煌黒龍アルバトリオン(転)が往く、異世界旅 作:モノアイの駄戦士
今作の主人公アルバトリオンことアルバには転生特典として、「アルバトリオン(歴戦個体レベル)」、「時空間操作」、「肉体変化」がありますが、実は最後にもう一つ本人も知らない(使わないと解らないしね)能力があります。
それは……まあ、今後に期待ですかね。
もしかしたら出ないかもしれないし、もう出ないかな……と皆さんが思った頃に出るかもしれないので。
てな訳でどうぞ!
はてさて、誰かさんの力で転移してきたこの世界はトータスと言うらしい。
確か、大司教っぽいご老体が言ってた。
名前なんだっけ?
ともかく、名前がどっかの女神の名前だった(気がする)のでちょっと気持ち悪と感じながら、彼らの話を聞くと、こりゃまた面倒な事だ。
この世界には大きく三つの種族が存在する。
一つは今目の前にいる、人族。
それに侵略行為をしているのが魔族。
で、それとは全く無関係ながら宗教関連で迫害している亜人族。
あ、出典は龍脈からね。
…………エヒトという神の教えの内容を聞く限り、あからさまにこの三つの種族を争わせる事を目的としているだろう。
神なんて大抵は自分のエゴで動く、ゲスかゴミかカスか、後は普通に良いやつとか。
今回は多分前者の奴だな。
神って言うやつは、ろくでもねぇやつが多い。
もしかしたら、その為のアルバトリオンなのかもなと、俺は思うときがある。
ま、ともかくその日は今解る限りの情報を探ることにした。
龍脈は………活発化している。
ここからかなり離れたところが、かなりの濃度であるが……まあ、ある程度あるのだから問題はない。
過去の詮索は寝るときにして、まずは現状の状態を確認しなければ。
「戦争に勝てれば、俺達は帰れるんですよね?」
「勇者様たちの願いとあらば、エヒト様も無下にはしないでしょう」
このジジイ、このクラスのリーダーが誰なのか見切りやがった。
誘導も巧みにやってくれる……が、少なくともそんなことをしてもアルバトリオンの力の前では、意味はないのだが。
いや、それは傲慢だな。
しかし、この世界で俺にダメージを与えれる存在なんて……そのエヒトこと、エヒトルジェぐらいか。
ん?龍脈からのデータによればコイツは神を名乗る偽物か。
大雑把に調べてるから、何故そうしてるのかとかは解らないが少なくともマシな物ではないだろう。
「おいおい、ピカピカ。お前は戦争の意味をちゃんと知ってんのか?」
「な、俺はピカピカじゃなくて天之河だ!それに戦争の意味だって知ってるさ!」
もし、俺がただの人間ならここでこんな発言はしなかった。
明らかにあのジジイに目をつけられるし、多分偽神の配下なんかが俺の事を抹殺しに来るかもしれないしな。
どこでそれが伝えられるのかは解らないが、高確率で抹殺対象にされる。
が、しかし俺は暗黒王アルバトリオン。
この世界に来る前に、色々自分の体の性能を詳しく調べてたら歴戦個体レベルだったのに、我ながら恐怖した。
いや、そもそもただでさえ強すぎるアルバトリオンに、こんな強化があるとか思わんわ!?
「じゃあ、天之河。お前は人を殺したことがあるか?」
とりま、目の前のことに集中するか。
「あるわけないだろう!?」
おんや、女子からも冷たい目線。
まあ、別にモテたい訳でもないしそもそも俺は転入生だから信用度でなら天之河が勝るか。
がしかし、あちらは正論に近いが意味を全く解っていない、いや表側しか知らないアホだ。
こちらが有利だ。
「戦争は人殺しの繰り返しだよ。お前の言う人殺しを何度もするのが戦争。あるわけのない俺達に、いきなり勇者として戦争って言われても俺達はただの高校生。グロデスクに完全な耐性がないのに戦争だとか………ふざけてんのか?」
「…………イシュタルさん、俺達にちゃんと訓練はあるんですよね?」
ジジイはその問いに答える。
「はい。せっかくこちらの都合で来てもらって捨て駒のような扱いはできません。それに、召喚される勇者様方には強力な力が与えられているはずです」
「さっきから溢れる力を感じてましたが………それなら」
「…………お前、クラスメイトに人殺ししようって言ってんのと同じだぜ?」
一応形半分聞いていたが、コイツがやってるのは扇動行為。
良くも悪くも人を殺そうとしている。
「皆は俺が守る!」
うん、心強いセリフだな。
周りも感動している。解らんけどね?
だが無意味だ。
「戦争は殺し殺されの争いだぞ?例えお前がとても強い力を持ってても、参戦しようが不参戦だろうが守りきるなんてそうそうできない」
あくまで俺は現実を伝える。
まあ、あんまし意味はないかもだが、それでもクラスメイトの浮き足だった思考を矯正くらいはできるだろう。
「だからこその訓練だろう!?それとも帰りたくないのかアルバは!?」
「まあ、別に帰ろうが帰られなかろうが俺にとっちどうでもいい話だ。それに、帰る前に死んだら元も子もねぇだろ?」
と、ここでジジイが止めに入る。
そのため、とりあえず打ち切ることになったがまあアイツは今の精神じゃあいつか、自己満足や我儘な性格がさらけ出されるだろうな。
なんか途中で話がチンプンカンプンになった気もしたが……まあいいや。
「一応最後に言っておく。お前ら、生半可な覚悟じゃ死ぬぞ」
王様と挨拶、からの食事で寝る。
忙しい一日だが、俺ってどうも運がないな。
何だ?
チートな程運が悪いジンクスでもあるんだろうか?
名付けるならアンラッキーチート?
ま、二日か三日でこっから出るか。
だけど、それは次の日でその考えを改めることにした。
「貴方はエヒト様の邪魔になる……排除します」
ノイントと名乗る少女にステータスプレートを貰った直後に呼ばれ、俺はトイレに行くと偽って来たのは教会。
そこには戦乙女にも見えなくはないノイントがいた。
無機質な顔をこちらに向けて。
「ほう、神を偽るゴミの配下様が俺を殺す……滑稽だ」
「………殺します、イレギュラー!」
どうやら、俺の隠していた力を寝ているときに感じ取られたようだな。
まあ、仕方がない。
「天殻、起動」
龍気で模した天殻を俺の周りに張る。
耐久力は本来のよりはかなり落ちるが、一撃、二撃目くらいなら耐えるだろう。
「ハアッ!!(バキンッ)………なっ!?」
龍脈で情報を吸収……フム。
あの剣には全てを消す力がある魔法が付与されてるのか……天殻で弾き返されて折れたみたいだけど。
「くっ……くらえ!」
「あ、それ止めた方が……ありゃ」
あっさり終わった。
天殻に当たった消滅魔法が、跳ね返ってノイントの綺麗な顔に直撃して死亡した。
スター・ウォーズにでもありそうなワンシーンだな、おい。
「はぁ………まあ、このステータスプレートを見せなくて良かったかもな」
煌黒龍の力をステータスプレートに写したらどうなるのか……気になって古龍の血を垂らしてみれば、もう見せられないものができてしまった。
煌黒龍アルバトリオン 推定一億年以上 Lv計測不可
誠に申し訳ありません。
この情報端末では貴方様のステータスを明確に表示することは不可能です。
【客観的に解る技能一覧】
天候操作、肉体変化、擬人化[+男、女、操作]、即死魔法系無効、魔法攻撃耐性[+極]、龍脈操作[+錬金術]、龍気操作、時空操作[+亜空間操作]、属性バースト[+全属性]、歴戦個体、神キラー[+極]、地形操作[+大]、狩技[+全]、言語理解[+極]、伝授[+中]、音攻撃無効、獰猛バースト、記憶領域拡大[+極]、自己回復[+中]、天殻、竜ヲ率イル龍[+大]、継承[+中]、狂竜化耐性[+大]、凶気化耐性[+大]
………自分でも認めたくない。
何!?獰猛バーストって!?
検索すると、故意に獰猛化してステータスを爆上げする代わりに理性が半分消失、解くとしばらく眠るんだとか。
……意味がわからん。
にしても、狂竜化と凶気化の耐性はさすがに高めだが……それでも完全ではないのか。
なったら………それこそ世界の終わりだわ。
「それだけはなりたくないな……」
さて、このままだとハジメたちに迷惑をかけるだろうからな…………とはいえ、ハジメには色々迷惑をかけてしまった。
継承があったから、彼が飲めば俺の力を少しだけ扱えるだろう。
体が耐えられるかは解らないが。
「まだ俺は世界に馴染めれてないから、急に俺が運命を変えたら世界が崩壊するだろうから……渡すだけしかできないな」
俺はMHにある空ビンを取り出し、俺の腕を斬る。
大動脈のあるところを斬ったので、ブシャァァ!と大量に出たがそのぶんすぐに空ビンには古龍の血が溜まった。
「…………この世界とあっちの世界がくっついちまったからには、俺の力は少ししか継承できない……ハジメ、覚悟が決まったなら飲んでくれ」
俺はその旨を書いた紙を蓋をしたビンに括り付けて、ハジメの部屋のテーブルに置く。
我ながら急展開だが、俺のMH世界で何か嫌な予感がする。
一度戻らなければ。
尚、エヒトにはしばらく動けないように龍気雷で5ヶ月くらい麻痺するようにした。
こっそりだけどな。
「あばばびびばばびべば……(な、何者なんだ…!?)」
前書きにいつになるか解らないと書いたな……あれは今すぐとは言っていない!(詭弁)
頭の調子が悪くてようやく直ってから張り切って書いてたら前書きのこと忘れてたんだよ……
とはいえ、ほとんど明らかになった今作アルバトリオンの能力。
弱点といえば閃光弾には相変わらず弱いに、神以外なら負ける可能性はある……っていう感じでしょうか。
祝!3000字突破!(いや、何を祝いたい)
第二回!異世界への旅先投票アンケート!
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