神様転生自己満排球部   作:YADANAKA

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皆さんおはよーございます。


本日もよろしくお願いします。


第5話

今日は初めての対外試合だ。

 

なので朝から学校に集合してそこからでかいバスで向かう。

 

なんて言うんだっけ?シャトルバスってヤツ?だと思う。

 

 

今回の相手は「戸美学園」

 

 

言わずと知れた東京の強豪校の一つ。

 

たしか原作だと東京都ベスト4だったはず。

 

プレースタイルは覚えてなかったが、実際に中学の頃練習を見た感じだと「堅実」

 

なんか「審判にだけ良い子ちゃん」とか言われてたかもしれないが、それを抜きにしても安定した強さを持ってる。

 

音駒ほどではないにしろ、粘り勝つのが基本っぽい。

 

 

ちなみに今回の練習試合はどちらも一年が中心のチームになってる。

 

他の三軍の先輩方は残って練習だそうだ。

 

あと白福も向こうに残ってる。

 

若干寂しくもあるが俺の手首の安全は保証された!

 

しかしなんか顔暗かったな、アイツ。

 

間延びした声が普段よりも短くて暗めだった。

 

でも誰も気づかなかったらしい。お前らどんな耳してんの?

 

 

 

あと原作キャラ以外の1年もいるにはいる。

 

嬉しいことにセッターも数名いらっしゃったのだ!

 

今日はセッターをやる必要ないと言うわけだ。

 

いやー良かった良かった。

 

 

俺はリベロですから(大事)

 

 

俺が自分のポジションの保護に成功?して頷いていると三軍のキャプテンが話しかけてきた。

 

 

「能本!今日はミドルブロッカーとして頼んだぞ!」

 

 

 

 

……………

 

 

…………え?

 

 

 

なんておっしゃいました?

 

 

「お!鷹木は今日ミドルブロッカーか!てことは小見と出れるからダブルリベロだな!」

「いいねー♪頼もしい」

「相手ブロックを気にせず打てるってワケダ」

「拾うもの同士頑張ろうな!」

 

ちょっとまてお前ら。

 

俺はまだ納得してない。

 

勝手に話を進めないOK?

 

 

この前の気付いたら俺の家でレッツパーレーしてたことの反省から俺は疑問を強めに発言する。

 

 

「いや、待ってください!俺ブロックはそんなに出来ませんよ?」

 

「ん?なーに言ってんだ。この前の試合でセッターとしてブロックもしてたろ?だいじょーぶ大丈夫!これはあくまで練習だからな」

 

 

えーー…

 

 

まじで言ってらっしゃる….

 

「大丈夫だって鷹木なら!」

 

 

「木兎……お前の明るい声は頼りになる…けど今はいらない。むしろ邪魔。うるさい」

 

「下げるなら上げないで!?」

 

木兎がなんかしょげてるけど今はそれどころではない。

 

どうせすぐ復活するし。

 

 

なんで俺は毎度毎度ポジションが変わるんだ?

 

 

正直言って俺に攻撃を求めないで欲しい。

 

だって俺そんなにタッパないしパワーもないんやぞ?

 

この前の練習試合でも俺のブロックは吹っ飛ばされましたやん。

 

 

 

だからリベロやってたのに…

 

 

俺がわけわからないと思っている事が分かったのかキャプテンが苦笑いしながら説明してくれた。

 

「いいか?能本の1番の武器はなんだ?」

 

原作知識という名のカンニングです。

 

 

 

とは言えないので、

 

「…アンダーレシーブですかね」

 

「そう、それに関してはもう一軍でも通用するレベルなんだよ」

 

「マジすか?」

 

「うん、間違いないよ。ついでに言うと鷲尾のサーブ、木兎のスパイクとかもね。それ以外の推薦組の1年生も総合力なら1.5軍。今年はかなり豊作なんだよ」

 

「はぁ……」

 

たしかに梟谷は原作で春高準優勝してた気がするしそうなのかもしれん。

 

 

「で、君の身長、指高、最高到達点は?」

 

「ええと、身長は175.6で指高216、最高到達点がスパイクなら291で、ブロックだと275です」

 

「それぐらいあれば十分ブロックできるでしょ?」

 

「…どうなんでしょうか……(え?出来るの?)」

 

「監督達は現時点で君と小見で後ろを守り、攻撃時には小見と……例えば木兎を交代させる。って言うのを考えているらしいよ?まぁ木兎は見たところ調子にムラがあるから挙げたんだけど」

 

 

えぇ…なにそれ。

 

つまりどういうことだってばよ。

 

「あと君達が3年になった時に優秀なセッターが来ない限りは君がセッターになる可能性もあるよ?専門外を鍛える選手はその分数段上にいけるんだ。だから頑張って!」

 

 

いやそんな簡単に…

 

 

主要キャラならともかく、一般人の俺には厳しいと思うんですが。

 

 

とは言っても選択権はなさそうだしなぁ。

 

 

やるしかないか。

 

 

「一つだけ聞いてもいいですか?」

 

「おう、なんでもいくつでも」

 

「俺は基本下で戦って体力を温存しつつ、ゲームの後半からヌルッと攻撃って感じですか?(スパイク打つの何年振りだろ…打てる気がしない)」

 

「そそ!まぁ今日は失敗を好きなだけしていいから!!どんどん交代させるしね。ただブロックは飛ぶだけ飛んでくれよ?指示は出すから」

 

 

 

それならまあいっか?

 

いい…のか?

 

 

とりあえず頑張るか。

 

 

 

 

『しあーーーーーす!!』

 

 

戸美学園スターティングオーダー

 

沼井WS 高千穂WS 先輩MB

 

広尾MB 先島S 大将WS

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

鷲尾MB 先輩S 木兎WS

 

木葉WS 能本MB 猿杙WS(小見LI)

 

梟谷スターティングオーダー

 

 

 

サーブ権はこちらから。

 

木兎がなんかジャンケンでもぎとってた。

 

 

とってくれたことはありがとう。

 

 

でも勝手に決めるのはやめようか?

 

 

ね?

 

 

俺が一通り木兎に注意していると猿杙が話しかけてきた。

 

 

「俺今ジャンサー練習してんだけどさやってみていい?」

 

「まじ!?すげぇじゃん。なぁ鷲尾!」

 

「ああ」 

 

「でもまだ安定感ないんだよねー。それでもいい?」

 

「じゃあ狙い気にせず思いっきり吹っ飛ばす感じで頼むわ。ミスったら俺らでチャラにする」

 

 

《鷹木カッケェェェーー!!》

 

 

なんか羨望の眼差しを感じる。

 

嬉しいんだけどもこれ多分パクリなんだよなぁ。

 

ごめんなさい。

 

 

てかブロックどーしよ。

 

 

とりあえず幅は肩幅くらいにして皿を意識しよう。

 

横っ飛びとかは極力しないように。

 

 

 

ピーッ!!

 

たっぷり時間かけて猿杙が開始の号砲を打ち鳴らす。

 

「ほんじゃまぁーいくか……フンッ!!」

 

 

猿杙のジャンサーは上手くいったが、運悪くリベロのとこにいってしまった。

 

「ほいさ!」

 

「ナイスレシーブ!」

 

綺麗にレシーブされたボールは寸分違わずセッターへ。

 

「レフトォォー!」

「よこせぇぇー!」

 

セッターはレフトにトスを上げる。

 

レフトにいるのは音駒との戦いでいきなりフェイントを使ってきた「大将 優」

 

 

ならワンチャン来るな。

 

「猿杙フォローの準備!」

 

「?オッケー」

 

「ブロック2枚!」

「クロス閉じろ!」

 

 

「(いきなり来るとは思ってないっしょ)…よっと」

 

「なっ!?」

「いきなり!?」

 

そして予想通り大将はフェイントをかましてきた。

 

まさか本当に来るとは。

 

そんじゃ野菜王子のセリフを聞かせてもらおうか。

 

 

「フンッ!」

 

「な!?」

 

「鷹ぁ木ナイスレシーブゥ!!」

 

言葉とは裏腹に木兎はなんか悔しそう。

 

いやなんでだよ。

 

フェイントにつられたからか?

 

 

それはともかく俺はなんとかフェイントの処理をしたがボールは右斜め後ろへ。

 

あれ?そういやあいつ「クソゥ」って言わないのか?

 

 

つまらん。

 

 

 

「猿杙!」

 

「あいよ!」

 

「ラストラスト!」

 

「木葉!」

 

「ッシャアァァ!!」

 

 

ズドンッ!!

 

 

『ナァイスキィィィ!!!』

 

 

 

「すげぇすげぇ!!お前ら3人すげぇ!!!」

 

「木兎うるさい。次行くよ」

 

「ん?鷹木耳赤くね?」

 

「うっさい!」

 

 

その後はとったり取られたりで膠着して20対20。

 

 

だがここからは離させてもらう。

 

 

皿ブロックの仕方もわかってきたし。

 

なんとかなるだろ。

 

とか考えてたら交代させられました。

 

そんでもってあろうことかそのまま1セット目終わりました。

 

27対25で俺らが取ったからいいけど。

 

 

そして2セット目。

 

最初の得点はまたもや木葉。

 

拾うのも安定している。

 

 

どうでもいいがなんでこいつチャラいんだろ。

 

チャラくなかったらも少しモテるんじゃね?

 

ただ見てるのは暇だから一緒に中を見てる小見といじることにする。

 

スパイクが出来て、アンダーも出来る!打つも拾うも器用貧乏な木葉!

 

「誰が器用貧乏だ!!あと雑過ぎんだろ!!!」

 

「小見。木葉の言う通りどうせならもっと長くナレーション入れてやろうぜ」

 

「そうすっか!じゃあもう一度…」

 

「やめろ!!!」

 

 

強面にして寡黙!無言のブロックで黙らせる!プレッシャーを与える事なら誰にも負けない!最近の悩みはふれあい動物園で一匹も触れ合えなかった事!鷲尾辰生!!

 

 

「……………」(ズーン)

 

 

「ごめん鷲尾悪かった!!」

 

「つい調子に乗っちまったんだ!!!」

 

「……猿杙…いつも笑顔にするコツ…教えてくれ」

 

「教えてやるから泣くなって」

 

 

俺達がこんな感じでやってるのには理由がある。

 

それは向こうさんが最初っから予想よりは少ないけど煽ってきてるからだ。

 

 

 

まぁ俺らはさっきから上みたいにやって無視しまくってるけど。

 

存外これが楽しい。

 

 

「…ッチ!…おい広尾」

 

 

すると相手はジャンフロを打ってきました。

 

 

 

そして木兎は拾えませんでした。

 

 

「ごっめーん!!ミスった!!」

 

「どんまいどんまいあれはしゃーないよー」

 

途端に「うがぁーー!」と頭を抱える木兎。

 

 

ただ俺は頭の角?というかあの尖ったやつの形が気になってしまう。

 

今までなんだかんだで聞いてなかったけどあれって寝癖なのか?

 

まあいっか。

 

 

これでしょぼくれモードになんなきゃいいんだけど。

 

そうそう、1年組はもちろん、部員全員が「しょぼくと」について知っている。

 

だからもしなっても対処は可能だ。

 

 

流石に今のでならないだろうけど、どこでなるか分からんし。

 

 

 

さてさて俺がまた入りました。

 

今の得点は17対21でリードされてます。

 

現在のポジションは前衛に推薦組以外の中でデカいのが揃ってて、後ろは左から小見、鷲尾んで俺。

 

 

せっかくデカいのが揃ってるわけだけどだからこそ、ここはディグやるか。

 

ディグってのはスパイクをレシーブすること。

 

ブロックとかなんもせずにただ打たせたのをレシーブするってやつだ。

 

メンバーにそのことを伝えて早速実行に移る。

 

 

《捨てた!?》

 

案の定スパイクを打ってきたヤツの目にはそう映ったのか甘いのがきた。

 

 

「鷹木!」

「オーライ!」

 

俺が丁寧にセッターに返して、後は前衛がしっかり決めて最終的には25対22で逆転勝ち。

 

 

俺はドシャットは出来なかったが皿ブロックでワンタッチをとにかくしまくった。

 

が、サーブとスパイクは一本も入りませんでした。

 

その事を木兎と木葉に笑われたので校舎裏に連行してきました。

 

 

 

俺がスッキリして後片付けを手伝っていると今日帯同していた雀田とキャプテンが話しかけにきました。

 

 

 

「よし、じゃあこれから能本はミドルブロッカーな!」

 

 

うんなんかもう予想できてたわ。

 

 

でも一応理由を聞かせてもらおう。

 

 

「理由を聞いても?」

 

「もちろん、まず今日のお前のアンダーの成功割合が8割強。ミスったのは厳しいコースのだけ。流石は“元”リベロだな」

 

あははー…もー“元”ってついてやがる。

 

「で、オーバーはノーミス。セッターが牽制された時だけしかやってないしな。精度はまずまずの及第点だ」

 

そこは及第点ではなく届かなかった事に出来るのでは?

 

 

「次にブロックだがあれは皿ブロックだな?咄嗟に言われたにも関わらず見事な対応力だ」

 

 

まぁ今まで色んな事に遭遇してきましたから。

 

いやほんとに。

 

具体的には……思い出さんとこ。

 

 

「最後にサーブとスパイクだが……まぁこれはおいおいパワーをつけて入るようにしてくれればいい。お前は後半から攻撃に参加してもらう。だから前半はとにかくボールを落とさない事を意識して欲しい」

 

パワーに関しては上がる気がしないんですけど。

 

ちっさい頃から筋トレしてきたけど上がったのは体幹だけ。

 

少なくとも3年以上鍛えてこれだから泣きたくなるね。

 

 

そんでもってキャプテンの説明はまだ続いてる。

 

「具体的には前半はブロックでワンチしたりアンダーでしぶとく。後半はドシャットしたりスパイクを打つ感じで」

 

えーっとつまり、俺は前半は防衛のみでとにかく繋いで、後半は攻撃中心で攻め込むってことかな?

 

 

 

「それとお前にはもっと持久力をつけてもらいたい。具体的には全国トップクラスのものを」

 

 

そうなりますよね……。

 

俺が心底嫌そうな顔をしてたのが伝わったのか、雀田の姉御が肩を叩いてくる。

 

「自信持てって!鷹木ならやれるさ!!」

 

 

あ、姉御ぉ……!!

 

クソゥ…姉御に言われたらやるしかねぇじゃねえか!

 

 

因みに合計で7回も練習試合をしました。

 

結果は7戦5勝2敗。

 

どれも一度はデュースになった事もあってかなり疲れた。

 

いくら人数がいるからってやり過ぎだと思います。

 

帰りのバスに乗ったら皆んな爆睡してたらしいし。

 

かく言う俺も記憶がないからそう言う事だと思う。

 

 

ただ翌日俺と推薦組全員が2軍昇格になったのは驚いた。

 

キャプテンが言ってたのはマジだったのな。

 

とはいえインハイ予選が始まるのは6月。

 

まだ4月とはいえそんなに時間はない。

 

1年目から果たしてインハイレギュラーに成れるのかどうか…。

 

 

まぁ厳しいだろうけど狙ってやるしかないな。

 

皆んなそのつもりだし。

 

ちなみに2軍は2軍で5月中頃にあの「井闥山学院」の2軍と練習試合をするそうだ。

 

たしかそこには「全国三本指のエース」と「高校No.1リベロ」が来年とかに来るはず。

 

ただ「飯綱掌」が同学年だった気がする。

 

それ以外は覚えてないけど2、3年連続で全国大会でベスト4以上だ。

 

 

正直2軍とは言っても戦いたくない。

 

絶対疲労度が桁違いなはずだ。

 

 

だがその前に祭りが迫ってきている。

 

そう、本来なら学園ものの中で必ず何かが起こる「体育祭」だ。

 

俺はもちろん皆んな強制参加なわけだが怠すぎることこの上ない。

 

なんでこの時期にやるんだよ!

 

バレーに集中させてくれよ!

 

 

とか言いたいなとか思ってたら木兎のクラスから木兎の声が聞こえてきました。

 

もしかしたら「体育祭よりもバレーだ!」とか言ってくれたのかと期待して、その日の部活でその事を聞いたらアイツはなんて答えたと思う?

 

 

「鷹木!バレー部のいるクラスでどこがトップになれるか勝負だ!!」

 

 

とか言いやがったんだぞ!?!?

 

 

期待した俺が馬鹿だった!

 

何してんだよ、姉御ぉ!

 

そうじゃないだろぉぉ!?!?

 

とか思いながら体育祭の練習してたら学級委員長に怒られました。

 

理不尽なり。

 




ちっちきしょう!

連続更新出来なかった……!!

てなわけで本日も来てくれた方ありがとうございます♪

またお会いしましょう!

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