仮面ライダー0号 feat.スクールアイドルフェスティバル!   作:RUOU

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どこまで書けるか分かりませんが頑張ります(`・ω・´)ゝ



1崩壊

2020年4月。桜が満開となり太平洋に浮かぶ島国にも春が来たと自然が伝えている中、1つ上の学年になった上原歩夢(うえはらあゆむ)は、まだ冷たい春風を浴びながらライトピンク色の長い髪を手で押えていた。自身の住んでいるマンションの出入口で小さい頃からずっと居た幼馴染を待っている。ふとスマホの画面に目を落とすとそこには「7時30分」と記されていた。遅いなとこれから来るであろうあ幼馴染のことを考えていると。

 

「歩夢〜!お待たせ!」

 

聞きなれた声が聞こえてきた。スマホをスクールバッグに入れると歩夢は、声の方をむく。すると、少し焦った様子で2つに縛った黒い髪をなびかせながら高咲侑(たかさきゆう)は、歩夢の所へと駆け寄る。少し、息を切らしながらもギリギリの時間に間に合って侑は、ほっとため息をこぼした。

 

「珍しいね、侑ちゃんが寝坊なんて」

「そうかな?てか以外に歩夢が早起きなだけかも。そんな所も可愛いんだけどね!」

「ちょっと、からかわないで!早くしないと置いていくからね?」

「待ってよ、歩夢〜」

 

呆れながらも学校へ向かおうと侑を置いて先を進む歩夢を彼女は必死に追いかける。そんないつもの朝をすごしているとふと、スマホを見ていた侑が口を開いた。

 

「そういえば、最近外国の人増えたね〜」

「オリンピックの年だからね」

 

侑の言葉に歩夢は周囲をチラと見ながら答える。イヤホンをし音楽を聴きながら歩く人々、周りの行動が無関心なのがよくわかる。

2020年は、東京オリンピックが開かれる年。

期間に合わせて作られた建造物や日本の景観などを楽しむ観光客がここ数年で増えてきている。

 

「歩夢は、どの競技を応援する?」

「うーん……私、運動はそこまで好きじゃないから」

 

オリンピックに合わせそんな他愛もない話をしながら彼女らは自身達が住んでるマンションから近い駅舎に入り込む。そんなタイミングで侑は、ふと足を止めた。

 

「──歩夢、なにか来る!」

「え!?」

「──逃げて!!」

 

侑の決死の叫び声は、通勤通学ラッシュで人がいっぱいな駅舎内に響く。しかし、多数の足音や電車の汽笛などによりかき消されてしまう。

 

「侑ちゃん?」

 

困った顔をしていると歩夢が心配して顔を覗き込む。穏やかな表情をしていた彼女の急変。これは、只事ではないそう感じな時だった。駅舎に大量のコウモリが入り込んでは次々と人の血を大量に吸い始めた。鋭利な牙を刺された人達から聞こえる悲鳴に歩夢は、怖くなり歩みを止めて耳を塞ぐ。そんな彼女の腕を掴んだ侑は、走り始めた。

 

「こっち!」

「侑ちゃん、どこに行くの?」

「あんな所にいたら私達まで被害に遭っちゃう!ここは逃げなきゃ」

「でも、助けないと!」

「優しいね、歩夢は。けど、やめておいた方がいいよ?」

 

歩夢は、そう言われるとコウモリの餌食になった人達を見つめる。すると、どうしたことだろうか。

血を吸われたもの達は、まるでゾンビのように駅舎内を徘徊し始めたではないか。彼らの行動は不特定だが、駅の施設を破壊したり、線路へ飛び降りたりまた、同胞同士で喧嘩したりと先程の平和な日常が嘘のように滅茶苦茶になっていた。

侑は、そんな光景を見て落ち込んでいる歩夢を引っ張って駅舎を抜け出した。するとそこには、数多くのコウモリを従えていた怪人の姿があった。

 

「やはりね……」

「おやおや、逃げ出した人間がいると思ったら……」

 

男の声がコウモリを従えている怪人から聞こえてきた。

その不気味な声に歩夢は、ぞっと身構える。

 

「人間……なの?」

「違うよ、歩夢。アイツは人間じゃない!」

「高咲侑、お前も同じだ」

「違う、私は人間だ!少なくとも組織に心を売ったお前とは違う!!」

「何が違うというのですか、既に肉体は同じ存在でしょ!」

 

男ほそういうと、歩夢に向かって大量のコウモリを放つ。コウモリ達は命令に従い歩夢に向かって一直線に飛ぶ。迫り来る恐怖に歩夢は、思わず視線を落とす。

 

「エイ!」

 

歩夢に向かうコウモリ達を侑は、彼女の盾となり前に立つと手刀で薙ぎ払う。すると、彼女の着ていた制服から真っ赤なミニスカのライダースーツへと変わると、顔を覆うかのようにテントウムシをモチーフとした仮面が彼女を覆うと彼女は、改造人間へと姿を変えた。

 

「出たな、電波人間タックル」

「確かに私は改造人間……けど、心は人間だ!」

 

変わってしまった幼馴染の知らない姿に歩夢は何も声が出ずに目の前の光景をただ見るだけだった。

 

「歩夢、今まで黙っててごめん。こいつを倒したら必ず話すから早く逃げて!」

 

その言葉を皮切りに両雄は激突する。

常人離れした改造人間たちの戦いを歩夢は、ただ見るだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

東京の街中で改造人間が暴れている。

その光景を海底に作られた基地からじっとその様子を見つめていた。彼は、『ショッカー』といい世界征服を企む悪の秘密結社だ。ここは、ショッカー日本支部海底基地だ。司令室には、白い覆面を被った白衣の男と鞭を手にしたスーツ姿の男がじっとモニターを眺めていた。

 

「蝙蝠男は、逃げた改造人間の始末が始まったようだな」

「10年間追いかけたからな、あいつが逃げた時はどうなるかと思いましたね」

 

2人がそんなに会話をしていると扉から慌てた様子で黒い覆面に全身タイツの戦闘員が1人流れ込んできた。

 

「ゾル大佐、助けてください!コールドスリープ室に異常が……」

「なに!?」

 

鞭を持ったスーツの男ゾル大佐は、慌てた様子でモニターを操作してコールドスリープ室の様子を見る。そこには、一つのカプセルから大量の冷気が外部に流れているのか見てわかる。

 

「戦闘員よ、大人数でコールドスリープ室へ向かえ!何としても奴の復活だけは阻止しろ!」

「イーッ!」

 

戦闘員は敬礼をするとそのまま司令室を後にしてコールドスリープ室へと向かった。白衣の男は今まで何も無かったコールドスリープ用のカプセル不良を不思議に感じていた。

 

「しかし、何故このタイミングで」

「そんな事はどうでもいい!貴様も現地へ向かえ!」

 

ゾル大佐にそう言われ白衣の男は急ぎコールドスリープ室へと向かった。




《次回予告》
長い眠りに着いていた間、何者かの声が良く聞こえてきた。助けを求める声や望まない姿に変えられて泣き叫ぶ声、そんな声を聞くのはもう嫌だった……。
そしてまた、人々が悲しむ声が……。
立ち上がらければ!今ここで!!

2悲劇を変える超戦士

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