【安価】安価で作ったデッキでデュエルアカデミア生活【安価】   作:睦月江介

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 進行安価、思ったほど集まらないため美味しいとこ取りでタニヤ戦、黒蠍戦両方やってしまうことにしました!
 タニヤに関しては三沢っちの仇討ち以外にも美味しいポイントがあったこともあり、先に本編を書くことに。
 なお、安価でいただいた魔弾デッキですが次に戦うセブンスターズである黒蠍戦が最後のデュエルの予定です。


仇討ちデュエル! 魔弾の射手VSアマゾネス!!

 ある日のこと。遊一郎は他人に話そうものなら正気を疑われそうな体験をした……朝っぱらから巨大な虎に追い回されたのである。そして、追い詰められた先で何故かコロシアム建設の手伝いをされられた……うん、気が触れたか変な夢ではないかと思われる内容だが、事実である。建設が終わると筋肉質で長身の美女、タニヤからお礼だと封筒を受け取り、中を確かめるとしっかり金が入っていた。

 

(結構入ってる……)

 

 実家にあったデッキの改良はそこそこの費用で済んだとはいえ、次の安価でどんな高額カードが必要になるかわかったものではないため遊一郎にとってはなかなかに嬉しい臨時収入であった。

 

 翌日。昨日寮に戻らなかった三沢の事が気になり、付き合いのある十代に心当たりを聞きにレッド寮を訪れると食堂に普段の冷静さはどこへやら、すっかりタニヤに惚れて腑抜けた三沢がいた。

 そこで事の次第と、セブンスターズの事を聞いた遊一郎はとりあえずこの状態の三沢を寮の個室に連れ帰るのは情報漏洩の観点から危険なので、落ち着いてからにしたいと告げる……本当は連れ帰るのが面倒になっただけなのだが、意外にもすんなりと受け入れられた。

 そして、その夜……タニヤの闘気を感じ取ったという三沢についていくと三沢の言葉通り、虎に乗ったタニヤが姿を現した。

 

「タニヤ……」

「良く感じてくれたな、デュエルに飢えた私の渇きを」

「オレが相手になるぜ!」

「ちょっと待った! 十代、ここは俺にやらせてくれ」

「遊一郎……?」

「三沢が完膚なきまでに負けて朝のような無様を晒す程の決闘者……俺も勝負してみたいんだ。でもそれだけじゃない、同じ寮に住む友達の仇討ちくらいさせて欲しいんだよ」

「……わかった、負けるなよ!」

「話はまとまったか? お前が私の渇きを満たしてくれるのだな、名を聞いておこう」

「割のいいバイトをさせてくれた礼もある、少なくともあんたを退屈させるようなデュエルはしないと約束しよう。俺は遊一郎、城戸遊一郎だ」

「良い目だ。だがそんな様子でデュエルが出来るのか? まるで産まれたての子鹿のようではないか」

「ど、どうってことはないさ……ただの筋肉痛だからな」

 

 コロシアムの建設などという重労働の翌日なのだから、当然と言えば当然であった。

 

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 コロシアムの中心に立ち、不敵な笑みを見せてデッキを取り出すタニヤ。

 

「ここにお前の命運を分ける2つのデッキがある。1つは知恵のデッキ、もう1つは勇気のデッキだ。さあ、お前はどちらを選ぶ?」

「体はガタガタだが頭は絶好調だ、俺は知恵のデッキを選ぶ!」

 

「私の先攻、ドロー! 私はアマゾネスの剣士を召喚、カードを2枚伏せてターンを終了する」

 

タニヤ LP4000 手札3枚 伏せ2枚 アマゾネスの剣士(攻撃表示:攻撃力1500)

 

「俺のターン、ドロー! 俺は魔弾の射手カスパールを守備表示で召喚、魔法カード強欲で謙虚な壺を発動する! このターン特殊召喚が出来なくなる代わりにデッキの上から3枚を確認し、1枚を手札に加えて残りをデッキに戻す。俺は魔弾-ネバー・エンドルフィンを手札に加える。そして、同じ縦列で魔法・罠カードが発動した時にカスパールの効果発動、発動したカードと別の名称を持つ魔弾カードをデッキから手札に加える。俺は魔弾の射手ザ・キッドを手札に加える。これでターンエンド」

 

遊一郎 LP4000 手札6枚 魔弾の射手カスパール(守備表示:守備力2000)

 

 

「私のターン、ドロー! 私はアマゾネスペット虎を召喚。このカードの攻撃力は私の場のアマゾネスと名の付くカード1枚につき400ポイントアップする。そして、アマゾネスペット虎が場に存在する限り、相手は他のアマゾネスモンスターを攻撃対象にできない。バトル! アマゾネスの剣士でカスパールに攻撃! 首刈りの剣! アマゾネスの剣士が戦闘を行った際の戦闘ダメージは相手が受ける!」

「くっ……」

 

遊一郎 LP4000→3500 反射ダメージ500をアマゾネスの剣士の効果により遊一郎が受ける

 

「ターンエンドだ」

 

タニヤ LP4000 手札3枚 伏せ2枚 アマゾネスの剣士(攻撃表示:攻撃力1500)、アマゾネスペット虎(攻撃表示:攻撃力1900)

 

「俺のターン、ドロー! 俺は魔弾の射手ザ・キッドを召喚。 魔弾-ネバー・エンドルフィンを発動、場の魔弾モンスター1体を対象に元々の攻撃力・守備力をターン終了時まで2倍にする! 対象は魔弾の射手ザ・キッドだ!」

 

魔弾の射手ザ・キッド 攻撃力1600→3200

 

「そしてカスパールの効果、魔弾-クロス・ドミネーターを手札に加える! クロス・ドミネーターを発動、相手モンスター1体は効果が無効になり、攻撃力が0になる! 対象はアマゾネスの剣士! 魔弾の射手ザ・キッドの効果、魔弾カード1枚を捨て、デッキから2枚ドローする。俺は魔弾の悪魔ザミエルを捨て、2枚ドロー」

「なかなかやるな、だがそう簡単に勝てるなどと思わぬ事だ。リバースカードオープン、救出劇! アマゾネスの剣士を手札に戻し、アマゾネスの聖戦士を特殊召喚する」

「ちっ、やっぱり何も無いわけはないか。バトル! キッドでアマゾネスペット虎を攻撃!」

「リバースカードオープン、アマゾネスの弩弓隊! アマゾネスと名のつくモンスターが攻撃対象になった時に発動可能、相手フィールド上のモンスターすべての攻撃力を500ポイント下げ、表示形式を攻撃表示に変更する。そして相手モンスターは攻撃しなければならない!」

「カスパールが!? だがただでやられるか! 攻撃続行!」

 

魔弾の射手ザ・キッド 攻撃力3200→2700

魔弾の射手カスパール 攻撃力1200

アマゾネスの聖戦士 攻撃力1900

アマゾネスペット虎 攻撃力1900

 

タニヤ LP4000→3200

 

アマゾネスペット虎が戦闘破壊されたことにより、アマゾネスの聖戦士の攻撃力1900→1800

 

「さあ、カスパールの番だ。聖戦士の剣の錆になるがいい! 聖剣の舞!」

「ぐっ…!」

 

遊一郎 LP3500→2900

 

「俺はカードを1枚セットして、ターンエンド」

 

遊一郎 LP2900 手札5枚 伏せ1枚 魔弾の射手ザ・キッド(攻撃表示:攻撃力1600)

 

「私のターン、ドロー! 私は再びアマゾネスの剣士を召喚し、魔法カードアマゾネスの呪詛師を発動する。これにより、アマゾネスモンスター1体と相手モンスター1体の攻撃力を入れ替える。私はアマゾネスの剣士と魔弾の射手ザ・キッドの攻撃力を入れ替える」

 

魔弾の射手ザ・キッド 攻撃力1600→1500

アマゾネスの剣士 攻撃力1500→1600

 

「ただでやらせるか! リバースカードオープン、戦線復帰! カスパールを守備表示で復活させる! 同じ縦列で罠カードが発動したことでキッドの効果、手札から魔弾-デビルズ・ディールを捨てて2枚ドロー……やっと来てくれたか」

「手札交換を行ったからなんだというのだ、バトル! アマゾネスの聖戦士で魔弾の射手ザ・キッドを攻撃、聖剣の舞!」

「くぁっ……!」

 

遊一郎 LP2900→2600

 

「続けてアマゾネスの剣士で魔弾の射手カスパールを攻撃!」

「魔弾モンスターがフィールドに存在する限り、俺は魔弾と名の付く魔法・罠カードを手札から発動できる! 魔弾-デスペラードを手札から発動し、アマゾネスの剣士を破壊する!」

「何っ!?」

 

 剣を振りかぶったアマゾネスの剣士が銃弾に貫かれ、砕け散る。

 

「結構良いようにやられたが、ここから反撃させてもらうぜ」

「フフ、いいね……そう来なくては! 私はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

タニヤ LP3200 手札1枚 場 伏せ1枚

 

「俺のターン、ドロー! 魔弾の射手ワイルドを召喚、魔弾モンスターの共通効果により、手札から永続罠魔弾-ブラッディ・クラウンを発動、手札から魔弾の射手カラミティを特殊召喚する。そしてワイルドの効果、墓地から魔弾カード3枚をデッキに戻し、1枚ドローする。俺は魔弾の悪魔ザミエル、魔弾の射手ザ・キッド、魔弾-ネバー・エンドルフィンをデッキに戻して、ドロー!」

 

(……初手から永続罠の魔弾ばっか引くとか、今も戻してすぐザミエル引くとか、俺このデッキに嫌われてるんじゃないか? そういう事ならお互いのためだ、近いうちに次のデッキ安価取ってこいつとはお別れしよう、うん)

 

「バトルだ! カラミティでダイレクトアタック!」

「永続罠アマゾネスの意地! 墓地のアマゾネスモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!」

「攻撃反応罠だったら止められなかったが……このデュエル、俺の勝ちだ! 魔弾-ダンシング・ニードルを魔弾共通効果で発動! お互いの墓地のカードを3枚まで対象として除外する! 俺はアマゾネスの剣士、アマゾネスの聖戦士、アマゾネスペット虎を対象に選ぶ!」

「アマゾネスモンスターが墓地に存在しなくなったことで、アマゾネスの意地は不発……!」

「そういう事だ、そしてカスパールと同じ縦列でダンシング・ニードルが発動したことでデッキから2枚目の魔弾-デスペラードを手札に加える。攻撃続行だ!」

「ぐうぅっ……!!」

 

タニヤ LP3200→1700

 

「続けてワイルドで攻撃!!」

「……完敗だ。私を射抜いたお前の熱き魂の弾丸、覚えておこう」

「……俺も、やたら強い女戦士(アマゾネス)と戦った事は覚えておいて、勝ったことを誇らせてもらうよ」

 

タニヤ LP1700→0

 

 勝利の後、タニヤが虎になるというまたしても信じられない光景を目にしたのだが筋肉痛に加えてデュエルで頭脳と精神力も酷使した遊一郎は地面に大の字に転がって笑う事しかできなかった。

 

「あ、アッハハハハハ……そりゃ、人間が虎に勝つなんて銃でも持ち出さなきゃ無理だっつーの……」




 はい、というわけでタニヤ戦をこなしつつ臨時収入ゲットです(ついでに筋肉痛も)
 外野のセリフが全くありませんが、実際は十代、明日香、亮、三沢、大徳寺先生、クロノス教諭、万丈目、翔、隼人がデュエルを見ています。外野のセリフを混ぜると展開が分かりづらかったため、ご了承ください。 

なお、今回のデュエルで『総合力では三沢だが、ことデュエルの実力においてはラー・イエロー最強』という評価をメインキャラ達にもさせており、万丈目や明日香、実は初対面だったカイザー辺りには『一度デュエルしてみたい相手』と思わせています。

 久しぶりに書き始めると筆が乗ってきたことと、コラボのお誘いをいただいたことから近いうちにもう1本上げる予定です。

 余談ではありますが、今回に限らず遊一郎は主人公でありながら主人公補正はあまり仕事せず、運命力が息していない傾向にあります(メタい話するとデッキにスペック差があることが多いので調整のためマイナスに補正がかかっている)

セームベル使用デッキの案でよさそうなのは?

  • 風属性、魔法使い軸
  • デュアル軸
  • 捕食植物軸

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