「恋愛相談?」
「はい…僕もうどうすればいいのかわからなくて……」
ある日のこと、生徒会室に白銀1人でいるとき相談にやってきた田沼翼。
「恋愛において百戦錬磨との呼び声の会長なら助けて頂けると思って」
「…いいだろう、生徒の悩みを解決するのも生徒会長の役目だ…どにかしてやろう」
「会長!!」
その内容は恋愛相談であった。しかし白銀御行に恋愛経験は一切ない。
(やべぇ…恋愛相談には乗るけど、百戦錬磨ってなに?俺、いつの間にそんなイメージついてたの?
え?てかこの相談でボロだしたら……
『会長童貞だった』
『えー童貞?!』
『まじー?!幻滅~!』
こんなことにって
『ハッ!し、四宮……』
『お可愛いこと……』
こんなことになる……乗り切るしかねぇ!)
「恋愛なら俺に任せろ!!俺は振られたことはない!」
ちなみに告白したことがないので嘘ではない。
「一度も…さすが会長…」
「だ、だろう……」
そしてこのやり取りを扉の隙間から見る2つの影、四宮かぐやと東方仗助である。
「なにしてんスか、四宮先輩」
「静かにしてちょうだい」
(これは会長の恋愛観を見るチャンス!)
「ふむ、それで相談と言うのは?」
「クラスメイトの柏木さんと言う子がいるのですが、彼女に……告白しようと思っていたんです………けど」
「ふむ……ん?」
「まぁ?」
「お?」
告白までは希望にみち溢れた顔をしてたのだが、急に絶望したような顔を始める男子生徒。
「最近、気になる子が出来たらしくて…」
「ほう、で相手は誰かわかってるのか?」
「はいぃ、この前編入してきた後輩なんですけど……」
かぐやと一緒に覗き見していた仗助は自分のことだと思い内心かなり焦る。
「あら、貴方のことじゃない?」
「えぇーやっぱ俺のことなんスかね?」
(年上か~ギリギリありだな)
「それで…相談の内容なんのですが……どうしたらその後輩━━━
殺せますかね?」
「ま、まぁ、お、落ち着け。殺すなんて物騒なこと言うべきではないぞ」
(ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!)
自分の思っていた相談内容より一番遠い答えが帰ってきてビビりまくる白銀。
(そうだぜ先輩!会長の言う通りだ!そんな物騒なこと言うもんじゃあねぇぜ!)
覗き見してた仗助もビビっていた。
「ですが会長~どうして
(やばい…!)
(かなり、やばいですね)
かぐやが隣にいる後輩を見ると、先ほどの言葉で怒り狂ってる仗助が目に写る。男子生徒が呟いた一言が仗助の地雷であった。
そして自分の髪型を貶した男子生徒に向かって歩いて行く仗助。
「おい先輩……あんた今、なんつった?!」
「お前は東方!どうして此処に…って、まさか聞いてたのか……ど、どうすれば……会長~!」
少し前に起こったとある事件で秀知院学園高等部の生徒は仗助が何に対してぶち切れるのかを知っており、この男子生徒も例外ではない。
ちなみに……旅行に行っていた藤原千花は事件のことを全く知らない。
仗助がキレている理由に心当たりしかない男子生徒は白銀に助けを求める。
「東方!待て待て落ち着け!そんなことでそこまで怒る必要はないだr……ハッ、」
(しまった……殺される、)
「そんなことだぁ~?会長~あんた……死にてぇんですか!」
「会長は黙っていて下さい!確かに田沼君?でしたね、今すぐ!その頭を床に擦り付けて土下座しなさい!さもないと死にますよ!?」
白銀を守るために扉を開け仗助の前に立つかぐや。
「わ、わかりました、四宮さん!」
かぐやに言われた通りに土下座を実行する男子生徒、その土下座スピード0.1秒。その隣で一緒に白銀も土下座する。
「すまん、東方!許してくれ!この通ーり!」
「ごめんなさい!」
二人の声を聞いて落ち着きを取り戻した仗助。
「もういいっスよ。面、上げてくださいよ先輩、会長」
「すまん、髪型のことを言った俺たちが悪い。な?」
「は、はは、そう…ですね…」
(恐かったー……)
この後、無事五体満足で家に帰った男子生徒は、心の底から見知らぬ人の髪型を貶さないと誓い、この日の出来事を当分夢に見るのであった。
「は?!ゆ、夢か~…でも今の夢には変な化身みたいなのはなんだ……ま、まさか!これは予知夢……?僕は次、あのお化けみたいなのに殴られのか………そんな訳ないよな、…寝よ」
とある事件はその内書くかも、感想次第ですかね。
田沼君が見た夢の化身はいったい、なにダイヤモンドなんだ……?
ヒロインいる?
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いる
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いらない
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考えられない
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既にいるだろ?俺というヒロインが!
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ハァハァ、誰でもいいイチャつかせろ!