昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#89 綿密なコンビネーション

「さて、ネプギアンダムが偵察している間に、私達は作戦立てちゃお」

 

 

 ネプギアがそう提案すると、ユニも、「そうね。敵は恐らく私達より数が多い上にボスも控えているわ。ここは作戦を立てて、綿密なコンビネーションで行くべきね」と自分の意見を言う。

 

 

「私もユニちゃんと同じ意見だよ」

 

 

 慎重に攻めるように提案するユニに、同意するネプギア。

 

 

「「「めんみつなこんびねーしょん???」」」

 

 

 ロムとラムとプラエが声を揃えて首を傾げる。

 

 

「あんみつとは違うの?」

 

「ちょっと、違うかな……」

 

 

 ラムが当てずっぽうで意見を言うが、ネプギアが丁寧に否定する。

 

 

「じゃあ、わたがしみたいなの!」

 

「食べ物から離れなさい」

 

 

 ラムは負けずに更に当てずっぽうな意見を言うが、今度はユニがピシャリと否定する。

 

 

「どういうこと、ネプギアちゃん?」

 

 

 ロムは素直にネプギアに意味を尋ねると、「みんなで協力して、計画的に攻めようってことだよ」とネプギアは丁寧に答える。

 

 

「何となく分かったけど、それってどうするの?」

 

 

 ネプギアの説明を理解したラムは特に異論は無いようで、ネプギアとユニに具体的にどう行動するかを聞いて来る。

 

 

「むずかしい?(おろおろ)」

 

 

 ロムが不安そうにネプギアを見上げると、「プラエに出来るかな……」とプラエも不安そうにネプギアを見上げる。

 

 

「ううん、時間も無いし簡単なので行こうよ」

 

「そうね」

 

 

 ネプギアの意見に頷くユニ。

 

 

「あっ、ネプギアンダムからの偵察データが届いたよ」

 

 

 ネプギアはNギアを取り出してデータを受信する。

 

 

「ふむふむ……地形に目立った変化は無し。大型エネミーのフェンリルは今のところ見当たらないみたい」

 

 

 ネプギアはNギアの画面を見ながら偵察データを確認する。

 

 

「こっちにもデータちょうだい」

 

 

 ユニは自分のゲーム機を取り出すと、ネプギアにデータの転送を要求する。

 

 

「うん、ロムちゃんとラムちゃんとプラエちゃんにもデータリンクするね」

 

 

 ネプギアがそう言うと、ロムとラムとプラエもそれぞれのゲーム機を取り出す。

 

 

「OK受信したわ」

 

「こっちも来たわ」

 

「わたしも大丈夫」

 

「プラエも出来たよ」

 

 

 ユニ、ラム、ロム、プラエの四人が順番にデータの受信を確認する。

 

 

「まずは敵の正確な位置を確認して、ユニちゃんが狙撃だよね」

 

 

 テキパキとNギアを操作するネプギア。

 

 

「そうね……そこから、こう出るのはどうかしら?」

 

 

 今度はユニがゲーム機を操作する。

 

 

「おおー! これが綿密なコンビネーションなのね」

 

「いたずらみたいで楽しそう(わくわく)」

 

 

 ネプギアとユニの立てた作戦に歓喜するロムとラム。

 

 

「大変そうだけど、プラエ頑張るね」

 

 

 プラエが真剣にゲーム機を眺めながら答えると、「プラエちゃんなら大丈夫だよ。リラックスリラックス」とネプギアが優しく声を掛ける。

 

 

「あれってゲーム機よね?」

 

 

 ゲーム機を操作しながら作戦を練る女神候補生達に首を捻るアイエフ。

 

 

「そう言えば、ギアちゃんがみなさんのも改造したって前に言ってたです」

 

 

 コンパは、以前にネプギアが他の女神候補生の携帯端末も改造していた、と言う話を思い出した。

 

 

「あれから改造を続けて、今は小規模ですけど戦術データリンクも出来るんですよ。プラエちゃんのは元々私の予備ですから」

 

 

 話を聞いていたネプギアは、嬉しそうな顔をしてコンパの疑問に答える。

 

 

「どこをどうすれば、そんな携帯端末で軍隊並みデータ通信が出来るのよ…」

 

 

 呆れ顔のアイエフ。

 

 

「ネプギア様って、機械が好きってだけじゃなくて技術も相当なものなんですね」

 

 

 ファミ通は、いそいそとメモを取る。

 

 

「作戦は立て終わりましたか?」

 

 

 イストワールは、ネプギア達に作戦の進捗を確認する。

 

 

「はい」

 

 

 頷くネプギア。

 

 

「完璧よ。わたし達の綿密なコンビネーションを見せてあげるわ」

 

「完璧(ぶいっ)」

 

 

 ロムとラムはVサインで応える。

 

 

「ふふっ……では、よろしくお願いします」

 

 

イストワールはその姿を微笑ましく思い、軽く笑みを浮かべるとネプギア達に戦闘のお願いをする。

 

 

「みんな、いつも通りに行こうね」

 

 

 ネプギアがそう言って右手を出すと、ユニ、ロム、ラムが順番に手を重ねて円陣を組む。

 

プラエは、「ふぇ?」と戸惑うが、ラムが、「こうするのよ」と右手で自分の左手の上にプラエの右手を乗せる。

 

 

「ファイトーー」

 

「「「「おーーー!」」」」

 

 

 ネプギアの掛け声に合わせて、女神候補生四人の声が重なる。

 

やや遅れて、プラエが「お、おーー」とそれに続く。

 

 

「いいねいいね。いかにもフレッシュな感じで絵になるよ」

 

 

 ファミ通はその光景をカメラに収める。

 

 

「じゃあ、行ってきます」

 

 

 円陣を解くと、ネプギアは前進をする。

 

プラエも、「行ってくるね、あんみつ」と言って、あんみつに手を振りながらネプギアの真後ろについていく。

 

 

「「行ってきまーす」」

 

 

 ロムとラムも手を振りながらネプギアの後ろに付いて行く。

 

その後ろには、ネプギアがファミ通の為に作ったドローン三体が取材の為に、ついて来た。

 

 

「わー! エビフライがついてくるわ」

 

 

 ラムが楽しそうにドローンを指差すと、「私達一人一人を認識して自動追尾する設定なんだよ」ネプギアがラムに説明をする。

 

 

「たのしい」

 

 

 ロムがそう言うと、ロムとラムはジグザグに動いたりクルクル回ったりして、ついてくるドローンの動きを楽しむ。

 

 

「いえーい! ラムちゃんでーす!」

 

「ロムちゃん、だよ」

 

 

 ロムとラムはドローンに向けてVサインをする。

 

 

「ほら、遊んでないで早く行きなさい」

 

「「はーい」」

 

 

 ユニに促されて先に進むロムとラム。


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