機動戦士ガンダムSEED INFINITY   作:ふり〜だむ

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ハハッ、遅くなってなんてレベルではないですね…

毎日執筆はしてたんですよ、でも中々進まなくて…今に至ります

まぁ、言い訳など聞きたくないでしょうし…本編どうぞ


第八話 救出依頼

始まって早々なんだが、後日談

 

ハワイ周辺でも民間人救出作戦は成功した、

無事W.P.P.O本拠地に着き民間人を保護する事に成功した

 

余談だが、シンジが囮となった例のノウム・ザフトの基地だが、

シンジ達が撤収した後連合の猛撃を受け制圧された

 

何でも簡単に制圧されたらしい、噂によれば基地のMSが一機も使える状態ではなく、なんなら対空機関砲も全て壊れていたらしい

拘束されたノウム・ザフト兵によれば「お前らのMSが来て、基地を壊滅させた」と言っていた

しかし、連合には心当たりがない 一筋縄ではいかないノウム・ザフトにたった一機で向かっていくなど自殺行為である

どんな機体だったか説いてみると

「あぁ?口にへ文字がある奴だよ、確か…()()()()()()()だっけな?」

と言った

 

普通なら色々調べ、その機体について追及する所だが

連合にはとある事件があり、その所為だと思い追及をしなかった

その理由は、連合が開発中の新型MSだ

いや、正確にはそのパイロットが原因である

実は新型MSのパイロット、パイロットとしての実力は確かなものであるが、血気盛んな為開発中のMSに許可もなく勝手に搭乗し、勝手にノウム・ザフトを倒しに行くという問題行動をかなり起こしていたのだ、

なので今回もそれだろうと決めつけたのである

 

 

しかし、両者とも勘違いをしている、ノウム・ザフトを襲ったのは連合のMSなのではない、W.P.P.Oという組織のMSだと言う事を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ」

 

私の名前はユナ・シナウ、故郷がノウム・ザフトと連合の戦禍に巻き込まれ私と他数名以外死んでしまった

 

しかし、W.P.P.Oという非正規組織に助けられ、今はその住居施設らしい

私はその施設内を見学している所

 

私を助けてくれたあのパイロットちゃんを見つけた

 

 

「こんにちは」

 

 

「君は…ああ、あの時の」

 

 

黒色の髪に黒色の目、そして可愛らしいその見た目

かわいい…お人形さんみたい

 

「ユナです、ユナ・シナウ それが私の名前ですよ」

 

 

「ユナか、憶えた そんな敬語なんて使わないでくれ、俺が歳下だからな、なんなら俺が使うべきだ」

表情が変わらない子だな、ずっと真顔だ

喋っている事は優しく感じるのに、顔がずっと真顔だ

目と口本しか動かない

不思議な子だ

 

 

「そう?じゃあお言葉に甘えて」

 

 

「こっちの生活には慣れたか?」

 

 

「お陰様で…、なんなら故郷より暮らしやすい」

 

 

実際暮らしやすいのだ、故郷は時代遅れにも程があった

大昔よりはマシだが、電波は全く無く 電化製品など一つもない おまけに家の壁は薄く、夜は寒いは隣の家の営みの声が聞こえるは地獄 全てが原始的な事をして生活していた

しかし今の生活はどうだ?完全無音の個人部屋にしかも部屋は広く、部屋の中にトイレも風呂も洗濯機もある、テレビもあるじゃあないか、電波も良好

なんだここ天国か?? お父さん、お母さんごめんなさい…私ここに一生暮らしたい…でもどこか…あの生活が恋しく感じる時がある

 

 

「それは良かった、中央広場には行ったか?恐らくだが君と同じぐらいの子もいると思うぞ、バスケやテニス、サッカーなんかもできるぞ」

 

 

「…ねぇ、この施設…どれぐらい広いの…?ショッピングモールなんて比較にならないわよ?」

 

 

「聞いてる話には…某夢のテーマパークと同じぐらいと聞いているが、実際はどうなんだろうな、今度測ってみよう…」

 

 

あの夢の国と!?どうなってんだ!?この施設!?確か地下だったよね!?非正規組織っていうなら…この施設を作るには膨大なお金が必要な筈だ、どんな手を使って金を手に入れているんだ!?

 

 

「ねぇ、W.P.P.Oって…お金はどうしてるの?」

 

もしかしたら地雷を踏んだかもしれない、私はとんでもない事を聞いてしまったかも知れない

 

 

「ああ、資金の話か?実はな、W.P.P.Oを支援してくれる企業とかがあるんだ」

 

 

「支援している企業?失礼だけど、非公認組織に支援するなんて…頭大丈夫なのかしら?」

 

 

「金銭的な問題はない、ユナ、君は携帯端末を持っているか?」

 

 

「え?ああ、スマートコンピュータの事?、便利ですよね」

 

スマートコンピュータ、それは腕時計型端末

数年前に株式会社G.A.Tが発売した次世代携帯端末である

 

「実はそれ、俺が開発した物だ」

 

 

「…冗談でしょ?」

 

 

「いや、本当なんだが」

 

 

子供が「俺って天才なんだぜ!」みたいな事を言ってる様にしか見えない、この子が?いやーまさかね…

 

「あ、もしかして君コーディネーター?」

 

 

「いや?俺はナチュラルだ」

 

 

えぇ…?じゃあガチの天才肌?

 

 

「俺がそれを設計し、W.P.P.OのスタッフにG.A.Tという会社を作っててもらい売ってもらったという訳だな」

 

 

「えぇ?本当??」

 

 

「他にもここのスタッフが経営している会社から資金を回して貰っている、だからW.P.P.Oは資金には困らないな」

 

 

些か信じられない事だが、ここのを見る限り信じるしかなさそうだ

 

 

 

すると、突然

 

『シンジ・ヒロセ、今すぐに作戦室に来る事、繰り返す シンジ・ヒロセ、今すぐに作戦室に来る事』

と、放送が流れた

 

 

「また任務か?すまない、話はまた今度」

 

私との話の最中に彼女はどこかに行ってしまった

 

ん?シンジ・ヒロセ??日本人の名前の事はよくは分からないけど…

男の人の名前じゃない…??

いや、まさかね…?

いや、本当に…嘘よね…??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦室に向かっている最中、作戦室へと向かう為の通路に人影が見えた

 

 

「…ガルベス…?」

 

 

「んあ?シンジ?そういやお前も呼ばれてたな」

06部隊隊長のガルベス、どうやら彼も作戦室に呼ばれた様だ

 

 

ガルベスが作戦室のドアを開け二人とも作戦室に入ると、二つの人影があった

 

その人影の正体はミクとそのメイドであった

 

「俺とシンジだけを呼び出すってどういう事だよ?俺達何もしてねぇぞ?」

 

 

「嘘言いなさい、アンタ問題行動しか起こしてないじゃない…」

ミクが呆れたように言う

 

 

「いつまで経っても、子供という訳ですね…成長しない悲しい人」

可哀想な奴を見る目でガルベスを見る、ミクのメイドのマリネ

 

 

「誰が永遠の21歳児だコラァ!!」

 

 

「「言ってない(わ)(です)」」

 

 

「で、本題は?」

シンジがミクに問う

 

 

「あ、そうだったわ、全くガルベスのせいよ」

 

 

「は?俺のせいかよ?」

 

 

「二人に頼みたい任務は、とある人物の保護と回収ね」

 

 

「とある人物??誰だそいつ」

 

 

「この人ね」

 

ミクは二人に写真を渡した

 

渡された写真には中年の男性が写っていた

この男性にシンジは見覚えがあった

 

 

「ん?コイツ見た事あるぞ?」

どうやら、ガルベスもしっている様だ

 

 

「連合のMS開発に携わっているマジロ・リ・アーク」

ミクがそう言った

 

 

「確か、新聞に出てたよな…滞在してた拠点が襲われて、行方不明になったとかって…」

 

 

「彼の回収と保護だって?おいおい、ソイツの回収なんて大丈夫なのかよ…」

ガルベスは明らかに不信感を抱いている、シンジは相変わらず真顔だが、内心とても疑っている

 

 

「連合のスパイって事もあり得るな」

 

 

 

「そうね、100%は信用できない、だから貴方達を呼んだのよ」

 

確かにシンジ・ヒロセはMSの操縦技術だけでなく、格闘技術や機械知識がある、それも一流 何度もスパイ染みたことをしている

シンジ自身もこのミッションに納得していた

 

しかし、一人だけ納得できない男がいた

 

「シンジは分かる、けど何で俺なんだ??俺はMSしか動かせんぞ?」

 

ガルベスは所詮普通の人間、コーディネーターではなくナチュラルなのだ、こんな難易度の高いミッションにナチュラルの自分が行くのは間違っていると思うのも確かだ

 

 

「アンタ元軍人らしいじゃない、任務をこなすには充分よ」

 

 

「なら、他の奴らでいいじゃねぇか、俺以外にも元軍人の奴なんて沢山いる、何ならフリードやリョウタだって行けるだろ、俺よりあの2人の方が戦力になる」

 

 

「フリードは確かに役に立つかも知れないわ、けどねぇあの性格上、この任務をこなすのは難しいでしよ?」

ごもっともである、確かにMSの操縦技術やフリード自身の戦闘能力も高いが、彼は少し戦闘狂の所や能天気な所があるのでこの任務をこなすのは少し難しいだろう

 

「リョウタもねぇ、強い事は強いんだけど、リョウタはナチュラルだから、それに軍人経験もない、それに他の元の軍人達だって確かに悪くないわ、でもシンジとコンビを組ませるとしたら、アンタが適任なの」

リョウタはナチュラルである、それにリョウタはフリードと一緒だからこそ輝くのであるから、シンジと共に任務をこなすのは適任ではない

だからこそ、ガルベスは適任だったのだろう、軍人経験もあり、シンジとの相性も抜群である

 

 

「くっそ、逃げる事はできねぇのか」

ガルベスは口を尖らせながら、残念そうな顔をする

 

 

「現地にて、マジロ氏と合流して彼の保護、罠だったら、どうしてくれても構わないわ、あ、でも殺すのはやめてね」

 

 

「分かった、すぐ行く準備をしよう」

シンジはスマートコンピュータを起動し、メモに情報を書き始めた

 

 

 

「あ、悪いけど、目的地まで徒歩で行ってね」

 

最後にミクから衝撃の発言が出てきた

 

 

「は?」

ガルベスの口が漫画の様に下に落ちた

 

 

「仕方ないわ、マジロ氏がいると思われている所は、連合とノウム・ザフトが現在進行形て戦争中よ」

 

 

「はぁぁ???ここから目的地まで一体どれぐらいの距離があると思ってんだよ!?場所は日本だが距離はざっと1000km以上だぞ!?」

 

 

「仕方ないねわね、んじゃ目的地の隣町ぐらいまでは送ってあげるわよ」

 

 

車で行くにしろ、電車で行くにしろ、時間が掛かる

それを徒歩で行こうなど、自分を殺しに掛かっている…とガルベスは思っていた

 

 

「それじゃ頼んだわよ、2人とも」

 

シンジとガルベスは輸送機に詰め込まれ、目的地まで半強制的に送られた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁシンジ、俺たち姫様に良いように使われてるよな」

 

 

目的地の隣街に降ろされた2人は、W.P.P.Oの制服から一般的な服装に変わっていた

 

「いいじゃないか、使われないよりは良いだろう?」

 

 

降りた隣町は、日々近代化が進む最近の世界とはかけ離れて、広い面積で田んぼが広がる田舎だ

 

 

「しっかし、すげえ田舎だなぁ…」

 

近くにある民家も昔ながらの茅葺き屋根の家が多い、まるでタイムスリップしたかの様だ

 

 

「さてと、どっちに行けばいいんだっけ?地図地図…」

 

ガルベスは鞄を漁り、地図を取り出した 

ガルベスに隣町までのナビゲートを頼む事にし、シンジはこの場を楽しむ事にした

 

「(田舎はいいな…、自然は多いし、空気も綺麗、何より静かだ 都心は人の音や、車の音で五月蠅いが田舎は静かでいいな…)」

 

 

すると、シンジの目に先の見えない程に長い田んぼ道が目に入った

 

 

「…ガルベス、俺はあっちの田んぼ道の方を散歩してくる」

 

 

「はいはい、行ってら」

 

 

ガルベスに進行方向の確認を任せ、シンジは長い田んぼ道を歩いて行く

風の音が聞こえる、遠くからはカエルの鳴き声も聞こえる

田んぼに植えてある苗はまだ伸び途中で、30cm程しかない

 

「…しかし…何故ミクは俺にこんな服を着させたんだ?」

 

ミクがシンジの為に用意した服は、白いワンピースに麦わら帽子

完全に女の子様の服である

 

「…まぁ、夏に近づいているせいか、暑くなりつつあるからな…丁度いい」

シンジはそれほど女物の服を着るのには不満は無い、服など全部同じ 見た目よりも、機能面で物を選ぶ派だ

なのでシンジにとっては女装であっても些事に過ぎない

 

風が吹き、着ている服が靡く

麦わら帽子を片手で抑える

 

「いい風だな…」

 

ゆっくりと一歩ずつ、目を閉じながら歩いく

 

「戦争をしてるってのが嘘みたいだ」

 

ゆっくりと目を開け、空に広がる大きな空を見上げる

 

こんなにも空は青いのに、同じ空を見ている筈なに

 

何故、戦争は続いてるのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!シンジ!」

 

ガルベスの声が聞こえ、後ろを振り向く

 

ガルベスの方を見ると、ガルベス以外にももう一つ影があった

 

 

「…警察…?」

そこには、警察官の格好をした中年の男性がいた

 

「ん?ああ、そこの駐在所に行ったら、案内するって言ってくれてよ、お言葉に甘えて頼んだわ」

 

 

「いいんですか?」

 

「ハハ、良いんだよ 駐在所にいても、散歩しているおばあちゃんの体調を聞くぐらいしか仕事がないからね」

 

 

「…そうですか、なら」

 

 

駐在さんを先頭にシンジ達は歩き始めた

 

 

「しかし、何故こんな田舎に?観光かい?」

 

 

「そんなところです」

 

 

「ハハ、こんな田舎じゃ見る物もないだろうに」

 

 

「いえ、俺達から見ればこの景色全てが珍しく見えますよ」

 

 

「そうかな?私はカップルが来るには殺風景な所だと思うけどなぁ」

 

「うん?」

 

「あー…おっちゃん、シンジと俺はそういうんじゃ…」

 

 

「ああ、兄妹だったかい?ごめんね」

 

 

待て待て待て、そうじゃない

何故俺とガルベスがそういう関係に見えるのだ

 

見えても兄と弟だろう?何故そこで妹になる??

 

シンジは内心プンスコしながら長い道を歩いていった

 

 

 

 

 

「ここまで良いいかな?君達が向かう所にはここから真っ直ぐ行けば着くさ」

 

 

「はい、ありがとうございました」

「あんがとな、おっちゃん」

 

 

「さてと、私は戻るよ」

駐在さんは自転車に跨いだ

 

 

「おっちゃんよ、大きなお世話だと思うかもしれないが、何で自転車なんかに乗ったんだ?今じゃ自転車なんて古過ぎて修理さえも難しんだぜ?なら、もっと効率化で楽な乗り物にすれば快適に時間も掛からずに移動できるのによ?」

 

 

「ガルベス…やめろよ」

 

 

「ハハ、たしかにそうだね、自動車とかにすれば時間も掛からずかつ快適に移動できるね、でもね、私はこれがいいんだ」

 

駐在さんはニコニコしながらそう答えた

 

 

「時代が変わるにつれて、物も変わるなんておかしいと私は思っているよ」

 

 

「壊れているならともかく、使える物を最後まで使いたんだ、私は」

 

乗っている自転車を優しく叩きながら、駐在はそう言った

 

 

「物にだって心はあると思うよ私は、だから、まだ使えるのに、新しいのに変えて、今まで使っている物は捨ててしまうなんて、あまりにも物が可哀想じゃあないか、物だってきっと『最後まで使って欲しい』と思っている筈だ、この自転車も…この村も…まだ生きているんだ、だから私はこの自転車が壊れるまで乗り続ける、この村が無くなるまで私はここにいるよ」

 

 

「…そうか、悪いな 変な質問しちまったな」

 

 

「良いんだよ、気をつけてね、この先はノウム・ザフトと連合の戦地だ」

 

 

「ああ、もちろんさ、じゃあなおっちゃん!」

 

「ありがとうございました」

 

 

シンジ達は前を向き、再び歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所が変わり、海上

ノウム・ザフト 宇宙戦艦 イージス艦 "ウィークトリア"

その船に搭乗している金髪ロングヘアーの"仮面の女性"アリス・ノヴァ・アルスターは、海を眺めながら紅茶を飲んでいた

 

 

「全く、相変わらず気持ち悪くなる程青いな、海というのは」

 

 

すると、アリスの部屋のドアにノックする音が響き渡る

 

 

「入りたまえ」

 

 

「失礼します!アリス大佐、上官がお呼びです」

 

 

「分かった、すぐ行く」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく来てくれた、アリス・ノヴァ・アルスター君、座りたまえ」

 

 

「はい、失礼します」

 

アリスは上官の座る席とは反対側の席に座った

 

 

「早速で悪いが、我々ノウム・ザフトが現在日本の東北付近で連合と交戦中なのは知っているね?」

 

 

「はい、存じ上げております それが何か?」

 

 

「実はこの艦からも数機応援を要請されたんだ、1、2部隊を送ろうと思うのだが、君の意見を聞きたくてね」

 

 

「成る程、分かりました 私などの意見で良ければ喜んで 早速ですが、この艦の所有しているMSの種類と数を教えて下さい」

 

 

上官は何やら資料を出し、アリス渡す

 

 

 

「ジン十機程と指揮官専用機のゲイツS.J.タイプⅡがこの船に三機、周りの護衛艦に三機程、合計六機 それに加えてグフが数機、支援用のジンが四機程だ」

 

 

「成る程、では第一部隊と第二部隊の編成を教えて下さい」

 

 

「ジンが三機とグフが二機とゲイツが一機、作戦によっては支援用のジンも入れる時がある、第一、第二はどちらも今言った通りだ」

 

 

「…そうですね…では、ジン数機とゲイツ…支援用ジンも入れるべきかと…」

 

 

「支援用ジンをか?」

 

 

「はい、我々は攻めるのですから、守りに徹している連合に強襲に向いているグフでは少し難しいです、なので支援用の装備にあるキャノン砲と肩部ミサイルで相手の守りを崩すのが良いかと」

 

 

「…成る程、よしそれで行こう アリス大佐、君はどうする?」

 

 

「私ですか?今回は出撃するつもりはありませんよ」

 

 

「ほう、戦好きな君にしては珍しいな」

 

 

「私はそんなに野蛮ではありませんよ」

 

アリスはそう言いながら部屋を出て行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海沿いの街、そこには連合の大型基地がある

海岸には物資を受け取るであろう港がある

しかし、どの場所も襲撃されたであろう、被弾跡が残っており、が残っており、数カ所から煙が上がっておる

 

一般人は戦火から逃れるためか、一人もいない様だ

 

 

「…はぁ…着いた…まさか山を越える事になるとはな…」

 

 

「気を抜くなガルベス、ここから連合の監視下だ、変な動きをしたら怪しまれるぞ」

 

 

「へいへい、分かってるぜ、そんな事によりどっかに自動販売機無いか?喉がカラカラだ…」

 

 

「あそこにある、買ってこい」

 

 

ガルベスは坂の下にある自動販売機に向かって行った

シンジは高台から街の様子を見る

 

 

「(今は休戦中だからか、ノウム・ザフトも来ていない、連合もMSは点検のために格納庫の中…か)」

 

 

「ノウム・ザフトが来てない今がチャンスだな」

 

ここで再び戦争が始まればターゲットの命が危なくなる

何ならシンジ達も危ない

 

 

 

 

 

 

 

「あれが検問所か…」

 

 

「どうすんだ?身体検査とかされて普通に通るか?」

 

 

「そうだな、そうするしかないだろう、銃弾を避けながらターゲットを探すなんて器用な事は俺はできやしない」

 

 

「…お前ならワンチャン行けると思うぞ」

 

 

「バカな事を言うな、行くぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、街に入りたいんです、入れてください」

 

麦わら帽子を被った可愛らしい黒眼黒髪の女の子(シンジ)が二人の警備員に向かってそう言った

 

 

「…ごめんね、入れてあげたいけど…いつノウム・ザフトの連中がやってくるか分からないんだ、次にノウム・ザフトが来たら俺達は戦う事はできても、君を守れるか分からないんだ、だからごめんね、君を入れる事はできないんだ」

一人の警備はシンジの頭に手を置きそう言った

 

 

「用が済んだらすぐ出ます、時間もそこまで掛かりません」

 

 

「でも、無理な物は無理なんだ…」

 

 

「(ダメか、クソ…荒い手は使いたくないんだがな…)」

 

 

「嬢ちゃん、その用ってのは何なんだ?」

タバコを咥えた中年ぐらいのもう一人の警備員がシンジに聞いてきた

 

 

「親戚の忘れ物を取りに来たんです」

 

 

「忘れ物?そんなんだったら俺らが代わりに行ってやるぜ?」

 

 

「いえ、私達が探さないと絶対に見つかりません」

 

 

「…」

中年の男はポケットに入っている通信機器を取り出した

 

 

「ガルーダ、お前いま暇だろ?民間人が街に探し物を取りに行きたいらしい、お前着いて行ってやれ」

 

 

『はぁ!?ふざけんなよ!!俺の休息時間を何だと思ってんだよ!?大体お前はry』ブチッ

 

通信機器の電気が落とされ、通信機器越しに聞こえた男の声が途切れる

 

 

「隊長…いいんですか?ガルーダさんに任せるなんて…」

 

 

「良いんだよ、お二人さん入りな、時期に仲間が来る」

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ、お前らに同行する事になったガルーダだ、変な動きしてみろよ、俺の持っているこの銃でバーン!だぞ」

この性格的にも見た目的にも気に入らない男かもうやらシンジ達の案内をしてくれる者だそうだ

 

 

「同行感謝します、ガルーダさん(取り敢えず2人で入る事には成功したな…さて、問題はこのガルーダとかいう男をどうするかだな…)」

 

 

「お、おう(ヘェ…、案外可愛い顔してんじゃん)」

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達忘れ物をしてここに来たって言ってたよなぁ?何忘れたんだ?」

 

 

「…祖母の大事な指輪です、戦地から生きて逃げれたのは良いものの、大事な指輪を落として祖母はかなり落ち込んでしまったんです…あと、あの…ガルーダさん、近くないですか?」

 

 

「は?何言ってんだよ、俺はお前を守ってやってんだぜ?勘違いすんな、ほら、もっとこっちに寄れよ」

ガルーダはシンジの肩に手を回し、シンジを自身の体に引き寄せた

 

 

「おい、離れろよ 嫌がってんだろ」

ガルベスがガルーダの肩を掴み、俺から引き離そうとするが

 

 

「ああん!?テメェ!俺がお前達を守ってやってだろぉがよぉ!!!次に余計な事を喋ってみろ!テメェの頭ブチ抜くぞ!!」

 

 

「チッ…(流石に銃を持っていられちゃあ、分が悪いか)」

 

 

 

 

 

すると、ガルーダはシンジの尻を触り始めた

 

 

「あの…やめてくれませんか?」

 

 

「残念だなぁ、もう少しお前が大きくなれば、俺の好みなんだけどなぁ」

 

 

「(チッ…コイツ…)」

 

 

すると、シンジのスマートコンピュータからアラームが鳴り響く

 

 

「あ?何だ?」

 

ガルーダが鳴り響く音に反応する

 

 

「ガルベス、ここだ」

 

 

「!了解!」

 

 

「??何だ??」

 

訳が分からず困惑するガルーダ

 

すると、シンジがガルーダの股間を勢い良く蹴った

 

「!!!!!???ぬゎぁ#○々☆^ふa#wpぐ!!??」

 

突然の痛みに悶絶するガルーダ

 

そして、そのガルーダに向かってガルベスが勢い良く腹パンを決めた

 

 

「グハァッ!!」

 

ガルーダはそのまま地面に倒れ、気を失った

 

 

 

 

「大丈夫かシンジ」

 

 

「ん?傷は受けてないぞ?ただ触られただけだ」

 

 

「それがアウトなんだけどなぁ…」

 

 

 

「ここなのか?ターゲットがいるのは?」

 

 

「送られた情報によるとな…、見た目は完全に廃墟だな」

 

 

宿のガラスは全て割れ、建物もひび割れ

いつ崩壊してもおかしくない

 

 

「じゃ、入るぞ」

 

 

「ああ」

ガルベスは壊れかけのドアのドアノブを掴み、勢い良く開けた

 

ドアが勢い良く開けられると中に蓄積されていた砂埃が舞い、部屋の中に広がる

 

 

「うっわ!俺ハウスダストダメなんだよ!くしゃみが止まらなくなる」

ガルベスは慌てて手を口を伏ぎ、一歩前に下がる

 

 

「…いないな」

 

 

「2階かもしれねぇ、行ってみるぞ」

 

階段があったので登ってみるが

誰もいなかった

 

 

「…遅かったか」

ガルベスが悔しそうな顔をしながらそう言った

 

1階も2階も誰もない、あるとしたらかつてここに住んでいた人の家具ぐらいだ、それも全て埃をかぶっており、ここの住民が長い間ここに帰って来ていないのが分かる

 

「…」

シンジは1階の壁側にある大きな古時計を凝視していた

 

「シンジ、ミッションは失敗だ、姫さんに報告してさっさとここから出るぞ、いつノウム・ザフトが攻めてきてもおかしくない」

 

ガルベスは棒立ちしているシンジの肩を掴む

 

 

「おい、シンジ!聞いてんのか!」

 

 

「…ガルベス、作戦は失敗じゃないみたいだぞ」

 

シンジはガルベスの方に振り向きそう言った

 

 

「?…どう言う事だ?」

 

 

「この時計を見ろ」

 

ガルベスが古時計を見る

しかし、特に変わった点はない

 

 

「何だ?何かあるのか?」

 

 

「上じゃない、下だ、時計の足元を見てみろ」

 

シンジの言われた通りに時計の足元を見てみる

 

 

「…?時計の右隣だけ埃が無い?」

 

他の場所は全て埃や、瓦礫の破片などが落ちているのに、時計の右隣だけ妙に綺麗だ

 

「そう、つまり…」

 

 

「この時計を誰かが動かしたって事か?」

 

 

「多分だが、この下に…」

 

シンジは時計の左隣行き、時計を押し始めた

 

時計は徐々に横にずれて行く、そして時計のあった場所に現れた物は…

 

 

「シェルターの蓋か…成る程、このシェルターに隠れてたって訳か…っておい、内側から鍵掛かってるぞ、これ」

ガルベスが蓋の取手を引っ張るがびくともしない

 

 

「中から開けてもらうしかないな」

するとシンジは蓋をノックするの様に数回叩いた

 

『誰だね…?返信次第では、君を殺す事も考えているぞ』

蓋から微かに声が聞こえる

 

「W.P.P.Oのスタッフだ、アンタを助けに来たんだ、開けてくれ」

 

 

『W.P.P.O…?…ああ…まさか本当に来てくれるとはな…』

 

 

「そりゃそうだ、一様俺達は福祉系(?)の団体だからな」

 

 

『だが、簡単に入れる訳にもいかない、本当にW.P.P.Oの者か?証拠を出してくれないか?」

 

 

「あのなぁ…正直言うと、俺達だってお前の事を疑ってんだぜ?」

 

 

『…?何故?』

 

 

「お前が連合の回し者かもしれないってのがあってな」

 

 

『そんな!?私を連合のスパイとでもいうのかね!?』

 

ガルベスはジト目でマジロを見る

 

「逆に俺はそうと確信してるぞ」

 

 

『それじゃあなんだ…私を助けてはくれないのか…?』

 

 

「いや、助けはするさ ただ俺達は100%アンタを信用してないからな、視覚と聴覚は奪わせてもらうぜ」

 

 

『目潰しでもする気か…?』

 

 

「そんな荒れた事はしねぇよ、単に目隠しとイヤホンを付けるだけだ」

 

 

すると、蓋が少し開いた

 

「…入って良いって事か?」

 

 

「…大丈夫そうだな…入りなさい」

蓋の隙間から顔を覗かせるその男は、シンジ達の顔を確認すると

蓋を開け、中に入れと言った

 

「…特に危険な感じはしない、大丈夫だと思うぞ」

シンジがガルベスにそう言う

 

 

「ほんとかよ?ま、お前がそう言って外れた事ないから、信じるけどさ」

そう言って、ガルベスは先に入っていった

 

シンジも後に続いて入った

 

 

 

 

中はシェルターの様な場所であった、簡易的なベットに机、トイレもシャワーもある

 

「ここで過ごしてたのか?」

 

 

「そうとも」

シンジはマジロを観察する

年齢はおそらく40代半ば、背は180センチのガルベスより少し小さい、170後半

癖なのか、右手の親指と中指の先端をずっと擦っている

 

 

「おや…こんな幼い少女がスタッフなのかい…?」

マジロはシンジを見てそう言った

 

「少女…?」

シンジはその言葉に反応する

 

「あー…、年齢はたしかに幼いと思うが、男だ」

ガルベスが少しめんどくさそうにそう言った

 

 

「少年!?こんな可愛らしい容姿をしているのに少年なのかい?」

 

 

「…俺はそんなに容姿が幼いのか…?」

 

 

「そんな事より、おっさん 聞きたい事がある」

 

 

「なんだね?」

 

 

「何で連合から逃げたんだ?」

ガルベスはマジロにそう問いた

 

 

少しマジロの顔が暗くなっていく

 

「実は…

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラック過ぎるんだ…」

 

 

 

 

 

「「…は?」」

 

まさかの答えに、ガルベスとシンジは困惑する

 

 

「ブ、ブラック…?労働環境がってことか?」

 

 

「嫌だったんだ…突然連れ去られたかと思えば、よく分からない部屋に閉じ込められて…『連合の為にMSの開発をしろ』って…無茶言うなよ!」

 

 

「お、おう…」

「シンプルな誘拐だな」

 

 

「出してくれと言っても出してくれない!起きてる間はずっと開発を進めろと言ってくる!休みも無い!娯楽も無い!!こんなの牢獄と同じだ!いや、牢獄の方がマシだ!!」

泣きながらそう言うマジロ

 

 

「…ブ、ブラックだな…」

「連合の労働環境が劣悪というネット提示版を見た事があるが、あれは本当だったのか」

 

 

「…そうしたら、ノウム・ザフトの襲撃で基地が破壊され、チャンス思い、私は逃げ出した…と言っても…私1人の力では遠くに逃げる事などできない…という事で、敢えて連合の基地の近くにある廃墟に隠れているんだ」

 

 

「…えぇ…?やっぱり連合の奴らはバカの集まりじゃあないか…?」

 

 

「連合にとっては盲点だろう、行方不明になった男がまさかこんな近くにいるなんて」

 

マジロはずっと泣いている、いい歳したおっさんが涙を流している

 

 

「…やめろやめろ…、おっさんの泣き顔なんて見たくねぇよ」

 

 

「ガルベス、時間が無い 早く彼を連れて行こう」

 

スマートコンピューターの表示されている時間を見てシンジが言う

 

 

「…そうだな、おっさん 目隠しするぞ、後ろ向いてくれ」

 

 

「あ、ああ…」

 

すると、地鳴りと爆発する様な音が聞こえる

 

 

「!? 始まったか」

 

 

「マズいな…早く逃げねぇと、ノウム・ザフトの連中が来るぞ」

 

 

「ガルベス、俺は上に行って様子を見てくる、準備が出来たらマジ

「分かった、気を付けろよ」

 

 

シンジは梯子を登り、地上に出て行った

 

 

 

地上に出て、窓から外の様子を見る

 

 

連合の基地から煙が出ている

突然の攻撃に慌てる連合の兵の声が聞こえる

 

目を凝らして遠くをよく見てみると、海の方からノウム・ザフトのMSが数機来ている事を確認できる

 

 

連合は支援機や対空機関砲を使い、ノウム・ザフトMSが乗るウェイブライダーを破壊していく

しかしMS自体は何のダメージもない様で次々とノウム・ザフトのMSが地上に降りてくる

 

「ジンは6機ほど…あれは…ドムトルーパーだったか…恐らく改式だろう…隊長機はゲイツか」

 

ドムトルーパー、8年前の第二次連合・プラント戦争にてオーブ軍に参戦したMS、戦争に参戦したこの機体は3機、圧倒的なチームワークで繰り出す「ジェットストリームアタック」は数々のザフト兵を撃ち落としてきた

ドムトルーパー改式はそれを更に改良し、武装面を増やし、走行を固くした機体である

特徴としては、普通のドムトルーパーより、やや紫色の配色が濃く、背中にプロペラントタンクが2本付いている

 

そして、ゲイツR-12(ゲイツRトゥエルブ)

かつてのゲイツRを可能なまでに改良した機体である

高起動・装甲強化・武装強化など、かつてのガンダムタイプと大差ない程の機体に仕上がっている

 

 

それに対して、ここの基地の戦力は 支援特化型アストレイⅡ アストレイⅡ アストレイⅢ先行型 ムラサメ弍型 などだ

 

支援特化アストレイが肩部に装備しているミサイルランチャーをこちらは向かっているドム改に向かって撃つ

ミサイルはドム改に当たり、爆破した がしかし、爆炎の中からドム改が飛び出してきた

ドム改はエトワールグレネードランチャーを取り出し、基地の施設を破壊していく 連合軍の歩兵達が爆発に巻き込まれていく

 

『こっちまで来い!巻き込まれるぞ!』

一機の支援特化アストレイが爆破された施設から逃げる兵士達を誘導する

 

すると、支援アストレイの後ろにある倉庫からゲイツR-12が壁を突き破って飛び出してきた

 

『な!?しまった!!』

 

 

『歩兵を気にかけるとは!素人め!!』

ゲイツR-12のパイロットが声を上げる

 

『このぉ!!』

支援アストレイは腰元に装備されてあるビームサーベルを起動させ、ゲイツR-12を狙おうとするがゲイツR-12にビームサーベルを持つ腕を掴まれてしまう

支援アストレイはバルカンを使い、腕を掴むゲイツR-12を撃つが PS装甲の付いているゲイツR-12には効かない

ゲイツR-12は片手でビームサーベルを起動して、支援アストレイのビームサーベルを持つ腕をゆっくりと切断していく

そして支援アストレイのコックピットがある腹部を蹴った

 

支援アストレイのコックピットは凹み、支援アストレイは倒れる

 

「うわあああ!!」

 

「倒れるぞ!!」

 

逃げてきた兵士たちは支援アストレイの転倒に驚き投げ出す

 

 

 

 

 

 

 

 

「マズいな…、時期にここも戦場になる」

シンジは基地側の様子を見てそう言う

 

「ガルベス、急ぐぞ」

 

 

「おう、おいおっさん、手を引っ張ってやるからついて来い」

 

 

「無茶言わないでくれ!何も見えないんだぞ!?」

目隠しをされ、産まれたての子鹿の様な動きをするマジロ

 

3人は建物から出て、外の通路を見る

 

「ここから検問所までかなりの道がある、おっさんを連れて歩くなんかしたら戦火に巻き込まれるぜ?」

 

 

「マジロ氏、目隠ししながらも走る事はできるか?」

 

 

「無茶言うな!!無理に決まってるだろう!?」

 

 

「このままでは俺達は死ぬ、無理でもやってもらう」

 

 

「何だねこれ、地獄か?」

 

 

 

 

 

 

「おっさん手離すじゃねぇぞ!」

シンジ達は建物から出ると、瓦礫があまり落ちていない道の真ん中をゆっくりと走り始めた

 

「まだ多少の余裕はあるがのんびりはしてられない、マジロ氏には悪いが、しばらく走ってもらうぞ」

すると、上空から音が聞こえた

その音は戦闘機、もしくはは飛行機などのエンジンの音だ

 

シンジは走りながら、チラッと上を見る

雲より少し低い場所に輸送機が飛んでいる

 

「連合の輸送機…?」

連合の輸送機の色は基本的に白や黄色などの明るい色が多い、それに対してノウム・ザフトの輸送機の色は黒や紺色などの暗い色が多い

 

しかし何故今上空に輸送機が?偶然通り過ぎただけか?

 

輸送機を見ていると、輸送機から何かが出てきた

 

まだ遠くなのでよくわからないが、三つだ

三つの何かが降りてくる

 

少しずつ近づいてきてやっとその正体が分かった

 

 

MSだ、上から落ちてくるのはMSだ

 

 

「…連合の増援か?」

 

 

「シンジ!車だ!車があるぜ!これに乗ろう!」

すると、ガルベスが声を上げた

シンジは一旦立ち止まり、ガルベスの方を見ると、そこには一台の車があった

 

「ガソリン車か…これまた随分と古い物を…」

今の時代は全て電気自動車、ガソリンを必要とする車などこの世界ではとても珍しいのだ

 

 

「動きそうか?」

ガルベスが車のボディを撫でて言う

 

 

「…埃を被っているが、動きそうだな」

 

シンジはエンジンに鍵を刺し、鍵を捻り、エンジンをかける

数回捻るとエンジンの音が聞こえ、後ろの排気管から煙が出てくる

 

「俺が運転するぜ、シンジ、マジロさんを乗せてやってくれ」

 

 

「ああ マジロさん、さぁ乗って」

シンジはマジロの手を引き、車ドアを開けてやった

 

 

「ありがとう…暗くて何も見えん…」

マジロは恐る恐る椅子に座った

 

 

「よし、発進してくれ」

シンジもガルベスの隣に座った

 

「よっしゃ!任せとけ!」

 

ガルベスはエンジンペダルを思いっきり踏み、車を急発進させた

 

 

流石車だ、走ってあそこまで向かえば一体何時間になるか

 

シンジは車の揺れに耐えながら、先程輸送機がいた空を見上げた

 

すると、上空に三つの点が見えた

 

 

「…?」

目を凝らしてよく見てみると、それは点ではなかった

 

 

「…MS…?」

上からMSが降ってきてるではないか

何故このタイミングで?連合の増援か?

 

徐々にMSが近づいてきて、その姿がよく見えてくる

 

 

一機目は緑色の大きな機体、インフィニティよりも一回りは大きい

 

二機目は背部に翼の様な物がある蒼い色の機体だ、

 

三機目は一回り小さい、17、16メートルぐらいであろうか、蒼い機体と同じように背部にオレンジ色の花の様な物が四枚ある

 

 

「(緑色の機体…、口元は少し違うが…インフィニティと同じ顔…つまりあの機体も、ガンダムタイプなのか…?)」

 

他の二機はバイザータイプだ、目元だけではなく、顔の表面が全てバイザーの顔だ

 

 

 

上から落ちてくるMSの存在に気付いたのか、ノウム・ザフトのMS達は、落ちてくるMSに対してビームライフルやビームキャノンを撃つ

 

すると、緑色のガンダムタイプの背部から何かが放出された

 

「あれは…」

それは板だ、半透明の板であった

色は水色、水色の半透明

ガラスかと思ったが、違う

 

そして、その板はMSが落下するよりも速く真下向かっていった

 

すると、ガンダムタイプの下に板が来た

 

板は板同士で繋ぎ合い、そして大きな盾の様になった

 

盾の様になった板は、ビーム攻撃や、実弾を弾いていく

 

 

 

そして、落ちてきた三機はバーニアをフル稼働させ、落ちるダメージを最大限に減らした

 

 

三機の機体が地に立った

 

ノウム・ザフトのMSは三機に向かって銃を撃ち続けるがしかし、板が邪魔をして、攻撃が通らない

 

 

「(ドラグーン…だな、あれは…)」

 

ドラグーンシステム「Disconnected Rapid Armament Group Overlook Operation Network・system(訳:分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク・システム)」

パイロットの神経を使い、動かす特殊な武装である

従来のドラグーンはビームを放つのが主だったが、この板は違う様だ

 

シールドとして機能するできる事の他、どうやら武器としても使える様だ

 

ライフルを撃つジンが背部に何らかの衝撃を受けて前に倒れる

ジンの背部に刺さっていたのは、緑色のガンダムのドラグーンであった

 

 

「なるほど、ああいう使い方もあるのか」

シンジが感心してると

 

 

 

『ハハァ!どうだN・ザフト共!!潔く死にやがれぇ!!」

緑色のガンダムから声が聞こえてくる

 

 

「おいおい、オープンチャットが外まで聞こえるようになってんぞ」

運転しながらそう言うガルベス

 

「!?ガルベス前方からドムが出てきたぞ!」

 

もう少しで出口が見えてくると言うのに、前方からドムトルーパー改式が飛び出してきた

 

 

「おいおい!どうする、止まるか!?」

 

 

「このまま突っ切れ!」

 

 

「MSにぶつかれっつうのかよ!?」

 

 

「大丈夫だ、ドムの狙いはあの三機だ」

 

 

「…分かった、股の下をすり抜けるぜ」

 

 

 

ドムは腹部にある小型ビーム砲のハッチを開き、片手でヒートサーベルを持った

 

すると、緑色のガンダムはスラスターを吹かせ、ドムの方に向かい走り始めた

 

「!?ガルベス!飛ばせ!あのガンダムに轢かれるぞ!」

 

 

「90キロ以上は無理だ!!瓦礫がや障害物が多すぎる!」

走る道路には建物から落ちただろう大量の瓦礫が落ちていた

 

 

すると、緑色のガンダムの板状のドラグーン2枚が背部から展開して

ドムに向かって飛んで行った

 

ドラグーンはドムの頭部とヒートサーベルを持つ右腕に直撃した

 

ドムはその衝撃で後ろに倒れていく

 

 

「倒れるぞ!急げ!」

やっとドムの股下に入った車

だがドムは徐々倒れてるではないか

 

 

「アクセル踏んでる!あとは神にでも祈れ!!」

 

 

「生憎神などは信用してない!自分の運を、仲間を信じるだけだ」

近づいてくるドム、ドムの胴体が手の届く場所にまで近くに倒れてきている

 

「あともう少しだ!」

 

 

 

そして、切り抜けた

 

ドムが倒れた事により、近くの脆くなっだ建物が崩壊し

砂埃が舞う

 

 

「しゃあッ!!切り抜けてやったぜ!!」

何とか巻き込まれず切り抜ける事に成功したシンジ達一向

しかし、まだ安心するには早かった

 

 

「!?ガルベス!少し左にハンドルを切れ!!」

シンジが何か嫌な感覚を感じ、体を震わせた

咄嗟に運転者のガルベスにそう言った

ガルベスは信じるに言われた通り、やや左にハンドルを切った

 

 

すると、何かが飛んできて建物に直撃した

 

建物は爆発し瓦礫が飛び散る

 

 

「あっぶね!!」

 

 

「危なかったな、そのまま真っ直ぐ行ってればあの瓦礫の下敷きになっていたかもな」

 

 

「何だったんだ!?今の!?」

 

 

「おそらくミサイルが砲弾のどっちかだろう、どこかに支援機がいるはずだ」

 

シンジの言った通り、今の攻撃はノウム・ザフトの支援機による物だ

支援用ジンが装備している脚部付属グレネードランチャーによる物である

 

支援用ジンは直接基地を攻める事はできないので、ウェイブライダーに乗り海上から支援をするのが目的である

 

 

 

『チッ、俺の機体じゃあの支援機は撃てねぇ!出番だラック!!』

緑色のガンダムがそう言うと

一機のMSがかなりのスピードで緑色のガンダムの頭上を飛んでいった

 

『おう!任せとけ!!』

 

蒼色の機体は猛スピードで海上にいるノウム・ザフトMSに近づいていく

ノウム・ザフトMS達は撃ち落とそうと自動追跡ミサイルを発射する

 

発射されたミサイルは蒼色の機体を追跡していく

蒼色の機体はミサイルを振り切るために右に飛んだり左に飛んだりするが、なかなか振り切れない

 

すると蒼色の機体は急に高度を上げていく、ミサイルもそれに続き、高度を上げて追跡していく

 

きた機体が雲を突き抜けたその先で、機体はブーストを止めた

 

機体は落下していく

 

急な降下について行く事ができないミサイルはそのまま空に向かって飛んでいく

蒼色の機体は背部に装備してある、2丁ビームアサルトライフルを持ちミサイルを撃ち抜く

ミサイルは空で爆発する

 

蒼色の機体は向きを変え、再び支援機に向かって飛んでいく

 

二丁のビームアサルトライフルを一機のジンに向かって撃つ

背部に付属してある一本のプロペラントタンクに当たり、ジンは爆散する

 

『まずは一機!あと二機!!』

再びジンに向かって飛んでいく

 

 

一機のジンは片手でビームライフルを撃ち、さらに両足に装備してあるミサイルを発射する

 

ビームライフルやミサイルを避けながら二丁のビームアサルトライフルを撃つ事は流石に難しいのか、蒼色の機体は回避行動を取りながらミサイルをビームアサルトライフルで撃ち抜く

 

 

『遠距離戦ではこっちの方が不利か、なら!!』

蒼色の機体は二丁のビームアサルトライフルの向きを逆にし、銃口を自分の肩に負ける様にビームアサルトライフルを持つ

そしてジンに向かって急接近していく

 

蒼色の機体は持つビームアサルトライフルの一部が熱を放ち、大型のナックルの様になる、見方によればトンファーにも見える

 

ジンはビームライフルを撃ち続けるが、あっという間に蒼色の機体に近づかれてしまった、そして腹部に大型ビームナックルを喰らっしまい

ジンは爆散した、海にその残骸が落ちていく

 

 

残った一機のジンは、ミサイルやプロペラントタンクを切り離し(パージ)、ヒートサーベルを構える

そして、蒼色の機体に向かってウェイブライダーを加速させる

蒼色の機体もジンに向かって飛んでいく

 

そして、二機がぶつかった

 

蒼色の機体はジンのコックピットを貫き、ジンは蒼色の機体の肩部を貫いた

 

ジンのモノアイは徐々に消えていき、そしてジンは機能停止した

 

ジンはまるで抱きつく様に蒼色の機体に倒れた

蒼色の機体は倒れたジンを足蹴りし、海に落とした

 

『左腕破損、レインちゃんそっちに戻るから修復頼む』

 

 

『は、はい!』

そう返事したのは、オレンジ色の4枚羽を持つ機体

 

 

蒼色の機体が基地の方に戻ると、羽を持つ機体が持っているロッドの様な物を構える

すると、そのロッドの様な物の先端が変形し光の粉の様な物を出し始めた

その光の粉を蒼色の機体に振りかけると、ジンによって貫かれ、大きな穴があいてしまった肩部が修復されていく

 

 

 

「!?おいおい!?なんだありゃ!?破損した部位が治っていくぞ!?」

ガルベスがそう言った

 

 

「前を見て運転しろガルベス!」

 

 

 

 

『修復完了です、ペガサスはちゃんと動きますか?』

 

 

『おかげさまでね、話には聞いていたけど、どうなってんの?そのロッド』

 

 

『えっと、ナノマシーンを大量に放出しているんですよ、放出されたナノマシーンが登録された機体をその登録通りに修復していく、という原理です』

 

オープンチャットにより、周りに聞こえてしまっている 連合ガバガバ過ぎるぞ

 

『なるほど、4枚羽で華麗に飛び回り、MSを回復していくその姿はまさしく"フェアリー"だな』

 

 

 

 

 

「連合の兵士どもはバカばっかりか!?チャットが外にまで聞こえてんぞ!?」

 

パイロット達のアホさ?に叫ぶガルベス

 

「ガルベス!もうすぐ門だ!このまま突っ切るぞ!!」

 

 

「おう!アクセル踏み込むぜ!!舌噛むなよ!!」

 

 

「ちょっと!?今どうなっているのだね!!?」

視界が塞がれて何も見えないが、車に乗りかなりのスピードで走行していくと言う事が見えなくてもわかるので、流石に困惑するマジロ氏

 

 

「門に突っ込むところだ!!」

 

 

「…え?」

 

猛スピードで門を突き破り、街の外への脱出した

 

 

 

 

「ハッハァ!!おっさん!こんか体験無いだろう!!アトラクションでしかこんな体験できないぜぇ!!」

ガルベスがハンドルを安定させながらそう言う

 

 

「二度とこんな体験はしたく無いね!!何なら見えない!!」

 

 

「まだ街から脱出しただけだ!安全地帯まで突っ切るぞ!」

 

 

シンジ達一向はそのまま道を進んで行った

 

 

 

 

 

 

 

『あの車、民間人か?』

 

 

『まだこの街に人がいたとはね、びっくり』

 

 

『大丈夫かな…?女の子も乗っていたみたい』

 

 

 

『俺達が気にする事じゃねぇ!俺達の任務はここにいるノウム・ザフト共を全てぶっ殺す事だ!!』

 

 

すると、空中からゲイツR12が降りてくる

 

『お、わざわざあっちから降りて来てくれたみたいだよ』

 

 

『隊長機か、お前ら!あれは俺の獲物だ、俺がアイツを墜とす!!』

 

 

『はいはい、んじゃよろしくー』

 

 

『が、頑張ってね…』

そう言って二機はその場から離れていった

 

そして緑色のガンダムは大型ビームアックスを持ち、構える

 

ゲイツR12もビームサーベルを構える

 

 

先に動き出したのは、ゲイツR12であった

 

それに対し、緑色のガンダムはドラグーンを展開した 

ドラグーンはかなりのスピードでゲイツR12に向かっていく

 

 

ゲイツR12は向かってくるドラグーンに対処する為に、背を低くする

そして装備してある盾を構え、ドラグーンを受け止め、受け流す様にドラグーンを飛ばす

 

 

二つ目のドラグーンが飛んでくるが、それは構えていたビームサーベルでドラグーンを真っ二つにして、そのままガンダムに向かっていった

 

ガンダムは背部にあるもう二つのドラグーンを展開させ腕に装備した

 

それに気づいたゲイツは持っている盾を前に構えて、そのままガンダムに向けて走った

 

 

そして、ゲイツとガンダムがぶつかった

 

ガンダムはゲイツの盾をドラグーンを装備してある右手で受け止めた

 

ゲイツはその隙に左手に持っていたビームサーベルをガンダムに振り落とそうとするが、ガンダムの左手に腕を掴まれてしまった

 

攻撃を塞がれてしまい、すぐに離れようとするゲイツだが ガンダムに左手を掴まれてしまっているので身動きが取れないゲイツR12

 

すると、ゲイツに衝撃が走る

 

 

ゲイツR 12の背部にガンダムのドラグーンが突き刺さったのだ、

 

致命的損傷を受けたのか、ゲイツR12の背部は火花を散らし

動きが壊れたロボットの様に遅くなる

 

 

ガンダムはゲイツから離れる

そして、再びビームアックスを構え ゲイツに向かって振りかぶり

そして、振り落とした

 

ゲイツR12は縦に真っ二つに切断された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

「こちらシンジ・ヒロセ、ターゲットの救出に成功した」

 

シンジ達は車を安全地帯に止め、本部に輸送機手配の連絡した

 

『了解、今すぐに小型輸送機を向かわせるわ』

 

 

 

「とりあえず、ミッション成功だ、お疲れさん」

頬に冷たい何かが当てられ、ビクッとなるシンジ

 

「!?…ガルベスか」

 

ガルベスが両手に缶ジュースを持ち、そこにいた

 

 

「いやぁ、生身でMS同士の戦いに巻き込まれるのはキツいなぁ…今日だけで何回"死ぬ"と思った事か…」

 

シンジは缶ジュースを受け取り、缶ジュースを開けた

「まさか連合がナノマシンを使った技術をMSに導入するとはな…」

 

 

「大体、理論上可能なのか?ナノマシンでMSを修復なんて」

 

 

「普通に考えたら厳しい、だがF.Eを使えば…」

 

 

「F.E便利過ぎんだろ…なんでもありだな…」

 

 

「F.Eはまだ葯12%しか解明していない 何しろ"宇宙の未知のエネルギー"だ、まだ分からない事だらけだ」

 

シンジは缶ジュースを飲み干した

 

「ならなんで未知のエネルギーをMSなんかに使ったんだよ…そういうのは色々調べてからやらねぇと、危険なんじゃねぇのか?」

 

 

「本当ならそうだろうな、だがF.Eのお陰でコスト削減や性能の向上は確かな事だ、連合も背に腹はかえられぬという事だろう」

 

缶をゴミ箱に向けて投げた

缶はゴミ箱に入った、錆びた缶入れに投げ入れられた缶はカランコロンと音を立てる

 

 

「そういえば、マジロ氏はどうした?」

 

 

「あ?おっさんなら気絶してるぞ、さっきの運転で気絶したっぽいな」

 

 

「ガルベス、二次連合・プラントの戦争の事を聞かせてくれないか?」

 

 

「どした、藪から棒に」

ガルベスは缶コーヒーを少し飲みながらシンジの方を見た

 

 

「この前の時、時間が無くて話してくれなかっただろう?できれば聞いておきたい、無論嫌ならば話さなくていい」

 

 

「…あー、そうだなぁ この前俺はとある二機が印象的だったって言ったよな」

 

 

「ああ、どんな機体だったんだ?」

 

ガルベスは缶コーヒーを口から離した

 

 

「シンジも資料見たなら知ってるかもしれねぇが、"フリーダム"と"ジャスティス"って知ってるか?」

 

 

「資料で見たぞ、二機とも"伝説の機体"と呼ばれているらしいな」

 

 

「んじゃ、パイロットは知ってるか?」

 

 

「確か、フリーダムの方が"キラ・ヤマト"でジャスティスの方がアスラン・ザラだった記憶がある」

 

 

「お、すげーな よく勉強してるな」

 

 

「まさか…その2人がそうなのか? まぁ、薄々気づいてはいたがな…」

 

 

「すごかったぜ、フリーダムの方はさっきのドラグーンで弾幕貼りまくるわ、ジャスティスなんかあの時代では考えられない程の機動力で切り裂くわでまさに地獄絵図だったぜ」

 

 

「そんな中でよく生き抜いたな…」

 

 

「悪運だけは強いからな、俺」

 

 

「キラ・ヤマトとアスラン・ザラか…今はどこで何をしてるのか…オーブにまだいるのか それとも誰も知らない場所で隠住しているのか…」

 

 

「どっちでもいいさ、俺たち(W.P.P.O)の敵にならなきゃどっちでもいい」

 

 

「そうだな、俺もそんな奴らとは戦いたくないな」

 

 

「言っとくけどお前も大概だぞ」

 

 

「?何がだ?」

 

 

「いや、流石に分かってるだろ…」

突然の空からの音に声を遮られる

 

 

 

『降下します!車を少しずらして下さい』

 

「ガルベス、頼む 俺は運転できない」

シンジは13歳、この国の法では車の運転できる年齢は15歳なのだ

知識こそはあるが、国の法には逆らえない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人は気絶したマジロ氏と共に輸送機に乗った

 

 

 

「あー…、疲れたぜー…本部に帰ったらシャワー浴びて寝るか…」

眠そうに体を伸ばすガルベス

その横でスマートコンピュータを弄るシンジ

 

「…?調べ物か?」

 

 

「いや、今日見た連合のMSの事をまとめているだけだ もしかしたら次のアイデアに繋がるかもしれない」

と言って黙々と作業するシンジ

 

すると、その手をガルベスが止めた

 

「ガルベス…?どうかしたのか?」

 

 

「シンジ、手 震えてるぞ」

 

自身の腕を見ると確かに手が震えていた

 

「薬の効果が切れたんだろう、薬を飲めば大丈夫だ」

シンジは真顔でそう言った

声からも恐怖も絶望感も感じられない、いつもの事だとシンジは言った

 

しかし、ガルベスはそんなシンジを見て心が締め付けられるように感じた

 

 

「いや…休め、俺がMSの事まとめといてやるから、お前は寝ろ」

 

 

「…そうか、頼む…」

シンジは椅子にもたれる

 

「特徴とか、武装とかを書いとけばいいんだろ?」

 

 

「ああ、あとできれば、見た目も…」

 

 

「ああ、わかった、おやすみな、シンジ」

 

 

 

 

 

「悪いな…」

 

そのままシンジは眠りについた

 




かるく機体解説

GAT-N56 デーモン(ガンダム)

かつてのガンダムタイプのデータをもとに"重装甲" "高威力"を目指し開発された機体である
重装甲を意識した事により歩く事や走る事はほぼ不可能である為に、ホバー移動になっている

主な武器の大型ビームアックスは大型という名の通りそのビームの刃はかなり大きな物で、斬られた者はタダでは済まないだろう

背部に収納されてあるドラグーンユニットはパイロットの脳波を感じ取り動く従来の物と変わらないが、ドラグーンを半透明のガラスの様な板状の形になっている所が従来のドラグーンと異なる点の一つである、
通常のドラグーンは"ビームしかできない"武器であったが、このドラグーンは直接ドラグーンで攻撃するというのがこの武器の攻撃方法である。
ドラグーンはかなりの耐久性を誇る為、正規の方法ではないがドラグーンを防御に使う事もできる
他にも腕にドラグーンを付け、打撃武器として利用するのも可能である


GAT-S25 ペガサス

重装甲を意識したデーモンに対してペガサスは"機動力"を意識したペガサス
かつてのザフトのMSディスティニーのデータをもとに開発された機体であるが、ガンダムタイプという訳ではない

ディスティニーがもとになっているので、背部には白い翼の様な背部ユニットがある
武装面はビームナックル付きビームアサルトライフル×2
ビームサーベル×2
バルカン(強化型)

GAT-S30 フェアリー

効率の良い機体修復方法を考えた結果生まれてしまったMS
背部にある4枚の花はオレンジ色で、その4枚の羽とまるで女性の様な丸っこい体、オレンジや黄色という色で構成されてある事から妖精の様だと言われ、フェアリーという名となった

この機体はかつての連合の機体、ストライクダガーが元になっている

この機体の主な武器であるナノロッドがメインである為、フェアリー自体の装甲面や武装面は残念な事になっている
というのも、ナノロッドの生産がとても難しく、量産すると予算がバカにならないのでフェアリー自体を作るのは難しい事ではないが、ナノロッドがメインであるこの機体にとって武装を増やすのは難しいのだ

武装面は
ナノロッド
ビームハンドガン


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