昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#96 リーダー

「やったー! わたし達の勝ち!」

 

 

 ラムが高々に勝利宣言すると、女神候補生全員がネプギアの元に駆け寄る。

 

 

「やったわね」

 

 

 ユニが手を出すと、「うん」とネプギアが笑顔でハイタッチを交わす。

 

 

「やっぱり、わたし達は最強ね」

 

「なんばーわん(ぶいっ)」

 

 

 ロムとラムも楽しそうにハイタッチを交わす。

 

喜々としながら次々とハイタッチを交わして行く女神候補生達に、プラエとファミ通が駆け寄ってくる。

 

 

「みんなすごーい。攻撃が速過ぎて全然見えなかったよ」

 

 

 プラエが女神候補生達にそう言うと、「プラエちゃんの時間操作のおかげだよ」と言ってネプギアがプラエの頭を優しく撫でる。

 

プラエは気持ち良さそうに目を細めて、「えへへ……」と微笑んだ。

 

 

「いやー! 感動しました! お互いの長所を活かしたフォーメーション、完全部位破壊から、相手にガッツを発動させずに強力な連続攻撃で一気にオーバーキルでとどめ! もう完璧ですよ!」

 

 

 続けてファミ通が、早口かつ興奮気味に今の戦闘を語りだす。

 

 

「そうでしょそうでしょー! わたし達の一糸まとわぬコンビネーションは完璧なのよ!」

 

「……ラムちゃん、そこは一糸乱れぬじゃないかな」

 

 

 腰に手を当ててドヤ顔でふんぞり返るラムだが、またも言い間違いがありネプギアに訂正される。

 

 

「脱いでどうするのよ……」

 

 

 ユニも呆れ顔で溜息を付く。

 

 

「脱ぐの恥ずかしい(どきどき)」

 

 

 ロムは恥ずかしいそうに両手で顔を覆う。

 

 

「でも、この域まで達するのに、相当努力されたんでしょ?」

 

 

 ファミ通はネプギア達に問いかける。

 

 

「はい、みんなで心を一つにして頑張りました」

 

 

 ファミ通のインタビューに答えるネプギア。

 

 

「アタシ達は武器が全然違うから、上手く助け合わないとね」

 

 

 続けて答えるユニ。

 

 

「大変だったけど、ネプギアちゃんがいっぱい励ましてくれたから(ぽっ)」

 

 

 頬を赤くするロム。

 

 

「みんなと協力するの楽しい!」

 

 

 ラムは嬉しそうに手を上げて答える。

 

 

「心を一つに、助け合い、協力し合い、励まし合う……素晴らしいですね」

 

 

 ファミ通の言葉に、「はい」と力強く頷くネプギア。

 

 

「ついでに、ここで今後に対しての意気込みを宣言していただけませんか?」

 

「え? 今ここでですか?」

 

 

 ファミ通の突然の提案に困り顔のネプギア。

 

 

「いいじゃない、頑張りなさいよネプギア」

 

「ネプギアちゃん頑張って(ふれーふれー)」

 

「ファイトよネプギア」

 

「ネプギアお姉さん頑張ってね」

 

 

 ユニ、ロム、ラム、プラエが順々にネプギアを応援する。

 

 

「え? いつの間に私がすることになってるの?」

 

 

 ネプギアは、何故か自分が宣言することになっていることに更に困り顔になる。

 

 

「アンタはアタシ達のリーダーでしょ。当然じゃない」

 

「ネプギアちゃんがリーダーだからだよ(こくこく)」

 

「ネプギアがリーダーだからに決まってるでしょ」

 

 

 そんなネプギアに対して、ユニもロムもラムも立て続けに、ネプギアがリーダーだからと主張する。

 

それを聞いたプラエも、「やっぱりネプギアお姉さんがリーダーだったんだね」と納得したように頷く。

 

 

「そんなー、いつの間に? リーダーなんて自信ないよぉ。リーダーなんて決めないで、みんなで仲良くやろうよ」

 

 

 ネプギアは焦りながら、全員に考え直すよう提案する。

 

 

「アタシ達全員がネプギアのこと信頼してるのよ。期待に応えなさい」

 

 

 ユニは腕組みしながら、ネプギアを励ますように言う。

 

彼女はネプギアのことをライバルとして認めていると同時に、自分達女神候補生のリーダーとしても認めている。

 

ネプギアは人を引っ張っていくタイプではないが、仲間と支え合うことには長けている。

 

その人柄と人望は、バラバラだった女神候補生をまとめて犯罪組織を倒したことが証明している。

 

確かにリーダーとして物足りないところはあるかもしれないが、そこは自分が支えてあげたいと思っていた。

 

 

「わたし、ネプギアちゃんがリーダーがいい……(うるうる)」

 

 

 ロムが上目遣いでネプギアを応援する。

 

ロムは全面的にネプギアを信頼して尊敬をしている。

 

優しく穏やかで、真面目で一生懸命なネプギアはロムの憧れでもある。

 

 

「そうよ! 頑張りなさいよ」

 

 

 更にラムが両手を腰に当てながらネプギアに言い放つ。ロムのように素直には言えないがロムと同じような気持である。

 

何よりロムもラムも、守られているだけじゃなく、優しくて真面目なネプギアを中心に助け合える今の女神候補生の関係が大好きだった。

 

 

 そんな訳で、三人ともネプギアがリーダーであることを譲らない。

 

 

「ネープギア! ネープギア!」

 

 

 ラムに至ってはネプギアを推す為にネプギアコールを始めてしまう。

 

 

「ええっ? ラムちゃん、何そのコールは?」

 

 

 ラムのノリの良い大声のコールに困ってしまうネプギア。

 

 

「ネープギア! ネープギア! ネープギア!」

 

 

 ユニもラムに続いてネプギアコールをする。

 

 

「ネープギア、ネープギア、ネープギア(がんばれがんばれ)」

 

 

 控えめなロムもそれに加わる。

 

 

「うぅ……そんなに言われると、その気になっちゃいそうだよ……」

 

 

 相変わらず流されやすいネプギア。

 

みんなのネプギアコールによる応援で、まんざらでもない気持ちになってきていた。

 

 

「……何してるんですか?」

 

 

 そこに後ろから追いついて来たアイエフ達が現れ、この光景を疑問に思う。

 

 

「あ、ちょうどよかった! アイエフ達も手伝ってよ、ネプギアコール。ネープギア! ネープギア!」

 

 

 ラムはアイエフ達にネプギアコールを要請すると、自分もネプギアコールを続ける。

 

 

「どうします?」

 

 

 状況も分からずネプギアコールを要請されたアイエフは困り顔で、一緒に来たイストワール達を見る。

 

 

「よくわかりませんが、ここはラムさんの要望に応えましょう。ネープギア! ネープギア!」

 

 

 イストワールは素直にネプギアコールに加わる。

 

 

「何だか楽しそうです~。ネープギア! ネープギア!」

 

 

 コンパもそれに続く。

 

 

「じゃ、私も。ネープギア! ネープギア!」

 

 

 更にアイエフも続く。

 

 

「これはもう腹をくくるしかないね。ネープギア! ネープギア!」

 

 

 ファミ通はネプギアにそう言うと自分もネプギアコールに加わる。

 

 

「ネプギアお姉さん頑張って! ネープギア! ネープギア!」

 

「ネプギア殿、よくわかりませんが、プラエ様の期待に応えてあげて下さい。 ネープギア! ネープギア!」

 

 

 最後にプラエとあんみつもコールに加わり、全員がネプギアコールを連呼する。

 

 

「わ、わかりました! 自信ありませんけど、頑張ります!」

 

 

 ネプギアは両手で小さくガッツポーズを決めると、観念してリーダーを引き受ける。

 

 

「大丈夫よ。アタシ達が支えてあげるわ」

 

「ネプギアちゃん偉い(ぱちぱち)」

 

「それでこそ、ネプギアよ!」

 

 

 ユニ、ロム、ラムは嬉しそうに拍手しながらネプギアを迎える。

 

 

「では、宣誓をどうぞ」

 

 

 ファミ通の言葉に全員が静まり返る。

 

 

「宣誓! 私達女神候補生は、ゲイムギョウ界の平和に全力で取り組み、助け合い、協力し合い、励まし合って一人前の女神目指して邁進することを誓います! 女神候補生代表、ネプギア」

 

 

 ネプギアは右手を高く上げて力強く宣言する。

 

すると周りから拍手が巻き起こる。

 

 

「カッコいいわよ、ネプギア」

 

「ネプギアちゃん素敵(めろめろ)」

 

「ネプギア最高っ!」

 

「ネプギアお姉さんカッコイイ!」

 

 

 ユニ、ロム、ラム、プラエは立て続けにネプギアを褒めちぎる。

 

他のメンバーも拍手をしながら、次々にネプギアを褒めてくれた。

 

 

「……なんか成り行きでリーダーになっちゃたけど、いいのかなぁ……」

 

 

 少し遠慮気味のネプギア。

 

 

「みなさんが、それだけネプギアさんを信頼している証です。快く引き受けましょう」

 

 

 そんなネプギアに対して、イストワール自信を持つように伝える。

 

 

「わかりました。がんばります」

 

 

 イストワールの言葉に決意を新たにするネプギアだった。


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