昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#68 お仕事もしっかりやります

 そして約一週間後。

 

G.C.2019年4月27日 土曜日。

 

ミクと出会って一週間、ネプギアは普段の仕事の他にも、楽器の練習やミクとのコミュニケーションと調律に精を出していた。

 

新しく始めた、【女神候補生ブログ】も好調で、そこにはネプギアの他にもユニにロムとラムも楽器の練習をしていることが書き込まれている。

 

姉達の女神ブログには及ばないものの、なかなかの人気で、彼女達のバンド活動に対しても関心が高まっているようだ。

 

 

 そして、ネプギアは今日も早朝から執務室でミクと話しながら調律を進めていた。

 

 

「うん、ミクちゃん上手上手」

 

 

 ネプギアが笑顔で小さく拍手をして画面のミクを褒めると、「ありがとう、ネギちゃん」とミクも嬉しそうに微笑む。

 

 

「うぅ……慣れたと言えば慣れたけど、そのネギちゃんって言うのは変わらないんだね」

 

 

 ネプギアがハの字眉毛でそう言うと、「はいっ!!」とミクは物凄くいい笑顔で答える。

 

このネギというあだ名が相当気に入っているようだ。

 

ネプギア自身も最初は抵抗があったが、ミクの好きなものがネギと知り納得をして受け入れていた。

 

とは言え、直せるものなら直して欲しいと思わなくもないようだ。

 

 

ピピピピピ……

 

 

 Nギアから電子音が聞こえる。

 

ネプギアはその音に反応をすると、「あっ、もうこんな時間」と驚いた顔をする。

 

 

「それじゃあ、もう時間だから行くね」

 

 

 ネプギアが画面のミクに話しかけると、「行ってらっしゃい」とミクがネプギアに向かって微笑み、「神次元でのお土産話楽しみにしてるね」と続けた。

 

今日は、以前にファミ通と約束をした神次元での取材の日となっていた。

 

ネプギアはパソコンの電源を落とすと、Nギアを持って執務室を出ていく。

 

 

「ミクちゃんやバンドのことも大事だけど、お仕事の方もちゃんとしないとね」

 

 

 ネプギアはそう自分に言い聞かせて、頭を切り替えると、部屋に戻って寝ているネプテューヌを起こしイストワール達と一緒に待ち合わせ場所に向かった。

 

彼女にとって、バンド活動は学校でいう部活動や習い事に位置する物事になっていた。

 

最優先すべきは、女神としての仕事であり、それをこなした上でバンドの練習やミクとのコミュニケーションを行っている。

 

とは言え、真面目で計画的なネプギアは、この一週間特に問題もなく仕事もバンドの練習もこなしていた。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「ネプギア様、イストワール様、今回は神次元で取材をさせてくれてありがとう。本当に感謝してるよ」

 

 

 待ち合わせ場所のプラネテューヌの街で落ち合ったファミ通は、ネプギアとイストワールにお礼を言う。

 

すると、「ちょっとちょっと! お礼を言う相手が違うんじゃないかなー」とネプテューヌが三人の間に割って入ってくる。

 

 

「これはネプテューヌ様! 失礼しました。勿論ネプテューヌ様にも感謝しております」

 

 

 ネプテューヌが同行することを知らなかったファミ通は、驚きながらもネプテューヌにもお礼を言うと、「こんなのわたしが本気を出せば、主人公補正で簡単に許可がでるんだよ」とネプテューヌはいけしゃあしゃあと答える。

 

 

「……ネプ子は何にもしてないでしょうに……」

 

 

 同行していたアイエフが右手で頭を抱えながら小さな声でツッコミを入れると、「まぁまぁ、あいちゃん」とコンパが両手の手のひらをアイエフに向けてたしなめようとする。

 

 

「ネプテューヌ様が同行されるということは、今回はネプテューヌ様のお仕事ぶりも拝見できるんですね」

 

 

 ファミ通が嬉しそうに言う。

 

 

「もちろん見せちゃうよー! わたしとぷるるんの48番勝負! 【レトロゲーであ~んなことやこ~んなこと】」

 

 

 ネプテューヌがVサインを決めながら言うと、「おおっ!!」とファミ通は一瞬盛り上がるが、「……って、レトロ……ゲー?」と首を傾げてしまう。

 

 

「ネプテューヌさんは神次元の女神様のプルルートさんと長時間の会議を行いますので取材はご遠慮願います」

 

 

 イストワールは落ち着いて、ネプテューヌが仕事をせずに遊ぶことをオブラートに包んで話す。

 

 

「そ、そうなんですか……」

 

 

 察しの良いファミ通は、ネプテューヌの評判とイストワールの態度で何となく事情を察して、これ以上この話はしないようにした。

 

 

「流石はファミ通殿、理解が早い」

 

 

 あんみつが頷きながら感心すると、「プラエも分かったよ」とプラエが言う。

 

あんみつはプラエの頭を撫でながら、「プラエ様も流石です」と微笑む。

 

ファミ通とプラエ達の反応を見ながら、「うぅ……やっぱりお姉ちゃんって、そういう風に見られちゃうのかな」とネプギアが残念そうに両手の人差し指をツンツンしながら呟くと、「本気を出せば凄いんだけどな……」と続けて呟く。


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