Mercenary Imperial Japan   作:丸亀導師

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1945〜1950までの地図

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冷戦期
冷戦:危機の始まり


1950年代それは冷戦の時代

 

冷戦、それを聞いて私達の世代が思い浮かぶことはなんだろうか?宇宙開発の連携による冷戦の終結?それとも、巨大国家体制の崩壊からの連邦制制度の確立?

 

代表的な勢力で言えば、

 

日本帝国を中心とする東、東南亜細亜、太平洋の殆どの利権を手に入れていた大日本帝国

 

イギリスを中心とするアフリカ、インド洋並びに中央亜細亜を席巻し正しく沈まぬ帝国と言われた大英帝国

 

2大国と呼ばれる国がそこにはあった。

 

 

この2国に対抗して各地に同盟が建てられていく。

 

科学技術の発展に極端に傾注し、領土拡張よりも全体の経済力を発展させ巨大な二国に対して自らの道を進んだヨーロッパ連合

 

南米アルゼンチンを筆頭とし、地理的距離によって中立を保とうとする国家連合体。

南アメリカ連合

 

メキシコを中心とした日和見主義の中央同盟

 

そして、一国だけ孤立したスペイン

 

があるが、この1945年以降のその殆どの争いは2大国が起こしていたと言っても過言ではない。

 

では、なぜそんな関係になってしまったのか、それを紐解いていこうと思う。と言っても答えは以外に簡単に出てくるものだ。

結論を言えば、互いに恐怖し合ったからと言うのがこの議論の終着点だ。

 

時は1945年の1月某日、日本軍が戦争で核兵器を使用してから始まった。

そのあまりにもの破壊力に、それを見ていた観戦武官や他国の兵士がそれを本国に克明に伝え一刻も早く、自国もこれを持つべきだと、考えるようになった頃からおかしくなった。

 

なまじ大英帝国は巨大な国家である。その財力はその広大な国土からの税収と豊富な資源から成り立っていた。それは大日本帝国とて同じ事で、もしもこれらを取るのだとすれば同じ程の力がなければならないし、逆に守るためには同等の力を持たなければならない。

 

軍事バランスが完全に崩れれば最後待っているのは悲劇だと、このときの大英帝国は考えていたのだろう。そして数ヶ月後、おそらくは大日本帝国の研究資料を盗んだのであろうそれによって、すぐさま核兵器の実験を行い、各国にそれを示した。〘俺たちもこれを持っているんだぞ〙と。

 

恐喝と恫喝は周辺国どころか、自国の植民地的な地位を持っていた衛星国に被害が生じる。紛争の時代の始まりである。

 

 

 

口火を切ったのははアメリカ共和国とフロリダ民主共和国の間に起きた、領土紛争である。

フロリダ半島を領地として実質的な支配を行っていたのはマフィアを中心に強盗団や逃亡兵達が中心となって作られた、実質的な国。それがフロリダ民主共和国の実態であるが、その軍事力は当時まだまだ復興中であったアメリカ共和国の直接的な脅威となっていた。

 

それだけ聞けば、日英にはなんの関係もないように聞こえるだろうがだが、このときこのフロリダが使用していた兵器群の内凡そ9割が英国製であったのだ。

ブリティッシュ弾がそこかしこに落ちており、もはや誰が見ても明らかなのは、このフロリダを後ろから支えていたのは英国である。

 

彼等がなぜそれをしたのか、それは当時の北アメリカ大陸の情勢の影響を受けていたと言うものだ。

当時大陸の北半分は英国連邦の一つである、カナダであったがそのすぐ下には大日本帝国の衛星国であるプレイン合衆国が強烈な存在感を醸し出し、北アメリカ大陸の覇権を脅かしていた。

 

それならば、もう一つ勢力を作ってしまおうと言う発想の元彼らは力を行使した。もっとも、それは悪い方向に転んでしまったのだが、それは当事者ではなく第三者として見る事ができる私達だからこそ解ることだ。

 

英国の影響力はキューバ等の島嶼部にも及んでおりこれによって、カリブ海北部からは完全な英国影響圏と言えるものであった。

しかしながら、それが長続きすることは無かった。

 

1953年フロリダでその事件は起こる。

当時英国首相の座に付いていた、ジョージ・フロイドがこのときフロリダ軍の戦闘機により、搭乗していた政府専用機事殺害されたのだ。

 

これは、一部過激派の仕業と当時言われていたのだが実際には日本の手引により密かにパイロットがすり替えられていた。と言う調査結果が出ている。

しかし、当時情報戦に完全な自信を保持していた英国がその情報を掴むことが出来ずに、フロリダとの国交断絶にまで関係を悪化させた。

 

なぜそんなところに英国首相がいるのか?と疑問に思う人もいるだろう。

ちょうどこの時期英国の影響圏では度々反乱の兆しが見えていたために、英国首相自らが陣頭指揮を行う事で引き締めをする。と言う、政策を実行している真っ最中だったのだ。

 

ちなみに、この時期の反乱も勿論日本帝国の差金であった事は言うまでもないのだが、それでもこの時期の英国は様々な方面で日本帝国の諜報に踊らされており、これをきっかけに現在のMI6は世界でもっとも情報戦に長けた組織であると認識されている。

 

 

 

さて、ここからが本番であるがこのフロリダ民主共和国、1954年に消滅しているのは皆さんの予想通り、経済的な孤立に耐えきれなかったからである。

 

では、それ以前の動向がどうであったか、それを次に話そうと思う。世界史としては、ここが重要となるのでしっかりとメモを取るように。

 

 




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