昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
「手加減はしません。本気で行きます!」
ネプギアはそう言いながら空中に浮かび上がると、そのまま上空に上って行く。
女神化すると姿形が変わるだけで無く空を飛んで移動できるようになる。
空中で停止したネプギアは、右手に持っている白い巨大な武器をギガベーダーに向けて構える。
「行くよ、M.P.B.L」
ネプギアは自分の相棒である武器に語りかける。
M.P.B.L【エムピービーエル】
マルチプルビームランチャーの略称。
女神化したネプギアのメイン武器である。
ビームに実弾等様々な弾を発射できる銃の下部に近接戦闘用のブレードが付いた銃剣。
この武器により変身前より遠距離攻撃が格段にパワーアップする。
形状がやや特殊で、直角二等辺三角形ような形をしており、直角の縦線にあたる部分にグリップとトリガーが付いている。
そして底辺の先にブレードがくっついている。
これもボムを同じく、バーチャロボに出てくるロボットのものを参考にして作られている。
ちなみにそのゲームではM.P.B.Lとボムを持つロボットは主役機として活躍している。
「当たって!」
ネプギアがそう言うと、M.P.B.Lの銃口から二発のビームが放たれた。
凍結して避けることの出来なかったギガベーダーはビームの直撃を受ける。
「ベーーーダーーー!」
ギガベーダーが絶叫を上げる。
一発あたり1,500近いダメージが当たり合計ダメージが3,000を超える。
そのダメージ量はHPゲージ一本以上で、先程の五人での連携攻撃よりも上であった。
「……たった二発であんな……」
初めて女神の力を間近で見るファミ通は震えが止まらなかった。
「続けていきます!」
銃撃が当たると同時にネプギアは急降下して、正面からギガベーダーに接近していた。
ネプギアの降下した軌道には美しい薄紫色の光が残されている。
ギガベーダーは攻撃により凍結は解除されて立ち上がっていたが、ネプギアの接近が速すぎて反応が出来ない。
「はあっ!」
ネプギアは落下スピードに乗ったまま、M.P.B.Lのブレード部分を使いギガベーダーを正面から斬り抜ける。
「べだっ!?」
その一撃で1,723ダメージが当たる。
「もう一撃!」
背後に回ったネプギアは素早く旋回して再度ギガベーダーの背中に接近する。
「ネプギアお姉さん、とっても綺麗……」
プラエが呟く。
ネプギアの通った場所に残す美しい光の軌跡は、離れた場所で戦いを見守るプラエ達を魅了していた。
「高速剣! フォーミュラーエッジ!」
ギガベーダーの背中に接近したネプギアが叫ぶ。
ギガベーダーは振り向く間もなくフォーミュラーエッジの直撃を受ける。
「べぇぇぇぇだぁぁぁ!!」
ネプギアだった頃と威力とスピードが桁違いなのが、ギガベーダーの悲鳴とグングン減少するHPゲージが物語っている。
一発あたり600近いダメージが当たり合計で3,600以上のダメージが当たる。
「ベーダー!!」
ギガベーダーもやられてばかりではない。態勢を整えるとネプギアに向かって体を大きく震わせて大暴れをする。
「はっ!」
avoid。
しかし、ネプギアは華麗なバク転で攻撃を避ける。
女神化により攻撃力だけではなく回避力もアップしていた。
「べだー!」
ギガベーダーはバク転で後方に下がったネプギアに対して、突っ込んで体当たり攻撃を繰り出してくる。
「止まって見えます」
avoid、今度は側転で避けるネプギア。
「べだだだだだだだだだ!」
ムキになったギガベーダーは無茶苦茶に体当たりの連続攻撃を仕掛けて来た。
「よっ! はっ! ふっ!」
avoid、avoid、avoid、avoid。
ネプギアは、側転、バク転、スウェーを巧みに使い全ての攻撃を避ける。
薄紫色の光の軌跡は回避の度にも光輝き、その美しさは妖精の踊りのように幻想的であった。
「すごい! すごいよ!」
ファミ通はカメラを撮りながら女神化したネプギアの活躍に興奮している。
カメラのシャッター音とフラッシュの光が連続する。
「ところで、ネプギア様の周りに浮いているあの機械はなんなんですか?」
ファミ通は写真を取りながらイストワールに質問をする。
「あれはプロセッサユニット、女神様の力の増幅装置です」
【プロセッサユニット】はパープルシスターになったネプギアに装着され周囲に浮いているパーツのことである。
このパーツにより女神の力が増幅される神器と言ってよいもの。
現在、コア、ヘッド、バック、ショルダー、ウエスト、レッグの六種を装備できる。
犯罪神マジェコンヌに対抗するために各国が独自に開発した女神専用対マジェコンヌ装備。
公には各国が独自に開発したことにされているが、実際はイストワールの技術開発によるもの。
プラネテューヌでは以前から実用化されている技術だが、プラネテューヌの技術だけでは限界を感じたイストワールにより、プロセッサユニットの技術を極秘裏に各国に流された。
それにより各国の技術が取り入れられたプロセッサユニットが開発されたのだ。
「空を飛べるのもプロセッサユニットの機能ですか?」
ファミ通の質問にイストワールは頷くと、「はい、ネプギアさんの考えたGGシステムとシェアエネルギーフライトで空を飛べるようになりました」と答える。
G.C.2012頃までは女神は地上をホバリングで浮遊するだけであったが、G.C.2015にはプロセッサユニットに【GGシステム】と呼ばれる反重力装置を組み込み、更にバーニアを使った【シェアエネルギーフライト】で空を自由に飛んで海を渡ったりすることができるようになる。
実質的に経った期間は三年だが、この技術は三年間で開発された物ではない。
ネプギアが以前に行った神次元は、当時は超次元との時間の流れが違っており、神次元の一年が超次元の一日に当たる時間の流れの差だったのだ。
その為、ネプギアが神次元に居た時間は約二十年に及ぶ。
彼女はその時間の流れの差を有効に利用し、家事や子供の世話に女神の仕事をこなす合間に超次元と神次元のプロセッサユニットの技術の折衷を行っていたのだ。
約二十年の間にネプギアは神次元の開発者達と共にプロセッサユニットの研究に励んだ。
それにより、プロセッサユニットに内蔵可能な小ささでシェアエネルギーと重力魔法の二つのエネルギーで動くGGシステムの基礎を作り上げた。
これは当時の強大な敵であったエディンの女神への対抗策となる予定だったが、間に合わずに戦いが終わってしまう。
ちなみにGGシステムは、グラビティ・ギア・システムの略。
当初はグラビティ・コントロール・システムだったが、開発者達の熱望で基礎理論を作ったネプギアのギアの文字と変速機を合わせることで、グラビティ・ギア・システムの名前になった。
魔法による重力コントロールは一瞬から数分が限界なのに対して、この機械は長時間の間、重力を軽くして浮くことが出来る。
ブレインマシンインターフェースにより使用者にかかる重力を任意に変更ができる為、これにより飛行が可能になる。
戦いを終えて、超次元に戻ったネプギアはプロセッサユニットの開発者であるイストワールと共にGGシステム更なる改良を行う。
ネプギアとイストワールの考えた改良案に、プラネテューヌの科学力、ラステイションの技術力、ルウィーの魔法力、リーンボックスの軍事力を更に折衷させて、プロセッサユニットに小型高性能のGGシステムと推進機のバーニアを搭載することに成功した。
これがシェアエネルギーフライトである。先程からネプギアが見せている薄紫色の光はシェアエネルギーによるバーニアの噴射光なのだ。
このシェアエネルギーフライトを使った機動力は、女神本人の素早さの他に、推進機とGGシステムを動かすシェアエネルギーの多さ、重力魔法の上げ下げ調整の三つの要素によって左右される。
ちなみに魔法が得意じゃない女神に対しては、重力魔法はオートで制御されている。
シェアエネルギーフライトは重力のコントロールと推進機により自由な機動を実現できる。
マニュアルとオートマチックがあり、マニュアルはコントロールが難しいが高度な機動が可能になる。
下降の際には故意に重力を上げて重力加速度で下降速度を上げることも出来る。
急激に重力を変えるのは体の負担が大きいので普段はオートマチックを使う。
これを動かすのには莫大なエネルギーが必要であり、現時点では女神のシェアエネルギーで動かすか、大型の物を作り巨大な戦艦に積む等の方法しかない。
先ほどのネプギアの高速の急降下や旋回に連続した回避も、内蔵されたメインバーニアによる直線的な加速、姿勢制御用のサブバーニアによるに精密な回避運動、重力魔法の調整による急上昇と急下降のスピードアップを駆使したものだ。
ネプギアはGGシステムの他に、プロセッサユニットの強化案や局地用のプロセッサユニットやクエストに合わせた高機動型や重装備型の案を作成し、それは今もプラネテューヌを中心に研究が進められている。
他にも超次元に帰る為に次元移動の研究も独自に行って、それをプロセッサユニットに搭載できないかと研究をしていたが、実現には至らなかった。
しかし、そこで次元座標などの次元移動に関する基礎的な知識は身に付けたらしい。
尚、プロセッサユニットを含めた女神用の装備は変身前の武器と同じく、ポーチに収納されている。
「べ~~だぁ……べーだぁぁ……」
攻撃をしすぎたギガベーダーは呼吸を荒くしている。
スタミナゲージが0になっているのでスタミナ切れである。
この状態になると暫く身動きが取れなくなる。
対するネプギアは汗一つかいていない。
女神になるとスタミナも上がるだけでなく、プロセッサユニットのバーニアの噴射による回避は素早い上に女神本体のスタミナ消費が少ないのである。
尚、バーニアも女神の意思一つで手足のように自由に噴射できる。
「ネプギアさん、私が力を貸します。一気に決めて下さい」
イストワールがネプギアに声を掛けると、「はいっ!」とネプギアは返事をすると同時に、上空に飛び上がる。
「あなたに力を……」
イストワールは祈るように目を閉じる。
それと同時に、ネプギアは上昇を止めて、「発射シークエンス入ります。ロングレンジバレル、シェアエネルギー受信システム転送!」と言うとM.P.B.Lの銃口に長い銃身、後部にはリフレクターが装着される。
「シェアエネルギー来ます!」
イストワールの言葉と同時にプラネテューヌ方面から一筋の光がM.P.B.Lに注がれる。
すると装着したリフレクターが薄紫色の光を放つ。
「べだーーーー!」
しかし、スタミナ切れから回復したギガベーダーが大きな角をネプギアの方に向ける。
ネプギアに向けて角から巨大な電撃が放たれる。
「危ない!」
あんみつが叫ぶ。
「Gビット! 私を護って!」
ネプギアがそう言うと、背中から五基のGビットが発射される。
五基のGビットはバーニアを吹かして移動し、ネプギアの四方で四つ、真上に一つと配置すると、それぞれが光線を発射し、ネプギアが光の線で描かれた四角推に囲まれたようになる。
光の線からピンク色の光の膜が広がり、それが繋がるとピンク色に光るピラミッド形成される。
飛んで来た電撃がピラミッドに接触するが、ピラミッドの膜はびくともせずに電撃を打ち消す。
ダメージが0と表示されネプギアへのダメージはまったくないようだ。
「わわっ! スゴイ! なにあれバリア?」
プラエがその光景に歓声を上げると、「あれはNG粒子によるビームバリアです」とイストワールが説明を加える。
「NG粒子って何ですか?」
ファミ通がイストワールに質問すると、「NG粒子は以前にネプギアさんが発見したNP粒子を進化させたものです。このNG粒子にはビームなどを強化する性質があります。それによりバリアが作れるまでの出力を得られたのです」と答える。
【NG粒子】イストワールの言う通り、ネプギアが以前に発見したNP粒子を改良したものである。
以前のNP粒子は一部の武器に試験的に運用されただけだが、武器以外の用途にも転用を可能にしたものがNG粒子である。
その一つにビームの出力を上げる効果があり、Gビットによるバリア機能はその恩恵によるもの。
NGとはノーグッドのNo Goodではなく改良したネプギアの【Nep Gear】の意味のNG。
イストワールの言うようにビーム等を増強することから、多数の成長を意味するニューモラス・グロー【Numerous Grow】のNG。
他にも遺伝子に良い効果をもたらす性質も見つかっており、新しいの他に復活やリニューアルを意味するNeoと遺伝子のGeneをあわせたネオ・ジーン【Neo Gene】のNG。
それにより新世代のエネルギーとして期待されたニュー・ジェネレーション【New Generation】の四つの意味を持ったNGなのである。
決してGとNを逆にしてはいけない。
イストワールがNG粒子のことを説明している間に、ネプギアのM.P.B.Lに装着されたリフレクターが更に激しく発光する。
ネプギアは両手でM.P.B.Lを構えると、ネプギアの視界にグリーンの線で描かれたレティクルが現れる。
両手に持ったM.P.B.Lを動かすと、それに連動してレティクルも動く。
ネプギアはレティクルを慎重に動かし照準の真ん中にギガベーダーを捉える。
ピー!
警告音と共に【Lock on】と赤い文字が点滅する。
「照準、発射態勢……オールクリア!」
ネプギアがつぶやく。
女神化したネプギアはFCS【ファイアーコントロールシステム】を使うことが出来る。
FCSとは射撃統制システムと呼ばれ、目標に対して効果的な射撃を行うために射撃計算をすることである。
その為、女神化したネプギアは機械のように精密な予測射撃を行うことができる。
「エネルギー充電100%。撃てます」
M.P.B.Lから機械音声が聞こえてくる。
「シェアエネルギーキャノン発射!」
ネプギアがM.P.B.Lのトリガーが引くと巨大なエネルギーがギガベーダーを襲う。
「????!!!!」
ギガベーダーは絶叫を上げる暇もなくエネルギーの奔流に呑まれる。
ネプギアはエネルギーの照射の反動に耐える為に、両足で踏ん張りつつプロセッサユニットのバーニアも後方に噴射させる。
「くぅぅぅ!」
数秒のエネルギーの照射が終わるとギガベーダーは20,000以上のダメージを受けて、【Over kill】の表示と共に消滅する。
ギガベーダーが居た場所には抉られた地面だけが残っていた。
「これが女神の力……」
あんみつが驚きの声を上げる。
ネプギアとイストワールの合体技【シェアエネルギーキャノン】。
プラネテューヌのシェアエネルギーを直接M.P.B.Lに送り極大のビームを放つ技。
現在のプラネテューヌのシェアの状況により、威力やチャージ時間が変化する。
照射が終わり、ネプギアがM.P.B.Lの銃口を降ろすと同時に背中にある羽のプロセッサユニットとM.P.B.Lのリフレクターから大量の薄紫の粒子が放出される。
シェアエネルギーキャノンの余剰エネルギーが排出されたのだ。
その余剰エネルギーが桜の木に降り注ぐと、桜の花が咲き始める。
「おおっ!?」
ファミ通が驚きの声を上げ、「わあっ!」とプラエが歓声を上げる。
「これは……」
上空のネプギアもその現象に気付くと、「よしっ!」と意気込み、更に空高く舞い上がると周囲に粒子を振りまくように旋回を始めた。
振りまかれた粒子が次々と花を咲かせる。
「現代の花さか爺さんのようですね。さしずめ花さか女神と言ったところでしょうか」
あんみつが上空を眺めながら呟くと、「いいですね~。それいただきです」とファミ通が写真を撮りながらサムズアップを決める。
プラエも上空のネプギアを見ながら、「ネプギアお姉さん素敵……」と惚れ惚れしたように顔を赤くする。
粒子は風に流されてサクラナミキ全体に花を咲かせる。
「サクラナミキ全体がネプギアさんの勝利を祝福しているようにも見えますね」
イストワールが嬉しそうに言う。
ネプギアは余剰エネルギーが 無くなるまで旋回を続け、ファミ通はそれを嬉しそうに写真におさめる。
プラエはネプギアに見とれ、イストワールとあんみつは桜の開花を楽しんでいた。
暫くして、余剰エネルギーが無くなったネプギアが降下してくる。
「少しやりすぎだったでしょうか?」
咲き乱れる桜とシェアエネルギーキャノンで抉れた地表を眺めながらネプギアがイストワールに尋ねる。
「大丈夫です、問題ありません。人々は女神様による桜の開花を喜びますよ。それにこれだけの力を見せつければ暫くモンスターも近寄らないでしょう」
心配そうにしているネプギアに対してイストワールは安心するよう助言する。
「それならよかったです。オーバーキルによる加護でも暫くモンスターは近づかないでしょうし、みんなが安全にお花見を楽しめますね」
そう言ってネプギアは安心をする。
イストワールは更に、「それにオーバーキルによるボーナスポイントでシェアエネルギーは大きく上昇するでしょう」と続けて答える。
「ネプギア様、凄いね! これならいい記事が書けそうだよ!」
着地したネプギアにファミ通が興奮気味に言い寄って来る。
「私が凄いんじゃないですよ。これは私達を信仰してシェアエネルギーを与えてくれる国民のみなさんの力ですから」
ネプギアは興奮しているファミ通を宥めるように言うが、イストワールは、「ネプギアさんらしい言い方ですが、もう少しご自分を誇られても良いのではないでしょうか?」と進言する。
ネプギアには、もう少し堂々と構えて欲しかったイストワールは少し不満そうだ。
「ですけど、国民のみなさんへの感謝の気持ちは常に忘れないようにしたいですから」
しかし、ネプギアは自分のスタンスを変えるつもりはないようだった。
女神化することで少し強気になり、変身前より自分の意見をハッキリと言えるようになる。
「流石はネプギア様、その謙虚さは記事にもバッチリ書かせてもらうよ」
だがファミ通はネプギアの性格を好意的に捉えており、控えめな態度も満足なようだった。
「ふふっ……どうやら私の杞憂だったようですね」
ファミ通がネプギアに派手なパフォーマンスを期待しているものと考えていたイストワールはファミ通の言葉に安心したようだ。
「どうやら、私の期待通りの記者さんだったようです」
イストワールはネプギアの性格を受け入れてくれたファミ通に感謝をした。
「ネプギア殿、お見事です。これなら、安心してプラエ様を任せることができます」
あんみつが明るい声でネプギアを賞賛すると、「そんな……結婚なんて、プラエまだ早いよ……」とプラエが顔を真っ赤にして両手でほっぺたを持ちつつ首を左右に振る。
「いえ……そう言う意味では……」
あんみつは困った顔をし、「申し訳ありません。ネプギア殿が変身されてから、プラエ様はずっとこのような調子で……」と続ける。
「だって、ネプギアお姉さんは、ただでさえ素敵なのに、女神様になるときらきらのぴかぴかですっごく強いだもん」
プラエはそう言うと再び両手でほっぺたを持ちつつ首を左右に振る。
「ありがとう、プラエちゃん、私って女神になっても変化が少ないこと気にしてたんだけど、プラエちゃんみたいに褒めてくれる人がいるなら、このままでもいいかな」
ネプギアがそう言うと、「ネプギアお姉さんは元々素敵なんだから変わる必要なんてないよ。これぐらいで十分だよ」とプラエが断言する。
「しかし、ここまでの力とは驚きましたよ」
あんみつがネプギアにそう言うと、「隠していた訳じゃないんです。さっきも言いましたけど、この力は私達を信仰してシェアエネルギーを与えてくれる国民のみなさんの力ですから、おいそれと使うわけにはいかないんです」とネプギアが答える。
「自分が楽をしたいとか見せびらかしたいとか、そういう理由で使っていい力じゃ無いんです。あくまでゲイムギョウ界とそこに住む人達の為に使う力だと私は思っています」
ネプギアがそう言うと、あんみつは拍手をして、「立派なお考えですぞ」と頷く。
イストワールも、「さすがはネプギアさん、素晴らしいお考えです」と拍手をする。
「うん、ネプギアお姉さん偉い」
プラエがそう言って拍手をすると、「私もそう思うよ。記事にもバッチリ書くから見ててね」とファミ通も拍手をする。
「そ、そんなに褒めないで下さい……」
みんなに拍手をされたネプギアは俯いて顔を赤くしてしまう。
「そういうところも、可愛くてグーですよ」
ファミ通はそう言いながら写真を取った。
「も、もうっ……ファミ通さん」
更に顔を赤くするネプギア。
こうして今回のクエストと取材は大成功に終わったのだった。