昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
ハネダシティのクエストから二日後。
G.C.2019年4月14日日曜日。
ネプギアとプラエ、そしてユニはルウィーを訪れていた。
ネプギアとプラエがプラネテューヌから送迎車を出して、途中でラステイションの教会でユニを乗せて来たのだ。
ルウィーは魔法文化を主流とする産業国家。小高い山の上に建つ教会を中心に街が広がっている。
北国であり、国の一部が雪や氷に覆われており極寒。ラステイションとの国境付近は比較的温暖ではある。
「ここがルウィー……明るくて綺麗な街だね」
車を降りたプラエが呟く。
ルウィーは守護女神であるブランが、のんびりしたメルヘンな魔法の国を自称する通り、明るい色で曲線を多用したメルヘンチックな建物が建ち並ぶ。
「くしゅん……」
ルウィーの寒さに可愛らしい、くしゃみをするプラエ。
ネプギアが、「大丈夫プラエちゃん」と心配をし、「ちゃんとコートを着た方がいいわよ」とユニが忠告をする。
「大丈夫。今コート着るから」
プラエはそう言いながらNギアからコートを取り出し、それを羽織る。
見ればネプギアも白いコートを羽織り、ユニも黒いコートを羽織っていた。
「迎えの馬車が来てるわね」
ユニがそう言うと、「あの馬車に乗って、ロムちゃんとラムちゃんの住んでる教会まで行くんだよ」とネプギアがプラエに説明をしてくれる。
のんびりしたメルヘンな魔法の国と言う通り、車が入れるのは街の郊外までで街の中から教会までは馬車を使って移動する。
「なんだか、おとぎの国に来たみたい」
プラエがそう言うと、「そうだね。それがルウィーだから」とネプギアが微笑みながら答える。
***
小高い山の上に建つルウィーの教会は、メルヘンチックな外見をした中世の城のような建物で魔法の国の中心として相応しい建物だった。
ネプギア達は馬車を降りた後に、メイド達にロムとラムの部屋まで案内をされる。
「ロム様、ラム様、お客様をお連れしました」
メイドがノックをした後にそう言うと、「いらっしゃーーい。待ってたわよ!」とラムがドアが開けると同時に元気の良い声で出迎える。
「いらっしゃい(にこにこ)」
その後ろで、ロムが穏やかに微笑んでネプギア達を歓迎してくれる。
「ほらほら、入って入って」
ラムがネプギアの手を引いて部屋の中に招き入れる。
ユニとプラエは、ネプギアに続いて部屋の中に入って行く。
メイド達はそれを確認すると、「それでは失礼します」と頭を下げて去って行った。
全員が部屋に入ると、ラムは勢いよく腕を突き上げて、「それでは第一回、ロムちゃんラムちゃんのスーパーミラクルバンドの会議を始めます!」と元気よく言と、「わー(ぱちぱち)」とロムはラムに向けて拍手をする。
「なによ、そのだっさいネーミングは……」
ユニが呆れ果てた声で言いながら、右手で頭を抱える。
「ダサくないわよー! わたし達のバンドの名前なんだからー!」
ラムが口を尖らせながら抗議すると、「一生懸命考えたのに……(しゅん)」とロムも沈んでしまう。
「そもそも、アタシ達のバンドなのに、何でロムとラムの名前しか入ってないのよ」
ユニが不満そうに腕を組みながら言うと、「だって、全員の名前入れると長いんだもん」とラムも不満そうに腕を組む。
「名前なんて入れなくてもいいのよ。もっとカッコいい名前にしなさい」
ユニがそう言うと、「じゃあ、ユニちゃんは何か考えて来たのー?」とラムがユニに向かって言う。
「それは……今日話し合って決めるんでしょ」
ユニは少したじろぎながら答える。
どうやら特に考えて来てはいないらしい。
「えー? 何も考えて来てないの」
ラムが不満そうに言うと、「えっと……じゃあ、エンフィールドとか?」とユニが少し考えた後に言うが、「ユニちゃん、それ銃の名前」とネプギアにツッコミされてしまう。
「速攻でネタばらししないでよ!」
ユニがネプギアに向けて不満そうに言うと、「え?今のツッコミ待ちじゃなかったの?」とネプギアが不思議そうに首を傾げる。
「そんなニッチな層をターゲットにした漫才なんか誰もしないわよ」
ユニが呆れながらそう言うと、「そういう、ネプギアは何か考えて来たの?」と質問する。
「私は、シスターズ・ジェネレーション、なんて良いかなって思ったんだけど……どうかな?」
ネプギアはそう言って周りを見渡すと、「「普通」」とユニとラムが声を揃えて言い、「うん、普通(こくこく)」とロムが頷きながら答える。
「わーん、その【普通】って言うの何だか傷つくよー」
ネプギアが目をバッテンにさせながら言うと、「ぷ、プラエは良いと思うよ」とプラエがフォローしてくれるが、「すごく普通な感じで」と言ってしまう。
「また普通って言われたー」
ネプギアが再度目をバッテンにさせながら嘆くと、「ごめんね。ネプギアお姉さん、でも、普通な意見も大事だから」とプラエが微妙なフォローを入れる。