昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#27 汚染モンスター

 ネプギアとイストワールはバーチャフォレストを道なりに進みながらスライヌを倒し、最深部まで向かっていく。

 

バーチャフォレストは一般人や冒険者も訪れることの多い場所なので、道もそれほど険しくなく障害となるスライヌを慎重に倒して行った二人は怪我もなく最深部に辿り着いた。

 

 

「多分あれが最後のスライヌです」

 

 

 ネプギアがNギアのレーダーを眺めながら言うと、「六体ですか……数的に不利ですね」とイストワールは難しい顔をする。

 

そこには六匹のスライヌが集まっていた。

 

二対六で数的な不利を不安に思っているようだった。

 

 

「でも、ここまでの戦いでレベルも上がってますし、慎重に戦えば大丈夫だと思います」

 

 

 ネプギアはイストワールの不安を払うかのように力強く言う。

 

ネプギアの言う通り、スライヌを倒しながら進んでいく内にネプギア達のレベルは3になっていた。

 

 

「ふむ……」

 

 

 イストワールは右手を口に当てて考え込むが、「そうですね。連携を乱さずに慎重に行きましょう」とネプギアの考えに同意する。

 

続いて、「では、今まで通り一体一体誘き寄せて倒しましょう」と提案する。

 

 

 ネプギア達は今までの道のりの中でも二、三体のスライヌの群れに出会ったが、その際には慎重に様子を見て、群れから離れた一体だけを攻撃して誘き寄せる戦法を使っていた。

 

これは昔からアクションゲームなどでよく見られるテクニックで誘引技などと呼ばれる基本戦法だ。

 

このテクニックを使わなかった為に格下のモンスターに囲まれて命を落とす冒険者も少なくない。

 

 

「はい、慎重にこつこつ行きましょう」

 

 

 ネプギアがそう言って頷いた時だった。

 

スライヌの群れの中の一体が黒い霧に包まれる。

 

 

「あれは!」

 

 

 イストワールが驚きの声を上げる。

 

 

「汚染!?」

 

 

 続いてネプギアが叫ぶ。

 

【汚染】とは過去に存在した犯罪神マジェコンヌへの邪な信仰心の影響でモンスターが狂暴化してパワーアップする現象だ。

 

ネプギア達が犯罪神を倒して以降は発生件数が下がったが、それでもゼロにはならない。

 

これはゲイムギョウ界のどこかにまだ犯罪神を崇める者が残っていることを意味する。

 

 

「くっ……こんな時に」

 

 

 イストワールが唇を噛む。

 

その間にも、黒い霧はスライヌを包む。

 

 

「ぬらああああああ!!!」

 

 

 スライヌが苦しそうな叫びを上げる同時に全身が黒く変色してしまう。

 

これが汚染である。

 

 

「ぬらあーーーーーー!」

 

 

 汚染されたスライヌはスライヌのものとは思えない荒々しい雄叫びを上げる。

 

 

「ネプギアさん、汚染モンスターは倒さないと増え続けてしまいます!」

 

 

 イストワールが焦りの叫びを上げる。

 

汚染モンスターは感染するように他のモンスターを汚染させていく。

 

その為に放置は厳禁で速やかに倒す必要があるのだ。

 

 

「はい、わかっています!」

 

 

 ネプギアが汚染スライヌに向かって走り出す。

 

ネプギアに気付いた汚染スライヌが振り向く。

 

 

(気付かれた! でも、もう遅い!)

 

 

 既にネプギアは汚染スライヌをビームソードの間合いに捉えていた。

 

本来ならハイドアタックを狙いたいところではあったが、何かの間違いで汚染モンスターを逃がすような間違いをすることは避けたかった。

 

 

「はあっ!」

 

 

ネプギアのビームソードが、振り返った汚染スライヌを切り裂くと168ダメージが当たる。

 

 

「ファイアー!」

 

 

 立て続けにイストワールのファイアーが汚染スライヌに当たると、「ぬらああ!」と炎に包まれた汚染スライヌが雄叫びを上げ、198のダメージを与えるが倒すには至らない。

 

汚染してパワーアップしたせいで、耐久力も上がっているのだ。

 

汚染スライヌのHPゲージはまだ五割ほど残っている。

 

 

「ぬがーーーーー!」

 

 

 汚染スライヌが荒々しい叫びと共にネプギアの右足に噛みつく。

 

 

「いたっ!?」

 

 

 苦悶の表情を浮かべるネプギア。

 

148のダメージを受けるとネプギアのHPゲージが三割ほど減少する。

 

 

「ぬららっ!」

 

「ぬらー!」

 

 

 更に、残った五体のスライヌがネプギアに気付いて襲い掛かる。

 

まず一匹目が、汚染スライヌの後ろから飛び跳ねて、ネプギアに正面からの体当たり攻撃を仕掛けてくる。

 

 

「きゃっ!」

 

 

 ネプギアに105ダメージが当たり、ネプギアのHPゲージが残り五割まで減少する。

 

続けて二匹目がネプギアの左側から迫り、同じように体当たりを仕掛けてくる。

 

 

「あうっ!」

 

 

二匹目の攻撃で110ダメージを受けたネプギアのHPゲージが残り三割まで減ってしまう。

 

 

(このまま攻撃を受け続けたら負けちゃう……)

 

 

 ネプギアは真剣な顔で、これから攻撃をしようとしている残り三体のスライヌを見る。

 

三体が同時にネプギアの右側から迫ってくる。

 

 

「お願い、効いて! ダミーバルーン!」

 

 

 ネプギアが祈るように叫ぶ。

 

同時にネプギアの右手から小さな風船が飛び出す。

 

風船はあっと言う間に膨れ上がると、人の形になる。

 

 

「「「ぬらあ!?」」」

 

 

 驚愕の声を上げるスライヌ達。

 

三体のスライヌはネプギアへの攻撃を一旦止めて、突然登場した巨大な風船に向けて、「ぬらー!」と威嚇の叫びを上げる。

 

風船は雑ではあるが色合いと雰囲気はネプギアに似せているので、スライヌ達からすれば突然敵の援軍が現れたように見えたのだ。

 

 

「騙されてくれた……」

 

 

 ネプギアが安堵の声を上げる。

 

【ダミーバルーン】とは名前の通り、替え玉人形の風船である。

 

アニメのガアンダムに出てくる兵装を参考にネプギアが作ったもの。

 

スライヌのように知能が低い相手や、知能が高い相手でも視界の悪い場所や、乱戦や遠距離などからなら、騙して攻撃を逸らすことが出来る。

 

少し狡い手のような気もするが、ネプギアにとっては勝つための、そして仲間を守る為の大事な手札である。

 

 

「今回復します」

 

 

 その隙にイストワールがそう言うと、「天の恵み!」と叫ぶ。

 

同時に白い光がネプギアを包む。

 

するとネプギアHPが八割近くまで回復する。

 

【天の恵み】とはイストワール専用の光属性の回復魔法である。

 

 

「ありがとうございます!」

 

 

 ネプギアは三体のスライヌと対峙しながら手短にイストワールにお礼を言う。

 

HPが回復して余裕のできたネプギアは、再び汚染スライヌに狙いを絞り、右側から回り込む。

 

ネプギアは走って距離を一気に詰める。

 

 

「てえええぃ!」

 

 

 気合を入れて思いっきり上段からビームソードを斬り下ろす。

 

 

ザシュゥ!

 

 

 斬り付ける音が豪快に響くと、汚染スライヌに321の大ダメージが当たる。

 

 

「ぬらーーーー!」

 

 

汚染スライヌは絶叫を上げて戦闘不能になる。

 

 

「やったあ! クリティカルヒット!」

 

 

 左手で小さくガッツポーズをしながら喜ぶネプギア。

 

【クリティカルヒット】とは低確率で通常よりも大きなダメージが与えられることである。

 

基本的には低確率で稀なことではあるが、技量や運または装備品によりその確率を上げることも出来る。

 

 

「ぬらー!」

 

 

 残ったスライヌの一匹が怒ったようにネプギアに体当たり攻撃を仕掛けるが、「見切りました!」と言いながらネプギアはビームソードを巧みに使ってスライヌの攻撃を受け流す。

 

するとネプギアに対してダメージは表示されず【parry】と表示される。

 

 

 これは【パリイ】と読み、今のネプギアのように武器を使って受け流したり弾いたりすることを意味する。

 

これもクリティカルヒットと同様に低確率で発生し、技量に素早さに運、それに装備品によりその確率を上げることも出来る。

 

又、パリイもアボイドも受ける側が何度も攻撃を見て、相手の攻撃を見切ると更に発動率が上がる。

 

これを学習能力と言い、真面目で何事もそつなくこなすネプギアはどんなタイプの敵の攻撃もすぐに学習するので、この数値が高い。

 

パラメータでは、LEARNINGと表示され、現在のネプギアは210もの数値がある。

 

その為、短時間でスライヌの攻撃を見切ったのだ。この数値の差が高ければ高いほど長期戦の命中率と回避率が高くなる。

 

ちなみに、勘と閃き、そして運による戦いを得意とするネプテューヌはこの数値が残念なことになっておりレベル1でも50しかない。

 

それにより、短期決戦ならネプテューヌの方が有利だが、長期戦になると学習能力が活きてくるネプギアの方が有利になる。

 

 

「ていっ!」

 

 

 更に無防備になったスライヌにカウンターの刺突攻撃を当てる。

 

スライヌは、「ぬらっ」と悲鳴を上げて、285のダメージを受ける。

 

 

「とどめです!」

 

 

 ネプギアがビームソードを引き抜くと同時に体を捻る。

 

 

「たああああっ!」

 

 

 左足を軸にしたネプギアの右回し蹴りが、スライヌに襲い掛かる。

 

ひよこ虫との戦いでも見せたカウンター連続攻撃だ。

 

 

「ぬら~~!!!」

 

 

 当然スライヌも避けられず、197のダメージを受けると大きく放物線上に吹き飛ばされる。

 

残念ながらスライヌのHPは僅かに残っていた。

 

 

「お見事です、ネプギアさん」

 

 

 だが、イストワールがネプギアを称賛しながらファイアーを放つ。

 

 

「ぬーーらーーーー!!!」

 

 

 空中で炎に包まれたスライヌは227ダメージを受けて戦闘不能になりながら落下をする。

 

 

「ぬらら……!」

 

 

 残った一匹のスライヌはネプギア達の見事な連携に腰が引けてしまったようだ。

 

ダミーバルーンに騙された三匹は未だに風船に向けて威嚇をしている。

 

 

(お願い、逃げて。そうすれば倒さずに済むから)

 

 

 ネプギアはスライヌに向けて祈った。

 

心優しい彼女は無益な殺生を好まない。

 

このバーチャフォレストから去ってくれれば倒さずに済む。そう思っていた。

 

 

「ぬがああああ!」

 

 

 しかし、その願いは空しく、スライヌが苦しそうな叫びを上げる同時に全身が黒く変色してしまう。

 

既に感染していたのだ。

 

 

「ごめんなさい!」

 

 

 ネプギアは悲しみを抑えて、汚染した以上倒せなくてはいけないという判断を素早く下すと、ジャンプしてスライヌに襲い掛かる。

 

 

「ていっ!」

 

 

 ネプギアの右足によるジャンプキックが汚染スライヌに命中する。

 

汚染スライヌに167のダメージが当たると同時にネプギアは着地して、「アッパー」と左手によるアッパーを汚染スライヌに当てて、更に141のダメージを与える。

 

 

「この一撃で決めます! ミラージュダンス!」

 

 

 ネプギアがくるくると回転しながら舞うような剣技を次々と汚染スライヌに当てる。

 

最後に強烈な切り抜け攻撃と共に419の大ダメージが当たる。

 

【ミラージュダンス】はネプギアのオリジナル必殺技。

 

舞うような剣技が相手を幻惑しつつ切り裂く、斬属性の技。

 

アッパー龍昇拳の応用で、アッパーミラージュダンスと言ったところだろう。

 

 

「ぬがあぁぁぁぁ!?」

 

 

 汚染してパワーアップしたスライヌもこれにはたまらず戦闘不能になる。

 

 

「あと三体!」

 

 

 ネプギアは素早く残り三体のスライヌに振り向く。

 

そこには、未だにダミーバルーンに騙されて吠えてる三体のスライヌがいた。

 

 

「あはは……思った以上に効果があったみたい」

 

 

 脱力して左肩を落とすネプギア。

 

 

(敵の戦力は半減してるし、これで逃げてくれれば……)

 

 

 ネプギアは再びスライヌが戦意喪失して逃げてくれることを願う。

 

しかし、その願いはまたしても叶わなかった。

 

 

「ぬらああああああ!!!」

 

 

 三体のスライヌが同時に苦しむと色が黒く変色し始める。

 

 

(汚染スライヌ三体は不利!)

 

 

 ネプギアは素早く頭を切り替えると、汚染中のスライヌ一体に狙いを絞り左手を突き出す。

 

 

「止まって、トリモチ!」

 

 

 ネプギアの左手から白い塊が汚染スライヌ目掛けて飛んでいく。

 

 

ベチャ!

 

 

 白い塊は粘着的な音を立てると、汚染スライヌとダミーバルーンに張り付く。

 

 

「ぬららら!?」

 

 

 汚染スライヌが困惑の声を上げる。

 

白い塊はガムのように伸びて、ダミーバルーンに張り付けられた汚染スライヌは上手く動けないのだ。

 

【トリモチ】は鳥や昆虫を捕まえるのに使う粘着性の物質。

 

それをネプギアがモンスター用に大型化改良したもの。

 

これも、ガアンダムに出てくる兵装なので、そこからも影響を受けている。

 

相手を傷付けずに無力化できる点はネプギアらしいとも言える。

 

 

「「ぬらああああああ!!!」」

 

 

 残ったに二体の汚染スライヌがネプギアに襲い掛かる。

 

 

「いーすんさん!」

 

 

 ネプギアが後衛のイストワールに大声を掛けると、イストワールは、「了解しました」と素早く答えながら頷く。

 

同時にイストワールから二本のペンネルが発射され、彼女の真下に魔法陣を描き始める。

 

 

「ここは通しません」

 

 

 ネプギアはイストワールを守るように、二体の汚染スライヌに立ち塞がる。

 

その間に、イストワールは目を閉じて精神を集中させる。

 

するとイストワールの真下に赤く光る線で描かれた五芒星が点滅を始める。

 

 

「フレイフレイヴォルヴォルサラマード……」

 

 

 イストワールは静かに魔法の言葉を唱える。

 

 

「我が記憶に眠る地獄の業火よ……爆炎となりて、敵を焼き尽くせ……」

 

 

 イストワールの詠唱中、ネプギアは不用意に攻撃をせず、回避と防御に徹しており上手な足止めと時間稼ぎをしている。

 

 

「炎の記録よ!」

 

 

 イストワールが叫ぶと同時に三体の汚染スライヌの周囲に巨大な炎が吹き上がる。

 

炎に焼かれた汚染スライヌ達に700以上のダメージが表示され、三体とも悲鳴を上げる間もなく一撃で戦闘不能になる。

 

 

 【炎の記録】とはイストワール専用の火属性の攻撃魔法である。

 

魔法陣と本を触媒に更に詠唱をして放つ強力な魔法。

 

強力な反面当然のように時間が掛かり、今のネプギアのような前衛の足止めや時間稼ぎのサポートが必須となる。

 

このような役割分担をするのがパーティの真骨頂だ。

 

 

 全滅したスライヌの群れが次々と消滅していく。

 

それを見ながら、「ふぅ……こんなものでしょうか?」とネプギアが軽く息をつく。

 

 

「そうですね。帰りま……」

 

「ぬらーーーーー!」

 

 

 イストワールがそれに答えようとした瞬間、イストワールの背後からスライヌが襲い掛かる。

 

 

「あうっ!」

 

 

 体当たり攻撃を受けて悲鳴を上げるイストワール。

 

ダメージも216とかなり大きなもので、イストワールのHPゲージが九割以上減ってしまう。

 

 

「しまった! バックアタック!」

 

 

 慌てて後ろを振り返るネプギア。

 

【バックアタック】敵の奇襲攻撃である。

 

隠れていたスライヌを見落としていたようだ。

 

バックアタックを受けると陣形が乱れる上に敵に先制攻撃を受け不利な状況に陥ってしまう。

 

陣形が乱れたせいもあり、イストワールはダメージが増加する背後から攻撃を受けてしまったのだ。

 

 

「ネプギアさん、落ち着いて下さい。まずは回復を!」

 

 

 イストワールは大ダメージの苦痛に顔を歪めながらもネプギアに指示を出すと、「はい!」とネプギアが頷き、続けて「ヒール!」と素早く回復魔法を唱える。

 

イストワールが光に包まれHPゲージが七割近くまで回復する。

 

現在のイストワールのHPが178、彼女の防御力の低さでは、正面からでも次のスライヌの一撃に耐えられるかは微妙なところだ。

 

 

「ぬらっ!」

 

 

 イストワールに対して二撃目の体当たりを行おうとするスライヌ。

 

 

「いーすんさんはやらせません!」

 

 

 それに対してイストワールが素早く後方に下がり、ネプギアが前に出る。

 

 

 間一髪。

 

ネプギアがイストワールとスライヌの間に入り込みスライヌの攻撃を防ぐ。

 

これはネプギアの職業とも言える【CLASS】である【ナイト】の特別な能力で、弱った味方を素早く庇うことができる。

 

 

 ビームソードの刀身でスライヌの体当たりを防ぐネプギア。

 

互いの攻撃がぶつかり合っているこの状態を【鍔迫り合い】と言い、力比べを行い負けた方は大きな隙を晒すことになる。

 

 

「えーい!」

 

 

 ネプギアが力を籠めてスライヌを押し返すと、「ぬらー!」とスライヌは叫びながら大きく体勢を崩す。

 

 

「ていっ!」

 

 

 ネプギアは体勢を崩したスライヌに素早くビームソードで突きを繰り出す。

 

無防備なスライヌに278ダメージ当たる。

 

更にセオリー通りに右回し蹴りを当てると、「ぬら~~!!!」とスライヌは201のダメージを受け放物線上に吹き飛ばされる。

 

 

「ファイアー!」

 

 

 そして当然のようにイストワールのファイアーの追撃が入る。

 

228ダメージが当たりスライヌは消滅する。

 

 

「いーすんさん大丈夫ですか!」

 

 

 ダメージを受けたイストワールを心配し駆け寄るネプギアに、「大丈夫です。ネプギアさんの回復魔法のおかげですね」とイストワールは落ち着いて、ネプギアに答える。

 

 

「バックアタックを受けるなんて油断していました……」

 

 

 ネプギアが素直に自分のミスを反省すると、「私もです」とイストワールもそれに続く。

 

 

「次は失敗しないように、もっとよくレーダーを確認しないと」

 

 

 ネプギアがそう言ってNギアのレーダーを見直す。

 

さすがにもう隠れている敵は居ないようだ。

 

 

「そうですね」

 

 

 イストワールがネプギアにそう答えると、二人はプラネテューヌの街への帰路に就く。

 

最後に油断はあったが、クエストは大成功である。

 


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