男性Vがコラボするってよ【完結】   作:TrueLight

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SADS(サッズ)大会】本配信見ながら振り返りとか【お疲れ様】

『それでは長らくお待たせしました! SADS(サッズ)ストリーマーパーティ全5試合を終えまして総合優勝に輝きましたチームをお呼びしましょう! 【EWCEと愉快な仲間たち】のお三方で~す!!』

 

『……あ、喋ってええのかな? どうも~お疲れ様です~! 【EWCEと愉快な仲間たち】? の如月サツキと申します~』

『なんで疑問形なんスか……ども、一応リーダーのEWCE(エウス)です』

『お疲れさまです! 暁ヒビキですー』

 

『いやぁお疲れさまでした! 総合優勝ですよ総合優勝! カジュアル大会とは言えなかなか猛者が集結したイベントとなったかと思いますが、その中で間違いなくトップを飾る結果となりました訳ですが! いかがですかsado(サド)さん!!』

 

『改めてお疲れさまです、とまず言わせていただきまして。一番気になるのはやっぱり暁ヒビキさんがどういう心境で参加されてたのかなーというところなんですが、どうでしたか? ヒビキさん』

 

『えっ!? あぁいや、そうですね……やっぱり、足を引っ張らないようにしないとな、っていうのが常に頭の中にありましたね。ほらメンバーの2人がメチャクチャ強いので! どうしたら2人が心置きなく暴れられるのかなっていうところで、色々動画とか参考にしつつ精一杯臨んだつもりです! ハイ』

 

『なるほど、やはりプレッシャーですよねハイランカーに囲まれちゃうと。でも僕の目から見ても終盤の立ち回りなんかはもう初心者とは言えないくらいしっかりしてましたし、本当に練習を重ねてきたんだなぁってところが窺えて1プレイヤーとしても嬉しかったですよ。感動しました!』

 

『あはは……ありがとうございます!』

『うちのヒビキんは頑張りやさんですからねぇっ! いやホンマに誘って良かった! ウン!!』

 

『おやヒビキ選手をメンバーに誘ったのはサツキ選手だったんですね。どうですか、今大会を通しての感想なんかは』

 

『そっすねぇ、まぁいっちゃんデカかったのはEWCE(エウス)とひっさしぶりに楽しくゲーム遊べたことですね! ご無沙汰やったんで。誘ってもらえた時は嬉しかったし、そんでアタシら2人組んだ時じゃああと1人どうするかって考えたらピタッとハマるのがヒビキんでしたんで。やぁ最高の3人で暴れまわれたなって感じです!!』

 

『お二人はもともと親交があったんですね! そこに初心者枠でヒビキ選手を迎え入れる形になったと』

 

『ハイ! 同じ事務所のV同士なんですけどあんま絡み無かったんで。前から隙を探ってたんですけどね、丁度良いところでEWCE(エウス)が連絡くれましたんで、ちょっと先輩に付き合ってくれやって感じで引っ張ってきました』

 

『なるほど、揃うべくして揃った3人で最後はもぎ取ってやったと、そういうところでしょうか。ではチームリーダーとしてメンバーを纏めることもあったかと思いますEWCE(エウス)選手、今大会を通しての感想、また最後に優勝チームのリーダーとして総括コメントなんかをいただければというところですが、いかがでしたでしょうかっ!?』

 

『あ~、そうッスね……まぁ一つしっかり言っておきたいのは、3試合目までは不甲斐ないところお見せしましたと、お詫び申し上げます。あそこまではホンットに自分が足引っ張っちゃってたんで』

 

『各試合のリザルトを見ますとたしかに3試合目までは振るわなかったなという印象はわたくし共にもあったんですが、やはり緊張などあったんでしょうか?』

 

『気負いすぎてたのは間違い無いッスね……それでいつも通り先陣切ってくれるサツキに付いてけなかったし、しっかり付いてきてるヒビキの足並み乱しちゃうし。やぁなんとか後半巻き返せたとはいえ、ぶっちゃけしばらくは寝る前に思い出して悶えそうッス』

 

『終わりよければ全て良し言うがな、ちっちぇーこといつまでも引きずんなよォEWCE(エウス)ゥ?』

 

『そうッスよ! 最後の2試合なんか俺、指示(オーダー)通りに動けば絶対勝てるって確信しながら行動できたんで! 最高のリーダーでしたよ!!』

 

『いやぁメチャクチャ雰囲気良いチームですね! それが結果に繋がる大きな要因だったところもあるんじゃないでしょうか!!』

 

『それは間違い無いッスね、じゃなきゃあんな無謀な作戦立てませんし思いついても実行しませんし』

 

『4試合目しっかりチャンピオンを奪取したのも注目ポイントでしたが、最終試合のムーブには僕も択捉(えとろふ)さんも度肝を抜かれましたからね。まさかトップチームに初動被せたうえ、蹂躙するように近場のチームを次々殲滅していきましたから。間違いなく今大会最多キルチームに輝いたでしょう』

 

『sadoさん終始ハラハラしてましたが、その不安を吹き飛ばすチーム合計32キルでしたからね!! 第1回大会をして破られることのない記録が打ち立てられてしまったのではないかと思います! サツキ選手とEWCE(エウス)選手の大暴れは間違いありませんでしたが、ヒビキ選手もキルこそ無いにせよ開戦の一撃が手榴弾(グレ)であることが多く、ダメージがしっかり出ていましたね!』

 

『そりゃもう、組んだのがサツキだったのは勿論、サツキが呼んでくれたのがヒビキじゃなかったらこの場には絶対来れませんでしたね。……それで後は、優勝チームリーダーとしてってことッスけど……。長々喋らせてもらったんで、言いたいことは1コだけッスね。……さいっこうに楽しい大会でした!! 運営の方、司会のお二人に戦ってくれた参加者の皆さん、マジでありがとうございました!!』

 

『2コ言っとるやんけw せやけどアタシもおんなじ気持ちですっ! メチャクチャ楽しかった! あーざましたーっ!』

『FPS初心者でしたが最高にアツく楽しめました! 参加させていただきありがとうございました!!』

 

『あぁあぁすーごいキレイに締めてくれる! 司会の存在意義なくなっちゃう! 正直もうちょっと尺あったから色々聞きたかったのにw』

『僕もあったんですがテンポ悪くなっちゃうんでこれくらいにしときましょう。よければ今度個人的に話聞かせてくださいね』

 

『sadoさんズルいなぁ……えーそれでは、第1回SADS(サッズ)ストリーマーパーティ優勝チーム、【EWCEと愉快な仲間たち】でした! 総合優勝本当に本当に、おめでとうございましたーーっ!!』

 

『『『ありがとうございましたー!!』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいということでね、本配信の注目ポインツ見ながら色々語ったりしましたけれども。……最後見入って黙っちゃいましたけどね、いやぁ嬉しかったね! どうよ君たち、初心者俺氏、大会で優勝した件について」

 

コメント

    :サツキパイセンとエウスおねーたまのおかげやろ

    :おめでとう!! ¥10000

    :ハァ?

    :調子乗っとんちゃうぞ

    :1キルも取れてないは笑う

 

「えぇあたりつっよ……あ、スパチャめっちゃ来てた、あざます! 最後に読ませていただきやすー。いやお二人のおかげなのは間違い無いけどね、俺だって頑張ったじゃん? ねぇ」

 

コメント

    :練習から本戦まで一発も撃ってねぇ玉無しが居るらしいな

    :ある意味伝説やな

    :玉無しヒビキん

    :室内は真っ先に凸るんだからSGくらい持とうや

 

「あ、出た出た指示厨め。俺は銃も弾も持たないでボマープレイする作戦だったから良いんですぅー! それで優勝したから結果論俺の、っつかEWCE(エウス)さんの作戦勝ちなんですぅー!! あと玉無しって表現やめろや!!」

 

コメント

    :弾拾わなくてもデフォでワンマガ入ってんだよなぁ

    :おねーちゃんって呼べや ¥20000

    :なんで優勝インタビューでおねーちゃん言わなかったねん期待してたのに

    :ヒビキはボイチェン使ってるだけで女説あるから。実物見ないとわかんないから

    :シュレーディンガーのてぃんてぃん

 

「男子サイテー。マジありえってぃー。しかも姉属性過激派おるな……おねーちゃんは流石にね、本人いねぇとこではね、恥ずいっすわ。その場その場で臨機応変に善処していく方向で……ねぇ本筋から遠ざかってんのよ。俺が初心者ながら頑張ってFPS大会に出て優勝までしたんだからチヤホヤしてねっていう配信なんだよこれはっ!!」

 

コメント

    :ぶっちゃけんなやw

    :キャーヒビキカッコイー(棒)

    :あぁうん、濡れた

    :せめてシューティングしてもろtおめでとう!

    :お前が伝説だ、玉無し ¥5000

 

「もうなんも嬉しくないのよ。tまで打ってからとってつけたようなおめでとうも伝説の玉無しも心に響かんのよ。フンッ、いいもんね、まぁ様式美ってやつなんでね、裏で散々サツキ先輩とEWCE(エウス)さんと健闘称え合ったし」

 

コメント

    :はぁーっ?

    :配信しろやカス

    :一番見たいとこ裏でやんなやボケが

    :kwskkwskkwskkwskkwskkwskkwskkwsk

 

「一番コメント早くて草。いやーあれは聞かせらんないねー、墓まで持ってくね。いやぁ2人がまさかあんな……おっとこれ以上はいけないいけないへっへっへw」

 

コメント

    :ぶち56したい

    :殴りたい、この笑顔

    :今までで一番キメェを毎回更新してくれる配信者の鑑

    :SADS中は大人しかったのに終わったらコレよ

 

「大人しい……そう! そうなんだよ!! もうなんか感覚マヒッてたから言いそびれてたんだけど聞いてくれよ!! 俺サツキ先輩とコラボしたんだよなぁっ!?」

 

コメント

    :なんやなんや

    :お、おう(引)

    :マジ今更すぎる

    :キモオタクん?

 

「キモオタて……まぁいいや。練習配信の最初らへんとか気づいてた人も居るかもしんないんだけどさぁ……俺、多分サツキ先輩と話す時様子おかしかったよな?」

 

コメント

    :そうだっけ?

    :いつもどおり過ぎて気づかんかった

    :お前普段様子おかしいじゃん ¥1000

    :あーうんわかる、あそこね

 

「あーOKOKツンデレ乙。そう! そうなんだよ! ほら俺もVtuberとしてさ? 事務所に入るまでにリスナーとして見てたVはいらっしゃるワケだよ。誰かって? その通り! Exactly(まさしく)!! 実は如月サツキ先輩こそ俺の推し!! VSのオーディションを受けるきっかけになったVtuberだったんだよ!!」

 

コメント

    :なっ……なんだってぇーー!? ¥610

    :たしかに口調がきしょかったかも知らん

    :辛辣ゥ

    :マジかよわかってんな ¥10000

    :FPS配信ばっかなのによう見とったな

 

SADS(サッズ)とは別だけどバトロワとかそうじゃなくてもFPSばっかやってたよなぁ。やぁでもね、その手のジャンル知らない俺がハマっちゃうくらい面白い配信ってこっちゃで? 配信見てたおかげで何となくムーブについて行けてたってのもあるかも。しかしねぇ、あのサツキ先輩のチャンピオン絶叫を通話越しとはいえ直で聞けたときの感動と言ったら無かったね! はぁ……Vtuberやってて良かったなマジで」

 

コメント

    :ただのファンの感想で草

    :よく今まで表に出さんかったな

    :つまり……直結ってコト?

    :男性Vは直結野郎ってはっきり分かんだね ¥2000

    :先輩はお引き取りください

 

「直結とか久々にコメントされたな……さては貴様古参か? このファンチめが!! まぁ今までは色々気にして推しとか言わないようにしてたけど、もはやそんなもん気にせんことにしたからな!! いや完全に気にしないとは流石に言えないけど。偉大なるサツキ先輩にね、もっとのびのび活動したほうが俺も視聴者も楽しめると思うって感じのアドバイスを頂いたんでね! これからは俺が楽しみたいだけのコラボもバシバシやって行こうと思います!!」

 

コメント

    :さすが姉御、含蓄あるぜ

    :もうちょい気楽にやれってのはホンマにそう

    :最近キリたそとのG・Iコラボとか疎遠だしな

 

    :よし、姉御も誘って初心者狩りしようぜ

如月 サツキ:サツキちゃんともまた遊んだってな……

    :2人でG・Iも煮詰まってる感あるしな

 

「おいおい姉御はお前、本人に聞かれたら……あ、あれ、本人居ね?」

 

コメント

    :あ

    :wwww

如月 サツキ:ユーザー名控えました

    :ヒェッ

 

「いやあのサツキさん、うちのリスナー共が失礼をば……こ、コメントの通りじゃないっすけどまたコラボさせてくださいねっ! VS入る前から実はファンでした! 大会誘ってもらえて滅茶苦茶嬉しかったし楽しかったッス!!」

 

コメント

    :いけヒビキ、お前に決めた!(生贄)

    :さすが俺たちのヒビキ、いつだって矢面に立ってくれる

    :リスナー下衆ばっかで笑うw

    :ライバーはライバーに似る

如月 サツキ:良きに計らえ

 

「ははぁっ!! 改めてご連絡差し上げまする……!!」

 

 そんなこんなあって俺の初FPS、初の大会参加は無事大団円と言える形で幕を下ろした。思えば以前はこんな感じでコメント欄に後輩のユラちゃんが現れ、コラボを打診してくれるところから本格的にVtuberの輪というものに足を踏み入れることが出来た気がする。

 

 その時は誘ってもらったにも関わらずボスに相談して慎重に決める形になったけど、今ではこうして俺から、しかも今までは隠していた推している先輩に対してコラボを持ちかけられるようにまでなったのだ。

 

 Vtuberの輪は、ライバーの輪はどんどん広がっていく。その中に俺も入れていると自身を持って言える。何度も対処が難しい局面に出くわしたけど、ボスを始めとして事務所の頼れる人たちや俺を慕ってくれる後輩のおかげで切り抜けることが出来て。あと一歩踏み出せずにいたところを先輩が背中を押してくれた。

 

 これからはもっと楽しくなる。いや、楽しくしてやろう。画面越しのリスナーが仲間に加わりたいと気軽に声を上げられるようになるまで、きっとそう遠くない。そんな未来の後輩たちに背中で語れるようになろうじゃないか。

 

 こんなに楽しくて仕方ない、一緒にヴァーチャルの世界で遊ぼうよ、ってな!!

 




キリ良いので一旦完結とします!
まだ書きたいことはあるんですがまとまってないので、続きを書く際は「本タイトル:続」のような形で新規投稿させていただきます。

約1年お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました!!


ここまで読んでいただき楽しめたならぜひお願いします(評価)

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