麻帆良の小さな戦士たち【旧版】   作:ハクアルバ

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ep.10 相棒は誰がいい?

翌日 昼休み

 

「ふぁ~ぁ……昼はねむい……」

 

ゴソゴソ

 

ヴァンパイアキャット(こいつ)、ひびまみれだな……誤作動で無理矢理コネクトしたせいか……ハカセにでも頼むかな)

 

 

「ハカセ、LBXの修理頼めるか?」

「そこ置いといてください。これ終わったら直しますので」

「ヨウキヒ…古菲のか」

「あの人武器持たせずにバトルするから、すぐ手のパーツが壊れるんです。しかも機械音痴だからいつも私に修理頼むんですよ?」

「あいつらしいな」

「人のこと言えるんですか? その子ズタズタじゃないですか。パテ埋めくらいは自分で…」

 

「すやすや……」

 

「やれやれ、夜更かしも程々にしてくださいね」

 

 

 

 

 

(はぁ~、まさか僕の生徒に吸血鬼がいるなんて……僕にパートナーがいれば太刀打ちできるんだけどなー)

 

「ネギ君元気ないなー?」

「あ、木乃香さん……」

「アスナさんが言ってましたわ。パートナーを探してるそうで」

「委員長さんたちまで……」

「先生の欲しがってるパートナーってどういうやつ? 結婚相手?」

「この中だと誰がタイプ?」

 

(『魔法使いの相棒』だなんて言えないな……そうだ)

 

「え、LBXバトルの相棒が欲しいかなーって……」

「なーんだ、そういうパートナーか」

「タッグバトルって楽しいよねーふみか!」

「はいですー」

 

「そういうことでしたら、是非この雪広あやかにご指名を! LBXの実力には自信がありまして」

「私もネギ君と組んでみたいなー。皆でバトルして一番強い人がパートナーってのはどう?」

「待つですハルナ、それだとナンバーワンを決めるだけです。相棒は強ければいいというものではありません。皆さんがネギ先生とバトルして、実力と相性を見てもらうというのはどうですか」

「ではそうしましょう。マジックダンボール展開!」

「ネギ君、ウチらの攻撃ちゃんと見といてなー」

「いいですけど、フィールド壊れたりしませんか?」

「ご心配なく。開発中の改良型を持ってきましたわ」

「おおっ! さすがテストプレイヤー!」

 

「GO! ジ・エンペラー!」

「いくで、月光丸!」

「ジョーカー!」

「ジャンヌ・D! あれ?アキラやらないの?」

「私はいいや」

「くーちゃんは?」

「ヨウキヒは修理中アル」

 

「四人ですか。ではいきますよ、K・アーサー!」

 

バトルスタート

 

(LBXバトルにはプレイヤーの癖やセンスが出てくるんだよな……パートナー選びの参考になるかも)

 

「そんじゃ私から行くわよーー!」

 

ブゥン ブゥン

 

「おっと、当たりませんよ」

「ネギ先生! 熟練者の動きを見てくださいませ!」

 

ブン! ギィィン ガァン!

 

(委員長さん、テストプレイヤーやってるだけあって強いな……アスナさんと対等に喧嘩できるくらいだから、武術のセンスもありそうだ)

 

「いいんちょさん、上手だねー」

「ええ。ハルナとは雲泥の差です」

「なにを~! 私だってー!」

 

ガッ

 

「ありゃ? サイスの柄が当たった…」

 

(ハルナさんの戦い方は相手に近寄り過ぎかな? 今の間合いだと、リーチの短いナックルの方が向いてる気がする……)

 

「ウチも負けへんで~~!」

 

ブゥン ブゥン

 

「大きく振りすぎですよ! 剣はこうやって素早く振るんです」

 

バシッ!

 

「あやや~ 剣飛ばされてもうたー」

 

(木乃香さんは性格からしてゆったりしてるな……接近戦には向いてないかも……)

 

「う~ん、せっちゃんのマネしたらええんかなー?」

 

バンバンバンバン

 

「うわっ!?」

「あっはは! 三人も相手してちゃ動けないでしょ? 狙い放題だにゃー♪」

「漁夫の利ですか。ずるいですわ」

 

バンバンバンバン

 

(かなり被弾したな……ゆーなさん初心者なのに射撃うまいなー)

 

「今度こそ、当たれー!」

 

ガキィン

 

「隙ありですわ!」

 

ブゥン

 

(まずい……!)

 

ギィィン

 

 

 

 

「……え? アキレス?」

「アスナさん!? 邪魔しないでください!」

「あー、ごめんねー。こいつLBXの修理済んでなかったのよー」

「なーんだ、そうなら言ってくれればいいのに」

 

(ア、アスナさん? K・アーサーは壊れてないですけど……)

(あんたエヴァちゃんに狙われてるんでしょ? いざって時にLBCS使えなかったらどーすんのよ!)

(そ、そうでした……)

 

キーンコーンカーンコーン

 

「やばっ、授業の準備しないと」

「ヨウキヒ直ったらバトルしてほしいアル!」

「のどかとの相性も見てあげてください。彼女はLBXの購入を検討中です」

「ちょ…ちょっと、ユエ~」

「ネギ君モテモテやなー」

 

 

夕方 学生寮

 

「アスナさん、止めてくれてありがとうございます」

「エヴァちゃんの件が終わるまで、あんたはLBX使用禁止ね」

「いいや、それには及びませんぜ」

「え? 誰かいるの?」

「下ですよ下!」

 

「あーー! カモ君!!」

「お久しぶりっス、ネギの兄貴!」

「お、おこじょがしゃべった……?」

 

 

To be continued


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