MAKOTO ITO 転生記────(見境なく)ヤりたくねぇ   作:YADANAKA

3 / 3
今日から劇場版に入り込みますよー!

頑張れ誠!

ツインタワーって時期設定何時なんだろ…春でいいや。


彼は有名人のようです(良い意味で)

ここは公安委員会が所有する秘密の作戦会議所の1つ。まだ太陽が上がりきってない時間帯に伊藤誠はそこにやって来た。因みに彼女には走り込みをしてくると書き置きをしてきた。

 

彼の前にはいかにもヤバそうな怪物が1人いる。暗○教室の烏間特務長官(先生)に瓜二つの顔をした男。彼こそが無射の唯一無二のリーダーである。コードネームは鬼。元軍人で新人時代に教官を10人フルボッコした最強の肉弾戦車だ。握力はゴリラに匹敵するとかしないとか。

 

「今回の標的はこの4名だ。左から元国会議員の隼 法政(やぶさ ほせい)、現都議会議員の傀儡 莎鎌(かいら されん)、外交学者の國 無(くにづくり なしお)、最後に宝石商の金 頑強(キム カンキョー)。この者達の抹殺をする事が任務だ。面倒な事にこいつらは偽名でパーティーに参加するらしい。しかし、この写真の顔でパーティーの最中に取引をとあるグループとするとの情報が入った。逃す理由は無い。やり方は普段通り、何も決まりはない。だが、確実に誰にも気づかれないように消せ」

 

そしてその隣にいるのも伊藤誠の上司に当たる副リーダーだ。実力は戦闘に限定して言えば、伊藤誠の方が上だ。が、彼の本業はハッカーや力を使わない合気道の類。射撃や力比べなら伊藤誠に軍配が上がるが、実際に戦ったらおそらく勝てない。容姿と発言は朝比○ミクルみたいなイメージだ。

 

「それと〜変な組織が動いているとの情報が手に入りました〜。可能ならそいつらの情報も集めて欲しいんです〜。なんでもツインタワーのコンピュータ関連の人物が元その組織だそうで〜そいつを中心に手に入れる事をオススメします〜。ただ、そいつを仲間が消しに行く可能性が高いというわけで〜そいつらの行動も、注視しとくようにしてください〜以上です〜」

 

部隊のリーダーと副リーダーから与えられた任務はいつもと何ら変わりない暗殺の仕事と諜報の仕事。資料によるとこの4人はどうやらグルとなって資金の横領をしていたそうだ。その上情報を外国に売ったこともあったと言う。

 

名前こそ彼らは派手だが行動はそこまで活発では無い。目立てば色々と調べられる事を知っているからだろう。殺す側としても知名度が無い方が助かるが。

 

「パーティーに潜入するのか、(別の建物)外から狙撃するのかどちらで?それともそれ以外で?(てか、変な組織って十中八九黒ずくめの組織だろうなぁ──戦うのは面倒だな。利用するぐらいにしとこ)」

 

「それに関しても自由にやってくれ。拘束はしない。ただ長引かせることはしないでくれ」

 

それはそうだ。暗殺系統をする際に最もしてはならないのが、長い間同じ事をすることだ。散々言われた事をするはずがない。まず大事なのは秘匿性。失敗してもバレなければ良い。

 

「長引かせると、労働法を破ってしまうからな。今はホワイト企業or組織を目指す世の中だ。我々も守らなくてはならん」

 

彼は「いや、人殺しの部隊のリーダーがホワイトって。もう既に色々アウトだろ」等とは思っても口には出さなかった。リーダーの実力は今の伊藤誠の数倍。気分を害すと何されるのやら。

 

それから伊藤誠は任務開始の日まで少し時間があったので、その間に計画を決めて提出。必要な根回しや道具も普段より注意して用意した。普段よりも入念に下準備をしたのには理由がある。

 

この任務においてもっとも警戒すべきは標的関連ではない。死神とその他多数がやってくるからだ。そのせいで任務の場所のビルは大炎上するし、最後までビルに彼らがいるせいで、パーティー中どころか始まる前に消す必要すらあるかも知れない。

 

そのために彼はいかにも過剰戦力な自身の愛銃を始めとする、愛用の武具を全て用意して作戦を練った。幸いな事に標的も死神らも必ず逃げる事に必死になる。

 

だから注意の意識はこっちにはそうそう来ない。なので最悪の事態を想定しつつも、伊藤誠はある程度今回の任務には余裕を持って臨む事になる。唯一緊張するのは、情報を盗むことぐらいだろう。そんなわけで普段の生活の始まりである。

 

「なぁなぁ聞いてくれよ誠!俺昨日何があったと思う?」

 

「んー?彼女とデートって言ってなかったか?」

 

「そうなんだよ!そうだったんだよ!一体俺が昨日何してたか当ててみろ!」

 

そう言って彼が取り出したのは時間ごとに何をしてたのかを書いた紙。そこには荒々しい文字でこう書かれていた。

 

17:00 彼女と待ち合わせ

18:00 映画鑑賞

20:00 夜ご飯

21:00 (?)

23:00 帰宅

 

「この?の所で何があったと思う!?」

 

「普通に考えて彼女とヨロシクしたんじゃないのか?」

 

「そうだよなぁ!そうだよなぁ!ホントならそうなんだよなぁ!」

 

「違うのか?じゃあなんなんだよ?」

 

「待ち合わせの場所に来なかった彼女をもう一度待ってみたんだよ!!」

 

予想と180°どころか二、三周ぐらい超えてきた返答に、伊藤誠も近くで話を聞いていた者も言葉に詰まる。いくらなんでも悲しすぎる。今度誰かいい人を紹介してやろう。皆がそう強く思った瞬間だった。

 

「ねぇねぇ!誠君ってさ、なんか格言みたいな言葉ある?」

 

「格言?んー格言というか、好きな言葉ならあるけど…それで良い?」

 

「うん!(よっしゃ皆!メモの準備!!!)」

 

(ラジャー!!!)

 

「俺の好きな言葉はWhen you reach for the stars,you may not quite get one,but you won’t come up with handful of mud either.……日本語だと、星を掴もうとして手を伸ばしてもなかなか叶わないかもしれない。だが、星を掴もうと努力する限り、その手に泥(ゴミ)を掴むこともまたない。っていう言葉だよ。これを口に出したり、心の中で反芻すると冷静になれるんだ。ま、口癖みたいなもんだよ」

 

「………(英語のとかカッコいい!!!!)そ、そうなんだぁ〜!」

 

簡単に言えば努力すればなんとかなると言うこと。この世界に来て何度も死線を、修羅場を超えてきた。特典の効果もあって、努力すればするほど目に見えて能力を伸ばせた。だからこそ何か行動すれば、しないよりかはどんな時でも何かが起こる。それを上手く利用できるかどうかは自分次第。

 

どうせやられるなら、悪足掻きする。玉砕などしたくはないが、惨めに殺されるよりかは良い。ただそれだけである。

 

因みに英語を話した結果、意味は分かったものの誰もメモ出来なかったのはご愛嬌だ。

 

昼食中に伊藤誠とご飯を食べる者はその時々で変わる。勿論話す内容も変わる。今回はホラを誰が1番多く言えるかの戦いだ。

 

「映画館で上映中に煎餅食ってやったぜ」

 

「俺なんか夜中に窓全開で大声で家でカラオケしてやったぜ」

 

最初は田中が言って、その後に中村が続く。3番目が伊藤誠だ。彼が行う事は、時々人外の所業だと周りは思っており、冗談に聞こえない時もあったり、冗談だったりと言う時もある。それゆえに––––––––

 

「…俺は映画館で上映中にカラオケしてやったぞ」

 

「「「「!?!?」」」」

 

「冗談に決まってんだろ」

 

「「「「お前が言うとそう聞こえないんだよ!」」」」

 

授業が全部終わって放課後の時間。この学校では3年生が楽しむために春に修学旅行、夏前に文化祭を行うことになっている。参加はどちらも半強制で、部活の大会と被ったとしても、それが全国大会とかそれに準じるものでなければ、大会への参加は出来ない。

 

「修学旅行については私達が勉強する時間を取るために、2年生と先生方が全部決めてくれることになってます。そのため、私達が修学旅行の為に何かする事は各々の着替え等の準備以外はありません」

 

「その代わりに行き先は当日まで俺達は分からないと。行きたいところがあったら、それとなーく伝える事をオススメしとくぞ。因みに俺は電車に乗れれば後はどうでもいい」

 

学級委員の男女2人がそれぞれ修学旅行の説明をしている。男子としては海に行きてぇー!という者が大半らしい。一方の女子もそうらしく、今日男女全員で水着を物色しに行くんだとか。

 

そんな中伊藤誠は1人枕投げや覗きをする事を考えていた。その為に必要なのは泊まる旅館の正確な図面。決まってれば権限で直ぐに入手出来るが、決まってない(知らない)為にそれが出来ず理想のシチュエーションを考えていた。

 

これはただの男としての性(サガ)、もしくは運命(SA☆DA☆ME)だろう。可能な限り早く手に入れておこう。皆がワイワイ話してる間、彼はその事だけを考えていた。当然彼は物色をしに行く気はない。そもそも部活が有るし、計画日までに準備を完璧にする必要もあるからだ。

 

ツインタワーにてパーティーが行われる数日前。伊藤誠は件の元黒ずくめの組織の一員である、コンピュータープログラマーの原佳明(はら よしあき)の家に忍び込んでパソコンの情報をサクッと手に入れた。

 

方法は簡単。

①原佳明の居場所を確認する

②居ないタイミングを確認する

③周囲の防犯カメラを権限でイジる

④証拠を一切残さずにUSBメモリで入手

⑤誰にも気付かれることなく撤退して任務完了

 

これで組織の情報は手に入れた。後は標的の4人を抹殺するだけ。折角だし大火事の最中に殺してしまうことにしよう。決してパーティーに参加したい訳では無い。彼女と一緒に遊びたいだけである。

 

そう、いつも一生懸命に尽くしてくれる彼女に少しでも恩返しをしたいと伊藤誠は思ったのだ。最も火事が起こる以上連れいくのには迷った。しかし、高級な食べ物とか食べさせてあげたいし、ドレス姿見たいし、原作キャラにも少しは会いたいし、狙撃よりもコッチのが今回に限って楽なので、彼はそうすることにした。

 

因みに彼は今回殺される常盤美緒が野球好きな毛利小五郎の為に特別ゲストとして招待されることになってる。毛利のおっちゃん様々である。しっかり有効活用させて貰うので安心して頂きたい。

 

最も「伊藤誠が参加したい」と言えば喜んでとなったと言った方が正しいかもしれない。彼と関係を築く事はビジネスのチャンスでもある。それだけ彼の名前は良い意味で知れ渡っていた。

 

そしてついに2人がパーティー会場に到着した。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

「あの〜初めまして。貴方があの名探偵の毛利小五郎さんで合ってますか?」

 

「ええ!!この私(わたくし)こそが【名探偵】の毛利小五郎ですが!何かようでしょうかな?」

 

「実は私伊藤誠と言いまして、毛利小五郎さんが今回のパーティーに参加していると聞きまして、挨拶に伺わさせて頂きました」

 

「んんん?伊藤誠…………?何処かで聞いたような……」

 

「え!?忘れたんですか毛利探偵!?次世代のスーパールーキーのレーザービームこと、【伊藤誠】さんですよ!」

 

「あっ!それ私も知ってる!凄い野球選手だって!」

 

「おっちゃんこの前特集見てたじゃんかよ」

 

「あ!?あーああ!そうだそうだ思い出したぞ!君が伊藤誠君か!」

 

「はい。今後よろしくお願いしますね。それと隣にいるのは僕の彼女の佐藤光です」

 

「佐藤光です!私からもよろしくお願いします!」

 

俺の名前は江戸川コナン。こう見えて中身は高校生だ。俺達はおっちゃんのお陰でこのパーティーに参加させて貰ってる。

 

この【伊藤誠】という男は高校野球で1年の頃からスタメンレギュラーとして、甲子園に今までで春夏合わせて5回出場してる。しかもどの試合でもヒットを2本は打ち、盗塁を必ず決めるという。未来の逸材としてプロ注目だとこの前書かれてたな。

 

確か彼女は幼馴染だとか書いてあったけど、それが彼女なんだろうな。美男美女かよ。ていうか、幼馴染の胸かなり大きいな。おっちゃんも一瞬そこに目がいってたし。

 

彼らも招待されて来たのだろうが、なぜ参加下のだろうか?殺人事件が起こったパーティーにこんな有名人が参加するとなれば、普通は見送るようにと学校の教師が言うと思うが…。

 

(まぁ、この人達が事件に巻き込まれる事はあっても、当事者になることはまず無いだろうな)

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

原作キャラと会った時に伊藤誠が思ったことはただ1つ。「死神のやつ俺の事覚えてないな」だけである。別に覚えられていても何の問題もこちらにはない訳だが、いずれ教える時が来るのだろうか?

 

軽く彼らと談笑していると余興のゲームが始まろうとしていた。既にすべき仕掛けは全て仕込み終わった。黒ずくめの連中のを利用して設置しただけだから、なんてこともなかった。警察がいても彼らが問い詰められる事は今回においては無い。だからこそ彼らは堂々と取引をしている。傍目には取引などには見えないが。

 

後は楽しむだけ。彼は原作の中の1人となり少し浮かれつつも、死神を一応警戒してパーティーを彼女と精一杯楽しむ事に集中した。火災が始まるまで、あと少し。

 




面倒臭がりの彼にしては頑張ったと思う。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。