昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#88 偵察機

「それじゃあ、みんな作戦会議しよっか」

 

 

 ネプギアがそう言うとユニ、ロム、ラム、プラエが集まる。

 

 

「まずは、周辺地形のデータを集めるね」

 

 

 ネプギアはそう言いながら右手の人差し指で魔方陣を描いて、「来て、ネプギアンダム」と魔法を唱える。

 

 

「タダイマサンジョウシマシタ」

 

 

 声と共に魔方陣からネプギアンダムが現れる。

 

 

「あー! ネプギアンダムだー!」

 

 

 ラムは嬉しそうにネプギアンダムの登場を歓迎する。

 

ロムも、「こんにちわ、ネプギアンダム」と挨拶をすると、「コンニチワ」とネプギアンダムは返事をしながらニコォと笑顔を浮かべる。

 

ユニは困り顔で、「その微妙な笑顔なんとかならないの……」と呟く。

 

 

「それより、何でここでネプギアンダムが出てくるのよ?」

 

 

 ユニが訝しげにネプギアに質問をする。

 

 

「……もしかして、ネプギアンダムもドローン?」

 

 

 プラエがそう言うと、「あたりっ。この子に偵察してもらうんだ」とネプギアは正解したプラエに向かって嬉しそうに言う。

 

 

「やったぁ」

 

 

 プラエも嬉しそうに小さくガッツポーズをする。

 

 

「偵察機ね。でも、何でネプギアンダム? デザイン的にダサくない?」

 

 

 ユニはネプギアンダムの用途を分かったが、デザインに疑問があるらしい。

 

 

「最初は、私も変なロボットだと思ったけど、よく見るとこれはこれで愛嬌があると思うんだ」

 

「そう? アタシにはちょっと分からないけど……」

 

 

ネプギアの意見にユニは首を捻る。

 

 

「なにより、このシンプルなデザインは生産性に優れてると思うんだよね」

 

 

 ネプギアの説明を受けて、「……確かにこのデザインなら、アタシでも作れそうね」とユニはネプギアンダムをしげしげと観察する。

 

確かに単純な設計で、作るのは至極簡単そうであった。

 

 

「見た目やスペックも大事だけど、機械って言うのは信頼性と整備性、あと操作性の高さと拡張性の多さが大事だと思うんだ」

 

 

 ネプギアはそう言いながら、おもむろにネプギアンダムの頭を引っこ抜く。

 

 

「わぁ、首が取れた」

 

 

 驚きの声を上げるプラエ。

 

 

「壊しちゃったの?」

 

 

 ロムもネプギアの行動に驚きを隠せないようだ。

 

 

「これから換装するんだよ」

 

 

 ロムの疑問に答えるネプギア、「かんそー? 乾かすの?」とラムが首を傾げると、ロムは、「感想文かも……(かきかき)」と自分の意見を言う。

 

 

「そうじゃなくて、偵察行くのにお着替えするの」

 

 

 ネプギアは換装を分かりやすく説明すると、手慣れた手つきでネプギアンダムのパーツを、まるでプラモデルのように差し替えて行く。

 

 

「できた」

 

 

 ものの数分でパーツの差し替えは完了する。

 

そこには姿の変わったネプギアンダムがあった。その姿はガアンダムと言うより、ドラグラー三号機のようだった。

 

 

「頭がぺっちゃんこ(ぺったん)」

 

 

 ロムがそう言うと、「ホントだ。どら焼きみたい」とラムが言う。

 

彼女達の言う通りネプギアンダムは頭が薄いドーム型になっていた。

 

 

「これは【レドーム】って言って、このドームの中にレーダが入っててドームで保護しているの」

 

 

 ネプギアがロムとラムに説明をする。

 

 

「この羽はフライトユニットね」

 

 

 ユニがネプギアンダムに付いた翼を指差す。

 

 

「うん、これで空から偵察してもらうんだ」

 

 

 ネプギアはそう言いながら、Nギアからカタパルトを出して地面に設置する。

 

するとネプギアンダムは、「ハッシンジュンビニハイリマス」と言って、そのカタパルトに乗った。

 

 

「進路オールクリア。ネプギアンダムRタイプ射出します!」

 

 

 ネプギアはオペレーターのような口調でそう言うと、「リョウカイ。パインサラダキタイシテルゼ」とネプギアンダムが答える。

 

 

「なんでそこで死亡フラグなのよ……」

 

 

 ユニが右肩を落としながらツッコミを入れるが、カタパルトに乗ったネプギアンダムは勢いよく空に発射される。

 

 

「おお~」

 

「すごーい」

 

 

 ロムとラムは驚きで目を丸くする。

 

 

「あのネプギアンダムも、ここまでやるとカッコよく見えるから不思議ね」

 

「ユニちゃんもそう思う! Rタイプって言うのはね、レコノイター【Reconnoiter】タイプの略で他にも27種類のミッションパックがあって、主力攻撃から後方支援、遊撃戦闘、強襲や水中任務とか多彩な運用ができるんだよ」

 

 

 ユニの感想に、ネプギアは喜々として早口で説明し始める。

 

プラエはそんなネプギアを見ながら、「ネプギアお姉さんが、またオタクの人になった」と少し困った顔をした。

 

 

「ネプギアンダムにそこまで情熱注げるのアンタぐらいよ……」

 

 

 ユニはため息を吐きながらそう言った。


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