昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
「ネプギア様もブログとかしてみたらどう?」
休憩中に、おにぎりを頬張りながら、ファミ通がネプギアに対して提案をしてくる。
「ブログですか?」
ネプギアは不思議そうな顔で、ファミ通の言葉に答える。
すると、プラエが、「ブログってなに? 防御力とか上げるの?」と首を傾げる。
ネプギアは、「くすっ」と微笑むと、「それはブロックだよ」と指摘をしてあげる。
「自分の意見や感想を日記みたいに書いて、それに対する感想とかを見た人が自由にコメントできる形式のインターネットのホームページのことだよ。【WebにLogする】のウェブログ【Weblog】 をブログ【Blog】って略称するんだよ」
ネプギアがそう説明すると、「ネプギアお姉さん、物知り」とプラエがニッコリ笑い、「一般公開する日記のようなものですか?」とあんみつが尋ねると、「そんな感じです」とネプギアが頷く。
「ラステイション、ルウィー、リーンボックスには女神ブログって言うのがあって、女神様の近況とかを教えてくれるんだよ」
ファミ通がそう言うと、「あれ? プラネテューヌは?」とプラエが不思議そうに首を傾げる。
「あるにはあったのですが……。ネプテューヌさんが遊んだことしか書かない上に三日で飽きてしまいまして……お恥ずかしい」
イストワールが肩を落としながら説明をすると、「まったく、ネプ子は……」とアイエフが呆れ、「でも、ねぷねぷらしいですよー」とコンパが微笑む。
あんみつも納得したかのように、「確かにネプテューヌ殿は日記をつけるようには見えませんね」と頷く。
「世間はネプギア様がどれだけ真面目にお仕事してるか知らなすぎるよ。そういうことで、ブログで活躍をアピールしてみたら?」
ファミ通がそう言うと、「いいアイデアね。私は賛成よ」とアイエフが頷き、「ギアちゃんのブログ見てみたいですー」とコンパも賛成し、「うん、見たい」とプラエも同意する。
「記者の方だけあって目の付け所が良いですね」
イストワールが感心したかのように言う。
だが、ネプギアは乗り気じゃいようで、ハの字眉毛の困り顔をすると、「うーん……でも、私のブログなんてきっと面白くないですよ」と言う。
「日記みたいなものでいいんだよ。クエストの内容とかを依頼者とかの個人情報は伏せつつ書いてもらえれば大丈夫。女神様のブログってことだけで十分価値があるよ」
しかし、ファミ通は諦めずに説得を続ける。
更に、「そうですね。女神様のお仕事を知ってもらう良い機会ですし、ネプギアさんのアピールにもなりますよ。もう一度考え直していただけませんか?」とイストワールも説得をする。
「でも、クエスト以外に書くことが……」
ネプギアがそう言うと、「お料理とかのことでもいいと思いますよ~」とコンパが言い、「ネプギアの場合は、機械やコンピューター関連かしらね」とアイエフが付け加える。
「そう言う一般的なことでもいいんですか? 女神のブログっぽく書かなくちゃいけないんじゃないんですか?」
ネプギアが不思議そうにイストワールに尋ねると、「そんなことはありませんよ。たまには料理や機械の話を書かれても結構です。それにアップする前に私がチェックしますので、御安心下さい」とイストワールが答える。
「そういうことでしたら、挑戦してみます。何事もチャレンジですよね」
ネプギアが両手で小さくガッツポーズをしながら意気込む。
それを見たイストワールはニコリと笑い、「その通りです。頑張って下さい」と声援を送る。
「出来たら、私の本も発売日前に宣伝してくれたらなぁ~……」
ファミ通がやや小声でネプギアに頼み込むと、「もちろん、書かせてもらいますよ。ファミ通さんの記事を一人でも多くの人に読んでもらいたいですし」とネプギアがにこやかに答える。
「うわっ! 眩しい。私の邪な下心が浄化されるようだよ」
ファミ通がややオーバーリアクションで眩しさを表すと、「まったく、ちゃっかりしてるわね」とアイエフがお手上げのポーズで首を左右に振る。
続いて、「あと、私とコンパには敬語は必要ないわ」とアイエフが言うと、「ああ、ごめん。インタビューだからつい」とファミ通が後頭部に右手を当てる。
「ネプギアお姉さんのブログ楽しみー」
プラエが楽しそうに言うと、「そうですね。私はインターネットが開けませんので、プラエ様に見せてもらいましょう」とあんみつが言う。
プラエはやや厳しい顔で、「あんみつも練習しなきゃダメだよ」と言うと、「精進します」とあんみつが答える。
(今時ネットを開けないって、どれだけ機械音痴なんだろう……)
ファミ通はそう思いながら、おにぎりを食べていた。
ネプギアはそんなファミ通を見ながら、「どうしてファミ通さんは私なんかに、こんなに気をかけてくれるんだろう」と小声でつぶやいた。
そして、ネプギア達は食休みも済ませると、再びクエストに取り組み始めた。