昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#159 ブロック退治

 朝食後ネプギア達はいつも通り、バイクと車でクエストに出かける。

 

 

「今日はこの西風の吹く渓谷でブロック族の退治をお願いします」

 

 

 イストワールがホログラムでクエストの説明をする。

 

【西風の吹く渓谷】とはプラネテューヌとラステイションの間にある山岳地帯にある渓谷。

 

【ブロック族】とは4つの正方形を組み合わせて作られた形のモンスターで、正方形にL型や棒型、凸型などの7種類の形態を取る。

 

 

「ブロック族って名前が似たようなのばっかりでややこしいわよね。【テトスリ】とか【テストリ】とか【テスリト】とか……」

 

 

 ユニの言う通りブロック族は、【テ】を頭に似たような名前ばかりである。

 

 

「【テリスト】と【テリトス】もいるよ」

 

 

 ネプギアがユニの言葉に続くと、ロムは、「テばっかり……(ぐるぐる)」と両手で頭を抱え、ラムも、「あたまがこんがらがる~!」と両手で頭を抱える。

 

ロムとラムにもブロック族の名前はややこしいようだ。

 

 

「みなさん、名前に惑わされず落ち着いて対処して下さい」

 

 

 イストワールがネプギア達にアドバイスをすると、「そうですね。名前が違ってもブロック族との戦い方は一緒ですよね」ネプギアはイストワールのアドバイスに頷く。

 

 

「ブロック族との戦いは後半が勝負。ペース配分を考えていくわよ」

 

 

 ユニも戦いに集中するよう気持ち切り替えたようだ。

 

 

「ブロック族って味方が倒されるとレベルアップするのよね」

 

 

 ラムがそう言うとロムも、「スピードが凄く速くなる……(びゅんびゅん)」と言ってブロック族の特性を確認する。

 

彼女達の言うようにブロック族は落ちモノパズルから生まれたモンスターなので、仲間が消滅する度にレベルアップをしてしまう。

 

特にスピードが上がり、後半になるほど対処が困難になって来る。

 

 

「うん、数も多いだろうから最初から飛ばし過ぎないようにね」

 

 

 ネプギアはそう言うとNギアを操作して、ネプギアンダムの偵察モードを呼び出す。

 

 

「じゃあ、偵察お願いね。ネプギアンダム」

 

 

 ネプギアは、ネプギアンダムをカタパルトに載せて上空に発射させる。

 

ネプギアがネプギアンダムの後をゆっくりと追うと残りのメンバーもそれに続く。

 

 

「昨日はゴブリンを大量に倒したから一気にレベルが上がったわね」

 

 

 その最中アイエフがそう言うと、コンパも「わたしもレベル32になりました~」と嬉しそうに言う。

 

 

「これは今回のクエストは楽勝かもね」

 

 

 ファミ通がそう言うと、プラエも笑顔で、「いつでもお手伝いできるよ」と言う。

 

しかし、イストワールが、「一先ず今回も女神候補生の皆さんでお願いしましょう。今朝の御礼状のように女神様が先頭に立って戦うことは国全体の高揚につながります」と言う。

 

 

「……わかりました」

 

 

 プラエが少しガッカリしたように言うと、「プラエちゃんの気持ちだけで十分だよ」とネプギアが言い、「それにピンチになった時はあてにさせてもらうわ」とユニがフォローを入れる。

 

更に、「プラエちゃんの時間操作便利(にこにこ)」とロムが笑顔で言い、「もしもの時はお願いね」とラムが言う。

 

 

「ありがとうみんな」

 

 

 皆の励ましで笑顔を取り戻したプラエがお礼を言う。

 

それと同時に、「ネプギアンダムから敵勢力の報告あり、橋の向こう側にブロック族の集団がいるよ。データリンクするね」とネプギアがNギアを開きながら言うと操作を始める。

 

ネプギアンダムから来た情報をNギアを介して、いつも通り通りユニ達のゲーム機にも情報を送っているのだ。

 

 

「作戦はどうする?」

 

 

 ユニがゲーム機を見ながらネプギアに作戦の相談をすると、「滑り落ちたりしたら危ないから、広い安全な場所に誘き寄せてから戦おう」とネプギアがユニの質問に答える。

 

 

「高いの怖い(ぶるぶる)」

 

 

 ロムは谷間を見ると震えだす。

 

すると、「大丈夫よロムちゃん。ネプギアも安全な場所って言ってるじゃない」とラムがロムを励ます。

 

 

「まず私が橋を渡って敵陣に斬り込むね」

 

 

 ネプギアはNギアを操作すると、画面上でネプギアを示す光点が敵陣に突っ込む。

 

 

「その後、襲って来た敵をココに引き連れて戻るから、みんなで迎撃しよう」

 

 

 画面上のネプギアの光点が引き返すと、そこにはユニ、ロム、ラムを示す光点があり全員で攻撃する矢印が出る。

 

 

「わかったわ。それで行きましょ」

 

 

 ユニがネプギアの作戦にOKを出すと、「……ネプギアちゃん、一人で大丈夫?」ロムは敵陣に一人で斬り込むネプギアのことを心配する。

 

 

「大丈夫大丈夫。無理しないですぐ戻るから」

 

 

 ネプギアはロムを安心させるように頭を撫でる。

 

 

「問題ないわよ。アタシも援護射撃するし」

 

 

 ユニもロムを安心させるように言う。

 

すると、「うん、頼りにしてるね」ネプギアは右手を握りこぶしにして、ユニの前に突き出す。

 

 

「任せなさい」

 

 

 ユニはそれに合わせるように自分も握りこぶしを握り、ネプギアの握りこぶしに軽く突き合わせグータッチを交わす。

 

 

「それじゃあ、作戦開始ね」

 

 

 ラムが元気良く作戦開始を告げると、「うん、行ってくるね」と言ってネプギアは橋に向かって走り出す。


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