昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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#69 二人は仲良し

「ネプギア様、候補生ブログの開設おめでとうございます」

 

 

 ファミ通がそう言うと、「ありがとうございます」とネプギアが丁寧にお礼を言う。

 

 

「ネプギア様が私の記事を宣伝してくれたおかげで、バックナンバーも飛ぶように売れてるみたいですよ」

 

 

 ファミ通はニコニコと笑顔を浮かべながらそう言うと、「この調子で他の候補生のみなさんも取材したいですねー」と続ける。

 

 

「それならちょうどよかったです」

 

 

 ファミ通の言葉に対して笑顔を浮かべるネプギア。

 

 

「どういうことですか?」

 

 

 ファミ通がネプギアに質問をするが、ネプギアはそれには答えず、「そろそろみんなも来る頃かな?」と道路の先を眺めて何かを探しているようだった。

 

 

「みんなとは?」

 

 

 ファミ通が不思議そうな顔でネプギアに質問すると、「それは来てからのお楽しみです」とネプギアは唇に右人差し指を当ててもったいぶるように言う。

 

 

「あっ! 来た」

 

 

 ネプギアがそう言うと道路の先に黒塗りの高級車が見える。

 

カラフルなプラネテューヌの街でその車はやや異彩を放っていた。

 

 

「おおっ! あの黒塗りの高級車は、不幸にも追突しちゃった大学生に車の主の暴力団員が示談の条件にイケナイことを突き付けちゃうヤツだね」

 

 

 ネプテューヌは車を指差しながらハイテンションに叫ぶ。

 

 

「なによその分かりにくい上に意味不明な説明は……」

 

 

 アイエフが手を腰に当てて、冷ややかな目でネプテューヌを見ながらツッコミをすると、「ねぷねぷはたまに難しいことを言うです~」とコンパも不思議そうに首を傾げる。

 

どうやら二人ともネプテューヌが何を言っているのか分からないようだ。

 

 

「う~ん、みんなには難易度が高すぎたかな? ベールだったら乗ってくれたんだけどなー」

 

 

 渾身のボケをスルーされたネプテューヌが残念そうにを言っている間に、車はネプギア達の前に止まる。

 

そして車のドアが開くと、一人の少女が現れる。

 

 

「ユニちゃん久しぶり。会いたかったよ」

 

 

 ネプギアは少女の名前を呼ぶと嬉しそうに笑顔を向ける。

 

 

「そんなにはしゃぐことでもないでしょ」 

 

 

 ユニは腕組みをして呆れながらネプギアに答える。

 

 

「ガーン! 私、ユニちゃんに会いたくて会いたくて今日を楽しみにしてたのに~」

 

 

 ユニの素っ気ない態度にショックを受けるネプギア。

 

 

「たったの一週間でしょ。それにネトゲでもブログでも会ってるじゃない」

 

 

 ユニは落ち着いた態度でネプギアとの話を続ける。

 

ちなみにネトゲと言うのは【四女神オンライン】という大人気MMORPGの続編である。

 

ネプギア達はβテストから参加して、テスト後もそのままみんなで続けているのだ。

 

 

「でもでも、出来れば毎日会いたいし、やっぱりネットで会うのと実際に会うのとでは違うよ~」

 

 

 ネプギアは不満そうにユニに訴える。

 

その姿はいつもの落ち着いた優等生とは違う見た目相応の少女のものだった。

 

相変わらずユニの前だと少し子供っぽくなって、ワガママを言うようになるネプギアであった。

 

 

「まぁ、アタシも楽しみじゃなかったと言えばウソになるけど……」

 

 

 そんなネプギアを見ながら、ユニはぶっきらぼうに答える。

 

 

「ホント! ユニちゃんも楽しみにしててくれたんだ。嬉しい!」

 

 

 しかし、ネプギアはユニのそんな態度も気にせず、ユニが自分と会うことを楽しみにしてたことが嬉しくて笑顔を浮かべながら抱きつく。

 

ユニはネプギアを抱きとめながら、「よ、喜び過ぎでしょ!」と言うが、そう言うユニ自身の顔も嬉しそうだった。


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