙撃かな?

 

 …まぁ、きっとエリートオペレーター辺りなら似た様な事出来る奴はきっと居るから大丈夫大丈夫…え? 在野の人間が当然の様に出来ている事がヤバいんだって? ご尤もな意見です。

 

 空気がいたたまれないのでさっさと的にめり込んだ斧を回収して撤収する事にして、ついでにズィマーにこれからどうするのか聞いて相談にのる事にした。

 

 どうやらズィマーはこれからどう過ごすのかはまだ決めかねているらしく、家のあったチェルノボーグがレユニオンによって滅茶苦茶にされている以上他所に行かなければならないが、他の移動都市に親戚が居ない為どこに行くのかも悩んでいるのだとか。

 

 えぇ…原作で学生自治団がロドスに居た理由をあのプロフィールから災害後の仲間意識でいたんだと思っていたけれど、まさかそれだけじゃなくて親類縁者が居なかったからなのかよ…。

 

 まぁ、確かにこの世界なら住む場所が移動都市の人間なら何時天災がくるかもしれないそこらの村に住みたいとは思わないだろうし、他所から来る人間なんて国家運営の輸送屋かトランスポーター辺りだから前世みたいに親戚が色々な所に居るみたいな事が少ないんだろうな。

 

 取り敢えず一緒に考える事にして将来への展望みたいなのを聞いてみたのだが、やっぱり年頃の子供らしく何もかも曖昧でやりたい事等も決まっていない様だった。

 

 一見態度は不良みたいだが根が真面目らしいズィマーは俺の質問に対して唸りながら考え込んでしまい、これではいつまで経っても終わりそうになかったので、一度違う話にに切り替えて頭をスッキリさせようという提案をして軌道修正を図り、ついでに近くにあった自販機から自分とズィマーの分の飲み物を買う事にした。

 

 …したのだが、置いてあるのが味などの違いはあれど全部エナドリの類だった…チラリとズィマーの方を見てみるとあまりにもあんまりなラインナップに思わず先程から続けていた顰めっ面も盛大に引き攣っていた、さもありなん。

 

 まぁ、飲み過ぎなければ良いだけだと選ぶ事にしたのだが、生憎ロドス製のエナドリはロドスと支部にしか置かれておらず、どれが旨いのかはよく分からんし何本か飲んだ事があるとはいえ時々飲んでるだけでそんなに記憶に残っていないのと、リメイクしてカフェイン増量とかされてて味の予測がつかないのも買うのを戸惑わせる一因となった。

 

 …ペ▽シにカフェイン増量されて想像以上に苦くてビックリした前世の思い出…苦味にビックリしてアレ以降カフェイン入りのヤツは買った事無いな。

 

 取り敢えず唯一味を覚えているロドスで初めて作られたエナドリを買う事にして味を確かめた後、ズィマーに勧める事にした…まぁ、初めて作る事になったエナドリって事でメッチャ無難な味だしな、前世の例を挙げるならアレだよアレ、オ⬜︎ナミンC、又はエナドリじゃないけどCC▷モン。

 

 渡されたエナドリを恐る恐るといった感じで飲み始めたズィマーも唯の炭酸飲料みたいな物だと理解してからは普通に飲んでいくようになり、二人してチビチビ飲みながら他の奇天烈なフレーバーについて語っていった…レモンやピーチは分かるけど新商品欄にある『禁酒用ビール味』とか『潤いサボテン味』とか誰が買うんだよ…。




 因みにロドス製のエナドリに関しては本作のオリジナル要素です、正直第二話にちょろっと出てきた話とか誰も覚えていないでしょうから念の為。

 取り敢えず次回のズィマーとの相談が終わったら漸く龍門ですかね? こんだけやっててまだ序章終わってないとかうせやろ?

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