とある科学の重力支配   作:皐月の王

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モンスト七つの大罪とコラボしてますね……近日投稿するかもです。


臨時 風紀委員

次の日、蓮弥は風紀委員の支部に訪れた。要件は昨日の続きだ、5000件以上もダウンロードがされていて、今では直接売買が行われていると来ている。

 

調査は明日からと言った以上、自分も参加しないわけには行かない、と思い風紀委員の支部に足を運んでいた。

 

「おはよう」

 

「あら、来ましたのね」

 

「おはようございます」

 

風紀委員の白井と初春が、支部にはこの二人が残っていた。初春は紙の束を作っていた。

 

「これが、取引の時間と場所を纏めた紙です」

 

「こんなにっ!?」

 

「うお!?多いな……」

 

髪を見るだけでも嫌になるほどに書かれていた。それが白井と分けても多いものだ。一枚一枚確認しても、減らないし行くないと言われている気分になる。

 

「仕方ねぇな。一つ一つ何とかするしかねぇな」

 

「そうですわね。これが本物で実害があると実証されなければ、上は思い腰をあげませんもの」

 

そう言うと白井は学生鞄を持ち、準備を進める。蓮弥も軽く屈伸をする。

 

「御影さん。今回の件で手伝ってもらえるということで、固法先輩からこの事件限りですけど、風紀委員の助っ人として風紀委員と同じ権限が使えるようになりました。腕章をつけるようと伝言を預かりました」

 

「まじか……まぁ、ただの能力者が叩きのめすことを思えば、風紀委員として引き渡した方がいいよな」

 

初春から腕章を受け取り、左袖につける。

 

「しっかり付けられているか?」

 

「あら、意外に様にはなってますわね」

 

「お似合いですよ御影さん!これを機に風紀委員になりませんか!?」

 

「今回限りでいいよ……」

 

初春は目を輝かせながらいうが、蓮弥は苦笑いをしながら断る。

 

「それでは初春、木山先生の見解の方をお願いしますの」

 

白井はそういい鞄を持ち、出る準備をする。蓮弥もインカムをつけて準備をして、手錠を複数個持つ。

 

「では、手分けしていきましょう。その方が手っ取り早いですわ」

 

「それはいいけど、何かあれば言えよ。座標さえ言えば俺が援軍で行けるからな」

 

「お気遣いなく、少々レベルが上がった程度の輩には負けませんわ。それに油断する気もありませんの。そちらもやり過ぎないようにお願い致しますわ」

 

「了解、程々に働くとしますよ」

 

そしてそれぞれ資料を見ながら、パトロールを開始する。

 

蓮弥はお手伝いということで、比較的現場が近くに点在している。それを時間事にチェックをする。取引を行っている現場には中々遭遇しないし、思っていたより地味なものだが、やるしかないと割り切る。だが、遂に当たりを引く事なる。

 

「ほら、約束の十万だ!早く幻想御手を譲渡してくれ!」

 

「悪いなさっき値上げしてね、こいつが欲しいならもう十万持ってきな」

 

どう見ても取引の現場である。高額で売りつけるというものだが、さらに巻き上げようとしている。蓮弥はもう少し見ようと考える。

 

「ふざけるなっ、だったらその金返してくれっ!!」

 

ふくよかな男がお金を取り返そうと掴みかかるが、逆に腹に一撃膝を入れられる。男は嘔吐しながらも食い下がる。大金を出したのに得られないのが我慢ならないようだ。

 

「う……返せ、返してくれ」

 

「ガタガタうっせーな……十万ぽっちで誰がやるかっての!」

 

「金ねーんならさっさと帰れデブ!」

 

殴る蹴るの暴力を振るうう。見てられないものだが、男達はお構いなく暴行を加える。リーダーらしき人物がタバコを吹かしながら

 

「おう、ソイツ立たせろ。俺らのレベルがどれくらい上がったかそいつで試してみようぜ」

 

男達は危なげなことをするのに興奮するように、ふくよかな男に能力を使用をしようとする。

 

「その辺でやめにしておけよ。じゃねぇと地面にお寝んねすることになるぞ」

 

道路の上から蓮弥は飛び降りながらいう。腕章を見せながら言う。

 

「風紀委員だ、暴行傷害の現行犯で拘束するぜ?」

 

「はぁ?誰かと思えば、ガキじゃねぇか!すっこんでいないと怪我するぜ?」

 

男に一人が胸ぐらを掴み蓮弥を脅すが、蓮弥は慌てることなく言葉を続ける。

 

「やるなら容赦はしないぜ?俺はほかの風紀委員とは違って優しくはねぇからな」

 

「あぁん?舐めてんじゃねぇぞ!ガキ……が……!」

 

鳩尾に蹴りが入っていた。足のつま先が命中していたのだ。掴みかかってた男は腹を抑えてうずくまる。蓮弥は解放されて襟を直し、男が持っていた十万を取り、ふくよかな男に返す。

 

「ほらよ。あんたの金だろ?こういう取引を見ている以上返さない方がいいんだろうがまぁ、まだ取引出来てなかったしな。あとはもう取引すんなよ?」

 

「お、おう。ありがとな……」

 

「てめぇ何やってくれてんだよ!!」

 

もう一人の不良が鉄骨や足場を浮かし、蓮弥に向けて攻撃を仕掛けてくる。

 

「危ない!」

 

「あ?」

 

鉄骨は蓮弥に当たることは無い。寸前で赤い光が纏われ動きを止めている。

 

「あんたも能力者か。ガキのくせにその態度ムカつくぜ……その高く伸びた鼻をへし折ってやるぜっ!!」

 

さらに鉄柱を浮かせ、蓮弥にめがけて放つ。射線はしっかり蓮弥を通っている。そのままだと当たるだろうが、蓮弥は避ける素振りを見せず一歩も動かない。

 

「つーかさぁ、なんでお前らが勝てると思ってるんだよ?」

 

鉄骨や鉄柱は次に蓮弥に接近した時、塵も残さず消滅する。

 

「はぁ?」

 

「大人しく寝てろ、コラ!」

 

顔面に赤い光を纏った拳が突き刺さり、そのまま地面に凄まじい勢いで叩きつけられる。男はその衝撃で意識を失う。

 

「で、あと一人だな」

 

あっという間に二人を倒す。リーダーらしき男は面白そうに蓮弥を見ている。その目は自分の力を気兼ねなく試せると嬉々とした笑みを浮かべている

 

「カカカカカッ。おもしれー能力だな。どんな能力だよ、念動力系か?」

 

「随分と他人事だな?お前のお仲間はお寝んねしてるというの……まぁ、今なら投降したら危害は加えねぇけど」

 

「俺達はよ―――盗みや恐喝にクスリ、他にもいろいろあくどい事して楽しんできたけどよ」

 

男は笑い歩きながら、自分がしてきた悪事を自慢するかのように言ってくる。蓮弥は興味なさげに聞いている。

 

「最後はいつも、風紀委員や警備員に追われてウザってー目に遭わされてきたんだ」

 

「そりゃ自業自得だな。むしろよくここまで捕まらなかったな褒めてやるぜ?」

 

肩をすくませ、それで?と言う蓮弥。蓮弥にとってはそんな事は正直に言うとどうでもよくて興味も無いのだ。三下の悪事なんて興味は無いしどうでもいいという。しかし、今回は風紀委員と同じ立場にいるそれを取り締まらない理由は無いから

 

「まぁ、拘束して洗いざらい吐いてもらうぜ?」

 

「お前みたいなやつやを、でけえ力があればよ、一遍ギッタギタにしてやりてーって思ってたんぜ!」

 

「やれやれ、逆恨みか?余程鈍臭く追いかけ回されたみたいだな?」

 

男は襲いかかってくるが、蓮弥が体を浮かせ悠々とかわし、道路の柱に足をつけ距離を置く。

 

「おっと、そう簡単に捕まらねぇよ」

 

「逃げんのか?ガキんちょ逃げ腰ばっかりかよ!!」

 

「んじゃあ行くけど、後悔すんなよ?チンピラさんよ……」

 

凄まじい勢いで突っ込み男に殴り掛かる。その拳は男には当たらず地面に当たることになる。地面はひび割れていき地面が割れる。

 

(躱したか?いや、目では捉えていたが……)

 

「危ない!後ろだ!」

 

その声を聞き後ろを振り向く、男の蹴りが目の前まで迫っていた。しかし、その蹴りは蓮弥の前に止まる。

 

「あっ!?な、何だよ!?」

 

「……まァ、そうなるわな。いくら俺の目を誤魔化しても、攻撃する際は絶対に俺に触れないと行けねェもンな?じゃあ、抵抗できないように叩きつけてやるよ」

 

地面に叩きつけ縫い付けさらに重力をかける。

 

「いっちょ上がり、あとは警備員に連絡して引き渡すだけだな。あんまり傷つけないように手加減するのは大変だな風紀委員も……」

 

リーダーらしき人物を拘束して警備員に引き渡すために警備員に連絡を到着をするまで、暇を持て余していた。


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