昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
「じゃあ、やりましょ」
ラムはそう言いながらボールペンを持って、「わたしココがいい」と言いながら、ど真ん中の縦線にラムと書く。
続いて、「ロムちゃんはどこ?」とロムに尋ねる。
ロムは、「じゃあ、ラムちゃんのとなり」と言って、ラムの字の右隣りの縦線を指さす。
ラムはロムが指さした縦線にロムと書くと、「ここね。プラエは?」と今度はプラエの方を向く。
プラエはラムの字の左隣を指さして、「プラエもラムさんの隣にしようかな……」と言う。
ラムは、「オッケー」と言いながら、その場所にプラエと書き込んだ。
「私はどうしよっかな?」
ネプギアがそう言いながら、あごに右人差し指を当てる。
くいくいっ……
ネプギアの服の右袖が僅かに引っ張られる。
ネプギアが右側を見ると、ロムが控えめにネプギアの袖を引っ張りながら、あみだくじの自分の名前の書かれた場所の隣を指さしている。
「……ここがいいと思う(もじもじ)」
ロムはそう言いながら上目遣いにネプギアを見つめる。
ネプギアはそんなロムを見ながら、(隣に名前書いて欲しいのかな?)と思うと微笑ましくなった。
くいくいっ……
今度はネプギアの左袖が引っ張られる。
「え?」
ネプギアが驚いて左側を見ると、こっちでもプラエがネプギアの袖を引っ張りながら、あみだくじの自分の名前の書かれた場所の隣を指さしている。
「プラエはこっちがいいと思う」
プラエもロムと同じように上目遣いでネプギアを見ながら言う。
ネプギアはそんな二人を見ながら、(えええ~!? どうしたらいいの~?)と心の中で困り果ててしまう。
「えっとね、これはクジだから、隣に名前書いたからって何か起きる訳じゃないんだよ?」
とりあえず、ロムとプラエを説得しようとするネプギア。
「ネプギアちゃんの隣がいい」
「ネプギアお姉さんの隣がいい」
しかし、ロムとプラエは説得に応じるような気配は無いようだ。
ユニはそんな二人を見ながら、「ふぅ……」とため息を吐いて、「モテモテね」と冷やかすようにネプギアに視線を送る。
「そんなこと言わないで助けてよ~」
ネプギアは困った声を上げながらユニに助けを求めるが、「これぐらい一人で決めなさい」とユニに突き放されてしまう。
ネプギアは、「ユニちゃんのいじわる~~」とユニを恨めし気に見る。
「えっとね、じゃあねぇ……」
ネプギアは右手を口元に当てながら真剣に悩む。
そして、「ごめんね、プラエちゃん」と言いながら、ロムの隣にボールペンでネプギアと書き込む。
「わーい!(にこにこ)」
ロムが万歳して喜ぶ。
しかし、「あぅ……」とプラエはガックリとうなだれてしまう。
「本当にごめんね。今日の晩御飯のデザートあげるから」
ネプギアはそう言いながらプラエの顔を覗き込み、「それで許して。ね?」と両手を合わせてお願いをする。
するとプラエはにこやかに微笑み、「デザートはいいから、ネプギアお姉さんのお粥が欲しい」と言う。
ネプギアは機嫌を直したプラエにホッと胸を撫でおろすと、「うん、いいよ。後で作ってあげるね」とプラエと約束をする。
(ふぅ……よかった)
そう思った矢先に、「ぶーーー! ロムちゃんとプラエばっかりー! わたしはー!」と今度はラムが地団駄を踏む。
「ええっ!? ラムちゃんも何かして欲しいの?」
ネプギアが驚いてそう言うと、「当然よ。こういうの不評堂条約って言うんだから~」とラムがさも当然のように言い放つ。
ユニが、「それを言うなら不平等条約よ」と言うと、「でも、難しいこと知ってるんだね。えらいえらい」とネプギアがラムの頭を撫でてあげる。
「ふふ~ん。ラムちゃんはルウィーの天災少女なんだから」
ラムは自信満々に腕組みして言うが、「字が違うわよ。字が」とユニにツッコミをされてしまう。
「ネプギアー! 抱っこして、ぎゅーーーってして!」
ラムはネプギアに向けて万歳すると、ネプギアはラムを抱き上げて、「ぎゅー」と言いながら抱きしめる。
ラムは満足気に、「うーん、ネプギアのお胸ふかふかで気持ちいい~」と言いながらネプギアの胸に顔を埋める。
「はぁ……まるでお気に入りの保母さんの取り合いしてる幼稚園児ね」
ユニがそう言いながら、あみだくじの最後の空白に自分の名前を書くと、「ネプギアサマハ、オヤサシイデスカラ」とネプギアンダムがニコォと微笑む。
「それは同意なんだけど、その笑い方は微妙よ、ネプギアンダム」
ユニは不気味なものを見るような声でネプギアンダムにそう言った。