せっかく書いていただいてのに、自分のせいで不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。
今後何かする時はアンケートを使っていきます。
これからも感想を下さるとすごく嬉しいのです。
本当に申し訳ない、私とピカチュウがドMになってお詫びします。
私には気になっているポケモンがいる。
いや、気になるというか....す、好きっていうか....と、とにかく気になるの!!
彼は私がゆうりのポケモンになった時からずっと彼女と一緒にいた。
随分昔から一緒にいるみたいで、最初はゆうりが一番大切にしている彼を見て内心で嫉妬してた。
だって私は初めて人間とパートナーになったのに、そのゆうりは彼に構ってばかり。
私はきっと負けず嫌いなんだろう、なんでも一番にならないと嫌だった。
これで彼が嫌なやつだったのなら、ゆうりの一番になるために彼と戦えた。
でも、彼はとても優しかった。
私が初めての家で落ち着かない時は一緒に居てくれたし、町で迷子にならないように案内だってしてくれた。
ゆうりが私に苦い飲み物を飲ませようとした時には止めようとだってしてくれた。
彼は間違いなく良いポケモンだ、それが私の思いをより複雑にした。
彼が私に優しくすればするほど彼を押しのけて、ゆうりの一番になろうとしている自分が浅はかに思えて嫌だった。
でも、そんな自己嫌悪が続く日は唐突に終わった。
ある日、苦い飲み物を飲ませようとするゆうりから逃げた。
無心で闇雲に走り続けた私は落ち着いた時には霧の森の中にいた。
当然来た道なんて覚えているわけもなく、周囲に深い霧があったこともあって私は森で迷子になってしまった。
深い霧の中で帰り道がわからなくなり、心細い思いで森を歩いてた時。
私の前に敵が現れた。
焦った私は敵に全力の『ひのこ』をぶつけたけど、相手にはダメージを与えることは出来なかった。
当時の私では力の差がありすぎて全く敵わなかった。
私の攻撃で苛立った敵が私に攻撃をしようとしているのがわかった。
私は痛みを恐れて目を閉じてしまったけど、いつまで経っても身体に痛みがやってくることはなかった。
そして恐る恐る目を開けた先に、彼がいた。
彼は家を飛び出した私を追いかけて森へと入り、そして私を見つけてくれた。
そして彼は私が歯が立たなかった敵を簡単に退けて、私を安心させるように微笑んだ。
私は彼の微笑んだ顔を見て、先ほどまで怯えていた心がすでに安心しきっているのを感じた。
その後に現れた明らかに異質な雰囲気を持つ二匹のポケモンが現れた時にも彼は恐れることなく勇敢に戦っていた。
私はそんな彼の姿を熱に浮かされたようにずっと見つめていた。
彼がいれば大丈夫だと、不思議とそう思えた。
だから彼が傍にいてくれるとすごく安心するんだ。
あの日、あの瞬間、私は彼に心を奪われてしまった。
私を守ってくれた彼の背中にどうしようもなく惹かれてしまった。
この気持ちに気付いてしまったらもう無理だった。
ていうか自分のピンチにあんな風に颯爽と助けられたら、どんなメスポケモンだって惚れるに決まってるじゃない!
今の私はゆうりの一番ではなく、彼の一番になりたい。
でもまだまだ弱い私では彼の一番になるには程遠い。
今回だって私を狙った地面からの攻撃を彼が庇って怪我をさせてしまった。
私が謝ろうとすると、彼は気にしてないと言わんばかりに微笑みながら私の頭を撫でてくれた。
彼はいつもそうだ。
私が危ない時には颯爽と駆けつけて私を助けてくれる。
それはすごく嬉しいし、カッコイイけれど、その度に傷だらけになる彼を見るのはとても辛い。
早く強くなりたい。
彼に守られるんじゃなくて、彼の隣で戦える自分になりたい。
ゆうりは私にバトルの才能はあるって言ってくれた。
だったら早く目覚めなさいよ私の才能!
私はもう彼が傷つかなくていいように、彼を守れるくらいの力を一刻も早く手に入れたいの!
そのためなら、ゆうりの不味い飲み物だっていくらでも飲んでやるわよ!!
この前のキャンプの時はビビッて食べれなかったけど、次こそは!ええ!次こそはきっと!!
....飲めたらいいなぁ。
若干気合を空回りさせながらも、みんなと一緒に今日私達が休むホテルへと向かう。
明日からゆうりが言っていた『ジムチャレンジ』というのが始まるらしい。
そこでは私よりも強いポケモン達と戦うことになると言っていた。
でもそこで挫ける気はさらさらないわ!
格上上等!そいつら全員倒して私の経験値にしてやるわよ!
私は改めて明日への気合を入れ直す。
そしてふと、自分の足に違和感を覚えて目線を下に下げた。
なんか、私の足にツタみたいなのが絡みついてるんだけど。
私がそれに気が付いた瞬間、そのツタは高速で私の身体へと巻き付いてくる。
「ヒバッ!?」
咄嗟に大声を上げようした途端、ツタが大声を出そうとする私の口をふさぐ。
そして私に巻きついたツタは大きくツタをしならせて私を上空へと放り投げた。
「
私は絶叫を上げながらも身体の姿勢を整える。
そして建物の柱などを足場にしながら、なんとか怪我無く着陸する。
私が陸へ足を付けて周りを見ると、先ほど私へ巻き付いていたツタがどこかへ戻っていくのが見えた。
ツタが戻る先へと視線を向ければ、そこには一匹のポケモンがいた。
私より小さいわね、あの身体で私を上空へ放り投げたっていうの?
ツタは目の前のポケモンの元へ戻っていることから間違いないだろう。
一体私に何の用なのよ、恨みを買うようなことがした記憶はないんだけど。
「みきゅう.....」
でも、なんか私をすごい恨めしそうに見てるのよねぇ。
あのポケモンどこかで見たことがあるような....。
「みっきゅ!!」
私が自分の記憶からあのポケモンの正体を探していると相手の両手の花から強烈な刺激臭が放たれる。
ちょっ!?何この匂い!?ゆうりの不味い飲み物の比じゃないわよ!?
相手は両手の花を勢いよく振ると、そこから私に向かって紫色の液体が放たれた。
絶対にくらったらやばいやつ!
私は自分の直観を信じて全力で回避する。
私が横へ飛んだ後に、少し前まで私がいた場所に液体が落ちる。
そしてその液体が落ちた場所からは白い煙と共に床が溶ける音が耳に入った。
あ、あんなのくらったら私の身体はただじゃすまないわ。
相手の攻撃に戦慄する。
あのポケモン、身体は私より小さいけど私より強い。
私が相手の力を理解して警戒しながら相手に目を向ける。
しかし、私が目を向けた先に相手はいなかった。
「ヒッヒバ!?」
相手が視界から消えたことで動揺していた私の横っ面に強烈な衝撃が走る。
私はその衝撃に押し負け、そのまま横方向へ吹き飛ばされた。
床に身体をぶつけながら相手の動きを探る。
さっきの瞬間、相手が私へ巻き付けていたムチを建物に巻き付けて移動してるのが見えたわ。
そしてそのままツタをムチのようにして私の顔へ叩きつけたわけだ。
相手は建物にツタを伸ばすことで高速移動ができるみたいね。
そうとわかれば同じ手はくらわないわよ!
私は高速移動する相手と同じように『でんこうせっか』で相手の速度に合わせる。
そして相手の次の動きを先読みして『ひのこ』を放った。
「みっきゅ!?」
私の攻撃が当たって驚きの声があがる。
私を格下だと思って油断するからそうなるのよ!
しかし相手もただではやられてくれないみたいで、私の技をくらう瞬間に私へツタを巻き付けていた。
そして相手はツタを引っ張って私を先ほどと同じように上空へと放り投げる。
やばっ!
上空だと身動きが出来ない!
私の焦りの通り相手は先ほどの液体をこちらへ放出してくる。
私はなんとか身体を捻って躱すが、それを読んでいたかのようにもう一発の液体が私へ襲い掛かった。
「ヒバッ!?」
私の身体へと衝突した液体が私の身体を急速に蝕んでいく。
これって『どく』ってやつよね?
ゆうりが前に『どく』状態になると時間が経つにつれて体力を奪っていくって言ってたわ。
最悪、これで長期戦は出来なくなったわ。
彼とゆうりの助けを期待していたわけではないけど、これで短期決戦で勝負をつけるしかなさそうね。
「み、きゅう!!」
相手はたたみかけように私へ無数のムチをぶつけてくる。
私はそれらを躱しながら相手へと接近する。
遠距離だと相手を倒すには足りないわ、相手へ効果的なダメージを与えるには至近距離を火をくらわせるしかない!
「ヒッ....バァ!?」
なんとか相手へと接近しようとするけれど、無数のムチを避けきることが出来ずに遠くへと吹き飛ばされる。
これでまた振り出しだ。
ほんとなんで私を狙ってくるのよこいつは!
怒りを込めながら相手を睨みつける。
それを見た相手は私の以上の怒気を込めてこちらを睨み返してきた。
相手の憎しみが込められた目を見た瞬間、私の記憶が1つの光景を映し出す。
あの日の早朝、たまたま早く起きた私は彼が家の庭先で一匹のポケモンと一緒にいるところを見たことがあった。
彼に頭を撫でられて気持ち良さそうに鳴くポケモンを見て、当時はあまり彼のことが好きではなかった私はそっと彼らから視線を外したんだった。
ああ、思い出したわ。
あんた....あの時のポケモンね。
姿が変わってたから気付かなかったけど、それなら私を狙う理由も納得できるわ。
たぶん、いえ絶対あんたも彼のことが好きなんでしょ。
そして彼の傍にいる私が気に入らないってわけね。
ようやく私をそんな目で見る理由がわかったわ。
ほんと、あのポケモンは....どれだけ私達を誑かせているんだ。
どうせ無自覚なんでしょうけど、その内後ろから攻撃をくらうわよ全く。
このポケモンはようするに恋のライバルってわけね。
こいつ以外にもいたりしないでしょうね。
まぁいいわ、たとえそうだとしても全員倒すだけだし。
私は彼の一番になる!!
負けず嫌いな私は絶対に一番以外認めないわ!!
というわけでこの勝負に彼が関わってるなら絶対に負けられない!
私の火で燃やしてやるから覚悟しなさい!
目に戦意を漲らせて身体に力を込めていく。
しかし意志に反して身体がうまく動かないことに気が付いた。
『どく』の影響が私の想像以上に早い。
身体に走る激痛に顔を歪めながら相手を睨みつける。
だからって引くつもりはないわ。
私は痛む身体を無理やり動かして恋敵へと挑みかかる。
相手のムチと毒液を躱し、こちらも牽制のために『ひのこ』を相手へぶつける。
『でんこうせっか』や『にどげり』を使えばムチを跳ね返せるけど有効打にはならない。
そしてチャンスがないまま私の身体は限界を迎えた。
「ヒバッ....!」
急に足から力が抜けて地面へと膝を折ってしまう。
もちろん相手がその隙を見逃してくれるはずもなく、無数のムチが私の身体を打ち付けた。
私は衝撃で建物まで飛ばされて壁へと激突する。
いったぁ....今のはけっこう効いたわ。
力が入らない足をなんとか奮い立たせて立ち上がる。
ぼやけた視界の先では相手が見下すように私を見ていることが何となくわかる。
ここで私が負けたらあいつは彼の元へ行って私の代わりに隣に居座るつもりなんでしょうね。
彼は優しいからあいつのことを無下にはしないでしょうし。
そして私はここで倒れたまま彼の記憶から消えていく。
.....冗談じゃないわ!!!
「
「みっきゅ!?」
私が叫びながら立ち上がったことに驚きの声が聞こえる。
私は彼を守れるくらい強くなる!
誰よりも強くなって、二度と彼が傷つかなくていいようにするんだ!!
だからこんなところで倒れてる暇は私にはないのよ!!!
私は最後の力を振り絞って口から火を作り出す。
私の口から放出された『ひのこ』は今までにない大きさまで成長を遂げた。
これは....ゆうりが教えてくれた私の特性ってやつね。
『もうか』私の体力が少ない程ほのおタイプの技の威力が上がるらしい。
それを聞いた私はダメージを受けないと強い技を出せないことに嫌な特性だと思っていたけれど、今は違う。
最高の特性よ私!これでこの女に特大の炎をくらわせてやれる!
「みきゅ.....!!!」
相手は私の炎を見て、私が最後の技を出そうとしていることを理解したのだろう。
相手も私に合わせるように花びらを周囲に展開させて、それらを高速で旋回させ始める。
初めて見る技ね、相手も本気ということかしら。
だからといって負ける気がないわ!
「
私は渾身の力を込めて最後の炎を相手へと飛ばす。
「みっきゅ!!!」
相手もこちらの技を破ろうと旋回させていた花びら達を私の技へと向ける。
そして私達の技がぶつかり合う瞬間。
「ピカァァァァァァ!!」
私達が争っていた原因の彼が私達の技の中心へ飛び込んできた。
ちょ....ええ!?なんでよ!?
もしレベル表記があるならこんな感じかなぁ
ロゼリア Lv45
どくどく
ツルのむち
やどりぎのタネ
はなふぶき
ヒバニー Lv13
ひのこ
でんこうせっか
にどげり
たいあたり
うん、ヒバニーは絶対勝てねぇ。
どうしてLv45なのに今までスボミーのままだったの?
あの姿のままのほうがピカチュウが撫でてくれるって思って無意識に進化しなかったんだよ(そういうことにしてください)