昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#13 女神?

 ギルドに着いたネプギアは自動ドアをくぐり、受付カウンターに向かう。

 

受付の男性はプラエをおぶっているネプギアを一瞬驚きの目で見るが、彼女の人となりを考えると不思議ではないと思い、その姿を微笑ましく見つめる。

 

 

「クエスト完了しました」

 

 

 ネプギアが受付の男性にひよこ虫討伐のクエスト完了の連絡をすると、「ありがとうございます」と受付の男性は頭を下げてお礼を言う。

 

 

「プラエちゃん、このソファーで休んでてくれるかな」

 

 

 ネプギアがそう言いながら受付カウンターから少し離れたソファーまで近づいてしゃがみ込むと、「うん」と言ってプラエは素直にネプギアの背中から降りるとソファーに座る。

 

 

(よかった……大分回復したみたい)

 

 

 プラエは公園からギルドまで、ネプギアにおぶられている間に体調が回復したようだった。

 

それに安心したネプギアは再び受付カウンターに向かうと、Nギアを取り出してクエスト完了の操作をする。

 

クレジットの入金を確認したネプギアは、「報酬受け取りました。ありがとうございます」と丁寧にお礼を言う。

 

 

「あの、お願いしていたプロテノール=パピリオさんの件はどうなりましたか?」

 

 

 ネプギアが受付の男性に質問をすると、「申し訳ございません。プロテノールと言う方は冒険者にも依頼者にも見当たらないようです」と男性は申し訳なさそうに答える。

 

 

「そうですか……」

 

 

 ネプギアは右手をあごに当てながら少し残念そうに考え込むと、「でも、パピリオって姓は一つだけ該当するものがありました」と受付の男性が話を続ける。

 

 

「本当ですか!」

 

 

 ネプギアが嬉しそうに言うと、男性は少し暗い顔で、「ですが、G.C.1950年代に滅びたネオジェネシスの守護女神様の名前らしいですよ」と言う。

 

さすがに昔過ぎる上に女神の名前では参考にならないと思ったのだろう。

 

だが、ネプギアは心の中で、(プラエちゃんも女神だから、年をとらない?)と呟くと、最初にプラエに会った時の見た目に対する違和感が解けた気がした。

 

 

「それでもいいので教えて下さい!」

 

 

 ネプギアが真剣に訴えると、その迫力に押された受付の男性は、「クストゥス=パピリオって言うんですけど……あと、妹にアテネって子が居たらしいです」と素直に答える。

 

次に受付の男性はカウンターを出てネプギアに近づく。

 

そして小さな声で、「あと、あの子のことですけど、捜索願いのクエストとかは来ていないみたいです」とプラエに聞こえないように言う。

 

ネプギアは男性の気配りに感謝し、「色々ありがとうございます」と軽く頭を下げる。

 

 

「後はプラネタワーに戻ってデータベースにアクセスしてみます。また何か情報があったら教えて下さい」

 

 

 ネプギアは男性にそう言うとプラエの座っているソファーに近づく。

 

プラエと目線を合わせるようにしゃがみ込むと、「ごめんね。ここにもプロテノールさんを見たって人はいなかったみたい」と少し申し訳なさそうに言う。

 

プラエは【ぷるぷる】と首を左右に振ると、「いいの。ネプギアお姉さんは凄く頑張ってくれたった分かるから」と言う。

 

その様子を見て少し安心したネプギアは、「プラエちゃんは、クストゥス=パピリオさんって人知ってる? あとアテネって人も」とさっきの受付の男性に聞いた名前を質問してみる。

 

プラエはまたも【ぷるぷる】と首を左右に振ると、「知らない。プラエはプロテノール姉様しか知らないの。パパとママの名前も知らないの」と答える。

 

 

「そうなんだ……」

 

 

 ネプギアは両親の名前も知らないプラエのことを可哀そうに思った。

 

そして、(お姉さんとメイドのあんみつさんの三人で暮らしてて、それでお姉さんが行方不明になって今はあんみつさんと二人で暮らしてるのかな?)とプラエの境遇を分析する。

 

それと同時に、【くぅ~】と可愛らしい音がする。

 

ネプギアがその音で我に返ると、プラエが恥ずかしそうにお腹を押さえて俯いていた。彼女の腹の音が鳴ったらしい。

 

 

「私のお家でお昼ご飯食べる?」

 

 

 ネプギアが優しい声でプラエに言うと、「……いいの?」とプラエが控えめに問いかける。

 

ネプギアは軽く頷くと、「うん、もちろん。私もプラエちゃんとご飯食べたいし」と微笑みかける。

 

するとプラエは花の咲いたように微笑み、「うん! プラエもネプギアお姉さんとご飯食べたい!」と元気よく言う。

 

 

「それじゃ、行こっか。立てる?」

 

 

 ネプギアが問いかけると、「うん」と言ってプラエは元気よくソファーから立ち上がり、今までと同じように右手でネプギアの左手を握る。

 

ネプギア達はギルドを後にすると、プラネタワーに向かって歩いて行った。

 


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