魔法少女の追加戦士になってしまった。   作:萩月輝夜

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最新話です。忙しくて話を書く余裕がなかったです…(え、SS描いてたって…?)すみません結構難産だったんで気分転換してました。…許してください!

筆が乗っていつもより長くなっちゃいました…お気に入りしてくださった人やしおりを挟んでくださった人お待たせしました。

それではどうぞ。


黄色の魔法少女との出会い

(雷華)俺は黄嶋雷華。自分で言うのもあれだが、かなりの美少女であると思う…しかし聞いてわかる通り俺は一人称が《俺》だ。愛想もよくないし、目が死んでいるなんて言われる。身長も同年代の女の子に比べると頭2つぐらいデカく同級生の男子よりでかいぐらいだ。小坊ぐらいの時に同じクラスの男子に「オトコがオンナの格好してる〰️!」何て言われて結構ショックでその男の子3人組をボコしたことがある。それ以降俺はスカートはかなくなって今の制服も男子のスラックスを履いて学校にいっている。この身長がコンプレックスになっているのだ。

 

小学校の頃は虐めにもあったりした。俺が通っていた学校では頭の悪い遊びが流行っていたのだ。

それは『告白ゲーム』と呼ばれるグループカーストの男女グループがターゲットに手紙を書いて屋上や校舎裏に呼び出し誰も来ないところをそのグループカーストのトップの連中はそれをみてほくそ笑みクラスに「あいつ誰も居ないところで告白待ってたんだよ~。ウケるw」言い広げその『告白ゲーム』とやらをそれを繰り返していた。たまたまそれが何の因果か知らないが今度は私…ではなく唯一の友達にお鉢が回ってきたのだった。その友達も『告白ゲーム』の事を知っていたので行かないと行かないで「○○君待ってたのにひどーい!」と何故か悪者扱いされる。俺は友達の変わりに行くことにし屋上へと向かうことになる。変わりに向かった私をみて困惑しているグループカーストの女子生徒に

 

 「○○ちゃん呼んだのに何であんたがいんの?」

 

俺は「くだらねぇ…」と呟いてその場を去ったのだがその態度が気にくわなかったらしくその翌日から俺は「あの○○君の告白を振った男女」と評され苛めの対象になり友達は俺のこと心配してくれていたが巻き込まれないように縁を切った。これで良かったんだと思う。苛めは中学に入った今でもそれがつづいている。今日なんて下駄箱の上履きに画鋲が入れられ…なってことはなく綺麗な上履きがそこにあった。おかしいひどいときは俺の机にゴミが入れられている時もあるぐらいなのに。良く飽きねぇなとあきれながら学校の掲示板に画鋲を指して登校するはずなのに今日はそれがなかった。嫌気が差して不登校になるかと思うがそうでもないケロっとなにも感じずにいればいずれ無視されるだけだからな。と思い昔は結構他人(友達)と喋っていたはずだが最近は必要最低限の会話しかしない。いずれこの苛めが消滅するまで待てばいいし対象は俺だけでいい。だがそのいやがらせ行為事態が消えている。

教室に着く。今日も俺の机はゴミ箱のようになっているな…と思いきや机は綺麗になっており新品同様だ。教科書は…入ってない。都合のいいことが続くわけないよな。まじか…捨てられたと思いきや肩を叩く者がいた。またイジメっ子たちかと思い不機嫌そうに振り返るとそこにいたのはクラスのマドンナ黒澤真白が微笑を称えてそこにいた。

 

 「黒澤さん俺なんかになんか用?」

 

 「これ…雷華さんの教科書ですよね?地面に落ちていたので拾いました。」

 

そういって何故か新品同様になっている俺の教科書がそこにあり手渡してきた。

 

 

 「俺のはもっと…ボロボロのはずだったけど。」

 

 「でも此方に『黄嶋雷華』とかいてあります。」

 

 「んな事が…ホントだ。」

 

手渡された教科書をみてみると俺の名前が俺の字で書いてある…目の錯覚だろうか。なんて思っていると黒澤が

 

 「実は前に黄嶋さんのイジメの現場をみてしまったんです。それでイジメをしていたグループにちょっと『OHA★NA★SHI』をいたしまして(ブルー登場回)そのイジメグループに私もイジメられてたんですよ。」

 

 「そんな事したらもっとイジメが酷くなんぞ…余計な…」

 

 「でももう彼女ら彼らは後ろ指差されて生活するしかないですよ?もうこの学校に居ないですし。」

 

 「事をって…は?」

 

 「証拠握って教育委員会に提出しましてあと、そのグループの親たち学校にきて喚き始めたんですけど私のお父様が出てきてくれて。現役の警視総監なので彼女達の親を黙らせたんです。」

 

 「まじか…じゃあ俺はもうあいつらにおそれなくていいって事か…?」

 

 「もうビクビクして暮らさなくていいんです。ごめんなさい…もっと早くに貴女にお声がけすれば。」

 

黒澤から言われた言葉が嘘ではないと思った俺は緊張の糸がほつれてしまったのかその場に女の子座りでペタリとなってしまった。何故か頬には熱い雫が流れている。なんだこれあちぃな…くっそとまらねえ。とまらない雫を手で拭っていると、ずいっと刺繍の入った白い綺麗なハンカチを手渡された。

 

 「これをお使いください。頑張りましたね…よしよし。」

 

無理矢理黒澤にハンカチを渡されて涙を拭う。久々だったこんなに他人に優しくされることは。更に泣いてしまった。

 

真白ちゃんは膝を地面に付けて俺の頭がちょうど真白ちゃんの胸の部分に当たっている。どうやら抱き締められているらしい俺も放心状態だったので良くわからなかったが後から登校してきた茜達にからかわれた。くそう。これが真白ちゃんとの出会いだ。

 

あと、真白ちゃんのおっぱいはスッゴク柔らかかったです。

 

まぁ、最近私の回りというか真白ちゃんの周りにキャラの濃い奴が一杯いる。俺が真白ちゃんと会話していると「捻ねくれてるね!」と笑顔で言ってくるツインテの赤い髪の美少女の茜

「雷華さんはなんというかその…らのべ?の主人公みたいですね。」と青い髪のポニテ美少女の雫。だれがじゃい。君の方がラノベの主人公してるよ?。最近は双子のお姉さんと仲良くなったとか言ってたっけ。もう一人が「貴女は本当に素直じゃありませんわね…自らを犠牲にして大勢を救うのはあまり誉められた行動では有りませんわよ?ご自愛くださいましね」緑の髪のサイドアップテールの美少女の風音。なんなの君は?俺のお母さんなの?頭お撫でられされて気持ちよかったけどな…。

騒がしいけど今はめちゃくちゃ満足感があるといってもいい。

 

 

 

授業が終わり帰宅すると兄ちゃんが先に帰ってきていた。

 

 

 「ただいま~。」

 

 「おう、おかえりー。手洗ってこい。」

 

 「はーい。」

 

 「今日の晩飯兄ちゃん特製のカレーだ」

 

そういってキッチンから出てきたのは高校生にして身長190で体重95キロのどこの空条○太郎だよ言わんばかりの体躯と美丈夫である雷華の兄『黄嶋椿(きじまつばき)』が何かカブトムシっぽい擬人化されたキャラクターが吹き出しで「オンデュルウラギッタンディスカー!」「ウェーイ!」「ワラビソウ」と刺繍がされたエプロンを付けている。もうなんかシュールな絵柄と椿の見た目も合間って奇抜すぎる過ぎる…。

 

 「まじ?やった兄ちゃんのカレーじゃん。」

 

 「そうだぞ…あ、やべ。雷華~福神漬け買ってきてくれないか?」

 

 「ええぇ!?福神漬けないの!?しょうがねぇな~。買ってくるわ。」

 

 「おうわるいな。」

 

そういって椿は白い歯をにかっと笑って見せて雷華は「しょうがねえな」といった表情で先ほど帰ってきた家からすぐ出てコンビニへと向かった。

 

 「(全く兄ちゃんカレーなんだから福神漬けを買っておけよな…まぁ最近兄ちゃんは家にすぐ帰ってくるからいいけど♪)」

 

雷華の兄は高校2年。虹が崎高等学校に通っており元々の腕っぷしの強さと皆を率いるカリスマ性もあってそこの生徒会長を勤めていた。隣町の井坂高校の不良グループに絡まれた際に椿対不良30人相手に傷ひとつ負わなかったらしく伝説になっている。そのため井坂高校の不良に目をつけられているらしい。絡まれないために授業が終わったら帰宅しているそうだが。

 

 「まぁ、兄ちゃんが負けるわけないもんな…ん?」

 

コンビニに入ろうとすると漫画とかで良く見る不良達が軒先で飲み終わった缶ジュースにたばこをいれて陣取っている不良達がいた。関わりたくない雷華はその不良達と接触しないように避けて店内に入ろうといたのだが…不良の一人が雷華を認識せずよそ見をして立ち上がりぶつかってしまった。不良は自分よりも年下の女の子にガンを飛ばしていた。

 

 「ってーな。てめぇどこ見て歩いてんだぁ…!」

 

 「ご、ごめんなさい…!急に立ち上がったりしたので…。」

 

 「あ゛あ゛?なんだぁ?俺がわるいってか?」

 

 「きゅ、急に立ち上がるあんたがわるいんじゃないか…!」

 

 「このガキ…容赦し」

 

 「おい、宮本。」

 

 「あんだよ?このガキに大人の怖さを…」

 

 「こいつの顔どっかで見たことあんな…?」

 

 「あー、おいらもどっかでみたことあるような…」

 

三人の不良は少し思案すると思い出したようで

 

 「こいつ黄嶋の弟か!」

 

 「ああ!どっかでみたことあると思ったら黄嶋じゃねーか!」

 

 「俺らに見つかったのが運のつきだな。黄嶋椿を誘い出すエサがまさか自ら出てくるとはな!」

 

 「いったい兄ちゃんになにをする気!?それと俺はおん…うっ…」ガクッ

 

宮本と呼ばれた青年がポケットから出したスタンガンに雷華が当てられて気を失ってしまった。

 

 「おい、こいつが携帯持ってるか探れ。」

 

 「おう…ん?これか…よし、あったぜ」

 

 「よし、アドレスから黄嶋椿の携帯へ連絡を取るんだ。あいつをこっちのホームへ誘い込むんだ。」

 

宮本は手下に雷華の服のポケットから携帯を探させ黄嶋椿へ連絡を取るように指示した。

 

 

 

 

 

 

 「遅いな…雷華の奴どこで路草食ってるんだ…?」

 

買い物に出掛けてから20分。コンビニは歩いて5分程の場所にあるのだが帰ってくるのが遅いと感じた椿は携帯に掛けようと思い椿自身の携帯を取りだし掛けようとしたとき

 

 「てれれれれ~てっててれてれ~」

 

携帯の着信音がなる。その表記は妹の雷華。直ぐ様着信に出る椿。

 

 

 「おい、雷華いったいどこで…」

 

 「お前の大事な家族は預かったぜ。」

 

 「手前ぇ…誰だ?雷華はどうした?」

 

携帯に出たのは妹の雷華ではなく若い男の声だった。椿は自らを落ち着かせ掛けてきた相手の話を聞く。

 

 「俺は井坂高校で頭はってる宮本だ。お前にこけにされたな。そのお礼参りって訳だ。大事な家族が大変な事になる前に町外れの廃工場までこい。来なかったら…」

 

ピロンと携帯がなりメールが送られてきていた。そのメールには写真が添付されている。開いてみると雷華が手足を縛られ拘束され吊るされている。そこには60人近い不良達の姿が。

 

 「お前の家族がみるも無惨な姿になるだろうさ…」

 

 「……」

 

 「はっ?びびっちまって声もでねぇか?泣きわめいて助けをこうならかいほ…」

 

 「今すぐそこにいっててめぇらぶっ殺してやるから待ってろ…!!!!」

 

椿は電話をきり車庫へ向かう。愛用のバイクへ跨がり宮本に指定された廃工場へ飛ばす。その姿は鬼神のような形相だった。

 

 

 

 

 

 「さて今日は雷華ちゃんの変身の日だねクロエ!」

 

 「落ち着きなんし…すっかりこの世界になれてしまったな真白。」

 

今日は雷華がプリズマイエローに変身する日。ある意味お当番会で真白はいつものおしとやかさは形を潜め男子小学生のようにワクワクしている。茜や雫、風音にみられたら大層驚く事になるだろう。

 

 「うぅ…!早く4人の揃った名乗りがみたいよぉ~!」

 

 「そこに真白…お主は入ってないんやなぁ。良いのかえ?」

 

 「え、だって私がいたら邪魔でしょ?だって《魔法少女プリズマーズ》は4人で《プリズマーズ》なんだから。」

 

 「まぁ、真白がそういうなら宜しおすなぁ…(そんなこと言うてはるけど本当はそのなかにはいりたいんやろな…全く意地っ張りや。)」

 

 「ん?なんかいったクロエ?」

 

 「いいや?なんにも言うとらんよ?」

 

 「ん?あれは雷華ちゃん?あ、あれは井坂高校の不良グループ…!始まったのね。場所はたしか廃工場だったね…」

 

 「行くのかえ?」

 

 「もちろん!」

 

不良グループは車に気絶した雷華を車にいれて発進していった。結構なスピードを出して町外れの廃工場へ向かっていく。真白は誰にもみられない場所へ移動し左手のプリズマチェンジャーを起動させ《ツインジョーカー》のエンブレムを実体化させて装填する。

 

 「クロエ行くよ!」

 

 「あいな!」

 

 「聖宝変身(プリズマチェンジ)!!」

 

光を切り裂きマントを翻し5番目の魔法少女が誕生する。

 

 「未来を飲み込む絶望の光、漆黒のエレメント、プリズマノワール!」

 

 「行く是よノワール。」

 

 「うんクロエお願い。」

 

クロエが光輝いて生物から無機物へと変化する黒い近未来なバイクへと変形したのだ。ここで質量保存の法則とかは言ってはいけないぞ。

 

 「さぁーて行くよ!」

 

アクセルをふかして不良グループの後を追うのだった。

 

 

 

 

 

俺は宮本の指定された廃工場へ法定速度も真っ青なスピードをもって向かう。妹が…なんて想像すると俺は自分の怒りを抑えられそうにない。スロットルを強く握りしめる手がどんどん強くなっていく。

 

 「待ってろよ雷華。」

 

しばらくして指定された廃工場へ到着してバイクを止めて急いで中へ入り込む。なかにいたのは大勢の不良軍団、その中央の天井部分に妹の雷華が吊るされていた。俺は駆け寄ろうとしたがそのリーダー格の宮本が俺を呼び止める。

 

 「雷華!!」

 

 「兄ちゃん!」

 

 「おっと、動くなよ黄嶋。動けばお前の家族はあの高所から叩き付かれる事になるぜ。」

 

 「くっ…いったい何が目的なんだ。」

 

 「目的?それは決まってんだろ、お前に舐められたお礼参りだよ。これからお前をぼこぼこにするぜ。おい!お前らやっちまえ!避けるなよ?」

 

 「兄ちゃんだめだ!逃げて」

 

 「うるせぇ!」

 

宮本が学生服のポケットからスイッチのようなものを取りだし少し押し込む。そうすると雷華の固定されているロープの装置が片方外れて不安定に宙吊り状態になっている。

 

 「きゃあああ!!」

 

 「雷華!!くっそ!!」

 

不良軍団がバットや鉄パイプをもち俺に襲いかかってくる。ばこっ!!

 

 「ぐあっ!!」

 

 「てめぇ、あんときは良くもやってくれたな!おらっ!」

 

 「はははっつ!!良い様だな黄嶋ぁ!」

 

 「くそっ…!!ぐほっ…」ポタポタッ…

 

 「お願い…もう、やめて…やめてぇぇぇぇぇ!!」

 

手出しが出来ない椿に襲いかかる不良軍団。防いでいるが一対多数、防ぎきれず直撃し頭から血を流しだんだんと四肢の力が抜けていく椿。その姿をみて悲鳴をあげやめるように懇願する雷華とボロボロになっていく椿をみて狂喜を憶えている宮本。その光景を遠くからみていた謎の男がいた。

 

 ???「ほう?貴様中々の負の感情をもっているな。貴様を使わせてもらおう。」

 

そのとき宮本に変化が起こる。

 

 「はっは!良いぞ良い様だな黄嶋ぁ!!そのまマ、ナぶりコロシテやルゥゥゥゥ!!!」

 

 「宮本さん?宮本さん!う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

様子がおかしくなっていた宮本の側近が声を掛けるがその瞬間宮本が黒い霧に覆われていく。その姿は巨大な北極熊のような見た目だが現実のそれではない。全身が赤黒い胎動する鉱石のような皮膚に両前足には鋭利な爪が、口にも鋭利な牙が付いている。首に付いたアミュレットは2本。魔石獣(ジュエルビースト)が宮本の負の感情をエサに誕生した。

 

 「ば、化け物だぁ!」

 

 「に、にげろぉ!!」

 

突如化け物に変化した宮本から逃げるように側近と椿に危害を加えていた不良軍団は慌てて逃げ出す、しかしー

 

 「な、なんだこいつら、はぐほっ!」

 

 「う、うわぁ!ぐぎゃぁ!!」

 

人の形をした怪物の身体のところどころに赤黒い鉱石が付いて鬼のような仮面を付けているが中には空洞の廃石兵士(タブレットソルジャー)と呼ばれるアミュレットが1本の奴らの低級戦闘員だ。その戦闘員が手に持った廃石武装(タブレットウェポン)で不良軍団を切り殺している。辺りは血の海で染まってしまっている。

廃石兵士(タブレットソルジャー)魔石獣(ジュエルビースト)が倒れ込んでいる椿を見つけ止めを刺そうと近づき立たせ拳をぶつけ苦悶している表情をみて喜ぶように感じられる。それをみた雷華は椿を助けようとするが…

 

 

 「外れない…なんで…!っく兄ちゃん!!っ!!」

 

 「hfhofhndkvnva;」カチャ

 

廃石兵士(タブレットソルジャー)が言語不明な言葉を発し此方に目標を変更し廃石武装(タブレットウェポン)を剣から銃に変えて射撃をしてきた。撃たれると思い目を閉じるが

 

 

 「『ストームシュート!!』」

 

廃工場の入り口から飛んできた風の矢が弾丸を弾き飛ばし、その後方から赤い影が熊型の魔石獣(タブレットビースト)の前に躍り出て剣を振り抜いて振り下ろされた爪を防ぎ青い影が数名の廃石兵士(タブレットソルジャー)を相手取っている。

 

 「反応があったからきてみたらやっぱりコイツらね!」

 

 「この戦闘員達は?!イチゴちゃん!」

 

 「こいつらは…!廃石兵士(タブレットソルジャー)か。下級の戦闘員やけど油断するなよブルー!」

 

 「吊るされている子をって…雷華さんじゃありませんの!?」

 

 「茜に雫、風音?なんでそんな格好…?」

 

雷華は驚愕していた三人がコスプレという結構際どい格好をしていたからだ。

 

 「ええーと、説明すると長くなりますというか…」

 

 「茜さん!コントやってる場合ですか!っく!」

 

廃石兵士(タブレットソルジャー)達が銃撃を仕掛けてきた。ブルーとグリーンは回避をするが運悪く弾丸が吊るされていたロープに跳弾して当たってしまう。

 

 「え、嘘…きゃぁぁぁ!!」

 

 「「「雷華ちゃん」」さん」!!」

 

数十メートルの高さから投げ出されてしまう雷華。しかも手足が拘束されての落下だ無事では済まない。彼女を助けに向かおうにもレッドとブルー、グリーンは敵との戦いで手が離せず魔石獣(ジュエルビースト)と鍔競り合いをしている。間に合わないと…思いきや。黒い旋風が躍りだし雷華を抱き抱える。

 

 

 「全く…世話が妬けるわね…。(うっひょー!雷華ちゃんかわいい過ぎる…ふへへ、あ、やべ。)」

 

彼女を抱いていたその正体は。

 

 「「「ノワールちゃん」さん」」!!」

 

正体不明の謎の魔法少女プリズマノワールだった。

 

 「大丈夫?」

 

 「あ、はい、大丈夫です。っそうだ兄ちゃん!」

 

 「大丈夫よ、私の治癒の魔法で治してあげたから。」

 

そういって椿のまえまでつれていくノワール。確かに傷は治り先程の表情からは苦悶の表情は無くなっていた。それをみた雷華は安堵した。しかしそれは同時に雷華の身体が震える。

 

 「ねぇ、あいつらは何なの!?あの化け物達は!?」

 

 「あいつらは聖霊魔界の尖兵。人間の負の感情を糧に生きる醜い生き物よ。今回たまたま貴女のお兄さんが巻き込まれただけ。事故に巻き込まれる確率と同じね。」

 

 「なんだよそれ…気まぐれでこんなことをするのかよ…ふざけんなよ…。」

 

 「貴女の怒りももっともね。まぁ知能のない奴に何をいっても無駄よ。」

 

 「じゃあこれからも関係のない人たちが犠牲になるのか…?」

 

雷華は怒りで拳で震えている。

 

 「そうかもね…だから魔法少女(彼女達)がいる。だけどー」

 

 「全部は救えないっていいたいんだろ…だったら、」

 

瞬間、雷華に黄色い光が放たれる。イチゴは驚いている。ノワールはようやくといった感じで

 

 「まさか、あのお姉ちゃんが4番目の魔法少女やったんか!?」

 

 「覚悟は決まったようね…!」

 

雷華の左手にはプリズマセルラーが握られ、左手の手の甲にはトランプのスペードのマークに電撃が迸るハンマーが象られたエンブレム《スペードハンマー》が現れた。

 

 「俺が救ってわるい奴は全部ぶっ潰してやる!!!」

 

エンブレムを実体化させて左手のプリズマセルラーに装填する。軽快な待機音が流れ変身するにはキーワードが必要だ。セルラーを掲げてキーワードを発する。

 

 「聖宝変身(プリズマチェンジ)!!」

 

キーワードを発した瞬間雷華の辺りに雷鳴が轟き電気のスパークような特殊なフィールドが展開される。雷華が身に纏っていた衣服がセルラーに格納され一瞬の裸になるがピッチリした下地装束(アンダー)を身にまといに左手で落ちてきた落雷を握りつぶし振り払うと手甲が付き辺りを漂っていた電気が体に纏わりつくと可愛らしいフリルがついた黄色い色調の装束(ドレス)に黄色い宝石が付いたティアラに似たヘッドギアが装着される。髪の色は雷のようなの黄色セミロングに、ヘッドギアには《magica 04 Yellow》の刻印が。光が弾け変身が完了した。

 

その光景をみた三人。

 

 「うそ…雷華ちゃんが4人目?」

 

 「雷華さんが!?」

 

 「これは…勇ましい姿ですわね…!頼もしいですわ!」

 

そしていつのまにかその場から立ち去って高いところからその場をみている。

 

 「そろったか…(きたぁーーーー!!!)」「だからキャラぶれとるで真白…」

 

イエローのそばに駆け寄る三人。茜が提案する

 

 「よーしそろったことだし皆でアレするよ!」

 

 「アレって…?」

 

 「アレとは?」

 

 「ああ、マジでやるのか?」

 

 「もちろん!ほらみんな!ってノワールちゃんいない!がびーん…しょうがない…いくよっ!皆!!」

 

 レッド、ブルー、グリーン、そしてイエローがならび立つ

 

 「燃える炎は勇気のエレメント!紅の魔法少女!プリズマレッド!」

 

 「揺蕩う水は慈愛のエレメント!青の魔法少女!プリズマブルー!」

 

 「吹き荒ぶ旋風は叡知のエレメント!緑の魔法少女!プリズマグリーン!」

 

 「迸る轟雷は希望のエレメント!黄の魔法少女!プリズマイエロー!」

 

四人の掛け声が合わさる。

 

 「「「「溢れる光が未来を照らす!世界を救う希望の輝き!魔法少女プリズマーズ!!!!」」」」

 

「心の隙間に」「入り込む」「悪い者達」「その命」「「「「神に還しなさい!!!!」」」」

 

「うふぁぁぁぁぁぁぁーー!!きたぁぁぁああ!!!(そろったか…4人の戦士達)」

 

「逆だ逆。全く台無しやんなぁ…」

 

 

遂に戦士が集結する。


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