【更新凍結】アリス転生 -in- リリなの   作:たこ焼き食べたいタコ

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それでは、ゆっくりしていってね^^





第15話 古代禁忌遺産

「残念ね」

 

 八雲(やくも)(ゆかり)が言った。

 

「まぁ、他にも方法があるから、別にいいのだけども」

 

 八雲紫は不敵な笑みを見せる。アリスは眉をひそめた。

 

神滅剣(シンメツケン)が操れるのは二人まででしょ? 私とこころ、そして妖夢(ようむ)を入れて三人は操らないといけないわ。転生者全員を神殺しに向かわせることは不可能。それがわからないのかしら?」

 

 アリスが挑発する。八雲紫は涼し気な顔を維持していた。それが、アリスには不気味であった。

 

「たしかに、二人までね。神滅剣が人を操る方法は二つあってその片方が二人まで。もう片方は何人でもオッケーだけど、抵抗されたり、抗体ができたりするから、あまり意味ないのよね。だから、実質二人まで」

 

 それはフランから聞いた情報とも一致している。それなのに八雲紫の余裕顔が崩れない。八雲紫が続ける。

 

「全く持って、神滅剣では対処できないわね。更に、私の能力でも他人を操る能力はないわ」

 

 でもね、と八雲紫はなめるようにアリスと(はたの)こころを眺めた。

 

「私には、異世界黙示録(クレアバイブル)があるわ。この世界のありとあらゆる知識が収められている、アイテムが」

 

 アリスは気がついた。『魔法少女リリカルなのは』世界には古代禁忌遺産(ロストロギア)という高度な技術や道具が存在することを。その中に、人を操るものがあってもおかしくはない。

 八雲紫が笑った。

 

「思い至ったようね。あなたの考えが私のと同じかはわからないわ。でも安心していいわ。今その手段は手元にない。いずれ手に入るのは確実でも、今なければ仕方がないわね」

 

 そう言って、息を吐き出す八雲紫。

 

「そう言えば、あなた。知っているかしら?」

 

 アリスは身構えた。

 

「私達って、どういう存在か」

 

 八雲紫が話を変えた、とアリスは思った。なぜこんな話をと思ったが、八雲紫がアリスの回答を待つような顔をしている。隙間を出して、隙間に腰を掛け、待つ構えだ。

 

「質問の意図がわからないわ」

 

 アリスは応えた。八雲紫は肩をすくめる。

 

「別に難しいことを聞いているわけではないわ。この世界で私達転生者は、どういった扱いなのかってことよ」

 

「それは、神が神滅剣を壊すために遣わした転生者、ってことかしら?」

 

 八雲紫は首を横に振った。

 

「それはどちらかというと、神の視点よ。神が遣わしたって言うのは、たしかに間違いじゃないけど、私が言いたいのは、この世界で、私達を言い表す言葉よ」

 

 アリスは考えて、首を振った。

 八雲紫はつまらなそうに告げた。

 

異世界黙示録(クレアバイブル)によれば、私達は、神が作り上げた、古代禁忌遺産(ロストロギア)ということよ。つまり、私達はただの発明品よ。殺されて、神の都合で、転生されて、そして、モノ扱いよ。……滑稽じゃないかしら?」

 

 

 




今日はここまで。

次も頑張りますです。

☆原作知識の再調査、知っている原作

  • ・①~⑤全部、知っている
  • ・①魔法少女リリカルなのは、のみ
  • ・②東方PROJECT、のみ
  • ・③ローゼンメイデン、のみ
  • ・④戦姫絶唱シンフォギア、のみ
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