物語の悪役令嬢に麻薬王の前世が覚醒!!

 悪役令嬢が麻薬の女帝になる!!

 気に入らない奴は殺すのはあたりまえ!!

 女は売春させてシャブ漬けにするのだって当然のごとくやる!!

 あなたも!!

 あなたも!!

 おなたも!!

 私のために死になさい!!

 オーホッホッホッホッホ!!

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歴史は暴力でつくられるのですわ!!

 

 

 Side 悪役令嬢

 

 

 あの瞬間――泥棒猫に男を奪われ、婚約破棄されたあの瞬間。

 

 私は麻薬王としての前世を思い出しましたわ。、

 

 とりあえずまずは――泥棒猫の実家。

 

 そこに転生特典で得た黒塗りのベンツを走らせ、これまた転生特典で得たリボルビング式弾装のグレネードランチャーを構えて全弾発射。

 

「オッホホホホホホ!! 復讐の幕開けですわ!!」

 

 眼前では泥棒猫の家が真っ昼間から焼け野原になる光景が映し出される。

 

 キアヌ・リー・・・・・・もとい、ジョン・ウィッ○とかなら生きているかも知れませんが生憎、あの泥棒猫の平民の両親はただの平民。

 

 実はどこかの伝説的な兵士とかそう言う裏設定とかないかぎりは生きている筈ありませんわ。

 

 これが私の王国――いえ、この世界全てを掌握するためのプロローグの幕開けになるのですわ。

 

 

 とりあえず表向きは死んだことにしました。

 

 死体は適当にでっち上げましたわ。

 

 これで復讐に専念できます。

 

 表社会では多少落ちぶれましたが公爵令嬢。

 

 裏社会では麻薬の女帝として君臨するのですわ。

 

 手始めに次々と復讐していくのですわ。

 

 

 まず元取り巻きから

 

「そんな!? 死んだ筈じゃ!?」

 

「残念、トリックですわ」

 

 とまあこんな調子で次々と殺して回りましたわ。

 

 ある時は不正を暴いて地位を没落させたり、あえて麻薬を広げて領地を壊滅させたり、ある時は査察に来た王国の騎士を賄賂を渡したり、事故に見せかけて消したりもしましたわ。

 

 いや~大変でしたわ、馬車にC4爆弾仕掛けるのわ。

 

 

 時には闇討ちして馬車もろとも湖に沈めたり。

 

 ある時は山賊を嗾けて、山賊もろとも口封じしたり。

 

 これぐらいの所業は朝飯前ですわ。

 

 

 婚約破棄から一年後。

 

 良い具合に急速に王国が荒廃してきましたわ。

 

 王都では麻薬汚染が止まらず、治安の悪化が止まらない。

 

 聖女とか言われたあの平民も今ではすっかり魔女呼ばわり。

 

 そして今日、王都では戴冠式。

 

 不平不満の中、凶行して野次や罵声が飛び交う中、私の手元にはBC兵器。

 

 具体的にはガスを吸うと凶暴化して人を殺して回る奴がありますのよ。

 

 私は躊躇わずにちゃんとガスマスクを着用した上でそれを使用しましたわ。

 

☆  

 

 オーホッホッホッホッホッ!!

 

 笑いが止まりませんわ!!

 

 ガスで国王や王妃、国の重鎮や騎士達が凶暴化して住民を殺して回りましたわ!!

 

 そして私は表舞台に復帰し、反乱を起こし、国を牛耳り、そして麻薬流通の更なる拡大を目指しますわ!!

 

 上手く行きすぎて笑いが止まりませんわ!!

 

 

 

 

 あの聖女、国外逃亡しましたわ。

 

 私を魔女呼ばわりして他国に援軍を求めるとは中々のガッツですわね。

 

 まあ魔女なのは否定しませんけど。

 

 だけど聖女の悪運はそれまで。

 

 周辺諸国は私の麻薬で築き上げたシンジゲートでほぼ掌握済みですわ。

 

 見せしめとして国の二、三は焼き払ってもいいかもしれませんわね。

 

 オーホッホッホッホッホッ!!

 

 

 

 

 とりあえず馬鹿な民衆を煽り、軍を進ませて聖女を討ち取りに行きますわ。

 

 侵略の正当性については幾らでも作れますわ。

 

 例えば国境の自国内の都市を相手国の賄賂を渡した軍の人間に焼き払わせたりとか。

 

 ここまで上手く行きすぎると罠を疑ってしまいますわね。

 

 まあ仮に証拠がみつかっても「それがどうした?」とシラを切ればいいのですわ。

 

 侵略の正当性なんてものも後で幾らでもでっちあげることができますわ。

 

 人間の歴史は勝者の歴史。

 

 勝者になれば何でも許される。

 

 民間人の大量虐殺も、BC兵器の使用も、核兵器の使用も勝者になれば許されるのですわ。

 

 オーホッホッホッホッ!!

 

 

 

 

 私は聖女を討ち取ることに成功。

 

 ついでに国も焼き払いましたわ。

 

 そして深夜、牢屋で最後の面会。

 

 レイ○されまくってボロボロになった筈なのにまだ心が死んでいませんわ。

 

 大したガッツですわね。 

 

 明日には火炙りで処刑されると言うのに。

 

「こんな事をしてなんになるんですか!?」

 

「何の話かさっぱり分かりませんわね魔女」

 

「とぼけても無駄よ! これまでの悪事――全部アナタが――」

 

「証拠がなければ狂言と同じですわよ」

 

 とまあこんな感じのやり取りを延々と続けましたわ。

 麻薬の女帝たるもの隙を見せてはなりませんわね。

 

 

 

 

 聖女を無事、火炙りにできたのは良かったのですわ

 

 なんか火炙りされながら神どうこうほざいてましたが、どうやらこの世界に神はいないようですわね。

 

 まあそんなことよりも問題が発生しましたわ。

 

 まさか実家との抗争になるとは。

 

 仕方ありませんわね。

 

 最後の戦いに赴きますわ。

 

 

「お嬢様――あなたのやり方にはついていけません」

 

 私の侍女がそう言い、

 

「私は公爵家の女として、魔女を育てるつもりでしたわ。ですがアナタは私の想像を遥かに超える魔女になりました・・・・・・ここで殺します」

 

 お母様もそんな事実を暴露、

 

「お姉様、悪く思わないでよ」

 

 そして姉妹までも反逆、

 

 悲しむ素振りをしながら私は(手間が省けた)とほくそ笑みまそたわ。

 

 実はと言うと家の人間は「まあ周囲のイメージがあるから生かしておいた」だけに過ぎない程度で「邪魔になるなら例えどんな理由でも見捨てる、切り捨てる。敵になるなら殺す」ぐらいの気持ちしかありませんでしたわ。

 

 オーホッホッホッホッ!!

 

 これで全ての邪魔者は消え去りますわ!!

 

 私は完全、無欠の麻薬女帝になるのですわ!!

 

 笑いが止まりませんわ!!

 

 

 現代兵器の力は強いですわね。

 

 まったく勝負になりませんでしたわ。    

 

 家も墓標代わりに焼き払いましたわ。

 

 先に地獄を楽しんでいらっしゃい。

 

 めぼしい敵もいなくなりましたし、新たな屋敷を建てて酒池肉林の生活を目指しますわ。

 

 オーホッホッホッホッ!!

 

 END    



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